貴方の病んだ幻想入り 作:回忌
とある常闇の妖怪を気絶させた後森を進み続けた
森を抜けるとそこは広すぎる湖だった。
所々水面から岩が顔を出している
にしても広い湖だ、もしかしてここが霧の湖だろうか
「ここら辺に元凶が居るわ」
霊夢は己の勘からでた結果を口にする
にしてもここら一帯はとても涼しい。
夏であるのを忘れるくらいには快適な気温だ
と目を瞑りながら歩いていたのだがある違和感に襲われる
足音が何故か違うのだ
先程まではザッザッと砂を踏む音だったが今ではカツカツと氷を
踏んでゆく音しか聞こえない
そして後ろから貴方に追いついた霊夢の声が聞こえる
「おかしいと思っていたら、全部水が凍っているじゃない」
目を開けて見てみると透き通った氷が貴方の足元にあった
近くで見なければ見えないほどに透明な氷だ…
こんなこと出来るのは大妖怪くらいでは?
ところでここらは妖精達の縄張りらしい。
「おい!人間!」
上から声がかかる
見てみれば青い氷をあしらった服を着て背中に六つの氷が羽のように
宙に浮かんでいた。妖精といえば白みがかった羽なんだけども
「チ、チルノちゃん!やめようよ!」
「ははー!アタイは最強だ!」
すると緑髪の妖精が出てくる…片言じゃないってことは
それなりの力はあるようだな。
どうやらこの妖精はかなり頭が残念なことになっているようだ
例えるならば脳内お花畑ってところ取ろうな、うん。
ともかく構っている暇は無い、さっさと終わらせて寝たい
霊力を右手に集中させる。すると少し捻れのある形に霊力が光を出して集まる
そしてそれを脳内でイメージしたものと同じものにする…具現化。
するとそれは一丁の銃へと変わる。少し捻れた部分がグリップへ
そこから長い方が銃身に変わりグリップから短い方がストックに変わる
光が散るとそこには三八式歩兵銃の姿があった
霊夢と魔理沙はこれから起こることを理解して背を向けて雑談した
「今日はいい天気だなー」
「何言ってるのよ物凄く赤いじゃ無いのよー」
「あははーそうだなー」
槓桿を引いてこれまた出来立て霊力ホワホワの弾薬クリップを差し込む
親指で弾丸を押し込むとカチャンと槓桿を戻す
カランと氷に鉄の板が落ちる。
そして銃口をチルノとかいう妖精の眉間に向ける
ダァンという乾いた音とともにチルノは倒れた
すぐさま緑の妖精が駆け寄る
「チルノちゃん!どうしたの!?チルノちゃん!チルノちゃぁぁぁぁぁぁあああん!」
ダァン
2人は光の結晶となって散った。
だが何も心配することはないのだ
彼女達は妖精、妖精は自然が無くならない限り消えることは無い
貴方は三八式歩兵銃を放り投げると霊夢達に終わったと伝える
「終わった?それじゃ行きましょう」
顔は凄く飄々としているのに声は何故か震えているように感じた
「あいつは怒らせてはならない」
ちなみにあの妖精はまた撃たれる事をまだ知らない
霧の湖を進み続けること数分、ようやく館の前にたどり着いた。
かなり大きな紅い館だ、見たところ大きな洋風屋敷で大きな時計塔が目立つ。
空から見た様子では綺麗な庭園もあった…見たこともない花ばかりだが。
屋敷は煉瓦の塀と大きな鉄の門で囲われている
今その大きな門の目の前に来たところだ
「よっと」
「何よこの館。悪趣味ねぇ」
否定はしない
何せ壁から屋根に窓硝子でさえもが赤いペンキをぶちまけたかのように
物凄く赤いのだ。赤くないところと言ったら庭園の芝生と花程度しかない。
時たま現れるスキマ妖怪のスキマくらいに…いや、あちらの方が悪趣味だ
どちらかといえば気持ち悪いな本当にあのババー
ゴン
いきなり貴方の頭部に走る痛み。物凄く痛い
目の前に何かが落ちて来たのでそれを見た
鉄製のタライがキラキラと光っている…
じゃなくて。
反射的に貴方は上を見てしまった
そこには先ほど気持ち悪いと心の中で言ったスキマがあった
それだけならいいのだ。そこから出ているあるものが問題だ。
そこから細くて美しい腕が伸びている
そしてその拳は思いっきり握りしめてあった
…中指以外だったが
瞬間貴方の中の何かが吹っ切れた
ソーコムに実弾を装填後、拳に向けて照準を向け発射。
しかしその腕は華麗に右左に動いて避ける
カチンとスライドがフルオープンになる。弾が飛んでこないと
その腕の主は悟るとさらにブンブンとうざいくらいに振る。
ブチっと貴方の中で堪忍袋の尾が切れる。
懐からM67手榴弾を手に取ると歯でピンを抜く
これだけでは爆発はしない。セーフティレバーが外れることによって
初めて信管に火がつくのだ
弾倉を装填しソーコムのスライドを歯で咥えて引いた後、乾いた音が
さらに重なる。
先程と同じように避けること避けること。
もう飽きてしまったのか手を広げて左右に少し振るとスキマの中に入っていく
そうだ、それを狙っていたのだ。
貴方は不敵に笑うとポーンとm67をスキマに投げ入れる
それが入るのとスキマが消えるのは同時だった…バーカ。
「何してんのよあんたら」
ソーコムを仕舞いグッと背伸びをしている貴方に霊夢が
呆れたように…というか呆れているのだろう。
あんなことをしていれば普通そうなるだろう
側から見れば何もないところに弾丸を放っている変質者だ。
それはそうと、門番も今の銃声で目覚めたらしい
サプレッサーをつけておくべきだったか、でもコイツ明らか戦闘中寝ていたような。
「何ですか!?今の音!?」
ここの世界では銃なんて種子島くらいしかないだろう
もしくはフリントロックくらいか。
この妖怪を見るにニッポンの妖怪ではない
緑の長い前かけに手首足首に装着された鉄の輪っか。
そして赤く伸ばされた髪に星に龍と書かれたエンブレムのある帽子
里の本屋で見た外の世界にあるらしい国の服装だ。
まぁ関係ない
「じゃ、通るわねー」
「門番ご苦労様だぜ」
「(貴方はこの妖怪にお疲れ様と言った)」
「ありがとうございます、これで今日も頑張れます」
驚いた顔から笑顔に変わる妖怪。
「って何普通に入ろうとしているんですかー!?」
からの大絶叫である
「私達は先に行くわ。ーー。よろしく」
貴方は二つ返事で返すと二振りの刀を構える
その間に霊夢と魔理沙は門を越えて館に向かった。
そして宣言する。ここからの戦いは弾幕ごっこではないと
幻想郷が誕生した時のように、または平安などの太古の時代の時に
西洋東洋問わず人間と化物が血みどろに戦ったように。
「はぁ…お嬢様から教えられた意味がないですよぉ…でも久しぶりに楽しめそうですね」
ため息をつきながら腰を低くして構える妖怪。
それは中国という国で伝えられる格闘技の構えだ
貴方に構えなど関係ない。“自分のやり方“でやるだけだ。
「私の名前は紅美鈴。一応死んでしまう前に名前は聞いておきましょう」
貴方は自分の名前を告げると刀に霊力を込める
込められた霊力は薄い青い膜となって二刀を覆う
「いい気ですね、先程の巫女に勝りそうなくらいに」
無駄口を叩く暇があるか?
「ないですね…では、行きますよ」
拳と刀がぶつかり合う。
とあるマヨヒガにて
「ふふふ、仲良くやっているわねぇ」
八雲紫は扇子を扇ぎながら彼女達の様子を見ていた
主に見ているのはあの青年だ
いじって見たけれどなんの問題なく彼女と接触している
今のところ何も異常は起きていないけれどこれから
何がどうなるかは全くわからない。
スキマから見ているとどうやらあの館に着いたようだ
『よっと』
『何よこの館。悪趣味ねぇ』
確かにそうだ
最初霧の湖に突然館が出来たと式神に言われて
今日はエイプリルフールだったかしらーっと言ってみたら
無言で腹パンして来た後スキマで見せてくれたのだ。
いくら私の能力が使えるからって…
まぁいいだろうここからはこの子達に任せればー
『スキマ妖怪のスキマくらいに…いや、あちらの方が悪趣味だ
どちらかといえば気持ち悪いな本当にあのババー』
そんな心の声が聞こえたので即座にタライを取りに行った
この時のスピードは天魔にWowと言わせるくらいに早かった
このお若い女性の前で(検閲)なんて言ったら転生できなくなる…らしい
そしてスキマをーーの真上に開いた後タライを落とす
「おお、かなり景気のいい音ね。じゃあ…えい☆」
なお、ここで調子に乗ったのがよろしくなかった
ぴーんと伸びる中指。
すぐさま銃声が聞こえてきたのでサッサっと左右に避ける
「ファ〜そろそろ寝ようかしら」
そろそろ飽きてきたので手を抜いて寝ようとした
スキマを消した後寝床に歩こうとする紫。
がコトンと畳に何かが落ちてきたので振り返る
それは球体だった。なのだがそれに書いてある文字で身が凍った
『FA○K YOU son of a Bitch!』
この後、マヨヒガは半壊した
さぁ、拳と刀で語り合おう!