フューチ提督物語   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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VSシキ ロジャーの処刑

 ロジャー逮捕の一報は直ちに全世界へと駆け巡った

 

 私はいまだに軟禁を解かれておらず、電伝虫に水やりをするくらいしかやる事が無かった

 

「ロジャーの処刑が決まった。これでアイツの時代は終わりだな」

 

「そうですか」

 

「ロジャーは東の海の始まりの町ローグタウンにて処刑される……行かなくて良いのか?」

 

「別に必要有りませんよ。護送には誰が付くのですか?」

 

「ガープ以外の中将全員が付く……少々過剰戦力だがな」

 

「いや、妥当でしょう。海賊王ですよ」

 

「ずいぶんと評価が高いな。やはりクルーと我々では見方が違うか」

 

「見方云々ではなく実際に国をも滅ぼした大海賊です。その名声は数多の海賊を惹き付けます……もう彼には覇気を出す力もないので」

 

「そうか……奴も病魔には勝てんかったか」

 

「恐らく今は喋るだけで吐血する状態でしょう……私はそんな彼を見るのはもう嫌ですよ」

 

「そんなものか……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それから2日後

 

 荒れ狂う天候の中、突如侵入者を示すサイレンがマリンフォードに鳴り響く

 

 ウゥ──ーウゥ──ーウゥ──ー

 

「センゴク大将!! 侵入者です!!」

 

「聞けばわかる」

 

「センゴク大将……軟禁を一時解いてもらいませんか」

 

「何をする気だフューチ大尉」

 

「窓から見える軍艦が空から降ってくるこの現象……できるのは奴しか居ない……金獅子のシキのみ」

 

「シキなのか!」

 

「はい! 奴1人で海岸の広場にて先遣隊が戦闘を」

 

「先遣隊は全滅でしょうね……奴ともエッド・ウォーで戦ってきた……思い入れが有るのです」

 

「よかろう……シキ程の男だ。戦力は多いに越したことはない」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ……はぁ……」

 

「金獅子!! そこまでだ!!」

 

「もうやらせはせんぞ!!」

 

「ガープ中将にセンゴク大将だ!!」

 

「海軍の伝説の2人が来てくれた!! 助かった!!」

 

「シキ!! 久しぶりだな」

 

「……ん? 誰だ!!」

 

「エッド・ウォーでロジャーの側にいた女海兵だよ」

 

「海兵……あぁ! まさかてめぇがロジャーを逮捕したのか!!」

 

「ご名答!!」

 

「て、てめぇ!! ……海軍はやっぱりカスの集まりだ!! ロジャーは俺が認めた男だぞ!! そんな奴がおめえらみてーなカス共に普通捕まるハズが無いんだ!!」

 

「……ロジャーは海賊王……奴との勝負はロジャーの勝ち逃げたシキ」

 

「海賊王……それがなんだ!! アイツが俺に手を貸せば!! 俺達は全世界を手に入れることができた!! ……適合する事は無かったが、アイツとは同じ時代をやってきたんだよ……居るんなら連れてこい!! 殺すなら俺の手で殺してやる!!」

 

「処刑は1週間後……奴の生まれ故郷東の海の始まりの町ローグタウンにて処刑が行われる」

 

「ロジャーの死はあらゆる海賊の心をへし折るだろう」

 

「海賊王ロジャーの伝説があの最弱の海……東の海で終わるってのか!! 笑わせるな!! それはあのくそったれに対する最後の侮辱だよな!!」

 

「俺は死なねぇ」

 

「あ!?」

 

「ロジャーがとある人物に掛けた最後の言葉だ……どういう意味かわかるかシキ」

 

「死なねぇ? もう死ぬじゃねぇかアイツは!!」

 

「死とは全ての人が忘れられた時に初めて死となる! ロジャーの意思は受け継がれ、新しき時代を作るであろう!!」

 

「それがどうした!! 女海兵!!」

 

「死してなお世界に意思を残すロジャーと、ひっそり監獄で死ぬお前とじゃ格がチゲぇんだよ!!」

 

「てめぇ……名は」

 

「エレ・フューチ」

 

「覚えたからな!! フューチ!! ここで八つ裂きにして殺してやる」

 

「全身武装色硬化……ブラックモンスター……倒されるのはテメーだシキ!!」

 

「最弱とは言い様だ……東の海は平和の象徴!!」

 

「処刑の邪魔はさせん!!」

 

「斬波!!」

 

「見聞色紙絵……緑拳!!」

 

「うぉぉぉぉ!! ゲンコツ!!」

 

「衝撃!!」

 

 ドゴーン!! 

 

「緑刀……デュランダル真」

 

「てめぇ!! どこまで俺の神経を逆撫ですりゃ!! 気が済むんだ!! てめぇ!! その刀!! 最上大業物のエースじゃねぇか!! ロジャーから奪ったのか!!」

 

「これは授かった物だ!!」

 

 ガッギィィィィィィン

 

 衝撃は天をも切り裂く凄まじいもので、荒れ狂う天候の隙間から天の光が漏れるほどであった

 

「しぃぃぃぃぃ!!」

 

「うぉぉぉぉぉ!!」

 

「ぜいやぁぁぁぁ!!」

 

 フューチ、ガープ、センゴクとシキの戦いは約2時間

 

 マリンフォードの町を半壊させるまでにおよび決着となった

 

 空から軍艦が落ちてきたり、それを空中で切り裂いたりと、常人には理解できない超常的な現象にただの海兵達は黙ってその様子を見ていることしかできなかった

 

 かくして海賊艦隊大親分金獅子のシキはインペルダウンに投獄されることとなる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 1週間後

 

「フューチの奴はやっぱり居ねぇか」

 

「何をブツブツと」

 

「いやぁすまん手が痒くてな。手錠を外してくれねぇか」

 

「何を馬鹿な事を!!」

 

「別に今さら逃げはしねぇよ」

 

 フューチ……お前と過ごした約5年楽しかったなぁ

 

 葛藤しながらも最後まで航海にも付き合って見ていて楽しかったぜ

 

 オーロとアルジェント、それにココアを頼むぞ

 

「俺の財宝か! 探せ!! この世の全てをそこに置いてきた!!」

 

 悔いはねぇ……悔いは……ルージュ……俺の子を頼む……はは! 最後の瞬間まで悔いが有るとは俺も人だったか

 

 グサッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ゴール・D・ロジャーの死から1夜明け、海賊王の残した言葉に駆り立てられた世界は大海賊時代が幕を開けた

 

 そんな中海軍はこの様な事になるとは思わずパニックになる中、フューチの処遇が五老星の指示で下る

 

『エレ・フューチ大尉を海賊王逮捕及び金獅子逮捕の功績により少将とし、海軍G・L第6支部支部長とする』

 

「心得ました」

 

『速やかに移動を始めろ』

 

「は!!」

 

 佐官や准将をすっ飛ばして少将となり、新世界に有るG-6支部へと転属が決まった

 

 ただG-6支部は地獄として名高く白ひげ、ビッグマムの縄張りに接しており、周辺の10つの島……冬島1島、春島3島、夏島1島、秋島1島、四季の有る島2島、常に夜の島1島に1週間に1季が変わる島で構成されており総称してテンテン諸島と言われ、それらを世界政府加盟国で纏める小国モーリシャス王国が存在した

 

 なぜ10島もの大きな島を保持しながら小国なのには理由が有った

 

「生存競争に負けた島々か」

 

 大国になるポテンシャルは有る国ながら四季の有る島を除き全てを怪物に支配されており、危険で住むことが叶わない島であった

 

「開拓できれば新世界でも数少ない安全地帯にできる……よし、まずはオーロ、アルジェント、ココアを迎えに行こう……話はそれからだ」

 

 思っていたより緩い罰であり、世界政府側も揉めたのだろうと予想できた

 

「まぁ事実上の左遷か? 中央には置いておきたくない人材だろうし私は……CPナンバーの見張りも付くだろうな」

 

 そんなことを考えながら今後どうしていくか考える

 

「センゴク大将お世話になりました」

 

「うむ。新世界のテンテン諸島は相当厳しい島々だが、フューチ少将の力であれば問題無かろう」

 

「全力で頑張らせてもらいます」

 

「うむ期待しているぞ。部下は……あの島には500名程駐屯しているから上手く使うといい」

 

「そうですね。そうします」

 

 私は荷物を纏めるとマリンフォードから出港した

 

 目指すはバテリラ……子供達のもとへ

 

 モーターボートの様に凄まじいスピードで小型船は移動する

 

 帆を張り風を受けて渦を避け、海上をサッと突き進む

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