新世界ウルトラヒーローズ   作:湯帝

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久しぶりの本編第15話スタート!


第15話 奈良時代末期から平安時代初期の漂流記〜平安遷都の章①〜

現代 地球

 

一連の怪獣災害特別支援金詐欺事件によりJAPAN EDAの現職総監であった四竈光一が逮捕されたことは全世界のEDAに衝撃を与えた。

 

その数日後、EDAニューヨーク総司令部のマックミラー総司令長官が緊急来日し、新しくJAPAN EDA総監に就任した小鞠海子と会見し、こうしたことが2度と起こらないよう申し入れた。

 

その上で、しばらくの間、総司令部より派遣された査察官がJAPAN EDAを監視することとした。

 

査察官は合計で20名ほどで、トップである首席査察官は、外務省から出向している嵯峨由三の甥にあたる嵯峨利左衛門永吉であった。

 

また、Malaysia EDAはゼロがいない間の代わりとして、ウルトラマンリブットを日本に派遣した。

 

これは、ガイやジャグラーが双方とも戦いで敗れた場合を想定して決定したことだった。

 

しかし、これにはもうひとつの理由があり、Malaysia EDAの総監アブドラ・リムは、海子が小学生時代に海外で暮らしていた時からの友人であった。そのため、友人としての義理を優先した形となった。

 

一方、怪獣災害特別支援金詐欺事件の影響で支持率が大幅に下落した嵯峨内閣は、国民に人気の高い七山米行や大温退次郎、大勝太郎、砂勝枯らを入閣あるいは自国党の幹部に就かす形で再出発した。

 

この事件が与野党に大きな影響を与えたことから、関わった議員が除名あるいは辞職し、党籍も剥奪された。

 

あまりに多くの国会議員が辞職したことにより、国会運営が成り立たなくなる異常事態であった。

 

そのため、衆議院は解散し、参議院では補欠選挙が相次いだ。

 

選挙の結果、関与した人数が一番少なかった自国党が大勝し、第2次嵯峨由三内閣が発足した。

 

七山が官房長官兼法務大臣に、大温が怪獣対策特命担当大臣に就任した。

 

党内では、大勝が幹事長に、砂勝が総務会長になるなど党内の少数派閥出身者が入閣あるいは党役員として活動することになった。

 

また、党内最大派閥を率い、絶大な権力を誇り、国民からの支持が圧倒的に高い宇部を党副総裁に、内閣には副総理兼外務大臣として据え、支持率回復の繋ぎにした。

 

野党も党首全員が交代し、与党との協力関係を重視するなど、実質的な挙国一致体制を築き始めた。

 

財界や官界でも同じような動きが相次いだ。

 

華族も事件に関わった者たちは、爵位を返上し、一般市民となったが、慣れない生活に苦戦する一族が殆どであった。

 

この事件は、日本国内の社会構造を大きく変えてしまったのである。

 

 

 

773年 地球

 

この時代は桓武天皇がまだ山部親王を名乗り皇太子の地位についたばかりの頃である。

 

雄斗は平城京の外れでワームホールから出てきた。

 

雄斗「さてと、ここは平城京か。あれ?髭がない。」

 

ゼロ「ほんとだ。ワームホールに入っている間に若返ったのか。」

 

雄斗が飛鳥時代にいた時間は37年、実質的には62歳になっていた。

 

しかし、ワームホールは若返りの作用があるのかどういうわけか元の25歳に戻っていたのである。

 

雄斗「しかし、この時代に怪獣が現れるのだろうか。」

 

すると、後ろから声がした。

 

「現れるさ。あんたと厩戸王さまが予言したんだぜ。そして今はそうなりそうな時期だ。都では不吉なことが立て続けに起こっている。あんたらの力が必要だ。」

 

雄斗「何者だ!?」

 

ゼロ「気をつけろ!」

 

「警戒されちゃ困るな。俺はあんたの子孫だよ。従三位綿部中納言雄人5世だ。つまりあんたの玄孫ってわけだ。よろしくな。」

 

雄斗&ゼロ「?」

 

雄人「ほれ、行きますよ。あんたを待っている人がいるんだ。俺が仕えている日嗣の御子山部親王さまがな。」

 

雄斗「か、か、か、桓武天皇!」

 

雄人「かんむてんのう?なんだね、そりゃ?」

 

雄斗「いや、なんでもないです。」

 

ゼロ(なんでもないわけじゃないんだよなあ。)

 

雄人「まあいいや。さあ行きましょう。」

 

雄斗は自身の子孫に連れられて山部親王の御所に来た。

 

雄人「殿下、我が国に伝わる光の勇者の伝説は真でございます。私の横にいる男がそうでございます。」

 

山部親王「そこの人よ、近うよれ。」

 

雄斗「はい。」

 

山部親王「そなた、名はなんと申す?」

 

雄斗「綿部雄斗です。爵位は子爵にございます。」

 

山部親王「うん。聖徳太子さまの予言通りじゃ。どうだ?この時代にいる間、私に仕えぬか?」

 

雄斗「謹んでお受けいたします。」

 

こうして雄斗は山部親王に仕えることになり、自身の邸も与えられ、前の時代と同様に妻や妾も用意された。

 

山部親王「ところで、私の悩みを聞いてくれぬか?」

 

雄斗「いいでしょう。」

 

山部親王「私は皇族だが、母は渡来人の末裔であるが故に藤原氏の力なしでは皇太子にはなれなかった。それも異母弟である他戸親王を廃太子にさせてまで。しかし、その他戸親王が母親である井上内親王と共に幽閉先で急死して以降、私の周りで奇怪な現象ばかり起こるようになった。これは、あの2人の祟りに違いない。頼む、官位を授ける代わりにこの事件、そなたなら解決してくれよう。」

 

雄斗「任せてください。」

 

山部親王「うむ。」

 

雄斗は、その日に正三位と大納言兼征物怪大将軍の地位を授かった。

 

山部親王「では、調査に行ってくれるな?」

 

雄斗「では、行ってきます。」

 

1人で平城京の周辺を調査する為に出かけた雄斗であったが、遠く離れた場所で誰かに見られていることには気がつかなかった。

 

「フハハハハ、久しぶりだな、雄斗。今度こそ貴様に勝ち、この地球を無かったことにしてやる。」

 

そして、その人物は闇に消えた。

 

調査している雄斗はそのことに気づかなかったが、ウルティメイトブレスレットの中にいたゼロは何かを感じたようだ。

 

ゼロ「闇の力を感じる。」

 

雄斗「え?」

 

ゼロ「気をつけろ、雄斗。あの時に感じたのと同じ闇の力を感じる。」

 

雄斗「じゃあ、あいつがいるのか?」

 

ゼロ「そう考えていいだろう。」

 

その時、後ろから聞き慣れている忌々しい声が聞こえてきた。

 

「ご名答。久しぶりだな、ウルトラマンゼロ。」

 

雄斗「何者だ!」

 

闇ジャグ「俺だよ。ダークジャグラーだよ。」

 

雄斗「貴様!」

 

和泉守兼定を手にし、後ろを振り向こうとした。

 

闇ジャグ「おっと、いけない。振り向いたら貴様を斬るぞ。」

 

ゼロ「何!?」

 

闇ジャグ「フフ、ジョークだ。」

 

雄斗「貴様が言うとジョークには聞こえないんでね。」

 

そう言って、ダークジャグラーに刀を振りかざしたが、ダークジャグラーはいとも簡単に避けた。

 

闇ジャグ「無駄よ。もうじきこの国は魔王獣によって滅びる。」

 

雄斗「何!?」

 

闇ジャグ「光の魔王獣マガゼットンを出現させる。その為には、その欠片となる怪獣を貴様が倒すのだ。」

 

ゼロ「俺を利用してマガゼットンを出現させるというのか!なんて卑怯な。」

 

闇ジャグ「卑怯もラッキョウもありませんよ。全ては力ある者が勝つ。世の中の普遍心理よ。」

 

雄斗「貴様ァ!」

 

雄斗はダークジャグラーに殴りかかったが全て受け流された。

 

闇ジャグ「無駄だ。」

 

雄斗「教えてくれ。都で現在起きている現象は本当に他戸親王と井上内親王の祟りなのか。」

 

闇ジャグ「さあな。お前ならわかるはずだ、ウルトラマンゼロ。」

 

ゼロ「俺もわからん。」

 

ダークジャグラーはわざとらしく大袈裟にため息をつくと答えた。

 

闇ジャグ「お前たちの考えていることは半分正しい。俺が教えてやる。本当は何があったのかを。」

 

 

他戸親王と井上内親王が各々、皇太子と皇后の位を簒奪され、幽閉された先で半年ほど経った頃のことである。

 

牢に何者かが近づいてきた。

 

すぐさま見張り番が取り押さえようとしたが、全員気絶させられてしまった。

 

他戸親王「何者だ!?」

 

闇ジャグ「私の名前はダークジャグラー。」

 

井上内親王「だあくじゃぐらあ?」

 

闇ジャグ「太古の昔から、この国に潜む闇の者だ。」

 

他戸親王「なぜ、そのようなお前がここに来たのだ。」

 

闇ジャグ「貴様らは憎いだろう。自分たちから地位や名誉も取り上げられ、庶人の地位まで落とした藤原の奴らとその庇護を受けた山部親王を。」

 

他戸親王「ああ、憎いさ。兄上は渡来系氏族の末裔を母に持つ。皇族の中でも身分は低い。それなのに。父上の跡を継ぐのはあいつではない。私だ!」

 

闇ジャグ「貴様らには適量の闇が潜んでいる。これは利用しがいがある。」

 

そう言って、どこからかダークリングを取り出した。

 

井上内親王「何をする気ですか?」

 

闇ジャグ「決まっている。貴様らの中にある心の闇を俺が利用してやるよ。貴様らには扱えぬ強大な闇だ。それだったら俺にくれよ。」

 

他戸親王「それで何をするのだ。」

 

闇ジャグ「決まっている。貴様らが憎いと思っている奴らを俺が代わりに呪い殺してやる。」

 

井上内親王「本当ですか?」

 

闇シャグ「本当だ。」

 

そう言うと、ダークリングを高く掲げた。

 

闇ジャグ「人間共が抱える闇よ、今こそ我に力を与え給え。闇よ!大いなる闇よ!」

 

すると他戸親王と井上内親王から怨念ともいえる大量の邪気が溢れ出た。

 

闇ジャグ「フハハ、フハハハハ!ついに手に入れたぞ!うん?」

 

ダークジャグラーの視線の先には他戸親王と井上内親王が息絶えた姿だった。

 

闇ジャグ「耐えられなかったか。まあいい。この力が手に入ったから良しとしよう。」

 

他戸親王と井上内親王が、急死したことは光仁天皇の元にも届けられた。

 

光仁天皇「どうするかの。きちんと葬ってやりたいものだ。」

 

しかし、藤原式家の藤原種継や藤原百川らが反対した。

 

「彼らは帝を呪詛して帝位に就こうとしたのですぞ。丁重に扱う必要はございませぬ。」

 

こうして藤原氏の反対で、事は終わった。

 

しかし、それ以降、都では、不吉な現象ばかりが起きるようになった。

 

人々は他戸親王と井上内親王の怨霊のせいだと噂したが、実際には2人の怨念を邪気として利用し、怪獣を出現させようとしたダークジャグラーの仕業であった。

 

 

話を終えてダークジャグラーは薄気味悪く笑った。

 

闇ジャグ「どうだ。面白いだろ。」

 

雄斗「ふざけるな。関係のない人を利用してこの世界を滅ぼすとは!」

 

闇ジャグ「さて、そろそろ始めるかな。」

 

ゼロ「何をする気だ。」

 

闇ジャグ「決まっているだろ。出よ!宇宙恐竜ゼットン!」

 

そう言うとダークリングを取り出し、高く掲げた。

 

リングは妖しく光るとゼットンを召喚した。

 

ゼットンが現れ、都中が大騒ぎになった。

 

雄斗「厄介だな。」

 

闇ジャグ「ふん。ゼットン、EXゼットン、2体のハイパーゼットン、ファイヤーゼットン、そして宇宙恐魔人ゼットを倒すことで、光の魔王獣マガゼットンが誕生する。」

 

ゼロ「何!?」

 

闇ジャグ「勘違いしては困るが。ハイパーゼットンを倒しても怪獣は減らんぞ。」

 

雄斗「どういうことだ。」

 

闇ジャグ「ハイパーゼットンを倒したら、また新たな怪獣が現れるのだ。磁力怪獣アントラー、双頭怪獣キングパンドン、用心棒怪獣ブラックキング、ミサイル超獣ベロクロン、暴君怪獣タイラントがな。フハハハハハ。しかし、タイラントを倒してもまた怪獣が現れる。そしてこの世は地獄となる。」

 

ゼロ「まさか、竜巻怪獣シーゴラス、異次元宇宙人イカルス星人、宇宙大怪獣ベムスター、液汁超獣ハンザギラン、殺し屋超獣バラバ、どくろ怪獣レッドキング、大蟹超獣キングクラブが現れるというのか。」

 

雄斗「怪獣や超獣それに宇宙人が7体も。」

 

闇ジャグ「それほど、あの2人の怨念が強かったのだ。」

 

雄斗「でも、怨念がそんなに強くても怪獣が多く現れるとは限らない。」

 

闇ジャグ「甘いな。」

 

ゼロ「まさか!山部親王が帝位に就いた後にまた犠牲者が増えるというのか。」

 

闇ジャグ「その通り。そして、その怨念を利用して怪獣が出現するのだ。」

 

雄斗「そんなことは許さない。」

 

ゼロ「俺たちが、その野望、阻止してみせる!」

 

それを聞いてダークジャグラーは笑い出した。

 

闇ジャグ「ほう、面白い。やれるもんな〜ら〜や・って・み・ろ!」

 

まるで◯沢◯樹の大◯田常務みたいな喋り方であるのは気にしないでおこう。

 

雄斗「行こう、ゼロ!」

 

ゼロ「おう!」

 

雄斗&ゼロ「ジュワ!」

 

平城京の外れに現れたゼットンは宮殿めがけて前進を始めた。

 

人々は、あまりの恐怖に逃げることもできなくなっていた。

 

「祟りじゃ!他戸親王さまと井上内親王さまの祟りじゃあ!」

 

これもまた、『祟りじゃ!八◯◯村の祟りじゃあ!』と同じくらいのインパクトがある。

 

そして、ゼットンの視線には逃げ遅れた山部親王の姿があった。

 

闇ジャグ「見つけたぞ、桓武天皇いや皇太子山部親王!フハハハ、フハハハハ、フハハハハハ!いざ、焼却!」

 

ゼットンが1兆度の火球で山部親王を消し去ろうとした。

 

「皇太子さま!」

 

山部親王は思わず目をつぶったが、攻撃する気配がなかった。

 

恐る恐る目を開けると、

 

山部親王「!」

 

現れたウルトラマンゼロがウルトラゼロディフェンダーを手にして必死に防いでいる状態だった。

 

「光の巨人だ!」

 

「聖徳太子さまの予言通りじゃ!」

 

貴族たちは感激した様子だった。

 

雄斗「皇太子さま、早くお逃げください!」

 

山部親王「ああ。」

 

山部親王らが逃げたのを確認したゼロはゼットンに突進した。

 

そして、ゼットンを抱えこむと平城京からだいぶ離れた場所に着地した。

 

そして、攻撃しようとしたが、ゼットンは瞬間移動した。

 

雄斗「どこだ?」

 

ゼットンは後方に出現し、火球を発射、ゼロに直撃した。

 

ゼロ「うわ!」

 

急いで攻撃してきた場所を振り返ったが、何もいなかった。

 

雄斗「逃げ足が速いというかなんというか。」

 

ゼロ「これなら、どうだ。」

 

ゼロスラッガーを投げたが、虚空を回り続けるだけであった。

 

雄斗「これで本当にいけるのか?」

 

ゼロ「ああ、大丈夫だ。」

 

ゼロの後ろに再びゼットンが出現し、火球を放とうとした瞬間、ゼットンの前方と後方から2本のゼロスラッガーが直撃し、ゼットンはなす術をなくした。

 

雄斗「ドンピシャ!」

 

ゼロ「ああ、ワイドゼロショット!」

 

ワイドゼロショットを放ったが、ゼットンが張ったバリアでそのまま跳ね返され、ゼロに直撃した。

 

雄斗&ゼロ「うわ!」

 

そして、ほとんどの場合、変わらないはずのカラータイマーが赤に変わった。

 

ゼロ「くそ!」

 

ゼットンに殴りかかったが、バリアが邪魔でバリアが手に当たってしまった。

 

ゼロ「うお!痛えな、コノヤロウ!」

 

その時、何かに気づいた雄斗が声を上げた。

 

雄斗「バリアだ!バリアの弱点を見つけた。」

 

ゼロ「どういうことだ。」

 

雄斗「その前に身体の主導権を僕に渡して。」

 

ゼロ「良いけど、この状態は初めてだぞ。」

 

雄斗「いいから、いいから。」

 

ゼロが身体の主導権を雄斗に渡すと雄斗は、どこを攻撃するか見極めた。

 

雄斗「そこだ!ファイヤー!」

 

そのままゼットンの頭上にキックした。

 

すると、バリアは解けゼットンはよろけた。

 

雄斗「ワイドゼロショット!」

 

なす術の無くなったゼットンは直立不動の体勢で後ろに倒れ、爆散した。

 

雄斗「ヤッター!」

 

ゼロ「すごいじゃないか。どうしてわかったんだ。」

 

雄斗「どんなに強い奴でも弱点は必ずある。そこで考えたんだ。ゼットンにも弱点はあるんじゃないかって。そしたらバリアを張る時、真上だけにバリアが張らなかった。そこが弱点だと思って攻撃したんだ。」

 

ゼロ「流石、俺の相棒だな。」

 

雄斗「そうだな。帰ろう。」

 

ゼロ「おう。」

 

そのまま山部親王の御所に戻っていった。

 

ゼットンが倒された後、ダークジャグラーはただ呆然と立っていた。

 

闇ジャグ「くそ!なんでだよ!なんなんだよ!一度くらい俺に勝たせろよ!ウルトラマンゼロ!ウアアア!」

 

その様子を通りかかった農民が見てしまい、恐怖のあまりものすごい速さで逃げたが、ダークジャグラーは気が付かなかった。

 

山部親王「雄斗、良くやってくれたな。」

 

雄斗「ええ。」

 

山部親王「陰陽師によると8年後くらいまで物怪は現れないそうだ。」

 

ゼロ「物怪というより怪獣なんすよね。」

 

山部親王「え?」

 

雄斗「あの怪獣は他戸親王と井上内親王の死後に現れましたが、黒幕がいるのです。彼らの怨念に見せかけて怪獣を出現させた輩が。」

 

山部親王「何!?」

 

まさかの真実に驚愕した様子だった。

 

 

8年後の781年

 

山部親王の父であった光仁天皇が崩御し、山部親王が桓武天皇として即位した。

 

桓武天皇「我が弟早良親王を皇太子とする。」

 

「ははあ!」

 

桓武天皇「雄斗よ、余の側近として変わらず仕えてくれ。」

 

雄斗「はい。」

 

その翌日、ダークジャグラーが平城京の外れに立っていた。

 

闇ジャグ「作戦を第2段階に移行する。」

 

そう言うとダークリングを上に掲げた。

 

闇ジャグ「出でよ!EXゼットン、ファイヤーゼットン、宇宙恐魔人ゼット!」

 

その途端、空が急に暗くなり雷が鳴り響いた。

 

人々は恐怖を感じてしまった。

 

「こ、これは、他戸親王さまと井上内親王さまの祟りではないのか。」

 

「まだ彼らの祟りは収まっていなかったのか。」

 

そして、EXゼットン、ファイヤーゼットン、宇宙恐魔人ゼットが現れた。

 

恐魔人ゼット「出てこい!ウルトラマンゼロ!我らと勝負だ!」

 

桓武天皇「雄斗、あんなことを言っておるが。」

 

雄斗「ここは私に任せてください!陛下は皆さんと一緒にお逃げを!」

 

桓武天皇「ああ!」

 

雄斗は、EDAガンを取り出すと、都の外れまで3体の怪獣を誘導した。

 

雄斗「こっちだ!」

 

雄斗の姿に気づいた恐魔人ゼットがEXゼットンとファイヤーゼットンを引き連れ、後を追いかけた。

 

恐魔人ゼット「見つけたぞ!ウルトラマンゼロ!我らと勝負だ!」

 

ゼロ「望むところだ!雄斗!」

 

雄斗「おう!」

 

ゼロ&雄斗「ジュワ!」

 

眩い光と共にウルトラマンゼロが現れた。

 

貴族たちはここぞとばかりに安心した。

 

「雄斗殿じゃ!」

 

「光の巨人じゃ!聖徳太子さまの予言は真であったか!」

 

しかし、とある農民が偶然雄斗がゼロになる瞬間を目撃してしまった。

 

「えらいことじゃ!人間が巨人に!か、母ちゃんに報告じゃあ!しかも、あのお召し物はお天道様のお側に仕えている偉い方しか着れんのじゃ!か、母ちゃんに報告じゃあ!」

 

と言って急いで帰ろうとするが、ダークジャグラーに出くわしてしまった。

 

闇ジャグ「そこの人、どちらに?」

 

「に、人間が巨人に!む、村に帰って、か、母ちゃんに報告するだ!そこをどいてくれえ!」

 

闇ジャグ「悪いが、そこを通すことはできん。真実を知ってしまった以上、お前を生かしておくことはできん。」

 

「なぜじゃ。」

 

闇ジャグ「なぜって俺もこういう者ですから。」

 

そう言うと魔人態に変化した。

 

その途端、農民は震え出した。

 

「も、物怪!いや、よ、妖怪!み、都は恐ろしいところじゃて。頼む!何も言わない!おらを村に帰してくれえ!」

 

ダークジャグラーは刀を取り出すと、その農民めがけて斬った。

 

「あ!」

 

生き絶えた。

 

闇ジャグ「馬鹿者めが。」

 

その頃、ゼロはEXゼットン、ファイヤーゼットン、恐魔人ゼットと対峙していたが、やや劣勢だった。

 

EXゼットンに蹴られると、すぐ後ろにいるファイヤーゼットンに羽交締めされ、恐魔人ゼットにパンチされるという状態である。

 

恐魔人ゼット「ヌハハ!ヌハハハハ!こんなものか?ウルトラマンゼロ!」

 

雄斗「くそ!何か手はないのか!」

 

ゼロ「こうなったら、エメリウムスラッシュ!」

 

不意打ちでEXゼットンは後退した。

 

そのおかげでゼロはファイヤーゼットンの拘束から逃れられることができた。

 

ゼロ「ブラックホールが吹き荒れるぜ!」

 

恐魔人ゼット「ほう。なかなかやるなあ。」

 

雄斗「俺たちが負けるなんて、」

 

ゼロ「2万年早いぜ!」

 

EXゼットンが100兆度の火球トリリオンメテオをファイヤーゼットンも火球を放ち、ゼロはそこに巻き込まれた。

 

人々は負けを覚悟した。

 

そして、本来、喜ぶであろうこの男には想定外だったのか

 

闇ジャグ「嘘だろ...」

 

しかし、恐魔人ゼットは、

 

恐魔人ゼット「ガハハ!ガハハハハハ!我、ウルトラマンゼロを討ち取ったり!うん?」

 

なんと、ストロングコロナゼロにモードチェンジしたゼロが無傷で立っていた。

 

恐魔人ゼット「そんな馬鹿な!貴様はあの爆発には耐えきれんはず。」

 

雄斗「俺たちを甘く見てもらっちゃ困るぜ。」

 

ゼロ「そうだぞ。なんて言ったって俺たちはウルトラマンなんだ!さあ、反撃開始だ!」

 

雄斗「おう!」

 

遠くで眺めていたダークジャグラーはご満悦の表情だった。

 

闇ジャグ「そうでなくては。こうならないと面白くないんでね。」

 

雄斗「ガルネイトバスター!」

 

EXゼットンにガルネイトバスターが直撃し、EXゼットンは直立不動の体勢で後ろに倒れ爆散した。

 

ゼロ「まだまだ!」

 

今度はルナミラクルゼロにモードチェンジし、

 

雄斗「ミラクルゼロスラッガー!」

 

無数のゼロスラッガーが宙を舞い、ファイヤーゼットンに突き刺さった。

 

ゼロ「からのレボリウムスマッシュ!」

 

あまりの衝撃波にファイヤーゼットンは耐えられず、吹き飛ばされた後に爆散した。

 

雄斗「残るはお前だけだ。恐魔人ゼット!」

 

ゼロ「俺の弟子と同じ名前しやがって。紛らわしいぞ、テメエ!」

 

雄斗「Zさんやハルキさんのこと弟子って認めてんのね。」

 

ゼロ「まだまだ三分の一人前だけどな。ってそんなことはどうでもよろしいがな。さっさと貴様を倒してやる。恐魔人ゼット!」

 

恐魔人ゼット「いざ勝負!」

 

2体の巨人が殴り合い、蹴り合い、宙に舞って刀と矛で戦うが、互角であった。

 

雄斗「ふん!おりゃあ!」

 

雄斗はインナースペース内でレイモンの姿になり、その影響でゼロもタイプチェンジし、レイオニクスノーマルになった。

 

これで形勢はゼロに若干有利となる。

 

ゼロ「これで決める!」

 

雄斗「ワイドレイオニクスゼロショット!」

 

逃げようとした恐魔人ゼットはワイドレイオニクスゼロショットに巻き込まれ、

 

恐魔人ゼット「うおお!我が、この我が負けるとは!ぐは!」

 

爆散した。

 

雄斗「ヤッター!」

 

ゼロ「帰るか。」

 

雄斗「ああ。」

 

桓武天皇の元へ帰っていった。

 

闇ジャグ「相変わらず俺を楽しませてくれますねえ。ウルトラマンゼロ!」

 

そのまま闇に消えた。

 

この年以降、寺院勢力が政治的発言力を増し、桓武天皇らを悩ませることになった。

 

彼らの言い分は、こうである。

 

「怪獣が相次いで現れるのは、御仏が帝の所業にお怒りのご様子だからだ。」

 

それを聞いて桓武天皇は雄斗らに言った。

 

桓武天皇「仏教勢力の力が及ばぬ所に遷都したいものだ。」

 

その時、藤原種継が声をあげた。

 

種継「そのお役目、この私にお任せください。必ずや帝のご期待に添えられますよう尽力いたしまする。」

 

桓武天皇「良きにはからえ。」

 

そして、何ヶ月か経ち、種継が戻ってきた。

 

桓武天皇「どうであったか?」

 

種継「山背国長岡が適当かと。」

 

桓武天皇「なるほど、そこにしよう。種継、そなたを造営の責任者に任命する。」

 

種継「御意。」

 

そして桓武天皇は雄斗に対して話しかけた。

 

桓武天皇「さて、山背国という名前は縁起が悪いな。」

 

雄斗「この際ですので、山城国に変えましょう。」

 

ゼロ「俺もそう思っていた。」

 

桓武天皇「わかった。そうしよう。」

 

こうして平城京から長岡京に遷都されることになった。

 

 

 

(続く)




次は②に入ります。

長岡京遷都あたりからスタートです。
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