人生最大の失敗は何か、と問われた際何と答えるだろうか。彼女に振られたこと?テスト当日の寝坊?ギャンブルに手を出したこと?
実の所、俺はその問いに対して答えを持っていなかった。
朝日が眩しくて目を覚ます。
頭の中にパチ屋の騒音が全て詰め込まれたかのような痛みが走る。
どうやら床にうつ伏せで寝ていたらしく、体も痛い。ついでにいえば直近の記憶がない。
デスゲームの冒頭かよ、使い古された導入だな。そんなんじゃ読者の関心を引けないぞなどとぼやきながら体を起こし
チ○コが目に入った。
???
目を擦る。見る。チ○コ。右を見る。チ○コ。左を見る。チ○コ。ついでに自分を見る。見慣れたマイサンがこんにちは。
こんなことある???
______________________________
4月某日の伊豆大学機械工学科オリエンテーションが行われている教室。
新たな出会い、新たな生活を夢見る新入生が多数を占める中、薬院金一は____
競馬中継をイヤホンで聞きながら馬券を握りしめていた。
(行けっ...ブラックジェネシス...!逃げろっ...!逃げろっ...!いいぞ...!読み通り...!ここまでくれば...もう安泰...!待ってる...!焼肉食べ放題...!)
心なしか顎を尖らせながら、ニヤリと不敵な笑みを浮かべる金一。余談ではあるが、イヤホンからは競馬中継が思いっきり音漏れしていた。みんなはカナル型のイヤホンを使おうね!
早速天罰が下ったのだろうか、『ブラックジェネシス、体勢が乱れている、大丈夫か!?』というラジオからの音声に顔をみるみる青ざめさせる金一。心なしかワナワナと震えている。ざまあ。
『落馬!落馬です!ブラックジェネシス落馬!!有力馬の一頭がここで脱落です___』
金一のなけなしのn万円がただの紙屑になった瞬間であった。
「あああ....!」ぐにゃあ〜
公衆の面前であるというのに短く引き攣った叫びを上げると、金一は机に突っ伏し、肩を震わしている。
かと思えば、即座に切り替えたのか、手に持っていた馬券を破りつつ辺りを見渡す。ギャンブル狂いとはいえ新入生。金一とて新たな友人に興味があるのだろう。
(可愛い子いねえかな)
違った。興味があるのは女性に対してだけのようだった。暫く辺りを見渡したが、目につくのはムサ苦しい男のみ。フンとつまらなそうに鼻を鳴らして姿勢を戻した。スロットの新台の情報でも見るかと愛読書であるパチスロ雑誌を取り出したところで
「...」フッ
(((こいつらとだけは関わるまい)))
お前も大概だぞ。
ガイダンスも終わり、目的のサークル探しでもするかと雑誌をしまい、重い腰を上げた金一。大学内を散策していると押し付けられたチラシが風に飛ばされてしまう。チラシを拾った先には、どこかでみた半裸の変態男が荒い呼吸をしながら、茂みに隠れていた。
「フーッ! フーッ!」
辺りを見渡すと、どうやら警備員がなにかを探している様子。
半裸男と目が合う。目で何かを訴えかけながら首を左右に振っている。
「ふむ」
3秒ほど状況を理解するのに要したが、自分は真面目な大学生。なすべき事は決まっていた。ニコッと半裸男に微笑みかけ、サムズアップ。半裸男はどこか感動したような目つきでこちらをみている。おそらく同期となるであろう男が困っている。となれば、当然こうするだろ。
瞬間、邪悪な表情を浮かべる金一。
金一はサムズアップした右手をひっくり返し、首をかき切るような仕草を見せ。
「警備員さーん!こっちに半裸の変態がいまーーす!!」
「ちくしょう!テメェ覚えとけよ!!」
凄まじい怒声とともに叫ぶ半裸男。
警備員に追われながら半裸男はパルクールの要領で何処かへ消えていった。
「悪は去ったな。」
満足そうに頷く金一。この男、3度の飯よりギャンブルと人の不幸が好物であるゴミクズではあったが、珍しく役に立ったのであった。
「っとこんな事してる場合じゃなかった。」
学友を売り飛ばしたことをこんな事と片付け、金一はチラシをみて何かを探しているようだった。
「いったいどこにあるんだ、役満で上がると惚れられるハーレムJK麻雀サークルは...」
あるわけねえだろ
ぐらんぶる面白いなあ→二次創作漁るか→数少ねえな→誰か書いてくれるように布教するか← イマココ