新「艦娘」グラフティ6(第17部)   作:しろっこ

8 / 11
敵の攻撃を避けつつ前進した一行は、ある物を発見する。



第8話<黒煙>

「沈むわけには行かないンだ」

 

--みほちん------------

 

新「艦娘」グラフティ6

第8話<黒煙>

 

---------(第17部)---

 

「オー!」

叫びつつ必死に車窓に張り付いて視認を続ける長波。彼女も私と同じ量産型だと思うけど根性は有りそうだ。

 

だが敵の攻撃も、なかなか収まらない。ちょっと不安になった。

 

私の念波を感じたのか視線は反らさずに長波が呟く。

「沈むわけには行かないンだ」

 

「ん?」

その真剣な表情に私はハッとした。

 

(確かに、そうね)

ここは戦場だ。弱気になったら敗けなのだ。

 

その時、車内では、いつもと違うアラート音が鳴る。

 

「艦砲射撃初弾、来るわ。皆さん観測お願いね!」

『はい』

振り返った大淀の言葉に私達は腹に力を入れた。

 

風切り音と共に弾着の土煙が上がる。轟音と振動。クルマが揺れる。

 

「ひゃあ」

「なのです!」

駆逐艦達が叫ぶ。

 

車体にはゴンゴンと無数の砕石がぶつかる。

 

「アァ、地上戦は苦手だなあ」

観測しつつ長波がボヤく。

 

確かに海上とは勝手が違う。

 

だが、力みつつも私は周囲の木陰に意識を集中する。

(着弾地点の、あのどれかに敵が居るんだ)

 

……そう思うと緊張した。

指揮を執る大淀の後ろ姿から彼女も警戒しているのが分かる。

 

視界が回復し、私は気付いた。

「左舷、黒煙!」

 

報告した直後、火柱が上がった。

 

「オォ!」

長波が歓声を上げる。私も思わず握り拳(こぶし)に力を込めた。

 

「なかなか良いわね」

爆発地点を監視しつつ大淀も微笑む。

 

私たちの艦砲射撃による反撃で敵の攻撃が怯(ひる)んだ。戦場の雰囲気は重要だ。

 

モニターをチェックした大淀が指示を出す。

「電ちゃん、微速前進」

「はい!」

 

周囲を警戒する中、装甲車は前へ進む。

「二人は警戒を怠らないでね」

『ハイ!』

 

鎮守府と交信しつつ大淀が命令する。

「電ちゃん、前方の黒煙を目指して」

「はい!」

 

危険は有るが、あの着弾地点は誰でも気になる。

 

ほどなく装甲車は現地に到着した。

「目視!」

 

私は直ぐに黒煙の主が分かった。

「確認! ドローンです」

 

大淀が聞き返す。

「ドローン?」

 

改めて私は追認。

「間違いないです」

 

顔の前に軽く拳(こぶし)を握った大淀は、少し間を置いてから言った。

「回収します」

 

「え……」

思わず聞き返す私に彼女は強く命令した。

 

「聞こえた? ドローン回収!」

『はい!』

 

こりゃマジだわ!

 

 

参考文献:

・北村恒信著「戦時用語の基礎知識」光人社 2002年

・井上和彦著「こんなに強い自衛隊その秘密99」双葉社 2009年4刷

・かわぐちかいじ著「空母いぶき 第1巻」小学館 2019年初版

・かわぐちかいじ著「空母いぶきGREAT GAME 第2巻」小学館 2020年初版

・軍事研究2013年9月号より三鷹聡著「台湾で激突!日中戦車部隊」ジャパンミリタリーレビュー

 

 

以下魔除け

Reproduction is prohibited.

禁止私自轉載、加工 天安門事件

Prohibida la reproduccion no autorizada.

 




------------------------------------
※これは「艦これ」の二次創作です。
------------------------------------
サイトも遅々と整備中~(^_^;)
http://www13.plala.or.jp/shosen/

最新情報はTwitter
https://twitter.com/46cko/
------------------------------------
PS:「みほちん」とは
「美保鎮守府」の略称です。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。