いざ戦いを挑むが、返り討ちにあってしまい……。
彼女の名はアンナ。10歳の女の子である。
その日、小学校に登校したアンナが、教室の扉を開けると、デンライナーの中に繋がってしまった。
「え?」
「ああ? なんだ、お前か」
と、赤鬼の姿をしたモモタロス。
「オニさん」
「オニじゃねえ。俺はモモタロスってんだ」
「アンナちゃん、だっけ? 先輩から話は聞いてたんだけどね。でもなんでまた繋がったんだろう?」
というのは、青い亀のウラタロス。
「あ、そんなことより、さっきこれ拾って」
アンナはそう言って、ライダーパスを懐から取り出す。
「これ、この前、オニさんが使ってたやつだよね?」
「だからオニ……って、それだあ!」
と、ライダーパスを指差す。
「それを持ってると、時間がゾロ目になった時にここに繋がるんだ」
「待って、私ゾロ目の時間には開けてないよ?」
「あり?」
車両が大揺れを起こす。
「うわ!」
ひっくり返るアンナたち。
「どわ!」
黄色いくクマのようなキンタロスが眠りから目覚める。
大揺れの衝撃でデンライナーが止まる。
窓の外には、ショッカーの
「あれってショッカーの居城じゃない?」
というのは、紺色の龍に似たリュウタロスだ。
デンライナーが居城に向かって走り出す。
「まずいんじゃないか?」
「よくぞ来た電王の諸君!」
と、首領のボイスが拡声器から聞こえてくる。
「イカデビルを倒したのは貴様たちだな?」
「誰だ? イカデビルって」
「お宝を奪うのを失敗して倒れたやつだよ!」
「ああ、あのゲソやろうか」
「とりあえず、出迎えてあげましょうか」
「おうよ!」
ウラタロスがしゃがみ、アンナに目線を合わせる。
「君は危ないから、ここにいるんだよ」
「私も行く! 曲がりなりにも私だって、仮面ライダーなんだから!」
先陣切ってアンナがデンライナーから飛び出した。
「先輩、ボクらも行くよ!」
ショッカー戦闘員が、アンナたちの前に現れる。
「オニさん」
「だからモモ……ってもういいや!」
アンナの腰にデンオウベルトが出現する。
「変身!」
アンナがバックルにパスをタッチすると、彼女は異形へと姿を変えた。
電王プラットフォームの素体に、後頭部と胸部にリボン、そしてお尻にフリルが垂れ下がった、プリティ電王である。
プリティ電王はバックルの赤いボタンを押して再度パスをタッチした。
{Sword form}
モモタロスがプリティ電王に憑依し、プラットフォームからソードフォームへ変身するが、やはりリボンとフリルは健在だ。
「俺、参上!」
決めポーズを取るプリティ電王。
「行くぜ行くぜ行くぜ行くぜ!」
プリティ電王がソード状に組み立てたデンガッシャーで戦闘員を薙ぎ倒していく。
「ボクたちも」
ウラタロス、キンタロス、リュウタロスが、それぞれ電王に単独変身をする。
{Rod form}
{Axe form}
{Gun form}
四人の電王が次々に湧いて出てくる戦闘員を打ち倒す。
そして、首領の部屋へと辿り着く。
「ほう、戦闘員を倒したか。流石、電王とでも言っておこうか」
首領のシルエットが、こちらへとやってくる。
シルエットはだんだんとはっきりと姿を見せる。
その姿は、タコであった。
「たこ焼きにして食ったらうまそうだな」
「我は食べ物ではない!」
プリティ電王が首領の懐に潜り、デンガッシャーで切り抜いた。
「ぐお!」
怯む首領。
「貴様!」
首領の触手がプリティ電王を襲う。
「ぐ!」
拘束され、体を持ち上げられる。
{Full charge}
ロッドフォームがデンガッシャーを首領に向けて投げ飛ばし、その動きを封じ込めると、デンライダーキックを叩き込んで粉砕する。
「ぐわああああ!」
首領が爆裂霧散してプリティ電王が解放されて落下する。
「痛! もっと優しくやれねえのか!?」
プリティ電王はベルトを外し、変身を解いてアンナの姿に戻る。
他の電王たちも変身を解く。
「帰るか」
五人はデンライナーに乗り、令和の時代へと向かうのであった。