とあるocgプレイヤーの決闘日記《凍結中》   作:花岡隊長

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主人公のデュエルは基本的にあっさり終わります。


ガチ勢の流儀

姉さん、事件です。

 

 夜釣りに行ったつもりが防波堤の灯台で会った丸藤先輩と話しをした後結局夜釣りをすることなく帰ることになったのですが、今その帰り道で周りが変な霧に囲まれていて方向が分からなくなっています。

どうしたらいいものかと思い立ち往生していると、

「ふふっ、今宵は愚かな獲物がかかったわね。」

突然虚空から少女の声が聞こえ、一瞬、何だただの厨二病か。と思ったがその姿を確認しようと思い声のした方を向くと

「ねぇ、あなたが私の相手? つまらなそうな見た目をしてるわね。ま、精々楽しませなさい。」

その少女の容姿は大体12、3歳くらいであろうか。短い薄紫色の髪をツインテールにしており、十人中八人くらいが振り向きそうな顔で美少女(美幼女)と呼ばれるであろう見た目だ。だが、着ている服は布きれ一枚とアグネスが飛んできそうな大変危険な格好をしていてこの場に警官がいれば確実に補導されるであろう。そして状況からして下手すれば捕まってしまう...俺が。

「私の名は《アトラの蟲惑魔》。そこの(ひと)もこの道を歩いたことを後悔するのね」

 

「.........」

 

「どうしたの? まさか怖くて声も出ないの? なっさけないわねぇ、それでも男?」

 

「なぁ、そこの少女よ」

 

「何よ?」

少女が若干苛立ったように答える。

 

「その年齢(とし)で厨二病は早すぎると思うぞ。それもコスプレか? だとしてもこの時間帯に出歩くとは感心しないな。あ、もしかして不安だからそんな喋り方してんのか?」

少年は少女に言い聞かせるように優しい声色で質問した。

 

「っ!? 馬鹿にしてんのあんた! こんな状況でそんなこと言うなんて! いいわ。そんなに死にたいんだったらさっさと殺して上げる。さぁ構えなさい。デュエルよ!」

 

少女がそう宣言すると周りに広がってた闇は一層深くなり2人を飲み込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 何だデュエルがしたいだけの厨二病か。

俺はそう結論付けディスクにデッキをセットしようとし、一応持ってきていたデッキを確認する。

中身をチラ見すると軽く固まった。

 

「どうしたの? まさか怖気づいた? だとしたらもう遅いわ。今更謝ってももう許さないわ。さぁ...」

いや、そういうことじゃないんだ。と喋ろうとしたが、

「決闘デュエル!」

言葉を言うのが遅く始まってしまった。

「あ。そうそうこのデュエルは闇のゲームなので発生したダメージはプレイヤー自身にも現実の痛みとして与えられるわ。ハンデとして先行は与えるわ脆弱な人間よ、精々この私を飽きさせないでね?」

 

そうか。始まってしまったか。では少女よ最初に言わせてもらう。

 

「何よ?」

 

ごめんな。

 

「えっ?」

 

「俺のターン、ドロースタンバイメインまで。何かありますか?」

 

「何もないなら魔法《強欲で謙虚な壺》を発動。効果により、デッキトップを3枚めくってその中から1枚選び、手札に加えます。そして残りはデッキに戻しシャッフルします。そしてこのターン俺はモンスターを特殊召喚することが出来ません」

 

めくったカード《増殖するG》

       《闇の誘惑》

       《一時休戦》

 

「俺は《闇の誘惑》を手札に加え、残りはデッキに戻しシャッフルします。ここまで何かチェーンありますか?」

 

「別にあなたのターンで発動するカードなんてないから早く進めなさい」

 

「そうですか。なら次に《闇の誘惑》を発動します。効果によってデッキから2枚ドローして、その後闇属性モンスターを除外します。2ドローそして手札の《バトル・フェーダー》を除外します」

 

どうしましょう。なんだか凄く嫌な予感がするわ。少女はそう思いながら少年がターンを終えるまで待っていた。

もしかして、地雷踏んだかしら?

 

その場に少年を知っている人がいたら少女にきっとこう言っていただろう。

「おい、馬鹿やめろ。死にたいのか」と。

だが無情にもデュエルは進む。

「そして、《連弾の魔術師》を通常召喚。そして《悪夢の拷問部屋》を発動します」

 

 

「では手札から《デスメテオ》を発動します。効果によって1000ダメージ相手に与えます」

LP4000→LP3000

 

「ふん。この程度痛くもないわ。」

 

「そしてこの瞬間《連弾の魔術師》と《悪夢の拷問部屋》の効果が発動します」

 

「えっ?」

 

「まず拷問部屋の効果だバーンダメージが相手に与えられた時300ダメージを相手に与えます。次に魔術師の効果で自分が通常魔法カードを発動する度相手に400ダメージを与えます。ちなみにこの効果はチェーンに乗りません。さらに拷問部屋の効果で300ダメージです」

LP3000→LP2700→LP2300→LP2000

「では次に《革命》を発動します」

 

「ねぇ! ちょっと待ってくれない。もしかしてこのターンで私死んじゃったりしますか?」

 

少女が苦痛ににじんだ顔で少年に質問する。少年が淡々と進めているから分かりずらいかもしれないが、このデュエルは闇のゲームであり、デュエルでのダメージは実際の痛みとなってプレイヤーを襲うのだ。

 

「ヴェーラーやハネワタを握っていたらワンチャンありますね」

 

少女の質問に少年はあっさりと答え、少女にそれらのカードが手札にあるか聞く。

 

「も、持ってないです」

 

少女は涙目になりながら答えた。ていうかすでに泣いていた。

常人ならこの時点でターンを終了するか。あえてサレンダーするなどして負けてあげるだろう。

だが、少年は良くも悪くもガチ勢であり、そして...

 

「じゃあ、改めて《革命》を発動します。効果によって相手の手札1枚につき、200ダメージを与えます。あなたの手札は5枚なので魔術師と拷問部屋の効果を合わせて合計2000ダメージ与えますね」

容赦がなかった。

 

 

 

 

 この場合は少年の運が良かったのか、少女の運が悪かったのかは分からない。

ただ一つ言えることはこのデュエルは少年が勝ち、

 

 

い、いィィやァァァァァ!!!!

 

少女はただ無惨に敗北し悲鳴を上げるのであった。

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