マクロスΔ ハヤテの兄貴はデルタ小隊で頑張ります   作:ELS@花園メルン

2 / 2
とりあえず前後編を作ってからの投稿!

これからも二話作ってからの投稿って感じにした方がええかな?

久々のロボットの戦闘描写しかも三人称視点なので難しい…


戦場のプロローグ 後

惑星アル・シャハル、その市街地にてヴァール化したゼントラーディ人たちが暴れている。

日が落ちて、夜となったこの星空も今は火災や銃撃の光で照らされていた。

 

ヴァール化したゼントラーディ人と彼らを鎮圧せんと出撃したアル・シャハルの新統合軍により、戦闘は泥沼化していた。

 

 

『市民に被害を出させるな!』

 

『止まれ!大人しく駐屯基地へと引き返すんだ!!』

 

 

そう新統合軍のパイロットたちは呼びかけるが、ゼントラーディ人は誰も反応せず、彼らの駆るリガードによるミサイルやビーム砲が返答の代わりに新統合軍を襲った。

そんな戦場の中をハヤテとフレイアはシェルターを目指し、駆けていた。

 

 

「まだ走れるな、フレイア!?」

 

「う、うん…!」

 

 

フレイアが転ばないように肩を支えながら、ハヤテはフレイアの安否を確認した。

 

その時―――ドォォォン!!!

リガードの放ったミサイルがハヤテたちの避難経路途中の建造物に被弾し、建物は崩れ落ちる。

 

 

「ぐっ!!」

 

「きゃあ!!」

 

 

がれきに巻き込まれないようにと、咄嗟にフレイアを抱え、ハヤテは横っ飛びし、崩落の範囲から脱した。

急な動作を行ったことでハヤテは息が上がっており、フレイアは自分を助けてくれたハヤテに礼を言った。

 

 

「―――」

 

「あ、あんがと、ハヤテ」

 

「い、いや、大丈夫だ」

 

 

2人して体を起こし、再び避難しようとしたその時、周囲に女性の歌声が響き渡った。

 

 

≪~♪~♪≫

 

「これ…虹色の声?」

 

「虹色…?」

 

 

フレイアは立ち上がり周囲を見回すと、自分たちが避難する方向とは逆の、戦場方面に一人の女性が歩いているのを目にした。

 

 

「ふふ、いい感じに温まってきたわね!

さぁ!イッツ、ショウタイム!

 

 

女性は深く被っていた帽子を投げ捨て、そのまま駆け出した。

すると、それまで女性が着ていた服は変化し、アイドルさながらのライトブルーが基調のコスチュームへと変化した。

 

 

「あの人、美雲さん!?」

 

「それって、ワルキューレのか?」

 

「そう!」

 

「うぐっ」

 

 

興奮のあまり、フレイアは思わずハヤテの頭をグイっと押し込み、ハヤテは苦しそうな声を上げた。

 

そして、空から4機の戦闘機が飛来し、その機体背部から無数のドローンを射出させ、複座型のコクピットから1人、2人、3人と女性が飛び降り、彼女たちの服装もそれぞれ、ライトグリーン、レッド、ライトピンクのコスチュームへと変わっていく。

 

 

歌は神秘!

 

歌は愛!

 

歌は希望!

 

歌は命!

 

「聴かせてあげる、女神の歌を!」

 

「「「「超時空ヴィーナス ワルキューレ!」」」」

 

 

戦闘機から射出されたドローンたちからスポットライトが彼女たちに当たり、別のドローンがワルキューレのトレードマークである妖精を映し出し、彼女たち4人に注目が集まるようにアピールする。

戦術音楽ユニット ワルキューレ、彼女たちが戦場に降り立ったことで、先ほどまで不安一色だった市民たちの顔に喜色が戻る。

 

しかし、注目を集めたのは市民だけじゃなく、ヴァール化したゼントラーディ人も対象だった。

彼らの格好の的となっているワルキューレたちにリガードから砲撃が放たれるが、ドローンがシールドを展開して防いだり、スカートからガスジェットを噴出し、空を舞いながら華麗に避けていく。

戦場で歌い、踊り、華麗に飛ぶその姿は正に女神そのものだった。

 

 

「す、すげぇ、あいつ等戦場であんな風に…!」

 

「それがワルキューレなんよ!」

 

「って、向こうに注目が集まってるうちに俺たちは避難するぞ!」

 

「え、も、もうちょっと見たいんやけど…」

 

 

 

ガスジェットで器用に舞いながら、ワルキューレのエース 美雲・ギンヌメールはワルキューレのサポートを行うデルタ小隊の隊長であるアラド・メルダースが操る可変戦闘機 VF-31Sジークフリードに飛び乗り、リガードへと向かう。

 

 

「うおぉぉぉ!」

 

 

アラドの咆哮と共に、機体から二本のアサルトナイフが抜かれ、リガードの武装や脚部を切り落として行動不能にする。

行動不能となったリガードに美雲は飛び乗り、そのパイロットに歌を届けるように、コクピットの至近距離で歌を歌う。

 

 

ぶつかって 銀河級 ドキュッ! とブッ込み デ・カルチャー!

 

 

その歌を聴いたゼントラーディ人は自分の中にあった悪いものが抜け落ちた表情になり、美雲の歌声に聴き惚れていた。

 

 

「…ヤックデカルチャー……」

 

 

ヴァール化が解除されたことを確認した美雲は次の舞台へと向かうように颯爽と空を飛び、次の機体へと向かっていった。

 

 

他のデルタ小隊の隊員もワルキューレの戦場ライブをサポートするように敵の武装を破壊しながら、舞うように戦場を駆け巡る。

 

機体に死神のデカールが貼られたメッサ―・イーレフェルトが操るVF-31Fは複数の敵機がいる中へガウォーク形態で滑り込み、バトロイド形態に変形し、両腕に装備されているガンポッドで敵の抵抗力を奪う。

ハヤテたちが出会ったミラージュも赤を基調としたVF-31Cに乗り、ガンポッドやアサルトナイフで行動を不能にしていく。

 

 

そして、ワルキューレ周囲の敵をすべて行動不能にした後、4機が整列し、ガウォークからファイター形態に変形し、空へと飛び立つ。

 

 

「す、すごか~!」

 

「?一機、動きがずれてる…?」

 

 

フレイアはデルタ小隊とワルキューレのパフォーマンスに目を奪われ、感動していたが、一緒に見ていたハヤテはデルタ小隊の内、ミラージュの操る機体が少し動きが遅れて飛び立つのを冷静に見ていた。

 

 

「よし!ワルキューレたちの歌が聴いてきたな!」

 

 

アラドは空から戦況を見下ろし、避難民に近いところのヴァールの鎮静が始まったのを確認し、一息をついたが、そこにデルタ小隊の母艦であるアイテールから通信が入る。

 

 

『アラド隊長、先ほど、アル・シャハル宙域の新統合軍艦隊がアンノウンの攻撃を受け、半壊した。そのアンノウンたちは降下しながらそちらへ向かっている』

 

「アンノウンだぁ?」

 

 

アラドが宇宙方面を確認すると、複数の戦闘機が降下してきているのを目にした。

見慣れない機体は戦場に散らばり、ヴァール化したゼントラーディを援護するように新統合軍に攻撃を開始する。

 

 

「デルタ小隊各機!アンノウンを敵機と認定!All Weapons Free!市民とワルキューレを守るぞ!」

 

「「「了解!」」」

 

 

アンノウンにデルタ小隊がそれぞれ対処に当たるが、アンノウンの側部に付随していたブースターらしき小型の戦闘機が分離し、数でデルタ小隊を圧し始めた。

 

 

「なんだよ、これはぁ!?」

 

「この動き、ゴースト!?は、早い!?」

 

 

チャック、ミラージュは協力して複数のゴーストと大本のアンノウンに攻撃を行うが、無人機であるゴーストを落とせても、有人機であるアンノウンに攻撃を当てられずにいた。

 

 

「ぐ、か、数が…!―――不味い、リーダーそちらに一機向かったぞ!!」

 

 

アラドはアンノウンの内の一機がワルキューレのいるステージに向かっているのを目にし、ワルキューレのリーダーであるカナメ・バッカニアに警告する。

 

 

『くたばれ、ワルキューレェ!!』

 

 

アンノウンのパイロットはそう言いながら、ミサイルポッドから無数のミサイルと内蔵してあるガンポッドからビーム攻撃を行い、新統合軍守備隊を壊滅させながら、ワルキューレたちに攻撃する。

ミサイルの一発が不運にも美雲が着地した建物に着弾し、美雲は建物の瓦礫に埋もれてしまう。

 

 

「あ…美雲さん!!」

 

 

自分の憧れであったワルキューレに攻撃が当たり、フレイアは思わず悲鳴を上げる。

 

 

「美雲!!――マキナ、レイナ危ない!!」

 

 

美雲へ向かったミサイル攻撃の他に、複数のミサイルがマキナとレイナのいるステージ目掛けて飛来する。

 

 

「くっ!」

 

『フッ、終わりだ!』

 

 

咄嗟にサポートドローンのシールドを展開し数発は防いだが、シールドを搔い潜り、ミサイルが2人へと向かう。

マキナとレイナはお互いを庇うように身を寄せ合う。

 

 

「マキナ!」「レイレイ!」

 

 

その時だった。

空からガンポッドによる機銃が降り注ぎ、2人へ向かっていたミサイルを撃ち落とした。

 

 

『何だと!?』

 

 

止めを刺したと思った一撃を防がれ、アンノウンのパイロットは驚愕する。

 

 

「マキナ、レイナ、無事!?」

 

「カナカナ…うん…」

 

「よかったわ。助かりました、アラド隊長」

 

『いや、今のは俺たちの攻撃じゃない』

 

「じゃあ、一体…?」

 

「来て…くれたんだ…」

 

「マキナ?」

 

 

マキナが空を見上げており、釣られてカナメとレイナも空を見上げる。

そこには青と白を基調にゆっくりとガウォークでホバリングしながら降下する一機のバルキリーの姿があった。

 

 

「隊長、ワルキューレ付近に更にアンノウン出現!ですが、これは味方のIFFです!」

 

「あれは、VF-27?――通信か」

 

 

ミラージュの報告を受け、アラドはワルキューレの近くに降下した機体を確認する。

すると、そのパイロットと思しき者からの通信が届いた。

 

 

「こちらは、元フロンティア船団S.M.S所属のナギト・インメルマンだ。まだ入隊してないが、これよりデルタ小隊とワルキューレを支援する」

 

「こちらはデルタ小隊隊長のアラド・メルダースだ。援護感謝する。まだ入隊してないのに一仕事任せて悪いが、守るために力を貸してくれ」

 

「了解!」

 

「デルタ小隊及びワルキューレへ!この青いVF-27は味方だ!間違っても攻撃を当てるなよ!」

 

「「了解!」」「ウーラサー!」

 

 

思いがけない援軍にデルタ小隊一同の指揮が上がり、反撃が開始された。

 

 

「よし、俺もいっちょやってやるか!」

 

 

VF-27に搭乗するナギトは一度深呼吸を行い、再び空へと飛び立つ。

 

 

「ナギナギ…!」

 

「あれがさっきマキナが言ってた?」

 

「うん!そうだよ、レイレイ!」

 

「二人とも、いけるわね?美雲も復帰したし、私たちも歌うわよ!」

 

「「はい!」」

 

 

瓦礫に埋もれていた美雲はドローンによる撤去で瓦礫から抜け出し、再び歌を歌うためにリズムをとっていた。

それを確認し、美雲の無事を確認したカナメはマキナとレイナを連れ、再び戦場に歌を届けるために準備をする。

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

戦線に加わったナギトは先ほど、ワルキューレに攻撃を行ったアンノウンに対し、攻撃を仕掛けるべく、上空から急襲する。

 

 

「ワルキューレはやらせないぜ!」

 

 

上空から放ったガンポッドは回避され、アンノウンからミサイルと共に二機のゴーストが射出され、三機編隊でナギトにミサイルとガンポッドで攻撃を行う。

 

 

「当たるかよっ!」

 

 

ミサイルの雨を掻い潜り、一発一発をガンポッドの連射で破壊しながら、ナギトは反撃の機会を伺っていた。

そして、ゴースト二機が急接近し、レーザーで攻撃を行おうとしたタイミングで急減速し、ゴーストに自分を追い越させたタイミングで機体底部に取り付けられたガンポッドでゴースト二機を撃墜する。

それを見て、アンノウンはナギトから距離を取り、その場を離れた。

 

 

『チィッ!!俺たちの邪魔をするな!!』

 

「アンタらこそ、いたずらに被害を増やしてんじゃねぇよ!!」

 

 

そんなときだった。

ワルキューレが歌っていないところで新たに歌声が響き、それはナギト自身にも伝わってきていた。

 

 

「何だ、この歌?――――この声、フレイアちゃんか?」

 

 

ナギトはバトロイド形態に変形し、大型のビームガンポッドを構え、狙撃スコープを覗きこみ、フレイアの歌声が聴こえる方へと機体を向けた。

そこでは、新統合軍に配備されているVF-171 ナイトメアプラスがバトロイド形態でリガードたちの間を抜けるように華麗なステップを見せていた。そのマニピュレータに小さな少女を抱えたまま。

そのパイロットを確認し、ナギトは思わず驚いてしまう。

 

 

「ハ、ハヤテ!?軍の機体を勝手に持ち出して、何やってんだあいつは!?」

 

 

ブレイクダンスをするように下に潜り込み、リガードを蹴り飛ばすハヤテの動きを見て、ナギトは声を出して笑った。

 

 

「はっはっは!あいつ等いいコンビじゃないか!―――俺も負けてられないよな!」

 

 

ナギトはハヤテの援護をするようにガンポッドの狙撃モードでリガードたちの武装や脚部を狙撃していく。

しかし、そんな時間もつかの間、ハヤテに対してリガードからミサイル攻撃が放たれる。

咄嗟に後方へスラスターを吹かし距離を稼ぐが、ミサイルは追尾してきてハヤテに襲い掛かる。

 

 

「ま、不味い!」

 

「そこから上に飛んで空へ逃げろ、ハヤテ!!」

 

「―――っ!うおおおおおおぁ!!!」

 

 

機体の後方のビルに沿うように上昇させ、ハヤテは機体をファイター形態へ変形させ、空へと飛び立った。

ミサイルは咄嗟の動きに反応できずビルにぶつかりすべて爆発していく。

 

 

「っはぁ!」

 

「飛んだ!!

ギリギリ愛 いけないボーダーライン!―――」

 

 

ハヤテは自分の咄嗟の判断で機体を操れたことに驚き、フレイアは風を感じながら再びワルキューレの歌を歌う。

 

 

「無事か、ハヤテ?」

 

「あ、兄貴?その機体に乗ってるのは兄貴なのか!?」

 

「そうだぞ。――にしても、軍の機体を盗んで飛ぶなんて、犯罪だぞ、お前」

 

「い、いや、これは仕方なく…!あのままだったら、フレイアが危なかったし」

 

「まぁいい。今の俺には咎める権利なんてないからな。

それより、2人とも、空の旅は終わりだ。敵も引いてるみたいだしな」

 

 

偵察が目的だったのか、アンノウンたちが撤退していくのを確認したナギトはハヤテにそう声をかける。

ヴァール化していた兵士たちも落ち着きを取り戻し、新統合軍による市民の安否確認や災害救助が行われていた。

すると、ボォン!!という音と共に、ハヤテの乗っていた機体のエンジン部が爆発し、墜落しそうになる。

 

 

「うおっ!?」「きゃあ!?」

 

 

しかし、それをナギトが機体をガウォークに変形させ、機体を支えながら、ゆっくりと地上へ降りていく。

 

 

「び、びっくりしたんよ…」

 

「助かった、兄貴…」

 

「あとは俺の方で支えるからお前は休んでな、ハヤテ」

 

「ああ。――――なぁ、兄貴?」

 

「何だ?」

 

「空を飛ぶのって、気持ちいんだな…」

 

「ああ、そうだろ?」

 

 




んがああああああ!!

難しすぎるよぉぉぉぉ!!!


それでは、また次回!!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。