僕と兄貴と銀河天使と   作:HIGU.V

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第16話 倒錯、結束

 

 

 

 

 

 

ラクレットは決戦兵器について他言無用とされ、その場を後にした。ミルフィーも自分のパートナーを選ぶようにと命令を受けて、軽い説明をされてから出てきた。先に部屋から出ていた彼は、扉の前で彼女を待っていた。

 

 

「申し訳ありませんでした……自分に適性があれば、ミルフィーさんに辛い任務を押し付けることもなかったのに」

 

「うん……いいよ、最初に立候補してくれたでしょ? あの時私すごく安心しちゃったから、お互い様」

 

 

その理由はもちろん謝罪の為だったのだが、予想通りミルフィーはラクレットの謝罪なんて気にすらしなかった。今は懸案事項を抱えているからでもあるが、なにより彼女は本心からお互い様だと思っているのだ。数年先の未来、ミルフィーユ・桜葉は女神というあだ名で呼ばれることになるのだが、それは彼女のこういった性質も影響しているのであろう。

 

 

「ミルフィーさんは、これから……」

 

「うん、ちょっと思っていたよりも難しい問題だったけど。私が考えなきゃいけないから」

 

 

やや伏し目がちにそう言うミルフィー。自分と一緒に死んでくれないか? と誰かを選んで言わなければならないというのは、彼女にとって辛すぎる、それこそを身を裂くような思いで向き合わねばならない問題なのだ。そのまま会話があまり弾むわけでもなく、白き月の深層部にあるドックへたどり着き、『エルシオール』まで帰艦した。ラクレットは一言声をかけてから、自室に戻るのであった。

 

彼には彼女を慰める言葉も資格もないのだから。

 

 

 

その日の晩、エンジェル隊のメンバーはミルフィー直々に彼女の部屋に招待されていた。そこで彼女たちが目にしたのは、それぞれの好物のメニューがテーブルに乗りきれないほど置かれ、まさにパーティーですと言わんばかりの光景だった。ご飯食べに来てください。と言われて御呼ばれしたから来たものの、まさかここまでとは想定していなかったのか、さすがのエンジェル隊もこれにはたじたじであった。美味しいものが食べられると聞いて、ちゃっかり着いて来たタクトも驚きのあまり、口をあんぐりとあけて、無意識のうちによだれを飲み込んでいる。

 

ランファとちとせはラクレットにも声をかけたのだが、彼は部屋から出てこなかった。なんでも『連日の訓練の疲れがたまって急激に眠いので起こさないでください』といった旨の記されたポストイットが部屋の扉に貼ってあったからだ。一応メッセージを残して、起きたらきて と言ったようにして来たのは彼女たちの優しさと言うよりは常識的な判断であろうか?

 

笑顔で歓迎してそれぞれの皿に取り分ける、ミルフィー。一応ラクレットも呼ぼうとしていた彼女は、タクトの分の皿ももちろんあった。自分でお店が持てそうな料理の腕を持つ、ミルフィーが作った各々の好みの味付けが加わった好物の料理を前に興奮を隠せていない彼女たちは、笑顔で皿を受け取って舌鼓を打っていた。ヴァニラでさえも、笑顔をうかべちとせの横でポテトグラタンを頬っぺたを膨らましながら頬張っている。

 

そんな和やかな雰囲気の中、タクトだけはミルフィーの笑顔が、いつもとどこか違うことに気付いていた。そう、何かを思いつめたような、そんな表情だ。後でどうしたのか? と尋ねてみるべきかと結論付けて、とりあえず雰囲気を壊さないように、自分もミルフィーから受け取った料理に口をつけ始める。

 

 

 

 

異変が起こったのは、そのおおよそ10分後だった。突然ミルフィーが泣き崩れたのだ。

慌ててタクトは彼女を支える。なぜかこの時タクトは彼女の体重をひどく感じなかった。そう、まるで羽のようなそんな印象を受けた。もちろん重さはあるものの、ひどく頼りなく、そのまま浮いてどこかに行ってしまいそうな印象を受けた。

 

 

「やっぱり……できないよぅ……私……」

 

それだけ彼女は言うと、気を失ってしまうそう、気絶をしてしまったのである特に目立った外傷があるわけでもなく、体の内部の機能も健康であるはずなのにだ。突然の事態に、騒然とする一同

 

 

「ミルフィー!! どうしたんだ!! 」

 

「ミルフィー!! 」

 

「これは……ヴァニラさん!! 」

 

「はい。ナノマシン散布」

 

「ちとせ、担架だ!! 医務室まで言って人も呼んできてくれ」

 

「は、はい!! 」

 

 

そして、彼女は医務室へ運び込まれることになった。『エルシオール』史上、大変珍しい急患であったが、そんなどうでもいいことに気を払う人物などこの場に一人もいなかった。

 

 

 

 

ラクレットは、その頃、自室でベッドに腰掛けてただ、何をするでもなく壁を眺めていた。いろいろと数日間の内に起こりすぎている、そうひしひしと感じ入っていた。自分の中の心境の急激な変化、そして劇的なイベントの数々。そんな事柄に忙殺され、ふと自分と言うものが分からなくなってしまったのか。そんなことをやはり客観的に見ている自分が考えている。

 

1年前の自分ならば 「貴様! 見ているな!! 」 とでもやったかもしれない

半年前の自分ならば 「なんだ、これ? 」 と疑問に思ったかもしれない。

しかし、今の彼は客観視している自分、それこそが自分ではないのかと思うようになっていた。言葉に表すと、別のニュアンスを持ちそうだが、あえて言うとすれば、

 

ある時からいるアイツが最近成長しているから、気持ち悪いけど納得している。

 

なのだが、自分以外には理解できない感覚であろうとは、百も承知だ。今の彼は、ひたすらに考え事がしたかった。カトフェル達の安否について。自分の変わっていく自己像について。自分から未来を変えようとした心境の変化について。それが叶わないと知った時に起こった連鎖的な絶望について

 

まるで一つの輪になるような、繋がっている事柄を整理整頓して考えていきたいのだ。

 

しかし、考えようとするたびに、仮説が先立ってしまいそれを振りほどこうともがく自分と、それを観察する自分がいて、急に萎えてしまい先に進まないのだ。

 

とりあえず、ミルフィーに対して悪いことをしてしまったなと、ふとそういった考えが頭をよぎる。決戦兵器なんて危ないものを乗らなくちゃいけないかもしれないという状況から、一度は逃れたのに、結果的ではあるがもう1度叩き落すような真似をしてしまったのだ。とまあ、そうやって頭の中で反芻するという行為が、自分の罪悪感を弱めているのだろうと分析している自分を認識する。

 

とまあ、こういった具合で思考がグルグルループしてしまうのだ。

 

ラクレットの頭では、と言うよりも記憶では、ミルフィーが決戦兵器の同乗者をだれにするか選べという酷な質問に苦しんでいるのであろうという予想に基づいて動いているのだが、そちらの印象が大きすぎるのと、自分の命の危機に対するセンサーの低さから、とある大きな項目を見落としていた。

 

彼女は、自分が決戦兵器と言う危険なものに乗らなくてはいけないという事にも恐怖を抱いていたのだ。それはもちろん死ぬという事に対しての恐怖でもあり、未知の領域に対する生理的な嫌悪でもあるのだが、そう言ったことを想像する能力が彼にはなかった。ミルフィーユ・桜葉はミルフィーユ・桜葉という存在であり、17歳の初めての恋人ができたばかりの女の子だという認識が薄いのだ。

 

そう、ラクレットはひどく歪でアンバランスであろう。オリ主という自負があったころの彼は、自分を意図的にオリ主として相応しい行動をするように型にはまっていたともいえる。その型がなくなった今は、感情的な行動と理性的な行動が酷くちぐはぐしている。

生来の不運などを除いても彼は時折常識的におかしい様な反応を見せている。妙なところで達観している部分もあれば、些細なことに執着を持つこともあり、自分の命を計算の式に平気で入れたりと、混沌としているのだ。

そういった妙なところを自分で感じ取り始めたころは、単に自分が合理主義者であり、なおかつその合理の場所がおかしいという分析だったものの、それだけでは説明がつかなくなってきているのだ。

 

ならば、なぜ?

 

このひどく歪んでいる自分の人間性について彼は思案する。そうしなければ、罪悪感に押しつぶされるから。という声を無視して思考の奥底へと沈んでいく。

 

彼が真相にたどり着くまでもう少し

 

 

 

翌日、再び作戦会議が開かれる。エンジェル隊と合流したラクレットは、体は大丈夫かとの心配をされ、社交辞令のように大丈夫ですと返し、彼女たちの後に続いた。

 

道すがら、昨日ミルフィーが倒れたこと、そしてタクトがその件で『白き月』に行き、何かを掴んで戻ってきた後二人きりの医務室で一晩を明かしていたという事を小耳にはさむラクレット。

 

とりあえずあまり問題のない方向に推移していることに安心していた。相も変わらず、感情が凍っているラクレットは、微妙に距離を離して後に続いている。エンジェル隊ももちろん馬鹿ではないから、ラクレットがいつものように絡んでこない(彼は絡むというより、話を振られ失言をして、そこを追及されることが非常に多い)ことも当然気付いているのだが、昨今の状況を考えれば、無理に刺激しない方がいいことも分かっていた。

 

ならばそれこそ、彼の方から悩みを打ち明けられるようにした方がいい。そうそれぞれが結論付けたのだ。ラクレットはエンジェル隊の面々の中では最もヴァニラと似ている。年齢に不相応な立ち位置といい、あまり他人を頼ったりしないで、自分で抱え込んでしまったりと。人間関係において共通点が多い。もちろん外見は小柄で可憐で清楚な美少女と、長身で筋肉質なガチムチ少年だ、見事に正反対である。

 

そして、エンジェル隊は、ヴァニラに対して自分から頼るように促している。彼に対してもそうしようとしているのだ。最も、最大の問題であるラクレットは、誰かに頼ることなどしないし、ましてやエンジェル隊に『あえて重荷を乗せる様な相談で、時間を浪費させてしまうなんて』それこそ罪であるといった、逝っちゃっている思考回路であるのでそうはないであろう。それもまた、彼が仲間と言うものを真に理解するために必要なプロセスだ。今でも十分強い絆でつながっているが、ラクレットのそれは奉仕であって自分を下に起き対等ではない。それを知ることでより親密な関係に成れるのだ。

 

 

さて、白き月の謁見の間に着き、少しばかり待てば、『エルシオール』の重要なメンバーは集合する。今日は白き月のシールドもあるので、レスターも参加している。後のメンバーは前回と同じである、ヴァルター兄弟、白き月の聖母、黒き月の管理者、女皇陛下、宰相、エルシオール艦長、副指令、近衛部隊員と、まさに国を動かすうえで最重要たる人物たちだ。

 

ここ数日、皇国内で立て続けに起こっている、謎の敵艦隊の襲撃についての会議として、シヴァ女皇とルフトは参加している。多くの仕事が滞らないように、多くの人員が本星の宮殿で四苦八苦しているであろうが、そうしてでも参加死ねばならないような重大な会議であるのだ。

 

 

「さて、前回軽く説明した決戦兵器について、詳しい説明をしようと思う」

 

「おおざっぱに言うとね、クロノブレイクキャノンを搭載した7号機、それが今回の作戦の要よ」

 

 

交互に説明していくノアとカマンベール。こんな状況でなかったら、エンジェル隊に夫婦みたいだと冷やかされるくらい息があっている。そもそも、ノアが人間として最も認めている人物であるのだから、当たり前と言ったら当たり前なのだが。

 

 

「本作戦では、この決戦兵器をエルシオールに搭載して、可能な限り敵の旗艦に近づいて、射出」

 

「その後、決戦兵器はエンジンを点火、高速で接近する。そしてNCFCを展開、綻びができたところに、クロノブレイクキャノンを叩き込むわけ」

 

「こうでもしないと、さすがの紋章機でも出力に不安が残るからな」

 

「なるほど、『エルシオール』は2段ロケットの1段目という訳かい」

 

 

意を得たりとフォルテがそう呟く。作戦の概要は至ってシンプル、近づいてカードを解いて、殴る。実際すごくわかりやすい。

 

 

「そして、この決戦兵器のパイロット候補は二人いたわけだけど……」

 

「ラクレットは出力が足らず、桜葉少尉に乗ってもらうことになった」

 

 

一瞬だけカマンベールがラクレットの方を向き、そう述べた。当然のごとく、『エルシオール』の乗組員である作戦の詳細を知らなかったメンバーの視線は彼女に向くが、当の本人微笑を浮かべながらタクトの横で規律している。

 

 

「そういう訳だったのですわね」

 

 

昨日のミルフィーの様子と、参加しなかったラクレットというピースが頭の中でつながり納得するミント。しかし話はこれで終わりではない。

 

 

「そしてだな、この決戦兵器は二人乗りなんだ。操縦者をサポートし、テンションを高く保つための人員が後ろに乗る必要がある。急ごしらえだからな、こうせざるを得なかった」

 

「そして、彼女には誰にするかを選んでもらっているの」

 

 

やはり責任を感じているのか、やや伏し目がちにそう説明する二人。そもそもこの二人が説明をしているのはそういった罪悪感から、ルフトたちにさせるのは心もとなかったからでもあるのだ。はっとしたような表情で、ミルフィーの方を見るエンジェル隊のメンバー。

 

 

「ミルフィー、アタシにしな。アタシなら上手くやれるよ」

 

「私にしなさい!! 遠慮なんていらないわ、慣れているもの」

 

「遠慮なさらず私を選んでくださってもいいですわよ? 」

 

「お供致します」

 

「若輩者ですが、私も務めさせていただきます」

 

 

彼女たちは、ミルフィー一人にそんな重荷を背負わせようなどはしない。彼女がこの事で悩んでいたのだと、すぐに察したのだ。その為彼女がこれ以上苦しまないように、自ら立候補する。しかし、そんな中ミルフィーはにこりと微笑みながら強く宣言する

 

 

「私、もう決めています」

 

「先生、オレが乗りますよ。二人で話し合って決めたんです。一緒にって」

 

 

ミルフィーが選んだのはタクトだった。そう、昨日ミルフィーが倒れた後、白き月へ原因があるのではないかと睨んだタクトは、夜遅くではあったが無理やり謁見し真相を聞いてきた。その時ノアの

「テンションを高くするサポートだから、別にH.A.L.Oシステムの適性はいらないわよ」

と言う言葉で閃いたのだ。

 

そして二人きりの深夜の医務室で、その事を伝え。お互いの気持ちを通じあい。今日にいたるのだ。

 

 

「おい、タクト!! 」

 

「レスター、これが一番成功率が高いんだ。オレはこの銀河で一番ミルフィーを幸せにする自信があるからね」

 

「タクトさん……」

 

「扱いにくいボケでごまかすな!! ……ったく、わかったよ。ルフト将軍、このバカは、馬鹿なことを言っていますが、馬鹿なりに正論です」

 

 

そんなにバカバカ言うなよー。とタクトが不満を漏らし、それに対してミルフィーが 馬鹿なタクトさんも好きですよー。と返す横で大変シリアスにレスターは司令の考えに副司令として賛成ですと上官に伝える。なんだかんだで、仲間思いの熱いやつなのだ。本人は認めたがらないが

 

 

「うぅむ……しかしタクトかの……」

 

「ルフト将軍、私からもお願いします」

 

「シャトヤーン様」

 

「私は信じたいのです。二人の愛の力を」

 

「白き月の意見よね、愛だの恋だのって」

 

「でも、悪くないだろ? これからは協力していくんだから」

 

 

次々と賛成の意見が集まって行き、ルフトも自分も内心賛成だったのだが、立場上そう簡単にGOサインを出せなかったという事で。サポート役はタクトが務めることになった。

 

 

 

 

作戦概要

 

およそ72時間後に本星周辺宙域に到達する敵の旗艦『オ・ガウブ』を本星付近で迎撃をする。

まずは決戦兵器を『エルシオール』の格納庫をほぼフルに使い収納。各紋章機は白き月よりそのまま出撃、『エタニティーソード』のみ、シャトル通用口からの出撃なので、戦闘宙域についてからとなる(当人のスタミナを考慮)

その後敵の戦艦を撃退しつつ敵旗艦のぎりぎりまで近づく。距離にしておよそ6000

その場を制圧した後決戦兵器を射出し、紋章機はそれを援護。敵との距離を1000まで詰めたらNCFCを起動

敵フィールドの中和を確認しだいクロノブレイクキャノンで敵旗艦を破壊する。

 

 

 

「何か質問は? 」

 

 

作戦の詳細を説明し終わったカマンベールが、中指で眼鏡を押し上げてそう周囲に問いかける。すると、ランファの右手が上がり、彼は視線で促す。

 

 

「敵艦を迎撃するときミルフィーはどうするの? 」

 

「彼女は7号機のパラメーターの最終調整を格納庫で受けてもらう。ギリギリまでコンディションに合わせた調整を施したいからな。タクト・マイヤーズ司令はポイントに到達し次第、格納庫で決戦兵器に搭乗してもらう」

 

「最後の戦いはミルフィー抜きか……」

 

 

その言葉の意味を噛みしめるようにランファは呟いた。ミルフィーの戦力はかなり大きいのだ。しかし、タクトはにっこり笑っていつも通り宣言する。

 

 

「大丈夫さ、皆ならきっとできる。オレがついているわけだし」

 

「だから、不安なんだけど? 」

 

「タクトさんはミルフィーさんがいないと、本気を出しませんからね」

 

「あはは……これは手厳しい」

 

 

軽口をたたき合う面々。ノアはこれが白き月の、人間の強さなのかと改めて納得した。この不利な状況で、困難な作戦の概要を説明され、それなのに笑顔を浮かべて冗談を言い合うことができる。そんな彼女の様子を、カマンベールとシャトヤーンは微笑を浮かべて眺めていた。

 

 

「さて、本作戦の名称を決めたいと思う」

 

「はーい!! 」

 

 

ルフト将軍が最後にそういうと、今度はミルフィーから手が上がった。この作戦の重要人物である為彼女に命名の権利はあるであろうと考えたルフトはいつも通り好々爺とした表情で彼女を指名する。

 

 

「えーとですね、私たちはこれから、相手に近づいて思いっきり頬っぺたをぶっちゃうわけですよね? 」

 

「頬っぺたって、アンタ……」

 

「だから、『エンジェル・スラップ』っていうのはどうかな!? 」

 

 

それは彼女の願い。自分はタクト・マイヤーズの天使で幸運の女神だというそこから来た、この作戦にはぴったりの名前。

 

 

「よし、それではこれより本作戦は『エンジェル・スラップ』と呼称する!! 」

 

 

ルフトがそう宣言すると今まで黙っていたシヴァ女皇が一歩前に出る。

 

 

「皆の者、頼んだぞ。この国を救ってくれ」

 

────了解!!

 

 

すでに1列に整列していた全員からタイミングの揃った敬礼で返され、シヴァは自分の部下たちにすべてを任せるのであった。

 

 

 

しかし、この僅か2時間後、敵艦がこの宙域に襲来するのであった。

 

 

 

 

 

 


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