貴方の病んだ幻想入り 作:回忌
今貴方は大図書館の2階にいる
この大図書館は名前通りに大きいのだ
壁は下から天井まで本棚だし、明らか飛ばないと手が届かない所まである
一階と二階に分かれていて本棚の数は古本屋なんて目じゃないくらいだ
上から大きなシャンデリアが三つ程ぶら下がって光っている
「ちょっと待って、パチュリー様を探してくるから」
そういうと咲夜の姿がブレて消えてしまった
彼女がいうには時を操る能力を持っているらしい
時を止めて敵をナイフで囲って針の筵にしたり
自分の時を早めて常人にはなし得ないスピードで
パンチキックなどをすることができる。
と言っても何処かに弱点はあるはずだ
本人が言うには数時間しか時を止められないらしい
にしても同じ能力を持つ人外が登場する本を香霖が持っていた
ような気がするが気のせいだろうか。
些細な問題だ
貴方は階段を見つけると、そこから下の階層へと降りる
途中壁の背表紙を見てみたがよくわからない物だらけだ
なんというか掠れて読めないというか
下の階層も二階となんの変わりもなく本棚でいっぱいだ
強いて言うならば2階のように飛行能力を必要とする本棚が無く、
全ての本棚が地面に設置されている
「やっと見つけた。さ、こっちよ」
いきなり横に咲夜が現れたかと思いきや手を引っ張られて
何処かに連れて行かれてしまった
今貴方の目の前に長机が置いてある
そこには本がこれでもかと言うくらいに本が重ねられている
ただ、椅子には誰も座っていなかった
「どこに行かれたのかしら」
「パチュリー様ですか?」
「ええ、どこへ行ったの?」
「わかりません」
ぶんぶんと首を振る誰か
ブレザーを着ていて赤髪の女性だ
ただし背中と頭にあるコウモリの羽が人外であることを示しているのだ
君は?
「私は小悪魔です!」
名前は?
「小悪魔です!」
…名前。
「こあです!」
で?味は
「最高です!」
「何やってるのよ貴方たち」
「パチュリー様、一体どちらへ?」
パチュリーと呼ばれた女性がいつの間にか後ろにいた
見た目は全体的に紫っぽい色合いだ
でもそのネグリジェのような服とナイトキャップには
黒いすすのようなものがついている
貴方がそれをみているとパチュリーはそれに気がついて言う
「私の名前はパチュリー・ノーレッジ。これは鼠とやっていただけよ」
「鼠?」
「アイツ勝手に私の物を盗ろうとしたのよ!」
貴方の脳裏に金髪の自称魔法使いが思い浮かんだが、多分別人だろう
まさかアイツが盗みを行うわけが…ありそうだ。
いつも人里で団子を食っていたらそれを横取りするような奴だ
そして奴は魔術に貪欲だった
いつも友人の魔法使いのところに行っていたから
こんな数の魔導書を見せられたら興奮するだろう
簡単にいえば目の前に大金があったらじっとしていられるかだ
大体が博麗の巫女と化すかもしれない。
そんな貴方はまらさを探すために歩き出した
そして今は本棚の前にいる
児童用とあったから魔理沙がいるとは思えないけど物は試しだ
背表紙には『ウラシンマタロウ』『鉄太郎』『METAL GE AR SOLID』
『探偵はもう死んでいる』『スーパーマリオブラザーズ』『逆てん裁判』
『北斗の拳』『一匹狼の幻想郷帰還』『白玉楼での出来事』
『モンスターハンター4g』などが書いてあった
擦れていてよくわからないのも多かった
ただ、なんとなくこの世界の物語ではないだろう
彼らも、彼女たちも自分の物語で活躍している
貴方だってそうだ
にしても少し中を見る感じでは絶対に児童用ではない気がするのだ
内容がひどいものがあるし…大体人が死んでいるし。
そこから出ると小さな広場になっていた
本棚がそこだけ綺麗もなかった
それでも本は重ねられている
にしても静かだ、やけに
今まで気がつかなかったが、安楽椅子で揺れながら本を読んでいた誰かがいた。
今のところ鼻歌を歌いながら読んでいるから気づかれないだろう
…あれ?気づかなかったけど魔理沙が真ん中でヤムチャしている
貴方は静かに姿勢を低くして後ずさった
ところでホラーにはお約束の展開がある
主人公がヤバそうなやつと遭遇してなんとかやり過ごすか
隠れるか逃げれるかの選択を迫られる展開である
そして大体が逃げようとして小枝やらなんやらを踏んでバレる
それと同じことが起こった
貴方の足が重ねられていた本にぶつかって雪崩を起こす
それがかなり大きな音を発した
「うるさいなぁ…誰?』
その幼女が本をパタンと閉じてこちらを向く
貴方はその容姿が姉に似ていたのだ
全体的に姉を赤くしたような姿だ
セーラー服に似た服は赤く、ネクタイは黄色い
そして髪の色は金髪に加えて羽には宝石のようなものをぶら下げていた
こちらを見ると何故か笑顔になった
「強そう!ねぇねぇ私と遊んで?」
ポーンと投げられた本よ、安らかに眠れ。
ともかくここの住民の遊ぶはどこかおかしいので
恐らく、と言うより殺意を溢れ出しているから十中八九殺し合いだ
空中に浮かんでいくフランを睨みながら貴方は言う
喜んで