〇〇の(ポケモン)トレーナー   作:カナーさん

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アカイイトおめでとう!!。
それとダイパ発売!家に帰ってきて初めたのでフワンテが間に合いませんでした。一日遅れはそれも関係して。



発売記念。あの世

 親睦試合。

 シンオウとイッシュの合同トーナメント。なんでそんな企画が成立して、開催まで至ったのかは知らない。

 けどそれの一瞬のショーとして呼ばれたならそれなりに期待されたトーナメントなのだろう。

 

「サザンドラ、エアームドに"かえんほうしゃ"!」

 

 イッシュ地方のチャンピオンアイリスを倒してから私の生活が激的に変化したかと言われたらそれほど、だ。

 趣味でポケウッドに通っていたこともあって人の目が集まるのは慣れている。

 

「(ブレイブバードで躱した!?って円を描くような低空飛行しながらステロ撒かれてる。なら)サザンドラ"なみのり"!」

 

 チャンピオンとしての責務はほとんどない。というのもアイリスちゃんも初めの頃はそんな感じのようでチャンピオンを倒したからといって旅を強制終了されられるのは可哀想、とのことで。

 

「(これでステルスロックは流せ_なっ交代トリトドン!?交代できる距離に…いやブレイブバードで円を描くように移動していたのは近くに戻るため。…なら先発がエンペルトじゃなくてエアームドなのもかえんほうしゃを誘発させるため。例えでんきタイプでも10まんボルトを空かせるし…)」

 

 私は前よりも依頼と注目を集めるようになったけれどそれでもあの人と一緒に旅を続けていた。

 

「(ここはおそらくれいとうビーム。なら交代ナットレイが安定だけど…先程のエアームドが気になる。がんじょうで一撃耐えるならふきとばすを指示してもおかしくないのに)」

 

 それでも私に変わったことがある。いや私達か。

 旅は続いていた、と言っても依頼という名の仕事を前提とした前と目的の違う旅。

 前は行きたいところへ、前は己を高めるため、前はポケモンのため。理由は様々だったけどまだ見ぬ地へという共通の考えがあったはずなのだ。

 私達は安易にバトルをしなくなった。自分のポケモンに向き合う時間を割いてそれで終わってしまう。

 あの人と一緒に過ごす時間はあるけどあの人に向き合う時間が着実に削られて。

 いつしかただ一緒にいるだけの…空気みたいなそんな関係になっていた。

 

 だから。

 だから。

 

「あなたにこうやって立ち向かえる今がとても楽しい!サザンドラ"あくのはどう"!」

 

 これはシンオウとイッシュの代表バトル。だから使うポケモンはそれぞれの地方の特有であることが望ましい。

 

「(ナットレイに引くのが安牌だったけど。さぁどうする?…色的にこれはだくりゅう?それでもすばやさは勝って_いや今指示していない!

やっぱりだくりゅうが技を呑み込んで通らない。しかもうずしおみたいに回転して近付けない。

まるでシンジのトリトドンが使ったカウンターシールドみたい)」

 

私もそう考えて今回のパーティーは全員イッシュ出身だ。

 

 

「(三匹を使う予定で後はイッシュでゲットできる他の地方のポケモン。先輩が破ったんですから私だって)戻ってサザンドラ。いってマリルリ!」

 

これはショーだ。

 

「「(うずが近付いてくる_!?空へ向かって噴出していた水が落ちてくる!)マリルリ、"はらだいこ"してから"アクアジェット"で"だくりゅう"を突き進んで"ばかぢから"」

 

シロナさんならいざ知らず今回はその代理でシロナさんが推薦したトレーナーでかつ一緒にいたからこの舞台に彼は立てている。

 

「(特性よびみずもあるから突破するのは容易_あれはステロの石!?巻き込んだの!?それじゃ近付けない)」

 

それでも、いやだからスタッフは私が勝つシナリオを組んでいる。

 

「(水がまた持ち上がって…落ちて…これは制御してない?なら次のワザの指示!渦の勢いは弱くなってるなら…よしばかぢからヒット!…!れいとうビーム!?この環境じゃマズイ)下がってマリルリ!」

 

新チャンピオンのショーなのだから私が勝つのが当然なのだ。できるだけ華々しくあるほうが映える。

 

「(落ちてくる水が凍って…!?落ちた水が全て凍ってドームみたいになってる。さっきのれいビはマリルリを狙ったんじゃなくて水を狙ったのね。

なら閉じ込めるのが目的?…わからない。繋ぎ目がないように作ったようだけど…交代?いやフルパワー状態の今を変えたくないなら)マリルリ、氷に向かって"おんがえし"」

 

私は勝たなければならない。

 

「(さて、なにが出て__!?大量のだくりゅう!?まさか内で放ち続けていたが割った事で振った炭酸みたいに一気に放出されてるってこと?っ。しかも氷が割れてステロまで一緒に流されてダメージが。

しかも流されて私のフィールドに再び展開されてる。

マリルリは…大丈夫そうだけど。トリトドンが大丈夫じゃなさそう。体積がなんか大きくなってるからおそらくたくわえるかな)」

 

 でも彼は暗黙となっていたポケモンの選考を容易く破り果てはワザを積んだトリトドンを降臨させた。

 勝つ気でいるのだ。

 シナリオを組まれた、誰もが私が勝つと思っているこの舞台でチャンピオンである私を打ち負かそうとしているのだ。

 

 勝たなければいけないと最近は思っていた。

 でも今は違う。

 勝ちたい。

 

 無意識に頬が上がる。私は今獰猛な笑みを浮かべているのだろう。

 私が心底待ち望んでいたこの瞬間。

 こんなの盛り上がらないわけないでしょ!

 

 

 

 

 

 

1119:名無しのトレーナー 

で、ありえんほど白熱したと

 

 

1120:名無しのトレーナー 

最初見たとき誰だお前って白い目向けたのスマン

 

 

1121:名無しのトレーナー 

シロナ様が見てぇんだよ!って内心思ってました。今も見たいです。

 

 

1122:名無しのトレーナー 

>>1121

素直でよろしい。

 

 

1123:名無しのトレーナー 

でも実際シロナ様はどこへ…?

 

1124:名無しのトレーナー 

資料纏めてて盛大にコケたらしい。

 

 

1125:名無しのトレーナー

なにそれかわいい

 

1126:名無しのトレーナー

はっ?それどこ情報もっと詳しく

 

1128:名無しのトレーナー

威風凛然としてシロナ様がそんなヘマやらかすわけないだろいいかげんにしろ

 

1129:名無しのトレーナー

例の代理の人が上げててメイッパイもRTしてるっホイ

 

 

1130:名無しのトレーナー

想像より大惨事で草

 

1131:名無しのトレーナー

文字通り紙に埋もれる人初めてみた

 

1132:名無しのトレーナー

フエエみたいな口ズルすぎん

 

1133:名無しのトレーナー

その後、今回はぜってー手伝わないってコメントにまって連打してるチャンピオン…

 

1134:名無しのトレーナー

よく見たらこの人結構な人にフォローされてるな

 

1135:名無しのトレーナー 

一部界隈では有名人ですし

 

1136:名無しのトレーナー 

確か最近シンオウチャンピオンを打倒した女の子の幼馴染みだっけ?

 

1137:名無しのトレーナー 

えっそれしらん

 

1139:名無しのトレーナー 

あーそういえば一緒に写真にいたな

仏頂面で作ったポフィンの一緒に写ってる人

でも多分カミツレファンとしての方が有名だと思う。

 

1140:名無しのトレーナー 

遡って見たらほぼカミツレさんのことしか呟いてなくて草

 

1143:名無しのトレーナー 

もしかしてこの人少し前にジムに入った瞬間観客席に移動した人じゃないか?

 

1147:名無しのトレーナー 

>>1143

そうそうその人。肝心のカミツレさんにスポットライト当たった時に再び観客席に行って団扇を取り出したときはカミツレさんも思わず笑ってた

 

1148:名無しのトレーナー 

なにやってるんw

 

1149:名無しのトレーナー

当時は結構騒がれたよな。オタクの鏡だとか。権利放棄するとか。

 

1151:名無しのトレーナー 

同じステージに立つとか無理です。壁で十分です。応援できます。

 

1152:名無しのトレーナー 

初見気持ちわかる。いきなりステージなのはビビるよな

 

 

1153:名無しのトレーナー 

当時、たまたまジムにいたけど推しと同じステージに立つとか聞いてないとか生カミツレさん刺激ヤバすぎとかガチオタ発言しかしてなかったぞ

 

1155:名無しのトレーナー 

ワイシンオウの民、結局どうなったん?

 

 

1157:名無しのトレーナー 

確かカミツレさんがなんかいって引きずり出してた。

 

1158:名無しのトレーナー 

今思えば結構片鱗あったな

 

1160:名無しのトレーナー 

あの日ガチオタを推しに晒された変人が新チャンピオンと名勝負振り広げるとかわからんもんやな

 


 

1900:名無しのトレーナー 

過去ログだとガチオタが名勝負してるって話題になってたけど今思うとヤベェな。今だにオタクだけど

 

1901:名無しのトレーナー 

今やエデンを我々に提供してくれる使者だからな。

シロナさんの水着あんがと人

 

1902:名無しのトレーナー 

ブッとびガールマジブッとび人

 

1903:名無しのトレーナー 

ヒカシロはいいものだ人

 

1904:名無しのトレーナー 

フウカミを布教してくれてさんくす人

 

1910:名無しのトレーナー 

感謝してるやつしかいねぇワイもだけど

 

1912:名無しのトレーナー 

変人が変態になって使者になるなんて誰が予想できるか

 

1920:名無しのトレーナー 

活躍 カミツレ推し→メイッパイコンビ→クソハー→変態→救世主の一味→使者

 

1921:名無しのトレーナー 

>>1920

わけがわからないよ

 

1922:名無しのトレーナー 

>>1920

省略されてこれだもんな

 

1927:名無しのトレーナー 

>>1920

名勝負職人とかあったよな

 

1930:名無しのトレーナー 

>>1927

あったな出る試合どれもが見栄えと資料として最適なんよ

 

1931:名無しのトレーナー 

子供と大人が楽しめるとか最強か?

 

1933:名無しのトレーナー 

過去試合見るだけで一日が終わる。休日がオワオワリ

 

1934:名無しのトレーナー 

いわ技なくても"ローキック"や"なげつける"で擬似的な"うちおとす"を繰り出すとか本当に変態

 

1936:名無しのトレーナー 

ワイ、リオルvsルカリオ戦好き

 

 

1937:名無しのトレーナー 

>>1936

わかる

 

1938:名無しのトレーナー 

>>1936

わかる

 

1939:名無しのトレーナー 

>>1936

わかる

 

1940:名無しのトレーナー 

>>1936

わかる。進化=強いって法則をぶっ壊したもんな

 

1941:名無しのトレーナー 

>>1936

人とポケモンはここまで強くなるって名解説

 

1942:名無しのトレーナー 

いつかリオルvsメガルカリオみたいな

 

1948:名無しのトレーナー 

>>1942

気持ちはわかる。俺もカルネさんのメガサーナイト対決やシロナのガブリアスvsゴウカザルみたい。

 

1953:名無しのトレーナー 

>>1948

なら四天王のオーバーのゴウカザル対決も追加で

 

1969:名無しのトレーナー 

でも今行方不明なんだろ?

 

1970:名無しのトレーナー 

それガチなん?

 

1971:名無しのトレーナー 

カミツレさんのイベントに反応すらしてないからおそらくガチ

 

1973:名無しのトレーナー 

最後に見たのってカロスのホテルでセレナちゃんと一緒にいるところだったな

 

1974:名無しのトレーナー 

セレナちゃんと一緒…?

 

1975:名無しのトレーナー 

>>1974

部屋は別だぞ。彼はそこら辺もちゃんとしてるからな

 

1977:名無しのトレーナー 

はやく帰ってきてくれないと風邪をひいてしまう!

 

1978:名無しのトレーナー 

>>1977

服着てもろて

 

1980:名無しのトレーナー 

実際神隠しぽいんだよな。シロナさんの投稿で伝説の二柱をヒカリちゃんがしばいてるのはわかってるし

 

1937:名無しのトレーナー 

シロナこわいってコメントのやつか。あれ色々ツッコミが多すぎて

 

1938:名無しのトレーナー 

とにかく無事でいてほしい

 

○チリーン

 

 サァーと風が流れる。

 月光が照らす夜空の下、あなたは誰もいないこの時間でトレセン学園のターフの上に立っていた。

 

 木の葉が落ちる音が聞こえそうなほど静謐。騒がしく走り去る彼女達がいないこの時間はまるであなたがいるこの世界の状況を暗示しているかのようだった。

 

 あなたがなぜ不法侵入してまでこの場所に立っているのか。それはこの場所があなたの地図の中で最も適した立地であるから。

 数多のウマ娘に踏み荒らされ数多の人間に整備されてきたこの場所はあなたがバトルしたあとのフィールドによく似ている。勝敗はどうであれ拍手するあの場所に。

 

 靴底から感じる感触からあなたがメイちゃんにバトルを挑んだ試合を思い出す。

 お互い出身地のポケモンを使うことを当回しに言われたあの試合であなたは初っ端からそれを破るという愚行を犯した。

 仕方のないとあなたは割り切っている。あなただってエンペルトを使ってやりたかったが今回はメイちゃんとガチ勝負を挑むつもりのあなたはそんな規定知ったことではない。

 メイちゃんの表情が日に日に曇りそれがポケモン達にも伝達しそうだったのであなたは先輩として後輩のトレーナーに思い出してもらうつもりで本気で挑んだ。

あなたにとってチャンピオンなどという肩書は必要ないのだ。

 

 そのために編んだパーティーがトリトドンを主軸にした"ステロ"や"まきびし"を"だくりゅう"で利用して相手をわちゃわちゃにする。というもの。

 

 ぽわぐちょことトリトドンというポケモンはけっして素早くない。むしろ遅い部類だ。だからとうやっても相手の攻撃を受けてしまう。幸い耐久方面ではトリトドンは優秀な部類なので返しに一撃、という戦略が立てられる。

 

 それが嫌だとあなたは思った。どうやっても受け身なのだ。周りに流されて行動する。

 あなたはむしろ場面をコントロールしてやろうと決意した。

 

 その結果があの氷のドームに水を貯水させ、その中で沢山蓄えさせて攻撃されたとしても激流と"ステロ"で相手を押し返し、万全のトリトドンを降臨させるというやりたい放題に繋がる。

 結局相手より早く攻撃出来るわけではないが長所を伸ばしたトリトドンという素敵盤面が作れる。

 "だくりゅう"で近付けず突破しようにも巻き込まれた"ステロ"が邪魔。かなり面倒な対面を作れたと自負している。

 良い見本になれたのではないだろうか。それでもあなたは突破されメイちゃんに負けた。

 

 本気で戦い、負けたのは悔しいが…メイちゃんの表情を見ればあなたの勝利であることに揺るぎはない。

 

チリーンチリーン

 

 感傷に浸っていると鈴が一人でに主張を示す。

 あなたはこの音を聞くとタワーオブヘブンの鐘を思い出す。慰めの音色。誰かのための音階。

 その音に釣られてかはたまた偶然か。

 

 そこに影か走ってくる。

 丁度ゴール近くだったようで彼女は息を整えながらあなたがいるのに気付いたのか耳をピンッとさせてあなたを見る。

とりあえず挨拶をする。

 

「……。こんばんは……?」

 

 こんな時間になにをしているだろうとあなたは質問しようとして人のことを言えないことに気付いて口を塞ぐ。彼女の様子を見るに並走レースでもしていたのだろう。

 

 なら水などほしいだろうか。だがあなたは今、あいにくと普通の水しか渡せる手持ちがない。

 見知らぬ他人にもはや貴重品となったおいしいみずは渡せないので素直に買った天然水を探す。冷たいのとぬるいのがあるがどちらがいいだろうか。

 

「…えっ?…あっ常温のものを、お願いします」

 

 あなたはバックから二本の水を取り出して渡す。おそらく彼女がここにいるのもあまりよい様子ではないだろう。これであなたがいたことは黙っていてほしい。

 

「いえ、それも大事なのですが。…あなたはどちら側ですか?」

 

 唐突な質問。気持ちはわかる。

 おそらくそこの真っ黒さんはもりのようかんなどにいる存在と同等の輩なのだろう。

 もしかして気付かれないように見える子ちゃんをしていたのだろうか。それならとてもつもなく申し訳ない。

 

「いえ、お友だちはちゃんと関係を築けています…そうではなくお友だちが見えているんですか?」

 

 ミーム汚染だろうか。居るといったら見えるやつ。認識災害でも面倒なのだ。

 少なくともこの影の女性はこの真っ黒さんがちゃんと認識できているようだ。ならあなたがちゃんと認識する必要はない。誰にも見えないのならあなたも見える努力はするが理解者が一人でもいるなら十分なのだ、彼女達は。

 だからあなたは見えないし見ないようにすると伝える。

 

「そうですか…ならやっぱりあなたはあちら側の住人なんですね」

 

 どういうわけかさっぱり不明だがこの世界をこの世と定義するのであればあなたはこの世の住人ではない。

 だがあちら側の住人とは聞き捨てならない。あなたはヨノワールの腹に入った記憶はない。

 リオル曰く悪いポケモンだが悪いやつではないらしい…実際にヨノワールが女の子の霊から人を助けているの見てからそんな評価になった。それまではかなりの酷評でなにかされたのかあなたは心配になっていた。

 ゾロアークに確認してみるとどうやら仲間であったジュプトルをヨノワールが原因で離れ離れになったようである。それはヨノワールが悪い。リオルもそれを理解したからあの評価なのだろう。

 

 それはそうとあなたはこの影の女性の心理的距離が近くなったような気がしている。現に一歩ずつ近付いてくる。

 

 あとから聞いた話だが彼女はこの時あなたをあちら側の住人、つまり霊だと思っており、何かしらの理由で召せていないあなたの相談にのろうしていたようである。日頃からあちら側の話を聞いている彼女だからこそ、その心の距離が、表情が若干和らいだのだろう。

 

 でもそんなの関係ない。

 渡さない。

 

チリーンチリーンチリーンチリーンチ

 

 

ゴーンゴーンゴーン

 

 鳴り始めた鈴を見つめたあなたは鈴の音が途切れると同時に響き渡る鐘の音にその女と同時に動きを止める。

 

 鐘というものは時間の境界を告げるものであり魔除けの性質、神秘性がある。それに対して降霊など死者を呼び出す真逆の性質もある。

 あなたがその話を聞いてロストタワーで小さく鐘を鳴らしたことを私は知っている。

 もどりのどうくつのことで結局会えたけれどそこまで私にどうにかして会いに来ようとする姿勢がとても好ましかった。

 

 鐘とは境界を超えるもの。そしてあなたははっきんだまの他に他の二柱のたまも持っている。

 なら後は小さな入口を取り出してくれるだけで、私は浮上できる。

 

 仄かに光るたまをあなたは不思議そうにバックから取り出す。

 

 繋がりができた。

 空間が水のように波紋を描く。何度も何度も。揺らいで揺らいでそこにあなを穿つ。

 その影響で突風が吹いてしまうけれどあなたなら大丈夫でしょう?

 拡げた入口からあなたに巻き付くように這い出て目の前の女を睨みつける。例えあなたが死んでも向かうべき場所はもう決まっている。余計なお世話だ。

 体がまだこの世界の影響を受ける前の黒い状態のまま、最後に人目あなたを見てから私は私の住処に戻る。

私もあの二柱をボコボコにしたリオルとは良好の関係を保ちたい。

 

 

 

 

 鐘の音はもう響いていない。

 あなたと影の女性は動きを止めたまま時間だけが過ぎていく。いや女性の方は腰を抜かして座り込んでいる。相当のプレッシャーを浴びたようだ。

 

 あなたはなぜ先の存在がいるのか思案していた。なぜならここはあなたのいた世界ではない。反転世界…やぶれたせかいという空間があること事態は可笑しな話ではない。ただそこに伝説のポケモンギラティナがいるとなると話が変わってくる。

 先程のギラティナの様子を観察して、どうやら女性を威嚇したようにあなたは見えた。

 なにか逆鱗に触れたのだろうか。教え技で"げきりん"を教えないと覚えない筈なのに。

 

 そのまま思考の海を泳いでもいいが、流石に今回はあなたにも非があるので放置せず、放心状態の影の女性を介護するため今度はこちらから近付く。するとお友だちと呼ばれていた真っ黒さんが邪魔をしようとする。

 

 あなたとしてもこのまま放置でも構わないのだがそれでは真っ黒さんが全部済ましてくれるのだろうか?

 疑問をぶつければ渋々といった様子で離れてくれる。

 

 とりあえず家まで運ぶので道案内をそのまま頼む。

 寮という小さな呟きが風に流れて夜に溶けていく。

 風に揺られてもやすらぎの鈴は音を奏でてくれなかった。

 

 

 

影からあちら側でもない全くの異界からそれは現れて私をにらみつける。

ドロドロと煮えたような肉体を男の人を逃さないように巻きつけて私のものだと主張をする。

でもそんなの目に入らない。今まで感じたことのない重圧。見たことのない異型。触れてはいけないものに触れた  感。

 

瞳孔が開いて表情が固まって、氷柱でも背中に入れられたように震えるけど身体が掴まれたように動かない。これは人が太刀打ちできるような話し合いで解決できるようなそんな甘い存在じゃない。存在スケールが違い過ぎる。あれは自然災害だ。台風のように予見はできるが止めることのできない。ただ静かに耐えて無事を祈るしかできない。

 

私はただ彷徨っていた人を___

そこでキャパシティが限界になり私の意識は途絶えた。

 

 




積む 対戦用語。対戦中ビルドアップ、りゅうのまい、めいそうなどポケモンのステータスを上昇させるバフワザを使うことをそう呼ぶ。

はっきんだま ギラティナというポケモンの専用アイテム。ポケモン特有のフォルムチェンジができる。

ヨノワール ポケダン勢はヨノワールさんと呼ぶ。博識キャラで悪役。ジュプトルとの別れと新事実(過去作プレイならわかってたこと)を教えるシーンは情報量が多いが悲しい。
でも未来編で株が上昇。でもリオルは知るはずのない絆。もう未来と現在が繋がる理由もないため知らなくてもいい絆かも知れない。
でもジュプセレについては教えてくれてもいいんじゃないでしょうか!!
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