〇〇の(ポケモン)トレーナー   作:カナーさん

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お気に入り100突破!と喜んで書いているうちに300突破…なにが?観覧数もすごいです。ルーキー日間なるものがあるのですね。
今回はそんな記念作品です。本編にはそんなに関係のないあなたの1ページ


記念作品。ゆうぐれのアナザーストーリー

 夕焼け小焼け。黄昏時。呼ばれ方は様々だが太陽が沈みそうな時間を大凡指す。

といってもあなたはその時間帯は基本室内、それも船内、イッシュ地方ではロイヤルイッシュ号にいることがほとんどだ。最初こそ、流れる景色と輝き出すヒウンシティの対比に目を奪われたものだが船内にいるトレーナー全員ぶっ飛ばしても時間的な余裕があることに気が付けばあなたの行動は迅速だった。

個室にいるトレーナーに勝負を挑み、賞金と土産を稼いでそのついでに情景に心を流せればとそんな軽い気持ちだった。

 

 こうやってあなたが景色を見るのはそれほど久しい。

 そんなあなたのボールが微かに揺れる。

 どうやらあなたの考えを読み取ったらしい。このコはサーナイトやゾロアークとはまた違うベクトルで個性の強いコである。

 あなたがロイヤルイッシュ号の船内に入ると一目散にボールから飛びだし、走って一番乗りでロフトに行くのだ。最初こそ驚いたものだがこのコ達も景色を眺めるくらいの趣味はあるか、と納得してバトルへとあなたは走り出す。

 …悲しげな表情にあなたはあえて声を掛けない。

 一人、郷愁にふける権利は誰にもあるはずだ。

 

 

 あのコに出会ったのはメイちゃんの旅に同行して僅か数日で辿り着いたサンギ牧場の奥地。このコはこの時から鮮烈であった。

 きっかけはメイちゃんがリオルをゲットしたいという理由で奥地へ入った筈だ。

 木を一つ挟んだ向こう側を目当ての青色が歩いていた。背丈も一致、メイちゃんは走り出して最近ゲットしたメリープを繰り出して奇襲のでんじはを浴びせた。

 それをなんとこのコは。このリオルはそれを"すばやいかいひ"で避け、返しとばかりにでんこうせっかでメリープを一撃で倒した。

その華麗な一連の動作にあなたは感服してきついバトルだとメイちゃんを心配そうに見ようとして

 

「ムリムリムリムリムリムリムーーリ!!!?

LV90超えってなんのバグよ!?」

 

 酷く錯乱した様子で一目散にあなたにしがみついてきた。メリープはちゃんとボールに戻して。

 この時のあなたには知らないことだがヒカリ、メイ、セレナに共通する感覚、LVという概念。

 このLV90の強さというのはイッシュ地方チャンピオンであるアイリスちゃんのエースのオノノクスがLV83、つまりチャンピオンが育てたより成長している。チャンピオンの手持ちよりも強い野生とか訳がわからない。ちなみにLVの限界は100でサンギ牧場はLV5,6あたりが平均である。野生…?

 ともかく、メイちゃんはあなただけが頼りとなった。なまじ才能があるため相手との実力差を密に感じ取ってしまったのだ。なにより喧嘩を売ったのはこちらである。悪いのはメイちゃんである。合掌。人

 

「人を勝手に終わらせないでくださいゴーストになって枕元に立ちますよ!?ボーッとしてないで助けてください先輩。後世です!なんでも言うこと聞きますから、ここでトレーナーとしての人生を終わりたくなーーい!?」

 

 泣き喚きながらあなたの身体をよじ登っている姿を見てもあなたには可愛いという感想しかわかない。むしろゴーストになって立ってほしい。

そしていったいどんな要求をしようかと考えようとしてメリープを倒してから静止していたリオルが動き出した。

 

 あなたはメイちゃんが走り出してから一歩も動いていない。故にリオルは木に隠れていて正面からその姿を拝んでいなかった。

 その姿を見てあなたは確信した。

 このリオルは普通じゃない。

 

 

 あなたと同じようなバックを肩に掛け、こだわりスカーフとはまた違うスカーフを首に巻いたリオルがあなたの正面に立った。

 

 この威風、この姿。眼光。何故喧嘩を売れたのだろうか。明らかに野生のリオルでないのは明白。あなたでも無防備に挑んだりしない相手だ。

 

「私だってバッグかLVが見えていれば勝負を挑みませんでしたよ!」

 

 さっきから聞こえるLVという単語。どうやらメイちゃんはこの風貌と空気以外にもこのリオルの強さがわかるらしいということがあなたにはわかった。風貌と実力をきっちり教えた時よりも狼狽した瞳をしている。

 

移動要員(ムクホーク)秘伝要員(ビーダル)じゃ駄目ですね。この辺なら蹴散らせるでしょうけど地力で負ける可能性が高いです。チャンピオン相手を想定してください」

 

 メイちゃんは必死にあなたに最大戦力で挑めと促す。明るい声が持ち味の彼女がまるで機械のように丁寧に抑揚のない声になっていく。

 

 あなたはムクホークを繰り出した。

 

「なっっんでそういうことするのかなぁ!?」

 

 声に張りが戻ってきた。あなたの勝ちである。

 とはいえあなたもメイちゃんの忠告を無視したのではない。

 単純に見てみたくなったのだ。空を飛ぶトリにどう対処するのか。既に空高く舞いかげぶんしんで惑わせるように指示してある。

 

 無数のかげぶんしんがムクホークの周囲に現れ_そこに礫が弧を描き飛来する。

 いったんワザを取り止め、回避行動をとる。礫はゆっくり落下して地面にぶつかる。

 

 それを横目にリオルはバックに手を入れてそこから同じ石の礫を投げる。

 ムクホークは同じ様に避けようとするが石はどういう訳か空位を超えて山なりに追尾するような軌道を描き直撃した。弱点である石をくらったことでバランスを崩した、その隙間を縫って恐ろしい精度でタネが口に投擲される。ボバッと口内で炸裂したタネに驚いて下降していくムクホーク。そしていつの間に登った木からでんこうせっかを放ち、ムクホークは倒された。

 

 ムクホークをボールに戻しつつあなたは思案する。

 メイちゃんの「やっぱり」という声すらあなたには届かない。

 いくら弱点とはいえ石やタネのダメージが五割以上とは思えない。なにより感覚として石が致命というより最後のワザで全て掻き取られたような。

 いやそれよりも大事なことがある。ポケモンが道具を使う。これは異常だ。

 

 ポケモンにはなげつけるというワザがある。名の通り持ち合わせた道具を相手に投げこみ道具に応じて効果が変わる。対戦ならでんきだまを投げられて中に貯蔵されたでんきで激突したポケモンをまひにしたり。

 

 だがあなたは野生のポケモンがなげつけるをしたことを見たことがなかった。これからも見ない。

 

 人間なら腕や脚より固く重く鋭く強い道具に頼ることはある。例外はある。

 だがポケモンにそれは一部を除けば道具に頼るという発想がそもそもない。なぜなら自分の体のほうが道具よりも固く重く鋭く強いからだ。

 人間のように遠距離の道具を使う必要はない。自分のワザでできるから。

 そもそも人間よりも疾く動けるので遠距離攻撃を持たず近付いて近距離攻撃を当てるポケモンが多い。これも例外はある。

 少なくともリオルは遠距離手段がなくとも素早く動いて近距離でワザを当てるという芸当ができるポケモンなのだ。それがわざわざバックを持って石を投げるという手段に移ること自体おかしいのだ。

 

 ボールにムクホークを戻すと同時にボールを放ち、出てくるのはかえんポケモンのゴウカザル。頭から吹き出す炎はメラメラと今の彼の闘志を表すかのよう。

 

 加減はもはや不要だろう。最大火力のフレアドライブが指示される。

 ゴウカザルの炎が頭だけでなく全身から噴き出す。自身すら焦がす炎の化身となったゴウカザルはリオルに向けて疾走する。

 そこへ再び石が投擲される。

 フルパワーで激走している彼にそんな礫は容易く振り払える。 

 ゴウカザルの進路に到達した石は燃え盛り包み込む炎すら振り払う音速の拳、マッハパンチで落とされる。

 

 グッとリオルが全身を力ませると同時にマッハパンチで僅かに疾くなったゴウカザルが激突する。

 

 「よし!きゅうしょはいった!」

 

 あなたから見てもよい一撃だった。

 だがリオルはぶつかったのにもかかわらず吹き飛ばず、燃え盛るゴウカザルにしがみついていた。

 

 ゴーとバーナーのように燃え続けるゴウカザルとリオル。

 

 リオルはひんしになっていなかった。

 

「嘘でしょ…タスキ?」

 

 あなたも同感だ。唖然としなからも分析をやめない彼女にヒカリの面影を感じる。

 さて現実をみよう。

 嘘だろう?

 だが現実だ。

 衝突の衝撃でさえ体力の半分以上、更にきゅうしょにあたったことで九割は確実だ。渾身の一撃といっても良い。

 それを耐えた上であの業火のなかはっけいで逆に吹き飛ばすのはたちの悪い冗談である。

 一撃で倒される攻撃を必ず一回耐えるきあいのタスキを装備しているとはいよいよ誰かの手持ちの可能性が濃厚だ。もしくはだったか。

 

「…よし!五割削れたけどこれなら」

 

 あまりに精確な数字に感覚が狂いそうになりながらあなたはマッハパンチ(せんせいこうけぎ)を指示する。

 その場から消え、再び現れるのはリオルの眼前。力の込められた拳を振りかぶり、見事その胴体へ迎えれられた。

 

 ゴウカザルが移動した瞬間に勝負を確信したメイちゃんの空気は明るくなってリオルへの謝罪を考えて、今なお目を離さないあなたに疑問を抱く。

 

「どうしたんです?あっまさかゲットしたかったとか?」

 

 メイちゃんはまだトレーナー歴一週間もみたない初心者である。だから考えが幼稚で愚かな部分が色濃く残っている。

相手の体力が減っただけで安心するなんて気持ちはわかるが片腹痛い。

それだけじゃ安心出来ないことをあなたたちは知っている。

手負いの相手に油断するのは負けフラグ。

 

 あなたが視線を外さない理由。そんなの決まっている。ゴウカザルが動かないからだ。

ちょうどあなた達とリオルを挟んだ直線上にいるためゴウカザルの姿でリオルが隠されている。

 

ドンッと芯に響く衝撃が広がる。

やはりという感想と共にゴウカザルが地面に崩れさる。

マッハパンチを受け止めて接触した拳に素早くはっけいを食らわせる。

簡単なように聞こえるがひんし一歩手前の状態というのは生まれたばかりのポケモンにかみつかれただけで倒れるほど脆い状態なのだ。

そのダメージの中、相手の引き戻す力と拮抗させ上ではっけいを放つ。例え"こらえて"いたとしてもとんでもない精神力だ。

 

一歩、リオルが近づく。

あなたは動かない。

一歩、リオルは歩く。

あなたは目を離さない。

一歩、踏み込む。

あなたは止めない。

リオルはひんし間際と思えないほど力強く飛び出す。狙いはあなただ。

サッと慣れた動作でボールに手を回す。ボールを開くのは時間の問題だ。

だがリオルの方が圧倒的に速い。

リオルの手があなたに迫り、直前。あなたの他のボールがひとりでに開く。

 飛び出すのはメイちゃんと同時期にもらったミジュマル。もちろん育成なんて進めていないもらってそのままのミジュマルだ。

 あなたを庇うように飛び出た姿にあなたは驚き、動きを一瞬躊躇う。

 そして迷うことなく不利な選択を決断する。

 一歩、リオルに迫られても動かさなかった足を踏み出す。

 …。

 トレーナーとして愛しのポケモンに守ってもらうことは嬉しいことだが、愛しのポケモンを守りたいというのも嘘偽りのない本心である。

 トレーナーとしてポケモンを守らせてもらう。

 

 咄嗟にミジュマルの手を掴み、離さないように胸に抱き抱える。

 

 

 

 

……

 

 

 

 

 

………?

 

 衝撃は来ない。

 どうしたのだろうかと頭を上げればリオルは立っていた。手が届きそうな位近いのに手を伸ばさず、瞳から流れる涙を拭うことすらせずただ、立っていた。

 その瞳は手の内にいるミジュマルに固定されていた。

 

 

 そこからメイちゃんが土下座をきめ、リオルをポケセンに連行して、このリオルの持ち主を探すため二年前に会ったNというポケモンと話せる青年を探す新たな旅が始まるのだがそれは割愛。

 

 

○ゆうぐれのかいがんで

 

 

 このコはよく夕焼けをみる。

 たまにあなたやクラブといったポケモンに頼み込んであわを浮かべるほどに。

 そしてそれを眺めながら首のスカーフを握りしめている。いわくどうやら試しているらしい。

いつかの情景をみたいともう手は届かないかもしれないけど。

 無謀な挑戦というのが重々承知なるあなたは止めない。届くかもしれないという願いは間違いじゃないはずだから。

 

 だからあなたは昔、イッシュ地方のサザナミタウンという夏に賑わいを見せる避暑地に連れてきた。元々そこを知ったのはダメナさん…ことシンオウチャンピオンシロナがあなた達を連k…遊びに誘ったのがきっかけだ。

 あなたとしてもいい眺めで目の保養になったのは確かだが如何せん人が多くあなたはもっぱら秋に来ることが多かった。

 ポケセンで許可を取り、あなたは友好関係を最大限活かして、押しては戻る波の音が心地よい海岸でクラブ達のあわを浮かべた。

 

 夕焼けに反射するあわ。ふわふわと漂い波との動きはまるでメロディ。

 つまるところ絶景であった。

 手伝いに来てくれた方々も大いに満足でジョーイさんに至っては恒例行事にしたいと言っていた。

 そこの声に安心してリオルに顔を向ければ_

 

 

○ずっと わすれない

 

 

リオル(……。トレージャバックをおこう。探検したい場所はここじゃない)

 

 

 

リオル(ボクにはこのスカーフだけでじゅうぶんだ)

 

 

○よみがえるきおく  

 

「このコかい?君が言っていたリオルというのは」

「わあ!確かにたくましい…」

 

 ざあぁという波の音に二人の声がリオルに届く。

 

「始めましてだね!わたしはベル。こっちがチェレン」

「よろし…どうしたんだい?」

 

 チェレンの困惑した声に視線を移せばリオルはチェレンとベルの間に入り、まるで親子が腕でブランコをしているように二人の足に手を触れて波に視線を向けていた。

 

 二人はくすりと笑い、砂に汚れることを考えず砂浜に座りリオルの手を握っていた。

 

 

 そんな古い記憶をあなたは思い出していた。船の上ではないがユラユラ揺れて危ないやつと思われようがあなたは気にしない。今はそういう気分なのだ。

なのでバックを漁りのんびりシャボン玉で遊んでいる。

子供の遊び道具と侮るなかれけっこういい景色を整えてくれるのだ。

 

 現に何人かのウマ娘は歩くのをやめ、シャボン玉に視線を遊ばせている。童心に帰っているのかそれとも見慣れない景色に物珍しさを覚えているのか。

 

 それまでに彼女の反応が楽しみだ。彼女はあなたの好きな曲を喜んでくれただろうか。

そしてこれからどんなものをおくろうか。

…。

レース(バトル)を見たが…あしは…大丈夫そうである。

あなたは注意することも懸念を示すこともせず成り行きを見守る。

 あれは一種のメガシンカで体のタガが外れているのだ。体が丈夫なおかげで走れはするのだろう。

 メガシンカのようにトレーナーとの絆の力で影響を緩和できないかと考えたりするが結果はよろしくない。そもそも成果のあるものと思ってない。

 

 風が吹き抜ける。

 少し遠くに目当ての人物を見つけ、あなたは歩みを進める。

 

 なに、気長にやる。少なくとも表面に表れていない以上あなたの考えは妄想と考え過ぎでいっけいされるもの。

 

 だからあなたはただの妄想にしたい。ただの考え過ぎであってほしい。きのみを与え、ミルクを与え、ポロックを作ってあげた。ポフィンも作って上げたかったか道具がなかった。タウリンなども渡したいのだがそこまでいくとドーピング扱いもあるため難しい。

 

 まあともかくとしてあなたはピッと指でふしぎのあめを弾く。

 後で投げ渡してから全て考えればいいと思考を放棄した。

 

 その後彼女達と出会うことになる。

 新たなウマ娘の名はメジロマックイーン。メジロ家の令嬢であり、あなたが過去に望んだ残念お嬢様である。

 




ポケットモンスター不思議のダンジョン
ニンゲンだったわたし、ぼくがポケモンになっちゃったーー!?から始まる作品。通称ポケダン。
主人公はニンゲンだった記憶をなくしパートナーとなるポケモンと一緒に世界を巡る冒険へ_というストーリー。
ポケモンらしいコミカルから後半に包むシリアス。泣ける作品。
今回はそのポケダン空のbgm二つを紹介。よみがえるきおくはとくにオススメ。といってもどちらも一度ちゃんとクリアした方々なら聞いただけでどこの曲かわかるだろう。そのまま実況動画までいくともれなく感動できる。オススメ。
救助隊と探検隊どちらがオススメかと聞かれたら探検隊のやれることの多さからどうしても探検隊をオススメしてしまう。
ちなみにポケダンやるとガルーラに感謝の念が絶えなくなる。
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