風の旋律と夏の煌めき   作:アッシュクフォルダー

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第十八話 十二月三十日

今日は12月30日、大みそかの前日だった。

 

松野家では、年末年始恒例となる、

おせちを作っていたが、

僕は料理が苦手なため、姉二人と妹が、

勝手に作っている状態である。

 

その為、僕は買い出しで、材料を買いに行くのを、

毎年、一人でこなしているのだ。

 

「寒いな…僕だけでも、一苦労なのに…」

 

と、ぼやいていた。

 

スーパーや商店街、ディスカウントストアで、

買い物リストに書かれた、食材を買い、

松野家へ…

 

「ただいまー」

 

「お帰りー!唯くん!」

 

「姉貴達は?」

 

「おねーちゃん達は、キッチンで待機しているよ?」

 

「わかった」

 

僕はキッチンに向かい、重たい買い物袋に、

トートバックを、机に置いた。

 

「唯吹、お疲れ様」

 

「はぁ…それじゃあ、後はよろしく」

 

「任せてね!今年のおせちも、

美味しく作っちゃうぞ~!」

 

と、姉貴達は、やる気に満ちていた。

 

その後、僕は寒いので、シャワーを浴びて、

身体を拭いて、自分の部屋へと戻った。

 

部屋には電子キーボードが置かれており、

七百中学の黒い学ラン、勉強机と、

クローゼットで、

後は、ちゃぶ台の上に、スマートフォンを置いている。

 

すると、インターホンが鳴った。

 

「唯!風夏ちゃんよ!」

 

「はーい!」

 

僕は玄関前で応対した。

 

「唯くん!一緒に明日、初詣に行こうよ!」

 

「寒いよ…僕は遠慮する…」

 

「えー!いいじゃん!

咲希さん達も行くみたいだし、あたし達も行こうよ!」

 

と、風夏が純粋無垢は瞳で、

僕に向けていた。そんな、キレイな瞳で、

僕を見ないで欲しい…

 

「わかったから、考えておくよ」

 

「えー!行こうよ!」

 

「わかった、行くよ。

姉貴達が、おせち作っているからな…今」

 

「唯くんの家って、おせち作るの?」

 

「あぁ、毎年、違うバリエーションだけど、

どう見ても、一緒じゃん。特に味が」

 

「でも、違うバリエーションを、

毎年元旦に食べられるって、お姉さん、

料理上手だね」

 

「まぁ、普段から、姉貴達が料理作っているからな…

女の子ばかりの家族は、ロクじゃねーな」

 

「唯くんって、お姉さんが二人で、妹一人だよね?」

 

「全員、僕の事、コキ使っているからな…

って、痛い!」

 

「余計な事は言わないの!」

 

と、姉貴にパーで頭を叩かれた。

 

「わかりましたよ…」

 

「ねぇ、年が明けたら、曲!作りたい!」

 

「オリジナルの曲か…そりゃ、ハードルが高いからな…

それに、僕達、まだ中学生だし、

まだ、早いとも感じるけどね…」

 

「じゃあ、来年の目標は、曲を作る事!」

 

「わかりましたよ…」

 

年末年始は、本当に大変だ。

 

 

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