ポケットモンスター:エキスパンションレポート   作:224番道路

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とある一通の手紙

 

 

 シロナくんへ

 

 

 こんにちは、ヒオウです。

 ご退院、おめでとうございます。私もそうですが、ナナカマド博士や、カンナギタウンの壁画調査に協力していた研究員たちも、きみの無事をとても喜んでいます。

 しばらくは友人と一緒に旅行へ出かけると聞きました。

 心行くまで、楽しんできてください。

 

 

 話は変わり、壁画の件です。

 大変な目に遭って早々このような報告をするのも失礼かと思いましたが、しかし、誰よりも熱心に真実を追い求めるきみには、これが一番の退院祝いになると思って、この手紙を書きました。

 

 

『始祖の文字』の解読、ある程度完了しました。

 実は意外と簡単な方式で成り立った文字で、現時点で半分以上の解読ができています。

 完全解読までそう時間は要さないと思います。

 しかし、地方各地に見られるアンノーン文字、ホウエン地方に見られる点字などとは類似点が少なく、もしかしたらこの文字は、あらゆる文字の源流ではなく、独自の文化を遂げた別種の文語体系である可能性も出て来ました。

 

 以下、壁画に記された文章の一部を、現代語訳したものです。

 

 

 

 

 

『彼がそれを望むなら、我々もまた、それに応じよう

 彼がそれを望まぬなら、我々もまた、それを拒もう

 

 彼がそれを望むなら、我々は喜んで、新たな世界の神となろう

 彼がそれを望まぬなら、我々は喜んで、世界から暗闇を取り除こう

 

 彼が我々に与えてくれた、この御使いは

 我々を導き、彼の意思を伝えてくれる

 

 我々が、彼の望みを成そう

 我々が、世界を創ろう

 我々が内側に立ち、外側を広げ、暗闇を除き、全てを支えよう

 

 時は、金剛の御使いに

 空は、白玉の御使いに

 そして、世界の柱と陰影は、我らが役を担いましょう

 

 すべて、彼の御心のままに

 

 国と、力と、栄とは

 限りなく、汝のもの、なればなり

 

 ****』

 

 

 

 

 

 おそらく、壁画に描かれた『球体』の下で頭を垂れる人々の心情を表している文章だと考えられます。

 金剛の御使いがディアルガ、白玉の御使いがパルキアと推測できます。

 が、この文章に登場する『彼』というのが、具体的に何を表しているのかは最後まで分かりませんでした。壁画の様子からすると、おそらく『球体』を指している可能性が高そうですが、明確な証拠はありません。

 

 

 なお、最後の文字は翻訳する事ができなかったため、伏せています。

 仮に現代語に無理やり翻訳するなら、「あるぁれん」「るあえん」「あーめん」「たーらーめ」等となりますが、その意味は全く分からず、おそらく古代人の間で使われた、何かしらの合言葉のようなものではないかと思われます。

 

 

 

 残された謎は多いですが、ここからが正念場だと思います。

 協力できる事があれば、なんでも言ってください。

 誠心誠意、協力したいと思います。

 

 

 

 これからも共に、真実を求めて参りましょう。

 

 

 

 

 

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