ありふれた転生物。『空想人物?になって歴史改変?』   作:かたつむり

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今日の朝に思いついた、三話完結の短編集です。
ノリと勢いだけで書いた。
割と反省している。
ノリで書いたため、話の内容に過度な期待はしないでね。


前編

その男、天を駆けると囁かれること。

 

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今日も私は、山の丘にある切り株に座り続ける。

 

何もすることはないし、その必要もない。

 

だが何もしないのは、べつに何かをする気合いが起きないからではない。

 

単に、何もしないことが目的。

 

瞑想。無我の極致を収めんとする、行である。

 

ただ自分の中身が広がる感覚。腹の中から体中に広がり、溢れ出す何か。

 

無心になれば、なるほど。この森を、そこに住む命の鼓動を。そして、今ではその息遣いさえも感じ取れる。

 

言い表せない、快楽と全能感が私を支配する。

 

いつの間にか複数羽の鳥達が、わしの周りに泊まっていた。

 

それでも私は、気にすることなく。ただ自然と溶け合い続ける。

 

退屈と思ったことはない。何故なら、私が望んでいるが故にやっているのだから。

 

私には夢がある。おそらく男子ならいちどは考えたことのある夢だ。

 

強くなりたい。誰にも負けない、最強の男になりたい。

 

大人になれば鼻で笑う様な夢だろう。かく言う私もそんな大人の一人だった。

 

だがもしも、その夢を叶えることが出来る機会があるとすれば、如何だろうか。

 

神様転生。

 

もはや二次創作ではテンプレとも言える、話の入り方だ。

 

これ程、一般人設定のオリ主を、漫画の世界に放り込むのに矛盾せず、簡単設定はないだろう。

 

二次小説を制作したことのある大多数は、使ったことのある手法だと思う。

 

ご都合主義と言うなの展開で与えられた力を、我がものの様に振るい。

 

原作から大きく逸脱した力で敵を倒し、ときには救う。

 

そのため鬱展開がほとんどなく。分かりやすく、大味な作風が、神様転生の魅力だと思う。

 

 

ただもし、これを本当に体験したとしたらどうだ。

 

所詮は二次創作。私も、現実にはありえないと思っていた。そう、思っていたのだ・・・

 

真実は小説よりも奇なり。まったくそのとうりだと思う。

 

 

旧生の名は○○○、○○○。

 

転生を体験した者である。

 

 

死してなお、神、仏の慈悲にて許された、二度目の生に感謝するたびに。

 

私のふたつのまなこから、涙が溢れ止まらない。

 

なんと情けないことか。私のなんと弱いことか。

 

故に私は誓ったのだ。この生を謳歌し天寿をまっとうし。神様、仏様に誇れる人生を歩もうと。

 

かつての理想を抱き、厳しく己を鍛え。

 

助けを求める人あらば、手を貸そう。

 

力なき民が、世の不条理に虐げられるならば。

 

疾風のごとく駆けつけ。己が鍛えた武をもって、その厄を払おう。

 

人生とは総じて、魂を磨く修行である。

 

今生において、私は誓う。

 

己が魂は、どんな苦行にも負けることなき、真の益荒男へ登り上がってみせようと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とまぁ、カッコよく? 言ったものの、気取った言い回しだった為に。

 

結局、天上の意思達には、何を言いたいのかよく分からないだろう。

 

ス・マ・NAI☆ どうか許してほしい。転生してから若干中二がぶり返してしまっいたようだ。

 

まぁ、何が言いたいこと言うとだ。

 

 

「転生したらガチで、最強の男になろZe!! 」

 

 

と言うことである。

 

 

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風が心地いい。

 

燕の様に優雅に、鷲の様に雄々しく。私は今空を駆けている。

 

これは今まで続けてきた行の成果の一つ、空中歩行である。

 

 

・・・はっきり言おう、月歩である。

 

月歩。ONE PIECEと言う少年漫画に登場する、六式と言う超人体術の一つである。

 

正確には私の使う月歩は月歩ではなく、月歩モドキが正しい。

 

それも仕方ない、私は転生特典と言える物を貰ってはいない。

 

そもそも神様とさえあっていないのだから、チート特典なんて貰える訳がないのだ。

 

 

-------『名もないかたつむり』--------

 

・・・あれ、今まで神様転生だと思っていたのかい? 

 

神様を、連呼したから神様転生って勘違いしたのかな。

 

彼は一度も神様転生をしたとは、言ってはいないよ。

 

彼は普通の転生者だよ。

 

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普通の転生者って何だよって、誰にツッコミんでんだ、私は。

 

 

まぁ、交通事故でポックリ逝ったら赤ん坊だったよ。

 

でもよく考えると、これは転生ではなく憑依トリップに部類されるのかもしれない。

 

どっちにしろ、生きている事に変わりはない。

 

特典が有ろうと、無かろうと。私は悪くない第二の人生を送っている。 

 

 

【ちょと回想】------------------------

 

 

私が瞑想を始めたきっかけは、いったい何だったか。

 

元を辿れば赤ん坊の時。暇過ぎるからしていた、瞑想モドキ発端だった。

 

別に本当に気が使えるとは思っていなかった。

 

ただ転生と言う非科学的な現象を体感した身としては、少しの期待もあった。

 

そして本当に気が使える様になった当初は、興奮した。

 

これが俗に言う、転生特典だと思った。

 

 

過去の日本と思われる世界に転生して、早十年。私は腕試しの武者修行の旅に出た。

 

そして旅に出て早々、私は怪物に出会った。

 

私は恥も外聞もなく、泣き叫びながら逃げた。

 

もしもこの時、近くに法師様が居なければ。私はあの怪物の腹の中だったと断言できる。

 

そのあと私は法師様に訪ねた。あの怪物は何者か。

 

法師様は私の問に、一つ一つ答えてくれた。

 

あの怪物はもののけの化生であり、妖怪の一種である。

 

もののけを祓った術は法術と言い、法力とゆう力を言霊を使い練り上げる事でこの世の理より、力を貸してもらう術の事らしい。

 

そしてこの法術は、誰でも使えるものではなく。血筋や、血統。突発的な才能など。

 

絶対的な資質がいるとのこと。

 

それを聞いた私は、今まで気だと思っていたものが法力だと考えた。

 

二次創作の鉄板である美人、美少女ではなく。師匠はおっさんであったが。

 

旅に出てからの弟子入りフラグは、パワーアップのイベントだろJC! と、信じて法術を教えて貰おうと思った。

 

 

「お願いします、私に法術を教えてください!! 」

 

 

法術が使えると思い、頭を下げ声を上げてお願いした。

 

ご都合主義により法術を教えてくれると信じていた。

 

 

「君には法術の才能がない」

 

 

世界は甘くはなかったでござる。

 

ご都合主義なんて、なかったんや・・・。

 

 

旅に出て分かった事

 

この時代には本当に妖怪が居た。

 

私に法術の才能がないこと。

 

そして私の気の様なモノは、本当に気であったのだ。

 

法師様が言うには気とは、長い修行の果てに体得するもので。

 

私の気は、厳密にはチャクラといい。

 

体の中に流れる七つのチャクラ生成器官から、溢れだしたものだと言うのだ。

 

チャクラは生命力そのもので。気の大元であり、気であって気ではないのだと言う。

 

これには私だけでなく、法師様も驚いていた。

 

ただし、良い意味ではなく悪い意味でだ。

 

チャクラの枯渇は生命力の枯渇、イコール死。

 

この事を聞かされた時には怖かった。

 

なんせ赤ん坊のころから使っていたのだ、怖くもなる。

 

私のこの気は、チャクラが開きやすい赤子の時に瞑想をしたために。

 

中途半端にチャクラの門が開いてしまった、ただの偶然の産物に過ぎなかったのだ。

 

 

チート特典なんて無かったんだ。

 

 

幸い、枯渇さえしなければ問題ないようなので。

 

私は法師様から気の、大まかな基礎の修行方を次の村に着くまで教わった。

 

 

それからも旅を続けて数千。

 

このほかにもう一つ、旅に出て分かった事がある。

 

大まかな時代の仮定。

 

今私が居る島を過去の日本と仮定して、この時代を推測してみた。

 

一つが服装だ。かぐや姫をご存じだろう、メジャーな日本童話である。

 

かぐや姫が着ている厚手の着物は。平安時代の特色とも言える物だと思う。

 

かぐや姫≒厚手の着物≒平安時代と言う考えは。

 

あながち、間違ってはいないと思う。

 

これまでかぐや姫の様な、厚手の着物を着た人はいないのだ。

 

おそらく平安時代ではないだろう。大きな都も存在しない事から。

 

私はこの時代を、飛鳥時代から奈良時代の始まりと推測した。

 

私も歴史は得意ではないが、歴史の目印がある時代であった事が大きい。

 

なんにせよ、時代を仮定できたのは幸運だった。

 

カァカカカカ・・・

 

 

「カァッカカカッ、俺の時代キィターーーーーー!! 男なら、タイムスリップをしたなら、やる事なんて一つしかないだろう。歴史改変! 貴族に取り入り現代知識で、NA/I/SE/I/チート。自慢の気を使ったBU/RI/YO/KUチートで、武功を上げて大出世。いや待て、月の見える夜、妖怪に襲われた高貴なお姫様。護衛の男達も倒され、絶体絶命のピィーーーティ。そこに颯爽と現れた男が、妖怪共を薙ぎ倒した。静まり返る暗闇の中、夜空に浮かぶ月が二人を照らす。見つめあう男と女。身分の違う二人の恋物語りぃ! み・な・ぎっ・て、キィターーーーーー!! 」

 

 

カカカッ、やってやる。やってやるぞ!!  

 

 

「俺主が作る俺物語り。過去から始まる、俺のサクセスストォーリィ!! 」

 

 

--目指すは男の理想郷-----

 

 

「推してまいる! 」

 

 

-----リアルハーレム!! -----

 

 

「いっくぜぇーーーーー!! 」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇかか、かか、あの兄ちゃん何してん? 」

 

「お馬鹿、指さすんじゃあないよ。あんなのと係わっちゃあいかんよ」

 

 

「・・・・・・(え?)///」

 

 

------ 中二な自分を殴りたい ------

 

 

【回想しゅうりょう】------------------

 

 

「あ、如何してこうなった? あ、如何してこうなった? 」

 

 

あぁ、懐かしき青春の日々よ、あの頃に戻りたい。

 

もうほんとに・・・

 

 

まぁそれよりもだ、いくらなんでもおかしいお。

 

なぜ私には出会いがないのだ・・・

 

私の顔は普通だが、ブサイクではないはずだ。

 

身体は健康、おまけに強いんだぞ。

 

 

--- 【現在の俺主、スペック一覧】---

 

 

〔性別/年齢〕:男/37

 

〔身長/体重〕:178/71

 

〔体格〕:普通(限定部位のみマッチョ)

 

〔容姿〕:ふつ面(二十代の若さ)+紅葉色の仮面(ハーフマスク型)

 

〔知名度〕:そこそこ

 

〔武勇〕:強者

 

〔性交〕:童貞(前世を含めて)

 

-------

 

見よ、この圧倒的スペック。

 

これ程の良物件。例えロマンスな出会いがなくても引く手多数だと、信じていたのに。

 

「美少女に縁がないのは何故だ。地蔵様にも毎日お供え物してるし、やっぱり五円玉か・・・五円が無いから私の御縁も無いのかなって、お? 誰か居るな」

 

 

--------------------------------------

 

 

「御ねげぇします、どうか俺に仙術をお教えくだせぇ」

 

 

空の散歩から塒に帰ったら、ど下座されたでござる。

 

目の前に痩せこけたあんちゃんに、土下座されながら、弟子入りを申し込まれた。

 

嫌だ、嫌だ! 何で男の弟子を取らなきゃいかんのだ。

 

だが、だが・・・しかし!! 

 

 

「・・・良いだろう、是より私のことを師匠呼べ」

 

「はい、師匠!! 」

 

「お前にはまず一年、ここの樹海で生活をしてもらう」

 

「こ、ここの樹海を一人で!? 」

 

「くらしの中に修行あり・・・私の教えはその後だ」

 

「はい! では行ってまいります」

 

 

弟子入りがよほど嬉しいのか。

 

あんちゃんはハキハキとした声で礼をすると、一人でふもとにある樹海まで戻って行った。

 

この先に地獄が待つとも知らずに・・・

 

 

「ホント、如何してこうなった」

 

 

今私が居るここは、日本有数の霊脈である、富士の山。

 

前世の地元でもあり、私の弟子達が修行に明け暮れる場所だ。

 

 

かつての私は当初の目的どうり、戦場や襲われている美人な御姫様を探し求めて、日本中を駆け巡った。

 

しかし戦は起こらず、夜にうろつく様な姫様など皆無であった。

 

よく考えてみれば当たり前だ、戦国時代じゃああるまいし。

 

平安よりも前の時代なんだ、戦になる事の方が少ないだろう。

 

そして妖怪から人を助けてみれば、コソ泥か、仕事帰りのあんちゃんばかり。

 

妖怪の存在が知れれている時代。夜に出歩く美少女など、いる筈がなかった。

 

私は根本的に、間違っていたのだ。

 

 

しかし私がその驚異の事実に気付いたのは、二十を過ぎてからであった。

 

夜に美少女を探せば、妖怪と出くわし。

 

立ち寄った村に食事を分けてもらうために、妖怪と戦い。

 

野宿をしようも思えば、妖怪の大群に囲まれる。

 

そんな灰色とも呼べない青春時代を追っていた私に、一つの転機が訪れた。

 

かつて助けたあんちゃん達が、弟子入りを申し込んできたのだ。

 

・・・思えばこれが苦悩の始まりであった。

 

 

師匠と呼ばれ敬はれる事の心地よさや、私が(再現して)編み出した(漫画やゲームの)超人体術を教えた時の、尊敬の眼差し。

 

何とも言えない優越感を感じていたよ。

 

気付けば日本中の腕自慢や、猛者共が、私の下に訪れて来るようになっていた。

 

見渡す限り男、男、男、実にむさ苦しい。

 

しかし弟子を採らないとも言えない、何故なら既に数多くの弟子を採っているのだから。

 

不平不満が起きぬよう、私に出来る事は、弟子を樹海放り込み奮いにかける事くらいだ。

 

霊脈に誘われた低級妖怪が蔓延る樹海は、ある種の生き地獄と呼んでもよい環境だ。

 

ある程度育てた弟子たちを、監視に充ててはいるが、それでも死者が出ないわけではない。

 

だからこそ乗り越えた者から、私は逃げる事が許されない。

 

弟子を取らないと言う選択肢など、私には既に無いのだ。

 

 

反省している・・・調子に乗っていたんだ、あの頃は。

 

 

「・・・団子でも食べに行こうかな、売り子のおたまちゃんに慰めてもらお」

 

 

それでも縁談が一つも来ないって・・・どぅゆうこと。

 

 

--------------------------------------

 

【???】

 

 

何時の頃からか、ある噂をよく耳にするようになりました。

 

今もその噂が聞こえてきます。

 

 

「おい聞いたかえ。ヨモギ草のじいさんとこの倅が、妖怪に襲われたらしいぞ。」

 

「おお聞いた聞いた、でお法師様に助けられて無事だったんだら」

 

「バカッかでぇ、法師様が妖怪を殴る倒せるわきゃあないにぃ」

 

「うんにゃぁ誰が妖怪をはっさらしただえ」

 

「そりゃあおめぇ、天狗様に決まってるらえ」

 

 

 

 

天狗様。その人がこの噂の張本人らしい。

 

曰く、体一つで妖怪を殴り飛ばす男。

 

曰く、鴉よりも空を自由に駆けるの。

 

曰く、風よりも早く動く。

 

曰く、その蹴りはどんな名刀よりも鋭いとゆう。

 

曰く、雷を纏う秘術を使う。

 

曰く、富士の山に住んでいる。

 

曰く、百年の月日を生きる仙人である。

 

上げればきりがないほどに、この天狗様の噂は絶えない。

 

その中でもよく聞く噂が、弟子入りについてだ。

 

天狗様は自身の武術を学ぼうとする者を拒まない。

 

これは富士に住んでいる者なら誰でも知っている事だ。

 

見込みがある若者には自身の武術を授けてくれる、富士の武神とも言えるお方だ。。

 

ただ当然噂にはよい噂、悪い噂が有るものだ。

 

天狗様に弟子入りした者は、富士の山から二度と帰ってくる事はないと言う噂。

 

最近では女子供は、富士の土地を踏ますなって言う、失礼極まる噂も耳にするくらいだ。

 

「おたまちゃ~ん、お団子三っと、あぁ~っい愛情を一杯ちょうだいな」

 

 

あらいけない、お仕事しなきくちゃ。

 

 

「はぁ~い、いらっしゃい」

 

 

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長い鼻の面を着け。

 

伸びた黒髪、宙を舞う。

 

山伏の装束を身に纏い。

 

今日も男は空を駆る。

 

その男。今生の名は、あまいぬ。

 

天の狗と書き、あまいぬ。

 

切った張ったの天狗道。

 

自身の悪評も知らず。今日も男は出会いを求めて突き進む。

 

この男に良縁はあるか?

 

 

次回

 

 【うちわと嫁をもろうた日のこと。】

 

 

意外と近かったね・・・良縁。

 

 

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