風の旋律と夏の煌めき   作:アッシュクフォルダー

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第二十二話 バレンタインデーバースデー

迎えた、2月14日。松野唯吹の誕生日にして、

聖バレンタインデーである。

 

どういう訳か、バースデーパーティーと、

バレンタインパーティーが、松野家で開催されていた。

 

「唯くん!ハッピーバースデー!

あたしからの手作り、クッキー!

千尋ちゃんと悠里ちゃんと一緒に焼いたの!」

 

「し、潮田さんが?」

 

「風夏ちゃん。料理が苦手だから、

焼くのに一苦労したよ…」

 

「でも、楽しかったよ!」

 

「悠里も!せっかくのバースデーパーティーだから、

おもいっきり、楽しもうね!」

 

「う、うん…みんな、ありがとう」

 

「俺からは、これ」

 

「ありがとう…雅利さん…」

 

高木雅利からのプレゼントは、

高級チョコレートの詰め合わせだった。

 

「やっぱりこうなるか…チョコレートは好きだけどね」

 

「唯くんって、チョコレートが好きなんだ」

 

「プリン。パンナコッタが二番目かな?」

 

「じゃあ、嫌いな食べ物は?」

 

「鶏肉。口にしたくない。合わないから」

 

「そっかー」

 

唯吹は美味しそうにチョコレートのクッキーを食べた。

 

「お、美味しいかな…?」

 

「美味しいけど、少ししょっぱいかな?」

 

「あっ、砂糖と塩を間違えたかも…」

 

「でも、口に合います。美味しいです」

 

「よかったー」

 

と、風夏は満足していた。

 

「あっ、雅利くんには!これ!」

 

「悠里も!雅利くんのために作ったんだ!」

 

と、石瀬千尋は、チョコレートのケーキを、

天宮悠里は、チョコレートのタルトを、

高木雅利くんのために、作ってくれたようだ。

 

「あ、ありがとう…」

 

「食べて欲しいな。雅利くんのこと、好きだから!」

 

「悠里も、雅利くんのこと、好きだよ!」

 

「あたしは、唯くんのこと、好きかな?」

 

「えっ?」

 

「だって、唯くんって、男の子なのに、

あんまり、同性と一緒にいること少ないじゃない?

それに、女の子にモテモテだし!

あたしと出会った時、覚えている?」

 

「あっ!」

 

「まさか、転校前に出会うとは思わなかったなー

その時はヘンタイだったけど!」

 

「何があったんだ?」

 

「まぁ、色々と…」

 

「でも、唯くんとバンドが出来て、

多くの友達や仲間が出来て、あたし、すっごく幸せ!」

 

「ぼ、僕も幸せだよ…」

 

「今年、受験生だから、行きたい高校目指して、

お互い、頑張ろうね!」

 

「うん。そうですね」

 

「雅利くんは、どこ受けるの?」

 

「城南かな?でも、あそこ男子校だしな…」

 

「雅利くんは成績良いし、今度勉強を教えて欲しいな…」

 

「松野さんは、どの科目が苦手?」

 

「苦手って言うよりも…」

 

「そう言えば、唯くんって、そこそこ頭いいからなー

あたし、唯くんから、教わりたいなー」

 

「教えるの下手だよ?」

 

「でも、大丈夫!」

 

「そんなこと言われても…」

 

松野唯吹の14歳の誕生日は、今までの誕生会よりも賑やかだった。

 

 

 

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