迫真将棋部。   作:名取クス

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予約投稿の時間ミスってたかぁ。
温かい目で、おなしゃす!


『桜花戦』

敵飛車〈おいゴラァ!降りろ、免許証見せろ!〉

 

自陣〈ちょっ、おま、何勝手に入り込んでんだ。

 

『桜花戦』、本大会一回戦、もう独力じゃ太刀打ちできないレベルになってきたゾ。

 

『お主だけでは、もうきびしいかのぉ。』

 

『当たり前ピヨ、相手は奨励会有段クラスピヨ。ちょっとやそっとで揺れる相手じゃないピヨ。』

 

俺は諦めて転生チート、『迫真将棋部』の封を剥がした。

 

『迫真将棋部』〈出、出ますよ。

 

『迫真将棋部』〈ほらほらほら、もっと(ケツ)を突き出して!」パァン

 

敵陣<いたぁい、いたぁい、いたい痛い。

 

『迫真将棋部』< Yo! (王手をかける音)

 

敵陣〈痛いんだよぉ!!(合い駒ガード

 

『迫真将棋部』〈 ヤメロォ(建前)ナイスぅ(本音)

 

敵玉の退路封鎖からの王手の桂うち。はぇ〜、いい味付け(さした本人)

 

敵玉〈ああ逃れられない!

 

「負けました。」

 

ここでお相手の投了。

ふぅ〜、気持ちいい〜。(補助無しで)もう一度、やりたいぜ。

 

そして次のお相手は、当然、名人。 

天下無双の天才棋士。

 

いける伝説のお相手できるなんて、ああ^〜タマラねぇぜ!

 

ビビってもしょうがねぇ。

気合い、入れて、イクゾー!(デッデッデデデ、カーン

 

 

いざ対面すると、やっぱ『名人』はちげぇなぁ。

なんかオーラすごくてつよそう(小並感)

 

「「お願いします。」」

 

デュエル開始ぃぃぃぃ

せっかくの機会なんで、『迫真将棋部』、全力解放で行くゾ。

 

序盤は親のよりみた角道開けに、飛車先延ばしから。

ん?これ戦型『横歩取り』になりそうゾ。

 

どうなるか分からない混沌とした試合になる未来が見える見える。

あっそうだ(思いつき。)

せっかくなんで、先輩迫真将棋部部員愛用の戦法で、イキマスヨーイイクイク。

 

名人の飛車が横歩を取り、『横歩取り』が始まった。

もちろん俺らは抵抗するで?拳で(四4角戦法で)

 

素の棋力が部内でもトップクラスと謳われた大アピール兄貴!借りるぜ!

 

敵飛車先歩〈デトロ!開けロイト警察だ!

 

味方角頭歩〈お前を殺す(デデン)、同歩

 

敵飛車〈ピンボーン、飛車でーす。

 

味方飛車先歩、〈関係ぇねんだよそんなの。突入〜。

 

敵角頭歩〈帰って、どうぞ。同歩

 

味方飛車〈ウィィィィス、どうもぉ飛車です。(突撃)

 

ここまで全く同じ事してますねぇコォレワ。

真似っこ戦法は必ず後手が負けるんですがそれは…。

 

敵飛車〈(歩は)いただいていくぜ。(横歩取り)

 

と言うわけで、

 

味方角〈お前の事が好きだったんだよ!(敵の角取り

 

敵桂馬〈なんだぁこのおっさん(角交換)

 

そして俺は、さっきまで敵の桂馬が居座っていたところに容赦なく角を打ち込む。

 

味方角〈それじゃこんなのはどうですかぁ?(ねっとり)

 

敵陣〈いたぁい痛い痛い!

 

名人の手が止まる。止まっちゃったねぇ。 

金銀で固めてくるが、

 

ワシ〈突っ込めって言ってんの!

 

味方飛車〈敵金と交換とかいい加減にしろ!

 

ワシ〈つべこべ言わずに逝くんだよぉ!

 

敵〈金飛車交換で、うん、美味しい!

 

味方角〈何休んでんだよ!

 

敵玉のコビン(玉の斜め前)、そしてちょうど銀の手の届かない銀の腹這いにつける。

 

味方角〈飛車もらっちゃいますよ?

 

あっ、これ名人も気づいたっぽいですねぇ。

飛車取り避けたら即詰みありますねぇ。ありますあります。

 

敵玉〈やだコワイ、やめてぇ(敵前逃亡)

 

ワシ・金打ち〈敗北主義者だ!殺せ!

 

必死はかかっている。

 

「…ありがとうございました。」

 

10分ほど粘って考えた名人だったが、最後には潔く負けを認めた。

 

将棋はかなりの場合、『研究量』がもの言う

相手の『研究』を外すために、普段差し慣れてない手を指す事がプロ間でもざらにあるぐらいに。

おそらく『名人』は、このハメ手を多分知らなかった。

だから、対応が後手後手に回った。

そして『名人』とまで呼ばれる人間が知らないと言う事は、この戦法は多分この世界初の仕掛けだった。

 

それでも『名人』は、食い下がった。初見殺しに咄嗟に切り返そうとした。

『名人』はどこまで行っても『名人』と呼ばれるだけの人間だったのだ。

 

ここまで真面目に喋ったし、もう戻っていいよね?

 

 

やったぜぇぇぇぇ!

FoooOOOOO!!!!き"も"ち"い“い"〜

ああ、タマラねぇぜ!

やっぱ『迫真将棋部』は最高や!

 

 

 

 

 

 

 

 

こうしてワシの名前が『桜花戦初代優勝者』に刻まれたんや。

あぁ〜、いいすっね。

 




読了、ありがとうナス!

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