新世界ウルトラヒーローズ   作:湯帝

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第2話、スタート!


第2話 選定

ベリアルの地球襲来予告から3日、第219回通常国会では、衆議院予算委員会が開かれていた。

 

各党党首の顔触れはこんな感じ

 

自由国民党総裁 嵯峨由三内閣総理大臣

 

国民公明党代表 正木圭一(まさきけいいち)

 

立憲国民党代表 中泉健太郎(なかいずみけんたろう)

 

国民党代表 王本禄三郎(おうもとろくさぶろう)

 

社会国民党党首 富久山富子(ふくやまとみこ)

 

共産国民党委員長 志木数一(しきかずいち)

 

令和国民党党首 林木次郎(りんきじろう)

 

委員会室に向かう途中、嵯峨は同行していた雄斗に声をかける。

 

嵯峨「雄斗君よお、年寄りには審議が堪えるノオ。」

 

雄斗「何言ってるんですか。まだまだ先が長いですよ。」

 

嵯峨「それもそうだな。」

 

齢82歳の嵯峨首相、日本史上最高齢の81歳で首相に就任したのだから激務が辛くないと言ったら嘘になる。

 

しかし、80代と言ってもまだマシな方、自国党には90歳を悠に超えたジジイが幹事長と副総裁のポストについているのだ。

 

閣僚では、副総理兼財務大臣の吉岡成政が95歳という年齢だった。

 

この国の世代交代は別次元の地球と比べるとかなり遅い、そう言ったのは地球に降り立った日の夜のジャグラーとガイだ。

 

彼らは、今、警護対象者として東京近郊にいる。

 

嵯峨に怪獣・宇宙人災害対策特別措置法(仮称)の制定を助言したのも彼らだった。

 

雄斗「憲政の神様尾崎行雄も90歳過ぎても現役でしたよ。」

 

嵯峨「そうだな。」

 

委員会室に嵯峨が入室したことにより、審議スタート。

 

2030年5月30日に始まったこの審議は6月6日に採決がかけられ、全会一致で可決、衆議院本会議で審議された。それも僅か半日で全会一致の可決に決まり、同日、参議院に送られた。

 

その夜、雄斗は秘書仲間と国会近くの銭湯に来ていた。

 

雄斗「いいお湯ー。」

 

全員賛同したが、人外の声が2つ。

 

雄斗「ん?なんだ?」

 

声のする方を向くと先客が2人。ガイとジャグラーだった。

 

ガイ「やはりお風呂はいいぞお!」

 

ジャグラー「そうだぞお!」

 

既にキャラ崩壊の2人、普段の彼らからは想像もつかない程のギャップ。

 

雄斗「お二人はお風呂が好きなんですね。」

 

ガイ「あー、そうだよ。前いた地球には数千年も滞在していたが、毎日お風呂に入ってた。」

 

ジャグラー「俺もな。」

 

雄斗「そうなんですね。」

 

ガイ「その後はいつもラムネ飲んでた。」

 

雄斗「お風呂上がりにラムネ、いいですね。僕はお風呂上がりは牛乳ですよ。」

 

思わぬ発言に爆笑する秘書仲間たち。ちなみに1ヶ月間その話題しかのぼらなかったそう。

 

 

 

 

場所が変わり、サイドスペースの地球。

 

ベリアルとウルトラマンジードの戦いが終わり、60年の月日が経っていた。ベリアル襲来は歴史の教科書に載るほど過去の出来事となっていた。その間に友好的な宇宙人との間で地球は同盟や条約が結ばれ、今まで地球上では秘匿されていたAIBの活動も公然化し、さらに宇宙連合にも加盟した。

 

かつてウルトラマンゼロと一体化した男性、伊賀栗レイトは、90歳となり、その命も尽きようとしていた。

 

病院にいるのは、AIBのシャドー星人ゼナとかつての相棒でAIBを引退した愛崎モア(85)、レイトと共に戦い地球を救ったウルトラマンジードこと朝倉リク(79)、鳥羽ライハ(79)、ペガッサ星人ペガだっった。

 

他にも長年付き添ってきたレイトの妻ルミナ(88)、一人娘のマユ(65)そしてレイトとルミナの孫とひ孫も見舞いに来ていた。

 

レイトがウルトラマンゼロと一体化してリクと共に地球を救ったことは、伊賀栗家とAIBそして協力していた星雲荘のメンバーだけの秘密とされていた。

 

老衰で死の直前となったレイトは意識も絶え絶えにかつての相棒の名前を呼んでいた。

 

レイト「…ゼロさん…ゼロさん…」

 

「レイト、俺はここにいるぞ。」

 

と言ったのは、ウルトラマンゼロ本人だった。

 

ゼロ「久しぶりだなレイト。」

 

レイト「ゼロさん、死ぬ前に会えてよかったです。」

 

ゼロ「マユやAIBの奴ら、それにリクが俺に連絡を寄越してくれたんだ。行かないわけにはいかないさ。」

 

ゼナ「すまない、ゼロ。ベリアル関連の事件に対処している最中に連絡をして。」

 

ゼロ「いいんだ。俺はランやタイガ・ノゾムといったかつての相棒たちと最期の別れが出来なかった。だから、せめてレイトだけでもって。」

 

レイト「ゼロさん、覚えていますか。僕たちが出会った日のことを。」

 

ゼロ「ああ、覚えているとも。」

 

レイト「あの頃が懐かしいです。」

 

その言葉を最後にレイトは息を引き取った。

 

ルミナ「レイトくん、66年間一緒にいてくれてありがとう。」

 

マユ「さよなら、お父さん。」

 

各人が自身の想いを述べる中、ゼロがリクに告げる。

 

ゼロ「リク、お前の気持ちもわかる。俺だって悲しいのは同じだ。ベリアルが復活した、別宇宙でだ。一緒に戦おう。」

 

リク「はい!」

 

そして葬儀を待たずして、ゼロとジードに変身したリクは地球を後にした。

 

ジード「レイトさん、すまない。これだけは許して下さい。」

 

ウルティメイトゼロになったゼロは時空に穴を開け、ジードと共にサイドスペースを後にした。

 

ジードがこれ以降サイドスペースに戻ることはなかったという。

 

ルミナは5年後に93歳で死去、その5年後にはモアが、更に10年後にはライハが、伊賀栗家ベリアル襲来を経験した唯一存命中のマユは、父レイトの死から34年後に死去した。

 

ゼナはAIB地球分署を離任、ペガは妻子の待つペガッサ星へ帰っていった。(そもそもレイトの死の直前に地球に一時的に戻ってきただけ)

 

誰もいなくなった星雲荘では、中央司令室に設置された報告管理システムであるレムが1人残されたが、ゼナが宇宙空間を移動する時用に用途を変更された。

 

 

 

 

再び、雄斗たちのいる次元宇宙。

 

6月7日に参議院予算委員会で怪獣・宇宙人災害対策特別措置法(仮称)が審議され、これも14日に採決がかけられ、全会一致で可決、参議院本会議で審議された。そして、僅か半日で全会一致の可決に決まり、法案は6月14日に施行、即日、官報で公布された。

 

正式に法案名が怪獣・宇宙人災害対策特別措置法と呼称された。

 

この出来事から数日後、地球防衛隊(EDA)日本支部を東京近郊に設置、EDA基地が建設開始された。

 

ウルトラの星の宇宙科学技術局の叡智が結集した構造だったが、そのほとんどがウルトラの星がある次元宇宙の地球に滞在していたウルトラマンメビウスのアイデアだった。

 

国会では雄斗が1人の男と話していた。

 

雄斗の東京公立大学時代の同級生で、今は、前首相宇部慎一公爵の私設秘書をしている四竈光一だ。

 

光一「ようやくここまで来たんだ。あとは隊員と日本支部総監などの選定だ。」

 

雄斗「ああ、そうだな。総監に適任の人物は見つかったか?」

 

光一「東園転鬼羅。」

 

雄斗「あいつが?」

 

光一「そうだ。だが、連絡がつかない。」

 

雄斗「連絡がつかない?」

 

光一「そうだ。家を訪れても、家にいない。」

 

雄斗「失踪した可能性が高いな。」

 

光一「その可能性が出てきた。雄斗、いいか?真田グループホールディングスの力でなんとか探せないか?」

 

雄斗「僕はいいけど、叔父さんがなんというか。」

 

幸いなことに真田義信氏は了承してくれた。

 

しかし、東園は見つからず2週間がすぎた。

 

首相執務室では、嵯峨が苛立っていた。

 

嵯峨「東園君は、まだ見つからんのか!!!。ア“。」

 

雄斗「申し訳ございません、まだ見つからないんです。」

 

嵯峨「何故いないんだ!徳川ー!」

 

徳川「私に言われても困ります。」

 

嵯峨「何故だ!」

 

徳川「だから私に聞かれてもー。」

 

その時、執務室に入ってきたのはガイとジャグラーだった。

 

ガイ「最悪の場合を考えるとだ。闇堕ちかベリアルさんの手下に連れ去られたのかもな。」

 

全員「な!」

 

ジャグラー「お前さんたちは何か勘違いしてないか。ベリアルが予告通りに来襲すると思うか?とある惑星を侵略する手始めに、その星の原住民を自らに側に1人置こうとして攫うのが奴の性格だ。」

 

嵯峨「ということは、東園君はもうこちら側の人間ではないと?」

 

ガイ「そう考えていいかと思います。」

 

嵯峨「で、どうするんだ。誰が臨時の総監を一時的に務めるんだ?」

 

「私がやろう。」

 

全員が声のするところを見ると前首相宇部慎一公爵が立っていた。

 

嵯峨「宇部先生、やってくださるのですか?」

 

宇部「ああ。総監に相応しい人物を決めるまではな。」

 

嵯峨「宜しくお願いします!」

 

こうして、EDA日本支部初代総監は宇部慎一に決定した。

 

 

 

 

2週間後、首相官邸。

 

宇部「まだ新総監決まりませんね。」

 

嵯峨「そうだな、私が2週間、総監に就任しよう。そうすれば決まるだろう。」

 

今度は嵯峨がEDA日本支部総監に就任した。二週間後には、第3代総監が正式に決定し、前首相宇部慎一公爵の私設秘書をしている四竈光一が総監に就任した。これを機に幹部が次々と決定した。

 

EDA日本支部名誉最高顧問 善成天皇

 

EDA日本支部名誉顧問 優子皇后

 

EDA日本支部副総監 小鞠海子

 

EDA日本支部補佐官 井伊隆信

 

EDA日本支部秘書官 大中臣俊三

 

何故か、皇族以外、雄斗や光一の大学時代の同級生だった。

 

雄斗は気になったが、偶然だよとの嵯峨の一言でまあいいやと思った。

 

嵯峨「じゃあ、隊員たちも選抜に入りますか。」

 

この一言で1ヶ月後には、隊員が決まった。

 

隊長 座野正順

 

副隊長 富畑憲三郎

 

隊員(オペレーター担当) 瀬内美郷、矢崎晴子

 

隊員(戦闘時出撃) 綿部雄斗、クレナイ・ガイ、ジャグラスジャグラー、白本李莉子、神津勝子、松屋加奈

 

雄斗はこれを見てまた実感した。隊員がガイとジャグラー以外、自分の小学校時代の同級生や後輩だと。

 

しかし、これも嵯峨が偶然だよと言ったことで終結した。

 

こうして5月27日のベリアル来襲予告から約3ヶ月経った8月14日にEDA日本支部は正式に始動したのだった。

 

 

 

 

〈次回予告〉

 

ベリアル来襲に備えて、遂にEDA日本支部が始動する。

 

各人が実家に帰って手に入れたものとは?

 

第3話「授かりし物」

 

次回もお楽しみに!




ジードファンの皆さん、申し訳ございません。
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