「フューチ……俺はお前に会いたかったんだぜ」
「なに?」
「今の海は海賊モドキのミーハー達がうじゃうじゃ湧いてくるだけのゴミみてぇな海になっちまった。その原因を作ったのはロジャーとお前だフューチ」
「気にくわないのかい? シキ」
「あぁ、気にくわねぇ……だから俺様が世界をひっくり返してやるのさ。まずは東の海だ。俺の空を飛ぶ戦力が有れば1つの海を制圧するのはわけじゃねぇ」
「それをさせないために私は来た」
「ジハハハハ、言うじゃねぇか!! 1海兵に何が出きる!!」
「貴様の進撃を止めることができる!!」
「やれるもんならやってみやがれ!!」
「神避!!」
「斬波!!」
空中で斬撃の塊がぶつかり合う
「てめぇそれはロジャーの技だよなぁ」
「ロジャーから継承した」
「海兵のてめぇが使って良い技じゃねぇ!! 獅子威し・風巻き!!」
ぐるんとシキが回転したかと思うと風が巻き上がり、竜巻のようになる
「死にやがれ!! 斬乱!!」
「黄金障壁!!」
回転する風の斬撃を覇気で作り出したバリアで防ぐ
「どうした!! その程度か!!」
「言わせておけば!! 神絵!!」
風に乗るように不規則に私は動き、そのまま神避を連発する
「はん! 風を止めようったってそうはいかねぇ!! 獅子威し・空斬り」
シキは空間を切り取ると暴風のエネルギーの塊を四角いキューブの様にしてぶつけてくる
「ローエングリン!!」
それを十字の形の覇気のこもった斬撃で破壊する
「緑線!!」
「おいおいビームまで出せるのかよ! だがな!!」
緑線を足の刀で斬り裂いた
「俺には効かねぇ……ロジャーと戦い続けた俺をなめるなよ小娘! 俺は新世界の王!! シキ様だ!!」
「新世界の王はもう白ひげだ。貴様の時代はロジャーと共に終わったのだよシキ!!」
「しゃらくせぇ!! 失せろ海兵!!」
「死ね!! 老害!!」
ピチューン
ババババババ
フューチとシキの直接の斬り合いは白ひげとロジャーの激突を彷彿とさせた
刀と刀が触れていない
覇気の塊を纏った攻撃であり、その衝撃で空に巨大なひし形の光が放たれた
「アニマルズ!! 総攻撃じゃおら!!」
「ホフマン准将! 敵の攻撃が激しく我々は守勢に立たされております!!」
「見ればわかる!! ファルケンハイン准将! 戦況をどう見る」
「超人系でありながら自然系のような大規模能力の行使できているココア曹長とパワプロ中尉の攻撃と5人組ことチルノ大佐達の立ち回りで戦線は維持できているが、厳しいな……私が前線に参加するホフマン准将は全体指揮をそのまま頼む」
「任された。司令部をここから押し上げ、安全性は犠牲にして作戦効率を上げる」
「そこら辺は任せる。とにかくここを勝ってフューチ少将の援護を行わなければ」
空では怪物同士で戦っている
その余波で地上に居る我々も影響を受けているが、戦局はやや不利といったところだろう
「じれったい!! 白巨壁!!」
「ココア曹長何をしている!!」
「弾丸が鬱陶しいので珀鉛で巨大な壁を作りました!!」
「それでは敵が見えないではないか!! 鉄塊や武装色で守れる!!」
「ヤバい! やらかした!?」
「見聞色で探知せよ!!」
「戦場では一瞬のミスが命取りだぜ!!」
珀鉛の壁を飛び越えて海賊達がやってくる
「何てね……白針地獄」
壁から生えたトゲに海賊達は串刺しにされる
「油断したのはそっちだよ馬鹿」
今ので50名近くの海賊が絶命、さらに
「珀鉛鉄球! 地獄車!!」
珀鉛の壁が幾つもの球体に変わるとゴロゴロと敵方向に転がりだした
「!? いまだ!! 海賊を畳み掛けろ!!」
鉄球が転がるに合わせて海軍側が猛攻撃を開始する
「僕も活躍しますよ!! メタメタの津波!!」 ドプンとパワプロ中尉の体が液体になり、戦っていた海賊を飲み込む
「なんだ!? アブブブブ」
水銀の水牢(球体)を作り出し、何人も窒息で殺したり、槍の形にして地面から串刺しにしたりと暴れまわる
「奴は銃撃で殺せ!!」
「おっと僕には銃弾は効かないよ」
トプンと銃弾がパワプロ中尉の体に当たると体内に飲み込まれていった
「隊長どうやって倒せば良いんだ!! 水銀の奴の近くに行けば地面からいきなり生えてくる槍で串刺し! 運良く接触できても窒息死だ!!」
「覇気を使える奴で対処しろ! そうでない奴は銃撃で他の海兵を狙え!!」
最初は動物系悪魔の実の能力者に余裕で対処されていたパワプロだったが、そいつらが気化した水銀を吸い込み続けた結果水銀中毒でバタバタと倒れ出すとココア曹長の策と合わさり海賊側に大ダメージを与えた
全体の死者は両者まだ少ないがジワジワと増え始めている
キルレは海賊側の方が多いが、武装色や鉄塊、紙絵や見聞色の苦手な者から海兵側も死者がポロポロと出始めている
ドゴン
「へへ!! Dr.インディゴが作ったマスタードガスを喰らいやがれ!!」
「ガスマスクを装着しろ!! 化学兵器を使い始めやがった!!」
海賊側も黙ってはいない
動物系能力者が死に始めると敵味方問わずの化学兵器を投入し始めた
これにより地上は地獄とかす
「Dr.インディゴ、クリーチャーズはどうしますか」
「あまり戦闘力は高くないが投入しろ。海軍の意識を逸らすのには使えるだろうよ」
「Dr.インディゴ! マスタードガスがガスマスクですぐに対処されてしまいました」
「なに、あのガスは皮膚を炎症させる効果もある。手足等の皮下から浸透し、強烈な激痛を与える……直に効いてくる」
「流石悪の科学者Dr.インディゴ!!」
「ピーロピロピロ!! もっと褒め称えろお前ら!!」
「そーなのかー」
「誰だ!!」
「いやー、悪の科学者なら殺しても構わないよね」
「少女?」
「失敬な。これでも20なんだよ!!」
「おやおやお嬢さんでしたか……まぁいい!! その海軍将校のコートを羽織っているからには敵ってことだ!!」
「Dr.インディゴ! ここは我々が!!」
「指銃」
プスンプスン
「うぐ!?」
「ぐは!!」
「わはー! 何度突いても心臓は柔らかいのだー」
「ちっ! 使えねぇ部下どもだ!! お前ら!! 下がってろ!! ここは俺が殺る」
「そーなのかーそうなのだな!! 殺ろう殺り合おう!! 殺し合いは楽しいのだ!!」
「ケミカルジャグリング!!」
「黒色腕……ブラックダンス!!」
「あぁ!! ガス攻撃とかズルいズルい!! 全身武装色を覚えてなかったら即死じゃん!! 何人も有能な部下が戦闘不能だよこれじゃ!! グレーナー一等兵大丈夫?」
「なんとか大丈夫ですチルノ大佐……生きている者の後方輸送は終わりました。どういたしますか?」
「ガス攻撃なんかしてくる奴らに慈悲はないよ!! 殺す気でいけ!!」
「はい!!」
「何であいつらガス攻撃受けてピンピンしてるんだ!!」
「「「うぎゃー!!」」」
嵐脚で首が飛ぶ
「中々扱い上手いじゃないかグレーナー一等兵」
「いやー、まだまだですよ」
「じゃあこれを教えて上げるよ……モツ抜き!!」
「ぐ?」
バタ
「心臓を一撃で体外に排出する技だよ。指銃の応用で片手に集中して目にもとまらぬ速さで相手の臓器をえぐり取る技さ」
「え、遠慮しておきます」
「皆言うんだよね……便利なのに」
「フューチ!!」
「シキ!!」
上空では相変わらず怪物同士が激突していた
空を飛び回り、空気を切り取ったり、斬撃を飛ばしたり、時には鍔迫り合いをしながら拮抗が続く
「ぺっ! 力みすぎたか」
どこか口の中を切ったのか血を吐き出す
「ぐお!?」
いきなり下に引っ張られる
「くそコートを触れられたか!!」
私はコートを投げ捨てるとコートがどこかに飛んでいった
「くっ!! 思い入れ深いコートなのに」
「ジハハハハ!! 顔が歪んでるぜ!! フューチ!!」
「うるせぇシキ!! あのコートはなぁロジャーと共に旅してきた証なんだよ!!」
「そいつは良かった!! 俺にとっちゃぁ忌まわしき物じゃねぇか」
バッと一瞬の地上を見る
明らかに気配の数が減っている……死者が結構出ているな
500人いたうちの幾らが生き残れるものか
「部下の心配か? フューチ!!」
「シキ、貴様は部下の心配はしないのか?」
「あぁ? 弱けりゃ死ぬ。部下はいくらでも補充できる。そういうもんだろ! 部下はなぁ駒だ!!」
「……そういうところだぞシキ……貴様がロジャーに及ばないのは」
「あぁ? 何が言いてぇ」
「ロジャーは仲間の出会いや別れに一喜一憂していた!! 仲間を守るために常に前に出ていた!! そして仲間を大切にした!! 人としての器が違うんだよシキ!! お前とロジャーとじゃな!!」
「小娘が!! 何を知った口を!!」
戦いは更に加熱する