どこまでも暗く、灯りもポツリとあるロウソクのみ。
出口はわからない。けど私たちは歩いて行く。
「うーん…るいこ、次はどっちかな?」
「私の勘だと…次はこっち!」
「…なんだろう、るいこの勘ってもしかして全然ダメなんじゃない?」
「うっ…今更言いますか、そんなこと。」
そういうやりとりを、背中にしょった金髪の少女、フランドール•スカーレットとする。いや、金髪の吸血鬼か。こう見えて495歳児らしい…妖怪の寿命ってすごいね。
…やっぱり幻想郷は私の今までの常識が通用しないなぁ
「てか歩いてくれないかなぁ〜…佐天さんも足が疲れて来たんだけどね〜。」
「えー るいこの背中だと楽だからこのままがいい!」
「むー…少しは佐天お姉さんの言うこと聞いてくれませんかねぇ…」
「あれ、私の方が年上だよ?るいこは10年ちょっとじゃ苦労が足りなそうだしこのままってことで。」
「…言い返せない…」
こんなやり取りをしながら地下から脱出しようとしている。この子はここの住人だが私について来てくれている。
話は少し前に遡る。
「ふーん、あなたはこの世界の人じゃないんだ。」
「そうですよ?」
「それなのに異変解決のためにここに来るなんて無謀ね。」
そう言いながら目の前の少女はやれやれと両手でポーズをとりながらため息をはいた。
そんなに無謀なことしてるのかなぁ…
あ、弾幕ごっこで攻撃できない時点で結構無謀か。
それにしてもこの少女、こんな地下でなにしてるんだろう。ちょっと気になる。
「ひとつ聞いてもいい?」
「いいよ。なに?」
「あなたはここでなにしてたの?」
「なにしてたのって…495年間監禁されてるって言えばいいかな?」
「え…」
…常識が通用しない。
あぁ、もしかして彼女はあれか、まだあったことがないから分からないけど。
「あなた、もしかして妖怪?」
「今更?私は吸血鬼よ?これぐらい普通でしょ?もしかしてあなたは人間?始めて見るわ。」
「そうですけどまさか吸血鬼とは…」
名前だけは怖い話とかで聞いたことはあるけど、まさか遭遇してしまうとは。
やっぱここは妖怪がいるのが当たり前の世界なんだな。同じ日本にあるなんて信じられないな。
…そういえば監禁されてるって言ってたけど、吸血鬼だからかな?
見た目は10代くらいの可愛らしい少女だけどなぁ。
「あなた、なんで監禁されてるの?」
「私が危ないからに決まってるでしょ?私、なんでも壊すことができるから。」
「壊すことができる?」
「そうだよ。まぁそこの扉を見てて。」
そういうと、鉄製の扉を指差し、何かを手の中に作り出した。
よく見ると扉の模型みたいなものかな?かなりミニマムサイズのものだけど…
「こいつをぎゅっとすると…ドカーンよ」
「へ?」
そう言いながら握りつぶすと、崩れた模型と同じように鉄の扉も粉々に砕け散った。
…やばい。この子確かに危ない。
下手したら私も一撃で御陀仏間違いなしだ。
どうしようか。
「…心配しないで。私この力あまり使いたくないから。」
「へ?なんで?」
「使いすぎると私が私じゃなくなっちゃうから。物が壊れて行くのを見ると気分がすごく高ぶっちゃって興奮しちゃうと…多分暴れ出しちゃうから。」
「そ、そうなんだ。」
この子なりに自分の能力について悩んでいるみたい。なんかかわいそうだ。
能力のために監禁されるってのは、それほどひどい状態になるのかもしれない。
けどそれでもここにずっといるよりは外に出た方がいいんじゃないかな?この子はどうしたいんだろう。
「ここを出たいとか思わないの?」
「最初は抜けようとしたりしたけど、今はもうでなくてもいいかなって…」
「もう引きこもり体質か…」
「出て行ってもしょうがないでしょ。伊達に495年もいないわ。」
これはめんどくさい。
なんか意地でも出したくなってきたよ。
「でも外に出たら変われるかもしれないよ?もしかしたら能力で悩むこともなくなるかもしれないし。」
「え…。」
意外と反応してきたな。
私も学園都市に行って多少は成長出来たと思うしやっぱ外に出して上げたい。(能力開発は触れないでください)
この反応を見るとやっぱ外を気にしてるな。これはもう一押しかな?
「私も1度別の場所に来て、少しは成長出来たから。あなたもここから一緒に出てみない?」
「私も少しは変われるかな?」
「変われる…と思うよ。」
確信はない。けど答えてあげないと。
この子に必要なのはきっときっかけ。
まぁこれも不確かだけどね。
「…ありがとう。私も少しがんばってみる。」
「そっか。じゃあ…ちょっとの間だけかもしれないけどよろしくね。私は佐天涙子。」
「私はフランドール•スカーレット。あなたのことは何て呼べばいいかな?」
「佐天でも涙子でもどっちでもいいですよ。」
「じゃあるいこって呼ぶね。私のことはフランでいいから。」
「そっか。じゃあよろしくね、フラン!」
こうして私たちは地下を歩き始めた。
…のは良かったが、フランが疲れたとか言い出してそれを私が背負いながら少しずつ進んでいる。
ちなみに地図など持ってるわけがなく、実際の所ちゃんと進んでいるかさえ怪しくなっている。
一応弾幕で襲われた時のために念のため髪飾りに魔力を溜め、1度だけ打ち消すようにはしてある。
いつ襲われるか分からないから保険的ではあるけど…無いよりはマシだと信じている。
「それにしても無駄に広いね〜。見た目より随分広く感じるよ。」
「私もここまで広いとは思わなかったよ。てか逃げ出せないように迷路みたいになってたなんて思ってなかったよ。」
「…はやく出口につかないかなぁ…」
今ではフランともしっかりコミュニケーションも取れる。
…ちょっと生意気みたいな所もあるけれど。
そんなこと考えながら歩いて行くうちに。
「あ!るいこ、あれ!大きな扉だよ!」
「本当だ!行ってみよう!」
フランを背負ったまま、私は扉の前まで移動する。
木製で出来ているこの扉。どっかの部屋に繋がっているのかもしれない。
まぁどっちにしろ開けるんだけどねぇ。
「そんじゃ開けるよ。」
「わかったー」
そう言いながら扉に手をかける。
ギギギとにぶい音を立てながら開けた先には…
「うわぁー…」
「本だらけ…図書館みたい…」
まるで図書館のような、本と本棚だけの部屋に出た。
…この館色々ありすぎでしょ。
ちょっとカビ臭いし…地下にこんな場所作らなければいいのに。
そんな時、懐かしい声が聞こえた。
「おい、お前ら。動くと打つ!間違えた…打つと動く…なんか変だぜ…ん?」
「ハハハ…久しぶりですね…」
まさかの白黒の魔法使いとの再会。
喜びたいが、それもつかの間の出来事になってしまったが…
「そこの黒いの!逃がさないんだから!」
紫色の人間が飛びながら弾幕を打って来た。
…本番はこれからみたいだ。そう思いながらよけやすいように体制をとって相手を迎える。
再び弾幕ごっこが始まった。
ちょっと遅れました。ナキツセです。
なかなかまとまらない…
まぁいつも通りですね
次回もgdgdしながらまったり書いていきます。
良かったら次回もよろしくお願いします。