風の旋律と夏の煌めき   作:アッシュクフォルダー

6 / 25
第六話 ギターとドラム

2年2組、教室

 

僕らが走って、着いた先は、その教室だった。

少し先に着いていた、風夏は扉を開けた。

 

「田中真由ちゃーんって子、いるー?」

 

初対面の人にフレンドリーに接する、女の子は、

僕の知っている人の中では、ただ一人、

潮田風夏だけだと、思うようになった。

 

「…私だけど」

 

「真由ちゃん!バンドとか、興味あったりしない?

今、絶賛ぼしゅーちゅう!」

 

いきなり、初対面の人に、バンドの話を、

持ちかけてくる人って、初めて見た気がする…

 

「いきなり何?私、あんた達の事知らないんだけど、誰?」

 

「えぇ!同じクラスで、転校してきた、潮田風夏だよ!?

ギターが得意って、愛理ちゃんから、聞いたから、

誘ってきちゃった!バンドやらない?」

 

「まぁ…一応、いいけど、条件がある」

 

「えっ?」

 

「やるからには、全力でやる、途中で投げ出したり、

中途半端な覚悟だったら、すぐに辞めるから…

最後まで、やり遂げるなら、加入してもいいけど?」

 

「アタシ達も、本気だから…それに…叶えたい夢があるから…」

 

「えっ?」

 

「ううん、なんでもない!

それで、本当にやってくれるの?」

 

真由は、僅かならが、微笑むのだった。

 

「何回も言わせないで、やるって言っているじゃん!」

 

「や、やった!後はドラムだ!」

 

僕は思い出した、目立ちたがり屋の、あの人にやらすのは、

どうかと、思うようになった。

 

「ドラムだったら、あの人にやらせた方が良いかと…」

 

「唯くん、ドラムが得意な子、知っているの?」

 

「そうでもないけど、前から、バンドに興味がある人がいて、

その人にやらせるのは、どうかなって…」

 

「それで、その人は?」

 

「このクラスにいる、後藤誠一だ」

 

しかし、彼は、悪い奴では、無いが、

いい話が聞かないので、僕も多少は不安になる。

 

「じゃあ、その人を誘ってみよー!」

 

 

試しに話してみると…快く承諾を得た。

 

「ドラム?いいぜ!俺もバンドがやりたかったんだ!」

 

「ホント!?嬉しい!これで、五人揃ったよ!」

 

「メンバー名は、決まっているの?」

 

「あっ、そうだった!唯くん、何か、いい名前とか、無いかな?」

 

「メタモルフォーゼとか…」

 

「おぉ!何かよさそう!」

 

「変化って意味なんだ、僕たちは、日々変化し続ける、

そういう意味で、metamorphoseって、いう、名前はどうかな?」

 

「唯くん、すごーい!じゃあ、今日から、あたし達は、

メタモルフォーゼだ!」

 

こうして、バンド名が、決定して、

僕たちは、毎日、放課後の音楽室で、練習漬けの日々を送るのだった。

 

結成してから、三週間後、僕たちに合同ライブの

お知らせが、舞い込んでくるのだった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。