貴方の病んだ幻想入り   作:回忌

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大和の方が飽きた時に書きます。
なので、期間が開きます


始まり
幻想入り


貴方は夢を見ている

 

そう、それはシアワセな夢

 

シアワセだった時の夢

 

そして…

 

何もかもが狂い咲いた時

 

貴方は目を覚ました

深い森の中、何も見えない暗闇で目を覚ました

上を見ると夜空が広がっている

白く、赤く、青い、星々

それは現代でよく見る夜空ではなく何百年も前の夜空に見えた。

そうやって、目を覚ました時に近くにあった木に縋る

腰を落として、縋る

傍らに自分のリュックがある

貴方は今自分が何処にいるか、今までの記憶を探った

 

貴方は1人で、息抜きにキャンプに来た。

 

貴方はナイフを持って木をケガいていた

 

貴方は肉を焼いて、その味を噛み締めていた

 

そんな記憶を思い出して、貴方はふと立ち上がる

今の今まで気づかなかったが自分は崖の近くにいたらしい。

ここは山だ、と貴方が理解すると共に目から情報が入る。

 

 

所々明かりの点いた人里、霧に包まれた湖と紅い館

 

大量に竹の生えた竹林、霧の様な空気に包まれた森

 

僅かな月明かりに光る向日葵畑、山の途中にある神社

 

そんな情報が入って来た

ここは日本か?と貴方は思った

貴方は山から降りる為に崖から離れる事にした

リュックを背負って

 

 

…それを食い入る様に見ている、狼を知らずに

 

「あの人だぁ…貴方が帰って来たんだァ…ァハハ…」

 

…貴方をカメラで何回も取っていた鴉を知らずに

 

「ずっと待っていたんですよ?誇り高き天狗をこうした

 責任を取ってくださいね」

 

 

 

 

貴方は山を下る、視線に全く気づかずに

月明かりが貴方と周りを照らす。

黄色く、幻想的に。

そんな事を思っているとズキンと頭が痛くなる。

ここは確か、ケンソウ…ゲンソウ…

貴方の頭の中で、記憶がパズルの様に作られていく

貴方は思い出した、此処が幻想郷という名前だと

 

ただ、それだけだけど

 

そんなことに時間を掛けているから貴方は気づかなかった

自分に迫る異形に、迫り来る怪物に

 

それの見た目はゲテモノだった

もう少し詳しくいうなら人間が脱いだ後の靴下の様に

中をぐちゃぐちゃとさらけ出せばこうなるのだろう

血が所々垂れ、それに負けない程、涎を垂らしている

貴方は自分が死んでしまうと思ってしまった

 

それが飛びかかる

 

貴方は自分よ鮮血が辺りを舞うのを幻視した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

貴方は体を捻り、それをかわすとナイフを持ってそれに飛びかかる

先程その異形がしたように、この前貴方が見た

宇宙人の幼体のように、ナイフを構えながら、

 

異形が目の前にくると、貴方は慣れた手つきで目を潰す辺りに叫びが木霊する

貴方はするりと攻撃を抜けると右足を捌く

鮮血が飛び散り、異形は少ししか動けなくなった

貴方は再生する前に方をつけることにした

貴方は異形に馬乗りになり、ナイフを刺す

異形が暴れ、貴方をとばそうとする

貴方は踏ん張り何度も背中を刺す。

 

二度と動けない様に

 

50回程だろうか、妖怪の動きが鈍る。

貴方は少し前に擦り、ナイフを両手で掲げ、刺す

 

異形の頭にナイフが――

 

異形は最後の叫びをあげ、二度と動かなくなった。

貴方とトッと地面に着地すると、それを見る

 

貴方は自分に違和感を感じた

あの戦い方、明らか人間では無い

そして何故、貴方は異形が再生する事を知っていたのか

まるで、貴方はここに住んでいたかの様な…

ズキンとそれを阻害するように頭痛がする。

貴方は考える事を止めた

どうせ考えても無駄と考えたのだろう

そうやって貴方は過去と向き合うことは無い

貴方はナイフを上腕三頭筋で拭うとベルトのホルスターにナイフをしまう

それはとても慣れた手つきだった

貴方は山を下ろうとしたが、何故か動かない

貴方は今気が付いた。

 

 

 

 

異形の鋭い爪が貴方の腹部を貫通していることに

 

貴方は似合わない舌打ちをするとナイフを抜き、切る

爪はヒビだらけだったので簡単に切断することが出来た

貴方はナイフを地面にポロリと落とす。

ナイフを地面の岩に当たり、カラーンと甲高い音を出す

 

貴方は爪を見つめた

 

ドクドクと血が服を濡らし、赤く染める

このままでは出血多量でお陀仏するだろう

貴方は爪を両手で持ち、引き抜く

体から刺さる何かが消える

爪は思っていたより小さかっただからまだ生きている

貴方はリュックを降ろす。

先程までは全く震えなかった指が少し震える

貴方はジッパーを開き、中から包帯を取る

貴方は気のそばに腰を下ろすと体に包帯を巻く

貴方は少し痛みがマシになった

貴方はほぅ…と溜息をつく

自分が名前を知っている土地に来たと思えばこれだと

溜息をついてしまうのは仕方ないことだろう

貴方は先程眠った筈なのにまた、眠気が貴方を誘う

貴方はウトウトと、首をカクカクする

怪物から呻き声がしたが、風が、突風が、怪物を

吹き飛ばす。…辺りに舞う黒い羽根

それは見たことがある気がした

 

「貴方はそうやって無茶ばっかりするからいつも

 怪我を負うんですよ。…私がいる限りそんなこと

 をさせません」

 

そしてそれが自分が意識を離した時に聞いた

最後の言葉だった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

貴方は夢を見ている

 

黒い羽根が生えた女の子と共に飛んでいる貴方、

でも貴方には羽根が生えていない

貴方は彼女の顔を見たが、後光でよく見えない。

貴方はとても幸せだった、それはとてとてとも。

 

貴方は彼女の顔を見て理解した。

この幸せはもう来なくて、シアワセが来るのだと

その彼女の顔は、濁った瞳に三日月の様笑みを浮かべ…

 

 

 

 

貴方の意識は覚醒した。

 

但し、暖かい布団の中で

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