農家「あなたは農業好きですか?yesか農家で答えてください」 作:寝た奴が悪い
現在14時過ぎ
トレセン学園から帰って来た男は遅い昼食を食べた後消毒の準備をしていた。
トラックの荷台に乗せられた2本の1000Lタンクの中は乳白色の薬液で満たされており、独特の匂いをはなっている。
「消毒の時に毎回思うけど、なんとかならんのかね~この匂いと目への刺激。マスクとゴーグルしててもキツイよ。」
そんな事を呟きながら準備を終えるとトラックに乗り、畑へ向かう。
畑に到着するとまだまだ成長途中の為青々としたジャガイモは畝と畦を覆っている。
タンクの蓋を開け、動噴エンジンの吸水口、余水口、撹拌機をタンクに入れる。燃料コックを開き、エンジンスイッチをON、そしてスターターロープを引く。
ギュルルル・・・ギュルル・・・ギュル・・ンボボボボボ!!!
エンジンが始動する。そして付属のリモコンを操作し消毒ホースを伸ばしていく。ある程度ホースを伸ばすと散布竿のコックを開く。
チョロチョロ・・シュー・・・ブッシャァァァ・・・!!!
竿先から勢いよく薬液が出てくる。30秒程待ち、ホース内の古い薬液を出しきるとコーナーガイドの刺してある畦に入っていく。
左右に竿を振りながら畦を進み、薬液を散布していく。
畦を抜けると次のコーナーガイドの刺してある畦に入り先ほどと同じように薬液を散布していく。
3往復で散布も終わると竿のコックを閉め、消毒ホースを回収しながらトラックへと戻る。
動噴エンジンを切り、トラックに乗り次の畑へ向かう。
2時間程で消毒を終え屋敷に戻って来るとトラックを車庫に入れ、隣の農機具倉庫から耕起パーツを装着したトラクターを出してくる。次にフォークリフトに乗り、農機具倉庫から掘取パーツと工具を出してきた。
現在トラクターに装着している耕起パーツを掘取パーツに交換していく。
10分程で交換は終わらせると駆動部にオイルを塗布し、試運転をしてみる
掘取パーツのコンベアも問題なく回っている。
動作も問題ないため再び農機具倉庫にしまう。
「1ヶ月後には収穫か・・・。今年は去年より忙しくなりそうだ。準備も含めて。」
俺は事務所に戻り、煙草を吸いながら物思いに耽っている。
トレセン学園の生徒が1週間泊まりで研修に来る。
必然的に生徒の部屋を用意しないといけないのだ。
「ハヤヒデとブライアンには本宅を使って貰って、2人がいる間は事務所で寝泊まりすれば・・・まてよ、俺も本宅にいた方がいいのか?一応防犯設備はしっかりとしてるけど、何かあった時にすぐ対応できないか・・・食事の準備とかあるから事務所だと効率悪くなるし・・・はぁ~。トレセン行った時に確認しとけばよかったよ。」
男は自分の要領の悪さを痛感しながら屋敷へと戻って行った。
用語解説
畝 (うね)
農作物が植えてある土を盛っている部分。
水捌けがよくなる。
畦 (あぜ)
畝と畝の間。
人が通る通路。
耕起パーツ (こうき)
畑を耕すパーツ
土を入れ替え、混ぜ合わせる。
掘取パーツ (ほりとりき)
土中の収穫用パーツ。
収穫するものによって形はさまざま。