ポケットモンスター:エキスパンションレポート   作:224番道路

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とある男の記録②

 

レポートNo.109

 

 

 もう失敗は許されない。

 彼を地獄に追い込んでしまった我が一族だからこそ、なんとしてでも成功させなければならない。

 この世にいらないものなどない。

 存在する全てに意味があり、価値があり、役割があるのだ。

 しかし、その理を歪めてしまったのは、俺の一族だ。

 これは、一族の末裔である俺が果たすべき責任だ。

 

 このレポートを読んだら、五回目の実験の準備を頼む。

 必要なものはすでに、もう一つのノートに全てまとめている。

 あと一回だけ、俺のわがままに付き合って欲しい。

 これが最後だ。

 絶対に彼を救ってみせる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミステリー特集『家族を襲った悲劇 ……の正体とは』

 

 

 

記者 ―――その時の気持ちをお聞かせいただく事はできますか?

 

「『なんでもっと』って、本当にそれだけです」

 

記者 ―――なんで、というのは。

 

「なんでもっと、傍にいてやらなかったのだろうって。娘が何を望んでいたのか、ずっと分かっているつもりで……」

 

 テスラ(仮名)さんの目に涙が浮かんだところで、それ以上の質問をやめた。

 真実を知りたいと思うばかり、相手が『家族の死を経験している人』であるという事を、私はその一瞬、失念してしまった。

 謝罪をする私に、テスラ(仮)さんはしかし、「ありがとうございます」と感謝の言葉を述べた。

 

「ずっと誰かに言いたかったんです。言わないと踏ん切りがつかなくて。

 どこかでこの思いを断ち切らないと、ずっと彼女を縛り付けてしまう気がして」

 

 そう語る彼の目からは、やはり涙が流れる。

 テスラ(仮)さんは未だに、かつての自分の選択を、後悔しているという。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ポケモンニュース】きとうし・イタコ・サイキッカー オカルト座談会

 

 

 8月に入り夏も本番。日に日に暑さが増してくるこの時期。毎年恒例となったオカルト座談会が今年も開かれた。

 

 先日8月3日、シオンタウン中央公民館に集まったのは、カントー中のオカルトマニアたち。開演30分前にもかかわず、すでに長蛇の列が公民館の外にまで連なる事態に(写真左)。

 収容人数1000人のホールは一瞬で埋まり、入れなかった来客者からは落胆の声と共に、延長講演を望む声も。

 

「昨年の来客者数が700人ほどだったので、それを鑑みてシオンタウンの公民館ホールに決めました。今年はまさかこんなに集まるなんて思ってもみませんでした」

 

 どうやら、昨年のオカルト座談会の感想がSNSに多数投稿された事により、興味を持った人が爆発的に増えたようだ。

 オカルト座談会運営は、ネットによるチケット販売を行い、その売り上げに応じて会場と延長回数を決めるという。

 

 

 

 

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