新世界ウルトラヒーローズ   作:湯帝

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第1話 始まり

ウルトラ戦士や怪獣がテレビでしか知られていない次元宇宙。

 

ここでも大変な事件が起きようとしていた。

 

ここはM78星雲・ウルトラの星

 

宇宙警備隊本部でウルトラの父が何かを察したようだ。

 

?「お呼びですか?ウルトラの父」

 

父「ああ、タロウよ、別宇宙でベリアルに似たエネルギー反応を検知した。」

 

ウルトラの父がタロウと呼んだ自身によく似たウルトラマンに声をかける。

 

タロウ「ベリアルに似たエネルギー反応?まさか、奴がまた復活したとでも言うのですか?」

 

父「そういうことになる。ゾフィーよ、今すぐに宇宙警備隊の全隊員を呼んでくれ。」

 

ゾフィーと呼ばれた胸にスターマーク勲章をつけたウルトラマンが反応する。

 

ゾフィー「わかりました。」

 

そして、全隊員が集められ、ウルトラの父が口を開いた。

 

父「集まったな。皆、よく聞いてくれ。別宇宙でベリアルに似たエネルギー反応を観測した。そこでだ。誰か調査に向かって欲しい。」

 

当然のことながら、ベリアルと聞いて、誰も志願する者はいない。

 

その時、目つきの悪いウルトラマンが志願した。

 

?「俺が行く。俺はベリアルとの因縁があるからな。」

 

父「いいだろう。この件は次元を超える力を持つゼロに任せることにする。」

 

ゼロ「ああ、任せておけ。ウルティメイトフォースゼロのメンバーにも声をかける。」

 

父「何か情報を手に入れたらすぐに戻ってくること。その後の作戦に影響するからな。」

 

ゼロ「わかった。」

 

その時、カラータイマーがZのウルトラマンといかにも好青年風のウルトラマンが立ち上がった。」

 

?「ゼロ、私たちも行くます。万が一のためにもギャラクシーレスキューフォースの一員であるこのリブットもいなければならないと思うんです。」

 

??「ゼロ師匠、俺もハルキも行きたいです。ベリアルが関わっているのはウルトラやばいので。」

 

しばらくの間の後、ゼロが答えた。

 

ゼロ「リブット、Z、わかった。お前たちも同行させる。ただし、Z、お前の中には地球人がいる。無茶をするな。」

 

Z「わかってますって。」

 

その時、Zの中から、噂の人物の声が。

 

ハルキ「大丈夫っす。俺はZさんと一心同体っす。何がなんでも無茶しませんって。」

 

ゼロ「ハハハ、2人とも成長したな。じゃあ皆、行ってきます。」

 

ウルティメイトイージスを身に纏ったゼロは、かつて仲間たちと出会った次元宇宙でウルティメイトフォースゼロのメンバーと合流、その足でベリアルに似たエネルギー反応が観測された次元宇宙に移動した。

 

 

 

 

その次元宇宙の地球。

 

時は西暦2029年。

 

この地球にも多くの生命が存在していた。

 

ユーラシア大陸の東に位置する島国・日本では活発な生命活動が行われていた。

 

日本で一番高い山・富士山がある山梨県。

 

甲府市に県庁所在地を置く県庁では次期山梨県副知事と称される人物が慌ただしく動いていた。

 

綿部雄斗、この物語の主人公だ。

 

雄斗「休暇は終わり?嵯峨首相からすぐに帰京せよのお達し?わかりました師匠、すぐに向かいます。」

 

電話の相手は山梨1区選出の七山米行衆議院議員だった。雄斗が師匠と仰いでいて、将来の首相候補と評される人物だ。

 

そして、電話を切ると雄斗は父である綿部雄樹知事のいる知事執務室に赴いた。

 

雄斗「父上、今、七山先生から電話があり、至急、首相官邸に戻られよとのことです。」

 

雄樹は口髭を手で触りながら答えた。

 

雄樹「そうか、暫くはまた会えなくなるな。わかった。行ってこい。」

 

雄斗「はい!行ってきます。」

 

両親や県庁職員そして自身の妻や子供たちに見送られて、県庁を出発した雄斗は約3時間後、首相官邸に着いた。

 

首相官邸の首相執務室に入った雄斗はすぐさま嵯峨首相に声をかけた。

 

雄斗「総理、戻りました!」

 

嵯峨「おお、戻ってきたか。先程な、よくわからん電波を宇宙空間からキャッチした。聞いてみるか?」

 

雄斗「はい、聞いてみます。」

 

電波を聞いてみた雄斗は耳を疑った。

 

雄斗「これは日本語?」

 

オレサマハ、ウルトラマンベリアル。チキュウジンニツグ。コレカラオレサマハ、コノホシをシンリャクシテヤル。コノウチュウニハ、ジャマナウルトラマンドモハイナイカラナ。

 

ここで電波が途切れた。

 

雄斗たち嵯峨首相の秘書5人は困惑していた。

 

雄斗「ウルトラマンベリアル?あの空想の産物でしかなかった存在が別宇宙からやってきたのか?」

 

嵯峨首相の公設第一秘書鳩山幸三郎はすぐさま反応した。

 

幸三郎「信じがたいがそうとしか言えない。」

 

皇族でありながら公設第二秘書をしている春日宮憲仁王も反応した。

 

憲仁王「だがな、テレビでやっていた通りならば、必ず別宇宙の光の国からウルトラ戦士がやってくるはずだ。」

 

その時、政策秘書の徳川家春が叫んだ。

 

家春「先程、別の電波もキャッチしました。うん?これも日本語だ!」

 

オレハウルトラマンゼロ、ベツウチュウノヒカリノクニカラヤッテキタウルトラセンシダ。サキホド、オレノジョウシニアタルウルトラノチチガ、アクノウルトラマンデアルベリアルニニタエネルギーハンノウヲコノウチュウデキャッチシタ。オレタチガキタカラニハモウシンパイハイラナイ。

 

これでその謎の電波は終了した。

 

その時、電話が鳴り、古参の私設秘書である大山哲夫が総理に告げた。

 

哲夫「総理、ロバート・アデルトン米大統領から電話です。」

 

嵯峨「何!?大統領から?わかった。」

 

受話器を取った途端、米大統領の困惑した声が聞こえてきた。(以下日本語訳)

 

嵯峨「大統領、お久しぶりです。今日はどのようなご用件ですか?」

 

アデルトン「ミスター嵯峨、先程、このような電波をキャッチした。」

 

嵯峨「はい、そちらは英語なのですね。こちらは日本語でキャッチしました。」

 

アデルトン「そうなると相手は多言語を一度に発信できる能力を持っているということか。」

 

嵯峨「そうなると、他国の首脳陣にも届いているかもしれません。」

 

アデルトン「ああ、もう届いてるぞ。先程、G7の他の国々からも連絡がきて、G20の国々からもきた。」

 

嵯峨「そうなると緊急のテレビ会議をする必要がありますね。」

 

アデルトン「どっちにしろ全世界レベルの問題だ。国連で緊急集会を開き、場合によっては地球防衛隊の創設も議案にあがるだろう。」

 

嵯峨「そうですか。わかりました。」

 

 

 

嵯峨とアデルトンのオンライン会議が終了した同時刻の宇宙では、ベリアル軍団が月の近くに来ていた。

 

ベリアル「あれが地球だ。」

 

ベリアルの側にはダークネスファイブの面々であるメフィラス星人・魔導のスライ、ヒッポリト星人・地獄のジャタール、テンペラー星人・極悪

のヴィラニアス、デスレ星雲人・炎上のデスローグ、グローザ星系人・氷結のグロッケンとストルム星人伏井出ケイがいた。

 

スライ「あれが我が同胞が侵略しようとし幾度も失敗したという地球ですか。確かに侵略する価値がある。」

 

ジャタール「地球人どもをブロンズ像にしてやりたいものです。」

 

ヴィラニアス「邪魔なウルトラマンがいない、素晴らしいことです。」

 

デスローグ「グーガーゴー(その通りだ)。」

 

グロッケン「さあて、どうやって侵略しましょうか?」

 

ケイ「私とベリアル様が地球に降り立ち、この怪獣カプセルを使って地球を侵略します。」

 

ベリアル「ストルム星人の言う通りだ。行くぞお前らー。」

 

ベリアル以外「おー。」

 

その時、7本の光線が飛んできた。

 

ゼロ「ワイドゼロショット!」

 

Z/ハルキ/ベリアロク「デスシウムスラッシュ!」

 

リブット「ギャラクシウムブラスター!」

 

ミラーナイト「シルバークロス!」

 

グレンファイヤー「グレンスパーク!」

 

ジャンボット「ジャンミサイル発射!」

 

ジャンナイン「ジャンバスター!」

 

これには流石のベリアル軍団も驚いた。

 

ベリアル「来ないと思っていたのに来てしまったか。仕方ない、一旦撤退して1年後に侵略を開始する。」

 

そう言ってベリアルたちはどこかへと去っていった。

 

ゼロたちは元の宇宙に戻り、ウルトラの父に報告。至急、主だったウルトラ戦士が宇宙警備隊本部に集められた。

 

父「それでは、その地球に声明を送る。それから2人ほど先遣隊としてその地球に滞在してもらいたい。」

 

?「その役目、俺たちに任せてくれ。」

 

皆が声のしたところを見ると、2人の人間がいた。

 

Z/ハルキ「ヘビクラ隊長!それとあなたはオーブさん?」

 

ゼロ「全く、お前らは目立たないところにいやがって。わかった。オーブとジャグラーに任せたい。」

 

ジャグラーと呼ばれた人間は魔人態に姿を変えた。

 

ジャグラー「あのー俺、Zの世界で諸事情によって巨大化能力を失ってしまいました。自力で巨大化できないのですが。」

 

父「よし、プラズマスパークと力を利用しよう。今のジャグラーなら負荷に耐えられるかもしれない。」

 

その後、プラズマスパークタワーに行ったジャグラー、見事、巨大化能力が復活した。

 

オーブ「では、その地球に行ってきます。」

 

父「我々は、その地球に声明文を送る。先遣隊の役目を果たしてこい。」

 

オーブたちが光の国を去ったあと、宇宙警備隊は声明文の内容を考えていた。

 

メビウス「我々の宇宙にある地球には国際連合という組織がありました。おそらく、その次元宇宙の地球にもあるかと。」

 

ヒカリ「俺の中にはセリザワという人間がいる。彼に聞いてみた。そしたら、どこの宇宙の地球にもあると。」

 

ゼロ「ああ、俺のいた次元宇宙の地球にもあったぜ。」

 

父「わかった。では、完成したな。」

 

ワレワレハ、ソチラノジゲンウチュウトハコトナルウチュウニアルエムナナジュウハチセイウンウルトラノホシカラヤッテキタウルトラセンシダ。コノホシノモノニツグ。イチネンイナイニアクノウルトラセンシデアルウルトラマンベリアルがカイジュウヲツカッテチキュウヲシンリャクシハジメル。ソコデ、ワレワレハウルトラマンオーブデアルクレナイガイとジャグラスジャグラーデアルヘビクラショウタをセンケンタイトシテオクルコトニキメタ。

 

このメッセージは、ニューヨークの国連本部を通して世界各国の首脳たちに届けられた。

 

日本国・首相官邸

 

嵯峨総理は閣僚と共にメッセージを読んでいた。

 

嵯峨「これは、防衛省の案件かね。それとも外務省か?」

 

官房長官である雅希子参院議員が反応する。

 

雅「いや、国難と言いますか全世界レベルでの問題です。ですから、どの省庁も関係あります。」

 

その時、経済産業省の官僚で首相補佐官の藤原隆秀が入室してきた。

 

藤原「総理!クレナイガイとヘビクラショウタと名乗る人物がお見えです。」

 

雄斗「総理、ウルトラマンオーブの人間体とそのライバルの地球上での名前です。」

 

嵯峨「君のオタクっぷりには、感心したよ。お通ししなさい。」

 

官邸官僚に案内されて首相執務室に案内された2人。

 

ガイ「初めまして、紅凱と申します。ウルトラマンオーブやってます。」

 

ショウタ「初めまして、蛇蔵正太です。ジャグラスジャグラーやってます。」

 

嵯峨「君たちがウルトラマンオーブにジャグラスジャグラーか。私は、自国党第30代総裁で日本国第100代内閣総理大臣の嵯峨由三公爵だ。君たちの噂は聞いている。まあ、ここに掛けたまえ。」

 

ガイ「恐れ入ります。」

 

嵯峨の側近である山下由樹斎官房副長官が切り込む。

 

山下「何か、ご用件でもあるのですか。」

 

ガイ「単刀直入に申し上げます。この星に危機が迫っております。ウルトラマンベリアルが攻めてきます。」

 

的場哲朗防衛大臣も聞く。

 

的場「では、あの声明文は本当なんですね。」

 

ショウタ「ああ、本当だ。1年後にベリアルはこの地球を襲う。このまま何の対策のないままその日を迎えると大変なことになってしまう。だから俺たちが遣わされたんだ。」

 

嵯峨「理解しました。それで何をすればいいのですか?」

 

ガイ「各国で協力し、防衛チームを作る。」

 

鳩山「その前に法整備もしなければなりませんね。」

 

徳川「予算だけでも大変だと思いますよ。現在保持している兵器だと立ち向かえなくなる。」

 

その時、岸辺孝官房長官が入ってきた。

 

岸辺「今日中に国民に記者会見を開くべきでないでしょうか。世界各国がもう動き出しています。日本だけ遅れることになってしまう。」

 

嵯峨「わかった。」

 

数時間後、首相官邸内の記者会見場

 

岸辺「えー時間になりましたので、只今より、嵯峨由三内閣総理大臣による緊急の記者会見を始めさせていただきます。

 

嵯峨「国民の皆さん、こんばんは。今日は緊急の記者会見を行うことになりました。まず、初めに皆さんにお伝えしなければならないことがあります。本日正午頃、別次元の宇宙より使者が参りました。紅凱と名乗るウルトラマンオーブと蛇蔵正太と名乗るジャグラスジャグラーです。彼らは別次元の宇宙にあるM78星雲ウルトラの星から来ました。既に全世界の政府も知っていることですが、1年後にウルトラマンベリアルが率いるベリアル軍団がこの地球を侵略してくるとのことです。我々は法整備を急がなければなりません。先日、地球から1光年離れたところで謎の爆発があったと宇宙航行中のJAXAのフロンティア号から報告があったとお伝えしましたが、どうやらこのことのようです。我々は一致団結して、この国難の立ち向かっていく覚悟です。国民の皆さんの命と財産は我々政府が必ず絶対に守り抜きます。ですから、不安にならないで頂きたい。私からは以上です。」

 

その後、質疑応答が続き、雄斗たちが職務を終えたのは午後10時だった。

 

真田邸に戻ったのは午後11時の頃だった。

 

雄斗「ただいまー。」

 

「若旦那様、お帰りなさい。」と言ったのは住み込み女中のリーダー格曽根曽祢子だった。

 

雄斗「あれ、梓は?」

 

曽祢子「お嬢様ならもう寝ました。1年後に地球が侵略されるなんて聞いたら誰だって落ち込みますよ。」

 

雄斗「そっか、叔父さんと叔母さんは?」

 

曽祢子「今日は副総理兼財務大臣の吉岡成政先生のパーティーに参加すると言って帰りが遅くなるっておっしゃっていました。雄斗さまのこと、ご心配なさってましたよ。心配しすぎて山梨県知事に電話かけておりました。」

 

雄斗「そっか。あーあと叔父さんたちに言っておいてくれないか。明日から忙しくなるかもしれない、内閣府か首相公邸で寝泊まりするかもしれないって。」

 

曽祢子「承知しました。」

 

梓のいる寝室にそっと入る雄斗。

 

雄斗(早いよなー。梓が真田家の養女になって10年か。)

 

 

 

雄斗が回想する。

 

10年前の2020年

 

雄斗たちの母方の叔父真田義信と由紀子夫妻には子がいなかった。

 

そのため、血縁者から養子を選ぶ必要があったのだ。

 

そこで義信の妹麻里子の嫁ぎ先である山梨県知事綿部家に目が向けられた。

 

当主の綿部雄樹伯爵には当時、男子が4人しかおらず、女子が多数いた。

 

多数いる女子のうちで真田義信氏が気に入ったのが当時5歳の綿部梓だった。

 

当然のことながら、梓は抵抗、最終的には、歳の近い雄斗が1ヶ月に1度会いに行く、そして大学入学と山梨県副知事就任までの間、真田邸で生活するという妥協案でまとまったのであった。

 

真田義信氏は株式会社真田グループホールディングスの第2代社長で、創業者である真田幸信氏の長男だった。

 

弟たちに社長の座を譲りたくない、その一心で梓を養子としたのだった。

 

 

 

雄斗(真田グループの繁栄のために、この地球はベリアル軍団には、絶対に渡さない。絶対に守り抜く。)

 

そう決意した雄斗だった。

 

 

 

 

 

〈次回予告〉

遂に、衆参両院で怪獣・宇宙人災害対策特別措置法(仮称)の審議が始める。

 

そして、同時に進められていく世界規模での地球防衛隊(Earth Defense Association:通称EDA)創設。

 

中々進まない日本支部総監の選定。

 

行方不明となるかつての旧友。

 

第2話「選定」

 

次回もお楽しみに!

 

 

 




第1話、ざっとこんな感じで進めてみましたが、如何だったでしょうか。
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