風の旋律と夏の煌めき   作:アッシュクフォルダー

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第十話 風夏とデート

潮田風夏は、松野唯吹を連れて、デートに出かけている。

 

「唯くーん!こっち!こっち!」

 

「ちょっと待ってよ…」

 

今日は、二人との初デートの日、

何だか、緊張するけど、

むしろ、不安しかないのが、僕の心の中の意見だ。

 

「ねぇ、アタシ、唯くんのことが、

もっと知りたいな!」

 

「別に大したことは、無いから」

 

「えー、だって、唯くんって、女子に人気じゃん!

雅利くん同様」

 

「雅利って、僕や風夏と同じクラスにいる、

高木雅利くんのこと?」

 

「うんっ!唯くんと、雅利くんって、

女子からの人気を、一二を争うくらいだよ?」

 

「そ、そうなんだ…」

 

「唯くんが、モテるのは…

女の子の姉妹が、いっぱいいるからかな~?」

 

「からかっているのですか?」

 

と、僕はムキになって、少しだけ怒った。

 

「アハハ…ごめん!ごめん!

でも、唯くんって、不思議だよね?

男の子と一緒にいる時なんて、ほとんどないよね?

むしろ、女の子が自然と寄ってくる、

魅力があるからかな?」

 

「それは、言い過ぎです」

 

「えーでも、どうして、唯くんの周りに、

カワイイ女の子ばっかり、寄って来るか、

不思議で、不思議で、たまらないんだよね?」

 

「それは、僕には、わかりません…」

 

「最近ね、天馬咲希さんが、

唯くんに興味があるって言っていたよ?」

 

「天馬さんが…ですか?」

 

「うんっ!同じキーボードだから、

接点があるからかな?」

 

「実は、無理やりデートに行かされたことがあるんです」

 

「そうなの?もーう!唯くんって、モッテモテ!」

 

「はぁ…僕は、まだ13歳ですよ?」

 

「唯くんは、咲希さんのこと、好き?」

 

「れ、恋愛的にですか…?」

 

「もちろん!」

 

「…秘密…です」

 

「もーう!唯くんの、イジワル!」

 

「だいたい、僕は、他人にさほど、興味なんて…」

 

「無いって言いたいの?

それは、もったいないよ!」

 

「…」

 

「ピチピチの美少年だから、

そのルックスを生かさないと!モデルとか、やってみない?」

 

「身長が足りないと思います。

僕は、165㎝ですよ?」

 

「まぁ、モデルだったら、もうちょっと、身長が欲しいよね」

 

「なるつもりは、ないですけどね」

 

「じゃあさ、唯くんの好みのタイプは?」

 

「それは、秘密です」

 

「教えてくれたっていいじゃん!

バンド仲間だし!人見知りにも程があるよ!」

 

「そんなこと、言われても…」

 

唯吹は、恥ずかしそうな表情をしていた。

もはや、何を言おうか、混乱するのだった。

 

「唯くんは、照れ屋さんだな~」

 

「からかわないでくださいよ…」

 

不愛想な返事をした。

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