今日は12月30日、大みそかの前日だった。
松野家では、年末年始恒例となる、
おせちを作っていたが、
僕は料理が苦手なため、姉二人と妹が、
勝手に作っている状態である。
その為、僕は買い出しで、材料を買いに行くのを、
毎年、一人でこなしているのだ。
「寒いな…僕だけでも、一苦労なのに…」
と、ぼやいていた。
スーパーや商店街、ディスカウントストアで、
買い物リストに書かれた、食材を買い、
松野家へ…
「ただいまー」
「お帰りー!唯くん!」
「姉貴達は?」
「おねーちゃん達は、キッチンで待機しているよ?」
「わかった」
僕はキッチンに向かい、重たい買い物袋に、
トートバックを、机に置いた。
「唯吹、お疲れ様」
「はぁ…それじゃあ、後はよろしく」
「任せてね!今年のおせちも、
美味しく作っちゃうぞ~!」
と、姉貴達は、やる気に満ちていた。
その後、僕は寒いので、シャワーを浴びて、
身体を拭いて、自分の部屋へと戻った。
部屋には電子キーボードが置かれており、
七百中学の黒い学ラン、勉強机と、
クローゼットで、
後は、ちゃぶ台の上に、スマートフォンを置いている。
すると、インターホンが鳴った。
「唯!風夏ちゃんよ!」
「はーい!」
僕は玄関前で応対した。
「唯くん!一緒に明日、初詣に行こうよ!」
「寒いよ…僕は遠慮する…」
「えー!いいじゃん!
咲希さん達も行くみたいだし、あたし達も行こうよ!」
と、風夏が純粋無垢は瞳で、
僕に向けていた。そんな、キレイな瞳で、
僕を見ないで欲しい…
「わかったから、考えておくよ」
「えー!行こうよ!」
「わかった、行くよ。
姉貴達が、おせち作っているからな…今」
「唯くんの家って、おせち作るの?」
「あぁ、毎年、違うバリエーションだけど、
どう見ても、一緒じゃん。特に味が」
「でも、違うバリエーションを、
毎年元旦に食べられるって、お姉さん、
料理上手だね」
「まぁ、普段から、姉貴達が料理作っているからな…
女の子ばかりの家族は、ロクじゃねーな」
「唯くんって、お姉さんが二人で、妹一人だよね?」
「全員、僕の事、コキ使っているからな…
って、痛い!」
「余計な事は言わないの!」
と、姉貴にパーで頭を叩かれた。
「わかりましたよ…」
「ねぇ、年が明けたら、曲!作りたい!」
「オリジナルの曲か…そりゃ、ハードルが高いからな…
それに、僕達、まだ中学生だし、
まだ、早いとも感じるけどね…」
「じゃあ、来年の目標は、曲を作る事!」
「わかりましたよ…」
年末年始は、本当に大変だ。