勇者になった少年少女たち   作:岬サナ

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書きたくなった。
一切の後悔は無い!

大満開の章が放送されて愛が止まらずに書いてしまったんだ!


プロローグ

大きさが逸脱した木の根が大量に存在している、そして唯一の人工物の大橋だけがある世界。そこには一人の少年が大鎌を持ちながら立っていた。

 

「……ゲホ

 

少年の身体中には幾つのも傷が存在していた。特に酷い箇所は左腕と右脇腹に開けられた穴の2箇所であろう。

何しろ左腕は肘から先が存在せずに今も血を流していて、右脇腹に開けられた穴も貫通しており止めどなく血を流している。

そう時間も掛からずに出血死で死に到る重傷である。

 

「…………」

 

少年は身体中から血を流し、今も生命の終わりが近付く。その少年は後ろに倒れ伏している少女を守るように立ち、そして少年の前には人智を超えた大きさと力を持った怪物が5体、その場にいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこは一見しても普通の小学校の朝のHR前である。

 

「は~、眠む」

 

その教室にいる少年。郡上(ぐんじょう)千景(ちかげ)は欠伸をし、眠そうにしていた。

 

「眠そうやな千景」

 

そんな千景に話し掛けてきたのは、親友の羽場(はば)凉哉(りょうや)だ。

 

「凉哉か?」

「また、ゲームで夜ふかししたんか?」

「勝手に決めつけるな」

「なら、違うんか?」

 

千景は、その言葉に対して目線を反らした。

 

「図星やないか!?」

 

「まぁまぁ」

 

そんな凉哉を宥めるのは、もう一人の親友の上里(かみさと)一輝(いっき)だ。

 

「何だ、シスコンも居たのか?」

 

「シスコンって言うな!」

 

一輝が千景のセリフに反論したが、すぐ様、

 

「シスコン以外ないだろ」

「シスコン確定やな」

 

千景と凉哉が同時にシスコン認定を言う。

 

「僕の何処がシスコンだと言うんだ!」

 

一輝は自身がシスコンでは無いと主張するが千景と凉哉や他の人からすればシスコン丸分かりとしか言いようがないレベル一輝はシスコンだ。

 

 

故に、

 

「妹にコスプレさせるわ」グサッ!

「それをビデオとカメラに収めてるわ」グサッ!!

「それを教室で眺めてニヤニヤしてるわ」グサッ!!!

「女子との会話の節々に妹大好き発言あるわ」グサッ!!!!

「「これのどこがシスコンじゃないって?」」ドサッ!?

 

こうなる。

 

 

千景と凉哉の言葉に一輝は鋭い何かに刺されたみたいな反応をして、倒れた。

 

「…………」Ω\ζ°)チーン

 

千景と凉哉は互いに見やり、

 

「悪は滅びたな」

 

「そやな」

 

「勝手に滅ぼさないでください!」

 

「「生きてたのか」」

 

「酷くないかな2人とも⁉️」

 

千景と凉哉はハイタッチをした。そして、一輝はしぶとく生きていた。

 

「何をやってるのかしら」

 

「……スピー……スピー」

 

鷲尾(わしお)須美(すみ)が、そんな3人を見て言葉を零した。乃木(のぎ)園子(そのこ)はいつもの通り幸せそうに眠っている。後1人いるのだが、まだ教室に来ていない。

 

「皆さん、おはようございます」

 

そんなやり取りをしていたら、担任の安芸先生が教室に入ってきた。もう一人は遅刻が確定しt…。

 

ガラガラッ!?

 

「あー、間に合った!」

 

「合ってません、三ノ輪さん」

 

もう一人の少女の三ノ輪(みのわ)(ぎん)が遅れながらも教室に慌てて入ってきた。

 

「これで何度目だっけ?」

「もう数えるの止めるくらいやな」

「仕方ない部分もあるけどね」

 

千景達3人は銀を見ながら話していた。銀も自分の席に座ろうとしている。

 

「銀ちゃん、今日はどうして遅れたの?」

 

「いや〜、六年生にもなると色々とあるんさ〜」

 

銀はそう言ってランドセルを開けるが、ランドセルの中には何も入っていなかった。それに対して銀は驚いていた。

この時、千景、凉哉、一輝の3人は思った。

 

(何で空なんだよ!?)by千景

(流石は銀やな。更なる驚きを提供してくれるとは)by凉哉

(重さで気付かなかったのかな?)by一輝

 

「では、今日の日直の人」

 

「はい!」

 

今日の日直である鷲尾須美が立ち上がり、号令をかける。

銀はランドセルを逆さまにして振っていたが、空のランドセルから教科書が出るわけもなかった。

この時に銀を事を見ている人は心を一つにして思っただろう。

 

 

 

『諦めろ』っと。

 

 

 

「起立、礼」

 

『神樹様のおかげで今日の私たちがあります』

 

「神棚に礼」

 

全員で神棚に礼をする。

 

「着席」

 

皆が自分の席に座ろうとした。その時!?

 

「あ?」

「どないしたんや?」

「止まってますね」

「あれ?」

「まさか!?」

「お〜!?」

 

千景を含む、6人以外の人の動きが止まった。そして、チリンチリンと鈴の音が聴こえてきた。

 

「神託より早いぞ!?」

「マジかいな!?」

「覚悟はしてたけど!?」

「ついにか!」

「来たんだね」

「……!?」

 

そして、光に包まれた彼らが次に目を開けた先には大量の巨大な根っこが無数に存在する世界だった。

 

「ここが」

「神樹様の結界やな!」

「話しには聞いてたけど」

 

千景達男子は樹海を冷静に見渡していた。

 

「ここで勇者としてのお役目をするのか!」

「凄いね〜」

「………」

 

須美以外の女子もワイワイとした感じでいたが、須美のみキッとした表情でいた。

 

「イネスは何処だろ?」

「大橋があそこやから、あの辺やろ?」

 

銀がイネスを探し、凉哉がそれを答えた。

 

「何で大橋だけは無事なんだ?」

「不思議ですよね?」

「確かにね〜」

「そこは神樹様の力じゃないのか?」

「それはあり得そうやな」

 

千景、一輝、園子の3人は樹海で唯一の文化の象徴の大橋だけが樹海化してない事に不思議な疑問を感じていた。

銀と凉哉は、それに対して神樹様の力で無事なのだと漠然と考えた。

 

「…………」

 

唯一、鷲尾須美だけが緊張した表情をしている。一応、他のメンバーも初のお役目にある程度は緊張してはいるが、須美ほどにしていないだけである。

 

「ん?あれは…」

 

千景が大橋の方で何かを見つけた。

 

「何かおるな」

 

凉哉も千景に続いて見つけた。

 

そして見つけたのは大橋を悠々と進む巨大な何かだった。

 

「あれが敵か」

「ウイルスから生まれたバーテックスやな」

「ここからでも凄く大きいのが分かりますね」

 

男子勇者達は敵の存在を確認した。

 

「記念に写真でも撮っとこ〜」

「ほえ〜」

「!?」

 

女子勇者達も敵を見ていた。

 

「早々に見れるもんでもないし、それに記念やしな」

「撮っといても損は無いな」

 

銀が樹海化した世界を写真を撮ろうとし、それに便上して凉哉と千景も写真を撮る。

 

パシャッとシャター音が樹海で鳴った。

 

「もう貴方達、これから大事な御役目なんだから」

「そうだよ。千景、凉哉」

 

須美と一輝が注意してきた。

 

「ごめんって」

「へいへい」

「わーたよ」

 

銀、千景、凉哉は軽く謝罪しながら答えた。

 

6人はスマホの画面からあるアプリを起動した。

 

青薔薇の花に包まれて槍を持つ乃木園子、

菊の花に包まれて弓を持つ鷲尾須美、

牡丹の花に包まれて大斧を持つ三ノ輪銀、

彼岸花の花に包まれて大鎌を持つ郡上千景、

アヤメの花に包まれて棒を持つ羽場凉哉、

アネモネの花に包まれて双刃剣を持つ上里一輝、

 

それぞれ勇者服に武器を持ち、6人の勇者達が今まさに樹海で勇者として現れる。

 

 

 

 

これは6人の勇者のおはなし。

 

神に選ばれ、滅びゆく世界を存続させるために神に捧げる供物たちのおはなし。

 

滅びゆく世界は残酷な真実を告げず、偽りの虚像を告げる。

 

どれだけの後悔があろうと、どれだけの力を求めようと、

 

いつだって神に見初められるのは無垢なる少女達と運命を背負う少年達。

 

 

 

 

 

そして多くの場合、その結末は────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────残酷で悲しき道しか存在しない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何故なら─────

 

 

 

 

────いつだって覚悟を決めた子供命が死んでいるのだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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