今度の魔法属性も陰だけと勘違いしてしまったリムは自分の早とちりから顔を真っ赤にしたまま起き上がれずにいた
(早かったー!すぐに反応しちまう癖が出ちまった、どうしようラムすげぇ俺のこと見てるー、初めて魔法に触れたリムが『また』陰魔法かよ、なんか言ったらそりゃ違和感を感じるよな、落ち着けナツキスバル、落ち着け俺まだすぐに軌道修正すればどうにかなるはずだ)
などとスバルが考えていると、ラムが不思議そうな声で
「また?」
と声を出した、スバルはどうにかしてすぐに立て直そうと試みるが
「ああ、いや、あの…」
(無理だぁー!恥ずかしすぎて上手く声が出ねぇ)
テンパり始めたリムを見てレムが
(ここはお姉ちゃんとしてリムをフォローしてあげないと!)
「リムだ、大丈夫!魔法の使い方はレム達が教えてあげるから!」
と、レムはリムがテンパっている理由が魔法の使い方が解らないからなのではと思ってくれたらしいので、リムは変に怪しまれたりしなくてほっとした
「あ、ああ、ありがとうレム姉」
レムがせっかく都合の良い解釈をしてくれたのでスバルは、それに乗っておくことにした
しかしラムは、先程のリムは『また』という意味深な事を言ってしまった事でテンパっていることがなんとなくわかっていたが、
(まあ、リムがよくわからない言動をするのは最初の頃から変わらないしいつものことね)
と、考え触れないであげる事にした
そんなわけで魔法の細かい使い方の説明を聞き、早速使ったことのない陽の魔法を試しに使ってみる事にした、ラムが言うに
「陽魔法は主に身体能力を向上させる魔法などが主ね、自身だけでなく他人や、物にも使えるけどまずは自分に使ってみなさい」
ということらしい
(なるほどやっぱり陰魔法の対の魔法属性だからバフ特化の魔法だったか、まあとどのつまり以前より使い勝手が良くなったわけだし良かった、良かった)
「よし、じゃあ早速使ってみますか!、ラム姉身体強化魔法の名前は何て言うんだ?」
「『アクラ』って言うらしいわ」
「じゃあ行くぜぇ、『アクラ』!」
そう、リムが唱えると全身が淡く光る
「おおー力が漲ってきたぁー!」
と、陰魔法の時と違って、ちゃんと使えているからか、かなりテンションが高くなっている、するとラムが
「早速そこの木でも蹴ってみたら?」
とラムの隣にある大きな木を指差して言った、リムもその提案を飲み
「よーし、んじゃ早速〜うおぉりゃぁぁ!」
と、全力で蹴ってみる、すると目の前にあった木には大きな穴が空いていた
「よっしゃぁめっちゃ上手く行ったぜ!」
と、喜んでいると、レムが
「危ない!」
と、焦った声を上げる、どういうことかは前を見てすぐ解った、先程穴を開けた大木がスバル目掛けて倒れて来ていた
(やばい、後のこと考えてなかった!)
危ないと感じスバルは咄嗟に目を閉じてしまった、しかし
「『フーラ!』」
と言う声と共にバキバキッと何かが弾け飛ぶ音が聞こえた、目を開けてみると倒れて来ていた大木は原型を留めていなかった、するとラムが駆け寄って来てくれて
「大丈夫!?怪我は無い?」
と、優しく心配してくれた
「ああ大丈夫だ、ありがとう、ラム姉」
「よかった、とりやえず今日は遅いし、練習はまた今度にしましょう」
「そうだね、もうこんなに真っ暗だよ」
と、ラムとレムは心底安心したような顔をしていて、まだ続けたい何て言えそうになかったのでリムも
「ああ、そうだな」
そう言って三人で手を繋ぎ家へと帰って行った
すみません、先月は投稿する余裕が無く投稿できませんでした、ですがまだまだ続けるつもりなので、また時々投稿できない月があるかもしれませんが今後も読んでくれると嬉しいです、では今回はこれで読んでいただきありがとうございました。