3月5日。
松野唯吹は安藤流歌と一緒にデートに行く事になった。
これは余談だが、
七百中学校は、3月になると、平日は休みがあったり、無かったりで、
休みの日が不定期になりがちになる。
今日は学校が無い為、流歌の誘いがあって、一緒にデートに行く事になった。
「それにしても、どこに行くべきか…」
「松野さんの好きな所なら、どこでも!
だって、知りたいですから!」
「…」
松野唯吹は腕を組んで、考え込むのだった…!
デートとは言え、松野唯吹は、ほとんど、外出したことが無い。
考えながら歩いていたら、ストリートピアノがあった。
「松野さんはピアノが得意ですから、あっ!弾いて!」
「わかりました…」
と、松野唯吹は、ストリートピアノで、
一曲、クラシックの曲を演奏した。
そんな時…
「あっ!唯くんだ!」
「咲希さん、それに、その人は…」
「とーやくんだよ!あっ、いっちゃんもいるよ!」
「この人たちは?」
「ちょっとした、知り合いです」
「あなたが松野唯吹さんですね。
初めまして、咲希さんからは話を聞いています。
青柳冬弥です」
「僕は松野唯吹です」
「あっ、とーやくんと唯くんって、初めましてかー」
「そうですね…」
「初対面ですね」
「唯くんの隣の女の子は?」
「あ、安藤流歌です…」
と、松野唯吹の背中に隠れた。
「うわぁ…カワイイー」
と、咲希が言いだすが、流歌が恥ずかしがっている。
「僕の背中に隠れても…」
「だって、一緒にいたいから」
「えっ?」
「私は松野さんの事が好き。
ずっと、ずっと、好きだったから」
「小学生の六年間と中学の二年間、
一度も別のクラスになったことが無いみたいです」
「それは、凄い!唯くんの事、好きなの?」
「大好き。誰にも渡さないから」
(これ、多分、潮田さんにも言ってそうだな…)
咲希さん達と別れた後、お昼ご飯を食べていた。
ファストフード店へ…
「…コーヒーとソフトクリームのバニラ」
「僕はコーヒーで…」
二人で対となって、食べるが、会話が思い通りに進まない…
「松野さん…そ、その…えっと…」
(何を言いたいとやら…)
「もっと、知りたい!」
「そんなこと言われましても…」
「クラスに貼られていた、自己紹介表を見て、
何から話そうかで、悩んでいて…」
(あれか…書くのに、滅茶苦茶、悩んだな…)
「ピアノは、その…何がきっかけで?」
「習い事で、色々、やらされていたから、
それで、マトモに続けたのが、ピアノだけ」
「バンド活動で、キーボード担当って聞きました。
もちろん!大ファンです!」
「ありがとうございます…」
と、会話が続かない。
公園にて
「良いお天気…散歩日和ですね…」
「はい…」
やはり、会話が続かない…!