最後の島に到達し、私達は帰路に着いた
「ロジャー船長……ありがとう」
「フューチ何を今さら」
「1海兵の私がここまで強くたくましくなれたのはロジャー船長や皆のおかげです。船長は解散する気なんでしょこの海賊団を」
「あぁ」
「だから今言わないとと思って……」
「なぁフューチ……オーロとアルジェントは俺の子か?」
「……はい。そうです」
「そうか……鬼の子になっちまうな」
「大丈夫ですよ私が居ます」
「なぁフューチ。最後まで俺に付き合ってはくれねぇか。俺の事を待ってる女が居るんだ……そこへ行くまでで良い俺を守ってはくれねぇか」
「ロジャー船長守るってまだ私よりも強いでしょうに」
「いや、もう覇気が出せねぇくれぇ体が弱ってやがる。体がわかってやがるんだ。もう戦うなと……」
「船長……」
「考えておいてくれ」
「付いていきますよ最後まで!!」
「そうか……フューチありがとな」
スペル島に到達した私達はシャンクスとバギーを拾った
そのまま再び航海に出る
別れの旅だ
ロジャー船長は名実共に海賊王となった
新聞では海賊王ゴールド・ロジャーの誕生とその彼が手に入れたひとつなぎの大秘宝をONE PIECEと呼び海賊達はロジャーを討ち取れと盛り上がり、海軍は過剰に反応した
それでも約1ヶ月の航海で我々は海軍の追撃を掻い潜り、海賊王の船に補給したがる物好きは居らず、身元が割れていない私がこっそり買い出しに出掛けなければ補給がほぼ不可能になった段階でロジャーは皆を集めた
「思い返せば全てが奇跡だった……死ぬと決まった命で良くここまで来れたものだ……お前らには感謝しかねぇ!!」
「や、や、やめろよロジャー何を今さら」
「やめろよ船長恥ずかしい」
「んもう馬鹿!」
「わはー!! ……じゃあ言うぞ!!」
「こい!! 覚悟はできている」
「「「こい!!」」」
「……ロジャー海賊団は……解散する!!」
「「「……うわぁぁぁぁぁ」」」
「……あの声は……深海で聞こえたあの声はきっと真実……誰かが産まれる……そして俺達を越えていく」
「誰が見つけるんだろうなワンピースを」
「そうだなレイリー……俺の息子かもしれねーぞ」
「オーロの事が?」
「馬鹿! オーロやアルジェントは俺達皆の子だろ!! 俺のしっかりとした息子だよ」
「おめぇ嫁さんも居ねぇのに何を言ってやがる」
「今からできんだよ!! ……俺達は早すぎたんだONE PIECEを見つけるのが」
「ワンピースか……でも数年したら忘れられるかもな俺達の偉業が海賊団の解散と共に政府に消されてよ……ロックスの野郎みてぇに」
「なに、俺達が語り継いでいくさ!! バラバラになるだろうがきっと……次世代が育つ……育てるさ」
「そいつは良いな!! ……オーロとアルジェントも海賊にならねぇかな」
「馬鹿、海軍にさせるさ……」
わははははと自然と宴会になる
「お前ら海軍の居ない海に向かえ!! フューチ一家と一緒に船を降りる」
「えぇ!! フューチも!」
「フューチが居ねぇとこれ以上俺は航海が続けられねぇんだよ。あと海軍に最後は捕まる……その海兵はフューチって決めてんだ」
「「「えぇ!! 船長捕まるの!!」」」
「ちょ!! 聞いてないですよロジャー船長!!」
「もう海賊団は解散したんだロジャーでいいフューチ」
「聞いてないですよロジャーさん!! 私はロジャーさんを捕まえる気なんかさらさら」
「オーロとアルジェント、ココアはどうすんだ……俺を捕まえた実績が有れば政府からの恩赦も期待できる。これはお前の為じゃないフューチ! 俺達の宝を守るためだ」
「……う!! ぐっ!!」
「それにお前くらいなんでもできる奴が居ねぇと目的地までたどり着けねぇ」
「ロジャーさん……」
「皆も良いな!! 俺達の宝を守るためだ!! 許せフューチを」
「フューチ! オーロとアルジェント、ココアを傷付けたら許さねぇからな」
「母親のお前が最後まで俺達の宝を守ってくれフューチ!!」
「皆……必ず!! 必ず守ってロジャーさんを越える偉大な人にして見せる!!」
「フューチこれを貰ってくれ」
「これは……悪魔の実!?」
「お前ならこの超人系悪魔の実、メタメタの実モデル珀鉛を使いこなせるだろう! オーロやアンジェントに使うもよし! ココアに使うもよし! お前の信頼できる部下ができた時に使うも良しだ!!」
「ならココアおいで」
「なーに?」
「この悪魔の実はココアあなたが食べなさい」
「え? 良いの?」
「うん」
ドロリ
「「「おお!! 珀鉛だ!! 滅茶苦茶白いぞ」」」
「うーん!! よいしょ」
「固くなった……どうだ? ココア使いこなせそうか?」
「うん! 大丈夫!」
「この悪魔の実の能力が覚醒すればココア、1国が救える力になる」
「私の力が国を!? 頑張る!!」
「頑張れココア!! 応援してるぞ!!」
「うん!!」
こうしてココアは珀鉛人間となった
ONE PIECEでしか存在しない架空の金属
美しき白い鉛
毒も含んでいるが体内に入らなければ毒にはならない
私には臓器も武装色で守れるから良いが、次世代に影響する毒の為早めにコントロールを身に付けて貰おうと特訓を開始するのだった
宴会は続く、夜も続く
「おでん俺は死ぬ前に白ひげに会うつもりだ!! 何か伝えることはあるか? イゾウもワノ国に帰すか?」
「いや、アイツはあの船に馴染んでいた……イゾウに伝えてくれ白吉っちゃんを頼むと」
「わかった伝えておく」
とある島で私達一家とココア、ロジャーは船を降りた
皆泣いていた
レイリーもギャバンもノズドンもおでんもシャンクスもバギーも皆……皆泣いていた
勿論私もココアも泣いていた
泣いて別れを惜しんだ
ただ1人ロジャーだけは笑っていた
クロッカスさんから受け取った大量の薬は私の能力で別次元にしまい込み、私達は見た目手ぶらで皆と別れた
「……ロジャーさんこれからどうする?」
「どうするも何も……小舟を買おう! 俺達が暮らせる位の船を」
「はい!」
「フューチさん! 見て見て!! 白々アタック!!」
ドゴンと珀鉛を纏った腕で岩を破壊する
「いいねココア! それじゃあ覇気も纏ってみようか」
「うん! じゃあ目隠しするね」
「じゃあ私が木の棒で叩くから避けてみなよ」
「うん!!」
ほのぼのとした空間、ロジャーはオーロとアルジェントを抱きながら昼寝をしている
船を買い、新世界の悪天候をロジャーと私で言い合いをしながら何とか航海を続けて白ひげの縄張りまで来ることができた
後は白ひげと会うだけだが、白ひげが航海に出ていてなかなか帰ってこないのでこうしてココアを鍛えていた
「ココア今何歳だっけ?」
「11歳!!」
「……オーロとアルジェントも2歳になって……子供が大きくなるのは早いなぁ」
「フューチさん! いくよ!! 白々あたーく!!」
「ふん!!」
ゴチン
「かたーい!!」
「ダイヤモンドとも殴りあえる私が鉛ごときにダメージが入るわけないでしょ」
「うぅ……今度こそ上手くいくと思ったのになぁ」
「時間はまだまだある。見聞色の覇気の基礎はできてるから武装色の覇気も頑張ろうね」
「うん!!」
「おーい!! おーい!! 旅の人!! 白ひげの親父さんが帰ってきたぞ」
「ついにか……ロジャーさん起きてください白ひげが来ましたよ」
「ん? あぁ、今いゴホッゴホッ」
「大丈夫ですか? 今薬を打ちますからね」
「頼んだフューチ」
「白ひげとロジャーさんは何を話すんですか?」
「なーに、色々だ色々……昔話が多いかもな」
「おでんの件も伝えませんとね」
「あぁ、そうだな……」
白ひげとの対話が始まる……