風の旋律と夏の煌めき   作:アッシュクフォルダー

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第二十八話 松野唯吹と水族館

3月31日。今日は中学二年生、最後の一日だった。

今日は潮田風夏ちゃんと一緒にデートに行く日である。

 

数日前に、フェニックスワンダーランドに行っていたにも拘わらず、

今日は水族館に行くようだが、

ただでさえ、疲れているのが、松野唯吹である。

 

「ねぇねぇ!唯くん!早く!こっち!こっち!」

 

「ちょっと、風夏さん…」

 

「最後の中学二年生だよ!思い出いっぱい作りたいなー!」

 

「はいはい…」

 

「デートだったら、手を繋がない?」

 

「別に良いよ…」

 

と、風夏が無理矢理、唯吹の手を繋ぐ。

 

「ちょ、ちょっと…」

 

「行こう!」

 

「う、うん…」

 

まずは、大きな絶景のパノラマ。

いくつかの魚が、泳いでいる風景が広がっていた。

 

「幻想的…」

 

「唯くんを、海の生き物に例えたら…何だろうね?」

 

「そうですね…クラゲとか?」

 

「わかるかも!唯くんって、こう何て言うか…

のんびりしているって感じもする!

クラゲって、のんびり泳いでいるイメージが、

あたしにはあるからなー」

 

と、風夏はご機嫌だった。

 

他にも、色々な水槽を観に行った。

 

「あっ、エビもいるし!あっちには、ウナギ!あっ、タコがいる!」

 

「お寿司…?」

 

「そうかもね…あーお腹空いちゃった…」

 

と、昼ご飯に、シーフードカレーを食べた。

 

「これ、一度、食べてみたかったんだ!」

 

「案外、美味しいですね…」

 

「海の幸たっぷりだからね、本当に口に合うよ」

 

と、風夏がモグモグと、シーフードカレーを食べていた。

 

「次、どこに行きますか?」

 

「イルカのコーナーとか、後、ペンギンのコーナーもあるよ?

どっちに行く?あたしはペンギンが良いな!」

 

「じゃあ、ペンギンで…」

 

二人はペンギンコーナーを観に行った。

 

「あっ、向こうにいるのって、

ひょっとして、アイドルの桐谷遥ちゃん?」

 

「えっ?そうなの?」

 

「唯くん。知らないの?あの、アイドルの桐谷遥ちゃんだよ!」

 

「知らないですね…」

 

「それにしても、遥ちゃんの隣にいる子は…誰なんだろう?」

 

と、風夏が気にしていた。

 

「友達かな?」

 

「多分、そうでしょうね」

 

「って、日野森雫ちゃんまでいる!桃井愛莉ちゃんまでいるし!

今日、メッチャ付いてるじゃん!」

 

「その方たちもアイドルですか?」

 

「そーだよ!唯くんって、アイドルに詳しくないんだねー」

 

「そりゃ、そうだよ…あまり、関心が無いし…」

 

「そっか…でも、アイドルに会えたから、良かったよ!

にしても、遥ちゃん。ペンギンに夢中だね…」

 

「風夏さんも、ペンギンに夢中だと思いますが?」

 

「そうかな?」

 

「そうですよ」

 

しばらく、ペンギンを見つめながら、会話をしていた。

途切れ途切れとは言えだが。

 

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