『明石、横に逃げて!』
--みほちん------------
新「艦娘」グラフティ6
第11話(新作)<第2次攻撃>
---------(第17部)---
暑くなってきた。
ここは郊外の草地だが、日差しが強い。
私は体の表面センサーの感度を緩いほうに調整した。
併せて自分の電装品の感度は高めに設定する。
そして改めて周囲を見渡して驚いた。
「なんだ、案外近いジャン」
最初ワゴン車に乗せられた時の走行時間から想定した場所は、もう少し内陸部かと思っていた。
だが自分の目で見れば弓が浜のど真ん中だ。
「わざと走って距離感を狂わせたか」
呟きながらも、まぁ、この手の取引では珍しくないと思い直す。
それに海上と違い、地上での位置のズレは艦娘にとっては些細な誤差範囲として処理される。
大淀がドローンを鹵獲(ろかく)する判断をした理由が分かった。ならば急ごう。
私は装甲車の後部に回り込み、牽引装置が準備されているのを確認した。
「牽引準備、ヨシ」
私は指差し呼称する。
『了解なのです』
電ちゃんの応答が入る。
続けて私はドローンに近付いた。
現物を肉眼で間近に見た印象は、
『この無骨さは共産主義国家だな』だった。
私の思いを察したように大淀から入電。
『明石、やっぱり?』
「はい、恐らくは共産圏ですね」
どこの国かは分からないが。
だが私の一言で、この通信を聞いている全員に緊張が走ったように感じた。
「回収を急ぎます」
私は粛々と作業を進める。
ドローン本体を慎重に持ち上げると、瞬時に重量が計量された。
(大きさの割りに、やたら重いなぁ)
この機体の設計思想を感じる。
(重い、単純、やっつけ仕事)
そんなことを考えてニヤリとした。
デザインも無骨で取って付けた感、満載。
(これで、よく飛べるよな)
逆に感心する。
だが同時に疑問が湧く。
(航続距離も短いのに、どこから飛んで来た?)
落下させないように注意しつつ、台車に固定する。
「作業終了」
ホッとすると同時に殺気を覚える。
『明石、伏せて』
大淀の叫びと同時に監視装置からのアラートも鳴り響く。
反射的に地面に伏せた。その横を機銃の弾痕が走る。
「やばい!」
私は匍匐(ほふく)前進した。
戦術リンクからは、何かが近付いてくる気配。
(その数は2から3)
恐らくはドローンの第2次攻撃。
しかも今回の挙動は、まずい予感。
(カミカゼ……)
奴ら、特攻してくるぞと直感した。
私に……というよりはドローンを狙っているのだろう。
奪われると都合が悪いらしい。
だが、このままでは私も応戦が間に合わない。
(こりゃ、ここでやられるのかな)
珍しく弱気になった私は、観念した。
(ああ、私の最期の言葉って何だろうな)
『明石、横に逃げて!』
天の声かと思えた大淀の指示に私は慌てて横へ転がる。
センサーは大小、二つの飛行物体の接近を告げたままだ。
その直後、地響きと共に私の横を何かが走り抜ける。
「車?」
直ぐに機銃の発砲音。そして火の粉が降り注ぐ。
連続する機銃音と薬きょうが飛び散る金属音、同時に再び爆発音。
ふと気付くと二つのドローンらしき飛行物体の影は、私の戦術リンクから消失していた。
『いやぁ、まさか直ぐに実験出来るとはねえ』
甲高い声が私のモニターに伝わる。
『あれ? もうオッケーだよね』
誰の声だろう? 聞き覚えがない。
『状況を報告して下さい』
別の声。
どちらも女子の声だが、どうやら人間っぽい。
以下魔除け
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※これは「艦これ」の二次創作です。
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