〇〇の(ポケモン)トレーナー   作:カナーさん

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マンハッタンポポやイナリワン、走らないアドなどウマは私を癒やしてくれます。
ポケモンでは、アルセウスのアニオリやチャンピオンシップ、アニポケで心を少年にしてくれます。
そろそろ、誰かポケモンとウマ娘の作品書いてもいいのよ?もしくは更新。私は自分の供給が追いつかないから自産自消するしかないけど。
最近のモチベはアプリ産、ウマ娘降臨、貴方追放望です。面白い。


編纂とお話

 

 

 あなたの今の気分は団体行動中の学生のような騒がしいものではなくその逆、静謐な森林の中のような静寂があなたを締めていた。

 なのでこれ以上リギルのトレーナーやウマ娘達と話すつもりはなく、のんびり流れる景色を楽しもうとしていた。

 

「ねぇトレーナートレーナー!なに見てるの」

 

 雲のような空虚さのあなたに踏み込んでくる春の陽気。冬のしん、とした悲しい空気に命が芽吹かせる光が向けられる。

 

 素直に凄いな、と感想を抱くあなた。

 初対面のウマ娘や関わりのある皇帝達ですら空気を読んであなたへの話題を逸らしたというのに、これくらいなら大丈夫、と変わらないハルウララ。

 実際あなたはハルウララの行動に感情は揺れない。ただこれ以上話すことがないから話したくないと面倒に思って先程の会話を打ち切っただけだ。

 満足したともいう。

 

 満たしたのでもうこれ以上なにもないあなた。満腹なのに「残すのはもったいないですわ」とあなたの用意したスイーツを頬張るメジロマックイーンのようにはなれないあなた。

 スイーツは別腹だがスイーツしか食べてないのなら別腹もなにもない。腹が出ているだけだ。

 

 あなたから話題を振ることはないので無言のまま椅子に上から覗くハルウララに視線で続きを促す。

 

「トレーナーの話を教えて。いっっろんな所を修行の旅をしてきたんでしょ」

 

 手を広げて色んな広い所を表現するハルウララを見て、姿勢も視線も同じままにあなたはゾロアークにチョップを叩き込む。もちろん脳天に直撃だ。

 

 静かに下された天罰。音が鳴るほどの威力ではなかったもののツッコミ程度の火力にするほどあなたが配慮するはずもなく、ゾロアークの頭が衝撃で下がったタイミングで模ったトウカイテイオーの姿がブレる。

 

 そこに現れるのは赤い髪を伸ばした黒い人型狐。

 あなたの椅子に顔を乗っけたハルウララに視線が集まっているとはいえ、あなた達と同じ列にはリギルのトレーナーが座っている。

 その前提を頭に残してあるゾロアークは自分のイリュージョンが解けていることを瞬時に悟ると水色の瞳を歪ませ即座に姿を取り繕いリギルのトレーナーへ体を向ける。

 

「どうしたのゾロアーク?」

 

 唇を噛んで様子見に徹するゾロアーク。

 ハルウララの発言を無視したままどんな話がいいか選抜する。

 楽しい話。頑張った話。競い合った話。感動した話。勉強になった話。推しの話。

 面白いかはさておき、バリュエーションには自信があるあなた。

 

「うーんと。なら全部!」

 

 それには自信がないあなた。

 なにが食べたいかとタマモクロスが質問してタマの料理はどれも美味しいからな、と迷った挙げ句全部と答えるオグリキャップのような注文はあなたでも困る。

 オグリキャップの場合どれも美味しいから何でもいいと発言した後に何でもが一番困ると返されての発言なのでまだかわいいものだが……全部、全部……。

 

「キミの冒険を話せばいいじゃん。自分が歩いた道なら自信あるでしょ?」

 

 後悔はないがそれはだからと言ってそれは自信満々とイコールではない。

 

「そんなもんかぁ。ちなみに個別のレパートリーはなにを選出する予定だったの?」

 

 楽しい話はパチンコ。

 頑張った話はアンノーン、ビビヨン集めや考古学の訳。

 競い合った話はジュンとのポケモンバトル以外の勝負の話。

感動した話はリオル関連の話。

勉強になった話はフラダリやAZ。

推しの話はカミツレ。

 

「選出が酷すぎる。絶対いま適当に考えたでしょ」

 

 それは当然である。楽しい話とか誰が聞いてなにが楽しいのか。

 全部とか言われたならそれは適当にもなるだろう。そうならないために聞いたのに。

 順当にありがたい意見をもらったあなたは昔話に決めた。北海道の金塊が悪竜現象(ファヴニール)になったとかではなくて。シンオウ地方に伝わる神話でもない。カロス地方に伝わる話を。

 

 

 

 

 

 

_昔々 本当に遠い 昔。

 

_オトコと ポケモンがいました。

 

_彼は そのポケモンをとても愛していました。

 

 手に乗るほど小さな そのポケモンを。頭を撫でるとはにかむ そのポケモンを。

 

 夜のまちを照らす街灯なんてない時代。

 爆炎がまちを照らし 光線が道を焼く。

 

_戦争の時代が始まりました。

 

_激しい戦いのなか 彼の愛するポケモンも 戦場に駆り出されました。

 

 空間を走る極光。空気を焼く炎。そのなかへ。

 

_それから数年 彼は小さな箱を渡されました。

 

 花を添えられた箱。苦し紛れの棺桶。体が帰ってきただけよかっただろうと言外。苦しみと痛みに晒されて草臥(くたび)れた黒い花。枯れた花。

 なにを感じたのか 彼にしかわからない。ただ持っていた花を 添えられただけかも知れない、

 

_愛するものを 彼はどうしても生き返らせたいと願いました。

 

_彼は命を与えるキカイを造って そのポケモンを取り戻すことができました。

 

_ポケモンは永遠の命によって 蘇ったのです。

 

_しかし

 

_彼はあまりにも悲しんだため 怒りが治まりませんでした。

 

_愛するポケモンを傷つけた世界が 許せなかったのです。

 

 痛みの炎がまちを焼く光景を。暮らした日々が踏み荒らされる現実を。愛するものが失われることを容認する世界が許せなかった。その瞳には喜びの色はなくただ黒い激情が光を拒んでいた。

 

_彼はキカイを 最強の最終兵器に作り変えてしまいました。

 

 それは奇しくも蘇ったポケモンが好きな花と同じカタチだった。

 

_そう。彼は破壊の神となったのです。

 

 キカイから撃ち出された光が空を昇る。光は彼の意思によってまちへ落とされる。駆けた光がまちを映し出し、熱が着地する。衝撃が広がって音は最後の みんなの悲鳴だった。

 まちを覆う嵐。命を許さない暴力。一つのまちをドームのように覆って残るのは残骸の瓦礫のみ。

 

_そして。

 

_戦争は終わりました。

 

_永遠の命を与えられたポケモンは 知っていたのでしょう。

 

_自分を蘇らせた命のエネルギーは多くのポケモンを犠牲にしていたことを。

 

 石に磔られたポケモン達。瞳を閉じたポケモンたち。戦争を終わらせた礎となったポケモン。

 

_生き返ったポケモンは彼の元を去ってしまったのです。

 

_彼は ポケモンを探し求め 永遠に彷徨い続けているのです。

 

 

 

「寂しい話だね」

 

 子供でも知っている話を終えたあなたが求めた感想はあなたがハルウララに想定していたものより深いものだった。

 因果応報や自業自得、強欲や傲慢なんて感想が出るとは思っていなかったが大抵の人はそんな感想を漏らす。

 寂しい。

 それは争う、決別して仲良くできないことでもある。

 愛するものが死んで会えない。キセキで会えたのにまた離れたこと。

 

「だってみんないなくなっちゃたんだよね」

 

 戦争で亡くなったこともそうだが、まさかキカイで消えたものたちとキカイに吸い上げられたものたちも含めていっているのであれば、確かに結果として彼の周囲にあるのは残骸だけだ。

 守るべき民も栄えた都市も。彼が得たものは栄光だけだ。戦争を終わらせたもの。終戦の象徴。

 でも誰も彼を讃えない。讃える人々はみな。もういない。

 それでも彼はよかったのだろう。愛するポケモンが側にいるだけで、それだけで。

 

 そこまでハルウララの言葉を汲み取っていたあなたの頭をハルウララは優しく撫でる。慈愛を感じる眼差しに包容。

 手を伸ばされて、害意を感じなかったあなたはゴミでもついているのかと傍観していたのでまさか幼子から頭を撫でられるとは想像の埒外だった。

神聖なる魂(ホーリーシャイン・ソウル)のように後ろからの包容も同じく。

 

「よしよし。大丈夫だよ大丈夫」

 

 困惑。

 それだけだった。それはハルウララに唐突に撫でられたことにではなくて、ハルウララも例外なく撫でてくることに困惑の色を強めていた。

 あなたはゴールドシップのように法則や関連性のないように見えることを突発的に仕出かす人だがその奇抜さ故にかゴールドシップと同じく子供に好かれやすい。おそらく同類とか思われているのだろう。大人がバカやってるのは面白いのはどこも共通のようだ。

 なので旅の話をせがまれることが多いあなたは感情を込めてその要求に応える。出合いは楽しく、バトルは熱く、別れは悲しく。子供は感情の起伏はわかりやすくのであなたも力が入るというもの。

 

 だが悲しい話の時は何故かあなたが慰められる。

 頬を触っても涙が流れていないので未だに解決していない長年の謎である。背景に宇宙を召喚しそうになる。

 それが子供だけなら感受性かな?と納得していたのだがシンオウ四天王キクノやカロス四天王ドラセナ達女性は慰め、イッシュ元チャンピオンアデク筆頭の男性陣は乱暴に頭を撫でる。傾向として老齢であなたより二十歳以上だとほぼ同じ反応をされる。

 逆に年齢が近い相手だと反応はいまいちであることがあなたを混乱させていた。

 

 これについてはキクノが「子供がそんな表情するんじゃないよ」というセリフが真理である。

 あなたは感情を込める時、特に悲しみなどの暗い感情は過去にあったあなたが忘れたくとも忘れられない。忘れることができない強烈な記憶を想起させている。その時に思い出した感情の色をスポイトで掬い、今のあなたに写す、というのがあなたの感覚である。

 つまりガチの悲しい記憶を呼び起こして感情を込めるため、聞く相手によってあなたが悲しんでいるように受け取ってしまうのだ。

 

 けれどそれはそうだろう。あんな表情されれば誰だって心配する。

 

 そしてハルウララは心配が行動に出る方だった。

 あなたとしては幼い子が母性を発揮するのは好みなのでそのまま受け入れて、他の感想をウマ娘に求めてみる。

 

「えっ私ですか?」

 

 まさか巻き込まれるとは微塵も思っていなかったウマ娘グラスワンダー。どうせなのでもっと深い所、どんな話だと思うと聞いてみる。

 それに真面目に「どんな話ですか……」とオウム返しに考えるウマ娘にあなたは例をあげる。

 

 

 

 例えば、ラプンツェルはどんな話だろうか。

 

ラプンツェル。魔女によって塔に囚われた髪長い少女の話。絵本では語られないが実は変革をもたらす王子との子供が存在する。幸せに暮らしましたの挿絵で子供が映るなら妥当だが王子の国に帰る前にすでにいる。やることやってる。

 

 髪の長い女の子の話だろうか?それは本質を捉えていない。話を通してのメッセージがない。

 ラプンツェルという野菜を食べた母親の子をもらった魔女。その魔女が育て、塔に囚われたラプンツェル。そのラプンツェルの冒険、外への憧れ。願いは届くというメッセージもなくはないだろう。

 あなたも否定はしない。そう感じたことに間違いはないのだから。実際、王子がやってきたことからも解釈できる。

 

 でもあなたが童話の類いを読むときに意識するのは誰が一番可哀想かという点である。

 隠された重要人物がその物語が伝えたいものだともあなたは思っている。

 

 ではラプンツェルで一番可哀想なのは誰か?

 子供を奪われた本当の両親か。実の両親と外界から離され塔に軟禁されたラプンツェルか。

 

 あなたは魔女。つまりラプンツェルの育て親が一番可哀想だと思う。その意見は大抵すぐに納得されない。

 なぜなら魔女は悪役として描かれていることが殆どでそのイメージが先行している。

 だが考えれば解ることだが魔女は育てた野菜のラプンツェルを両親に奪われただけでなく、実の娘のように可愛がった後継者をどこの骨とも知らない男に奪われたのだ。

 世の親父ならその怒りは理解して然るべきものである。

 

 実の両親はラプンツェルという食べ物を得る変わりに我が子を要求された。これは既に悪いこととわかっていることをやらかした。

 王子は愛したラプンツェルを引き離された。

 ラプンツェルは塔に軟禁。外への渇望は大きかっただろう。けれどこれが魔女の後継者となれば魔女の優しさが見えてくる。

 

 そもそも魔女は子供を作れない。故にその愛は本物で、塔の上に軟禁したのだって大切な娘へ過保護が度を過ぎたと表現すれば理解はスムーズだろう。なにより、もうラプンツェルは魔女狩りからは逃れられない。無実を主張しようとも弾圧されるのが目に見える。

 

 あの塔は愛であり守りだった。

 

 チラッとあなたは視線をバス全体に向ける。椅子があるため物理的に見ることはかなわないがそれでも空気は読み取れる。それで悪い流れが出来ていないことを確認して、あまり女性に話すことでないことを理解しながらあなたは続ける。

 

 もっというならラプンツェルは箱入り娘が、性的なものから離した少女が無防備に引っかかる話であるとどこかで読んであなたはひどく納得した。

 

 人間の世界に住めない魔女。両親から離れたラプンツェル。お互いに宙ぶらりんで魔女はそこに仲間意識を持っていた。

 それがラプンツェルの妊娠で、全てが変わる。

 

 えっ__とバス内でそんな呟きを拾う。

 物語から切り取られた部分。知らないものが大半だとはなんとも皮肉な話である。

 愛の結晶だとしてもそれは明確な魔女への裏切り。

 けれど魔女は明確に誰かを傷付けてはいない。ヘンゼルとグレーテルなら食べようとする描写があるのに、魔女がやったのは髪を切って追い出したことのみ。野に放つのは十分傷付ける行為ではあるがそれでもその場で塔から突き落とすことくらい魔女はできたのにしなかったのは。やはり。愛していたのではないかとあなたは感じる。

 

 だからあなたがラプンツェルをどんな話と聞かれたなら伸ばす手を間違えた話だと言う。愛の為に伸ばした手が結果大切なものを失う、そんな話。

 ラプンツェルの生みの親達は野菜のラプンツェルに手を伸ばし、我が子を失った。

 魔女は怒りでラプンツェルの髪に手を伸ばし、娘を失った。

 王子は惹かれたラプンツェルの髪に手を伸ばし、愛した人を失った。

 

「それはさっきの話に繋がりますね」

 

 あなたが話したカロスの王の話。失ったポケモンの生を取り戻した手で死を与えるなんて、なんとも酷い話である。

 

「なら手を伸ばせば大切ものを失う。それがあなたが求めている答えですか?」

 

 気迫が伝わりそうな強い表情のままのグラスワンダー。

 あなたは面白い解釈を聞きたくてそんな話を振ったのではない。

 単純に興味があったのが九割。

 スペシャルウィークがあのレースで手を伸ばしたのはスズカさんの幻影。でも今度あのウマ娘は違う。泣きながら自分の原点を思い出したあのウマ娘が伸ばすのは勝利。意識、いや固執しすぎると伸ばす手を間違うと大変だと軽く笑いながら溢すあなた。

 

 それの小さくムッと表情を強張らせ、それがトレーナーとして言葉だと受け止めて、グラスワンダーは表情を柔らかくする。

 いやじゃいやじゃトレーナーなぞやりとうない、と逃げてばかりの印象だがトレーナーとしての姿を見るとのんびりしているようで計算高い同期と重なるのをクスっと見つめるウマ娘。

 それにちょっかいを出して返り討ちにあうウマ娘。その衝撃ハッと顔色を変える。

 

「そういえばウマ娘達に伝わる話ってトレーナー達は知ってますか?こういうのなんデスけど」

 

 

 

どこかとおく

それいじょうはもういけないというほどとおいばしょ

そこにさんにんの_三柱の女神がいました。

 

女神達は話をしていました。 

 

女神達はウマ娘の輝きが好きでした。 

 

夢見る娘が好きでした。頑張る娘が好きでした。涙する娘が好きでした。強い娘が好きでした。恋する娘が好きでした。諦めれない娘が好きでした。

 

色んな輝きを持つウマ娘が大好きでした。

 

その輝きを見るために異世界のトレーナーを引っ張ってくるという考えはとても魅力的でした。 

 

けれどそこで問題が一つ。呼び出したトレーナーが白紙(プランク)でなかったのです。

 

数多のトレーナーをウマ娘の世界に似合う色合いにしてきた彼女の物語でもかないません。

 

だから考えを改めました。

 

とれーなーはできました。

 

トレーナーは素敵でした。

 

女神達が求めていたウマ娘の輝きを光沢を引き出しました。 

 

女神達は喜びました。

 

ウマ娘の全ての夢を実現させたトレーナーを褒めました。 

 

女神達は怒りました。

 

傷付いた子供を家に帰してやりました。

 

世界を作り直しました。

 

 

 その話に対しての反応は"抜けてる"と"知らない"だった。

 知らないと答えたのはリギルのトレーナー。あなたとウマ娘の会話に気を取られてつい応えてしまっていた。

 抜けてると答えたのはポケモントレーナー。覚えのある話にその内容に思わず口にしていた。

 

「えっトレーナーさんは知ってるの!?」

 

 その発言でこの話はあまり人間に、もしかしたら一切伝わっていないウマ娘だけの話である可能性にあなたは勘づく。

 

 ラプンツェルとカロスの王の話だが実は終わりも似通っている。ラプンツェルでは最終的には王子とラプンツェルは再会する。そしてカロスの王もまた最愛のポケモンと再会する。まったく違う場所で語られた話だというのに重なる部分があるのは面白い。元型、アーキタイプが人々が持っているというらしい。

 

「えっでもさっきのお話だとずっと探し続けているって言ってなかった?」

 

 その質問に、話が逸らせたことに安心するあなた。

 

 実はその話は最近になって話が追加された珍しいもの。三千年も前の話に終止符がなされるというのは現代でもなかなかないこと。

 

 彼は三千年もの間彷徨い果てて、封じられたキカイが再び稼働する。彼の持っていたキカイを動かす為の鍵を奪い取り、世界に怒りをぶつけようとしたものがいた。

 その思惑は若者によって邪魔された訳だが彼はその若者を通じて、愛したポケモンさえいれば他のポケモンなど知ったことではないという悲しみに囚われた王は消えて、ポケモンへの愛を取り戻した彼。

 

 ポケモンはずっと待っていたのだろう。

 光が差し込んで、太陽を背にしたそのポケモンはゆっくりと彼の元へ降りてくる。

 心からポケモンを愛していたあの頃の彼の元へ。

 

「よかったね。また会えて」

 

 ただのお話に素直にそういう感想が出てくるのを含めてあなたの話に表情をコロコロ変えるのはなんというか、人柄がわかる。ウマ娘だが。

 三千年も掛けた再会をさも当然と信じるのは……危うさを感じるかそれの舵取りは同室のウマ娘が担っているようなのであなたは気にしないことにする。ついでになおもあなたに伸びた手が離れないのも同様に気にしない。

 

 バスから見える景色がいつの間にか海を映している。

 揺れる水面。反射する光。聞こえる筈のない波の音。

 リオルのせいで海や浜辺に感傷的になってしまうあなたはあっちにいる保護した家出金髪お嬢様はリオルと仲良くしているかなと、ふとそんなことを思った。

 案外ほしぐもちゃんと遊んでいるかも知れない。リオルもあなたと同じくポケモンが好きだから。

 

 




今日のデレポイント
ハルウララがあなたの後ろに座っている。いくら知り合いでも背後にウマ娘がいると落ち着けないのにうーちゃんが後ろの席にいるのに平然としている。

話のレパートリー。
ちゃんと六個。手持ちと同じ数。

黒い花
呪い。恨み。憎しみ。変わらぬ気持ち。私を想って。なにが添えられてそしてなにを受け取ったのか。

色の写し 移すではない。

ラプンツェル
話している途中で魔女がリギルのトレーナー、王子がスピカのトレーナー、ラプンツェルがスズカさんの配役と気付いたあなた。唆された点は同じだが違う点はお互いに納得しているところ。奪われたのではなく託された。そういう形であれば童話として語られることもなかった。
急な童話。カロスの王の話と宝塚記念とウマ娘に伝わる話。それを解く上であなたが用いたもの。今回話が進まなかった原因の一つ

皮肉
ラプンツェルは性的なものから離した少女が無防備に引っかかる話、教訓であるならその妊娠の部分を削除することはなんとも愚かである。なにを学べと。

カロスの王
名をAZ。愛したものを取り戻しそれだけで終わらず戦争を閉じた人物。あなたは語らなかったがキカイの影響を間近に受けた為に戦争から三千年過ぎた現代でも本当にご存命。手足の長い巨体の持ち主。実は今でもあなたと交流がある。あなたも不思議と気が合う。
なお、この話をする上であなたはポケモンの存在はボカしている。王とウマ娘の話であなたは誰が一番可哀想だと感じたのだろうか。

ほしぐもちゃん
スターダスト。いい名前。光さす道となれ!反射的にそんなことを口走ったそうな。相手は反応に困った。
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