とある鎮守府の戦争番外編   作:秋月雪風

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第4話(本州上陸作戦)

翌日

 

海兵隊は桜と三日月も乗せて上陸作戦を始めた。

 

見張り妖精「11時方向距離1200に要塞砲!1、2番撃てー!」

 

弥生「前部機銃射撃開始。右舷機銃距離1250、右40、仰角30から35、左機銃距離1200、左60、仰角20から30!迫撃砲は右30仰角54で支援砲撃!」

 

操舵妖精「海岸乗り上げまであと500!ハッチ解放用意!」

 

弥生「総員衝撃に備え!」

 

上陸ポイントは多数の要塞砲や対空砲、トーチカに加え戦車師団などの主力部隊も動員し対応したが、先遣隊として上陸した第一海兵機甲師団には効果はなく、次々と上陸した。

 

大野「提督、これより上陸します」

 

桜「了解。おじさんの采配、近くで見てます」

 

大野「・・・おじさんかよ、間違ってないが・・・、まあいいや。よし、出撃!」

 

隊員「おう!」

 

戦車隊はエンジン音を鳴らしながら揚陸艦から飛び出した。

 

敵防衛部隊は阻止しようと攻撃しようとしたが、別の上陸部隊にも対応しており、まともに迎撃に向かったのは第47戦車師団のみだった。

 

しかし、この第47戦車師団は最新鋭戦車74式戦車を主力に総勢150両の戦車で構成された新鋭師団だった。

 

対して海兵隊の戦車は40両と劣勢だった。

 

しかし、その戦車師団の攻撃は、海兵隊の80式水陸両用戦車や75式水陸両用戦車改の重装甲を貫通しなかった。

 

最新鋭の師団と自慢していた第47戦車師団は数時間の戦闘で150両のうち134両を破壊され壊滅、対して海兵隊は40両のうち2両の損傷のみだった。

 

この戦いの敗戦は大きかった。

 

敵の士気は大きく下がり部隊は次々に敗走、又は投降した。

 

そして、少ない損害で橋頭堡を確保した海兵隊は占領した指令部で今後の進行を考えることになった。

 

桜「制空権はどうなってるの?」

 

大野「とりあえずこの辺りは確保してあって、今は周辺の索敵をしている。ところで、三日月は?」

 

桜「三日月はさっき首都の仙台に諜報活動としてむかったよ」

 

大野「じゃ、しばらくこのままだな」

 

桜「三日月から情報がくるまでそうですね。とりあえず、今のうちに本島から物資をできるだけ運びましょう」

 

大野「それはこっちでやっとくわ」

 

桜「了解。あとは三日月しだいか・・・」

 

数時間後

 

首都仙台市内

 

三日月「・・・本当にやられるのですね?加藤参謀長」

 

加藤「ああ。たびたび密談してるから分かるだろ?俺達もあんな政策はもうこりごりだ。すでにクーデターの準備は大方揃えてる」

 

三日月「・・・兵はいかほど?」

 

加藤「ざっと500ほど」

 

三日月「500ですか・・・」

 

加藤「少ないが全員が特殊部隊所属だからな。これをあなたの指揮下におかせてください」

 

三日月「いいのですか?」

 

加藤「ああ。それで、なにか作戦はありますか?」

 

三日月「・・・加藤参謀長にちょっとお願いがあるのですが・・・」

 

加藤「なんだ?やれることならやるが」

 

三日月「ありがとうございます。じゃあ、加藤参謀長には・・・」

 

そして、秘密裏で三日月の作戦が作動した。

 

三日月は1度、上陸地点に戻った。

 

三日月「ただいま戻りました」

 

桜「お帰り。どうだった?」

 

三日月「作戦がかかればうまくいきます」

 

大野「なんだ作戦って?」

 

三日月「それはお楽しみですよ」

 

桜「作戦名は?」

 

三日月「作戦名は、コダマ作戦です」

 

その夜、コダマ作戦が動き始めた。

 

見張り妖精「・・・ん?あれは・・・っ!て、敵、戦車隊接近!」

 

戦闘妖精「戦闘用意!戦車隊前へ!」

 

三日月「全部隊につぐ。向こうが撃ってくるまで撃たないように」

 

桜「どういうこと?」

 

三日月「見てればわかります。ほら、あれ」

 

三日月が指差した先で、なにかが光っていた。

 

桜「あれは・・・発光信号?えっと・・・ワレ、コレヨリカセイスル・・・、友軍?」

 

三日月「中にいれることを許可してください」

 

桜「わ、分かった。敵、戦車隊を中に入れる。門を開け!」

 

戦闘妖精「りょ、了解・・・」

 

妖精達は恐る恐る門を開いた。

 

しかし、近付いてくる戦車隊は白旗を上げながら中に入っていった。

 

加藤「三日月さん、遅くなりました」

 

三日月「加藤さん、うまくいきましたね」

 

加藤「ああ、とりあえず50両は盗ってこれた。それで、次の策は?」

 

三日月「次は・・・」

 

三日月はあちこちに指示をだした。

 

三日月「・・・ということです。それではお願いします」

 

ここで三日月の二つ目の作戦が始動した。

 

数分後 東北王国首都仙台市

 

兵士1「国王、申し上げます」

 

伊達清光「なんだ?」

 

兵士1「加藤隊、敵と交戦を始めました」

 

伊達「戦局は?」

 

兵士1「現在偵察機を向かわせています」

 

兵士2「国王、失礼します」

 

伊達「何事だ?」

 

兵士2「偵察機が撃墜されましたが、戦局を送ってきました。奇襲をしかけ数両を撃破した模様。しかし、すぐに反撃され後退を余儀なくされたようです」

 

伊達「・・・すぐに退かせろ。策を考える」

 

伊達は体勢が完全に整ってないうちに全戦力で叩くため、加藤隊も一度下がらせた。

 

兵士2「国王、先ほど写真が送られて来ましたがかなりの車両を撃破しています」

 

伊達「ほんとだな。軽く20両はやってるぞ。加藤隊の被害は?」

 

兵士1「およそ15両です」

 

伊達「勝負あったな」

 

兵士3「国王。加藤隊帰投しました」

 

伊達「うむ。俺から向かう」

 

そう言って護衛もつけずに外に出た。

 

伊達「加藤、よくやった」

 

加藤「これは、国王自らとは、やりやすいですな」

 

伊達「・・・どういうことだ?」

 

加藤「すぐにわかります」

 

兵士4「こ、国王!て、敵戦車隊、我が戦車隊と共に街に突撃してきました!」

 

伊達「な、なに!た、確かに浜辺で破壊したはずじゃ・・・」

 

加藤「国王、失礼ながら、昨日いった戦力は1個戦車隊とは言ってません。4個戦車隊と、言いました」

 

伊達「・・・し、しかし、あの戦車隊はなんだ?お前の隊だろうが!」

 

加藤「ええ、その通りです。・・・三日月!」

 

三日月「はい!」

 

隠れていた三日月が伊達の後ろから銃を突きつけた。

 

伊達「なっ!?」

 

三日月「降伏せよ。さもなくは、撃つ」

 

伊達「・・・わ、分かった。無線機を・・・」

 

加藤は無線機を渡した。

 

伊達「そ、総員につぐ、全員降伏しろ。武器を捨て、白旗を上げよ」

 

各地に白旗が上がり東北王国はわずかな犠牲で制圧された。

 

そしてその一報を聞いた桜達も仙台市に入った。

 

桜「加藤参謀長、協力ありがとうございました」

 

加藤「いえ、約束通りここと同盟の北陸は返還します」

 

桜「はい。分かりました」

 

佐藤「おーい!桜ー!」

 

桜「あ、おじさん!遅いですよ」

 

佐藤「わるいわるい。近衛師団がなかなか上陸しなくってよ。それで、どうなった?うまく行ったか?」

 

三日月「はい!作戦通りにいきました!」

 

桜「なんだ、知ってたんですね」

 

佐藤「ああ、とりあえず。まあ、まずは片付けだな」

 

桜「そうですね」

 

その後、各地より続々と報告が入ってきた。

 

山上「こちら栞那艦隊、四国制圧を完了」

 

平野「こちら関東攻略軍、制圧完了しました」

 

佐藤「・・・桜、関東までとれればあとはこっちでなんとかしておく、お前らは一度戻って休め。三日月からは話は聞いてるぞ」

 

桜「・・・そうですね。そうします。通信員、総員に伝達、現時刻をもって作戦を終了、直ちに母港に帰投せよ」

 

通信妖精「了解!」

 

三日月「提督・・・いよいよですか・・・」

 

桜「・・・うん、今回の作戦、命を落とす覚悟で行かないと・・・」

 

佐藤「・・・桜、お前は司令官だ。わざわざ最前線に行かなくても・・・」

 

桜「・・・いつから司令官は安全な後ろから指示する役になったのですか?」

 

佐藤「いや、司令官が死んだら誰が指揮するんだ?艦隊や、基地の司令を」

 

桜「私がいなくても基地システムは維持できます。父さんと母さんがそうしてくれたので・・・」

 

佐藤「・・・ったく、お前ら秋雨一族は戦闘一族だな~、分かった。行ってこい」

 

桜「はい!行ってきます」

 

桜は船に乗り、帰路についた。

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