「俺はな! ロジャーさえ頷けば、あの瞬間に世界を征服する事が可能だった!!」
「ロジャー船長は言っていただろ!! 支配に興味が無いと!!」
「ならば何故奴は古代兵器の書かれていると言われたポーネグリフ解読に踏みきった!! それは支配に関係するんじゃねぇのか!!」
「どこまでもスレ違いだったのだな……シキとロジャー船長は」
「あぁん? 何が違うって言うんだ!!」
「死に行く老人に教えてやるよ。あれは鍵だ。ジョイボーイが遺した古代の王国を示す道標だ。最後の島に行くためのね」
「最後の島……ラフテルか!!」
「金獅子。お前ではない。ロジャーが次にラフテルの宝を見つけるとした海賊は……勇敢で、世界を面白可笑しく仲間と共に旅をする……そんな奴じゃないと」
「そんなのは海賊じゃねぇ!! ただの船乗りだ!! 海賊ってのは奪い奪われ征服し! 政府に反逆して始めて海賊ってんだよ!!」
「クフフ……シキに海賊について教わるとは思わなかったよ」
「何が可笑しい」
「政府への反逆!! 大いに結構!! しかし、それ故に世界の人々の安全を脅かすお前だけはここで退場してもらわなければ次世代の芽が潰える!! それだけは絶対にしてはならない!!」
「何が次世代の芽だ!! 海賊ってのはなぁ今有る物を奪ってこそ海賊だ!! 次世代をどうこう考えるのは死ぬ瞬間で良い!! もっとも俺様は生涯現役だがな!!」
「エース!!」
「桜十、木枯し!!」
バチバチバチと周辺に電流が流れた様な衝撃波が刀がぶつかった瞬間に起こる
「ぐおぉぉぉぉぉ」
「ふんぬぅぅぅぅぅ!!」
バチン
バチン
バチン
空を縦横無尽に両者動き回り何度も激突する
「世界はシキ! お前が思っているほど簡単に手に入れることはできねぇよ」
「なんだと!! お前に何がわかる!!」
「数々の国をロジャー船長と見てきた。見習い海兵時代から色んな場所を見てきた……グランドラインだけでも様々な種族! 民族! 人種を見てきた……あぁ、何て素晴らしきかな」
「何が言いてぇ」
「世界解放は私が行う!! 抑圧ではなく自由を!! 征服ではなく共生を!! ……その為にはお前の悪魔の実が必要だ」
「俺の能力は俺様の物だ!! 奪わせはしねぇぞ!!」
「そう。……黄金旅程!!」
「武装色!!」
私の極太ビームに対して武装色で硬化した腕で防ごうとする
「黄金伝説」
それをエースに黄色い覇王色の覇気圧縮させたもので斬りかかる
「伝説は続いていく……全ては歴史の名のもとに!!」
「歴史がなんだ!! 俺様は金獅子のシキだ!! 世界は俺が手に入れる!!」
「エクリプス改」
「獅子・三日月」
私はエースを突き立て空を強く踏み込み、弾丸のように回転しながら高速でシキに向かって進み、強烈な突きを繰り出す
摩擦で私の体は真っ赤に見える
一方シキは斬波を同じ場所に繰り出すことにより速度に差をつけ、複数の斬波を合体させる
1発でさえ海を割る威力が何発も合わさるのだから、けたたましい音をしながら私に向かってくる
「加速! 加速! 加速! 加速!」
剃で空を何度も何度も蹴り、私の体は加速していく
音を置き去りにし、凄まじい衝撃が体にかかる
覇気でガードしていたが、摩擦で火傷し始めるが更に加速する
「死ねシキ!! 私は枢軸となるのだ!! 世界に新たな軸となり悪から救い出すのだ!!」
「俺様が世界の王になる!! ロックスを俺は超えるのだ!!」
バチ────ン ゴリゴリゴリ
エクリプス改と獅子・三日月が激突する
回転力と推進力でエクリプス改は進み続ける
「突き破れ!! エース!! うぉぉぉぉぉぉ!!」
徐々に……本当に徐々に獅子・三日月に亀裂が入る
「世界の王がこんな所でくたばれるか!! 死ねフューチ!!」
追加の斬波が繰り出される
「ぐうぅぅぅぅぅ!!」
押していたハズの私が押し返され始める
「このままじゃ……」
とんっと背中を押された気がした
私は後ろを見るとそこにはロジャーがいた
「ロジャー船長!!」
『……』
ロジャー船長はエースを掴むと私を抱きしめる様に覆い被さる
「なにを」
『進め!! 止まるんじゃねぇフューチ!!』
「うぉぉぉぉぉぉ!!」
バリン
真っ赤な弾丸となった私は獅子・三日月を突き破り、シキに刃が突き刺さる
「ぐぶぁはぁぁぁぁぁ!!」
腹部に直撃したエースに上半身と下半身が別れるくらいに大きな穴がシキに出来上がる
「ぐっぶは!!」
私も口から血の塊を吐き出し、意識を持っていかれそうになる
ビチャビチャビチャ……ドサッ
シキは血液と内蔵をぶちまけながら落下してきた
「くそ! くそ! くそくそくそ!!」
醜い肉の塊と成り果てたシキはまだ喋っていた
「俺は世界の王になる者だぞ!! それが……グランドラインの辺境で死ぬなんて……俺はまだやるべき事が……」
私は異空間から果実を取り出す
「貴様の負けだシキ……介錯してやる」
「くそったれ!! くそ……くそ……く……そ……」
驚異の生命力であるが、それでも内蔵がほぼほぼ露出している状態では助かるわけもなく言葉も聞き取れなくなってきた
私は最後の慈悲として首を跳ねた
「……死にたくねぇ……」
最後の言葉はなんともシキらしくない弱音だった
ロックス海賊団時代から世界を相手に暴れまわった大海賊の終演はフューチの手により執行された
「これが……フワフワの実」
シキの死亡と同時に私はフワフワの実を手に入れていた
それを再び異空間にしまうと部下の救出を行おうと戦場に向かう
「フューチ少将大丈夫ですか!!」
「ダイ大佐か……なんとかね。シキは殺った」
「そうですか……こちら側ももう終わります」
「そうか」
「あ!! フューチ少将なのだー!!」
「ルーミア大佐それは?」
「Dr.インディゴの心臓なのだ!! 引っこ抜いてきたのだ」
「そうか……お疲れ様」
「えへへ……残敵はどうするのだ?」
「降伏勧告をして聞かなかったら処刑。捕虜は4の島の地下鉱山に強制労働させる」
「「わかりました」ったのだー」
「さて、私も行きますかね」
ロジャー船長の幻影が見えた……あれのお陰で私はシキに勝つことができた
……なんだったのだろうなあれは
「幽霊ってのもいるかもしれないな」
その後は殲滅戦となり、能力者コンビが大活躍
その能力を遺憾なく発揮して殺していった
最終的に1000人近くいたシキの海賊達は捕虜200名を以外全て殺された
シキを失った海賊は纏まりに欠け、すぐに戦闘が終わったとも言っておこう
こうしてシキ脱獄による混乱は一気に収束に向かう
『金獅子殺害をもって任務は完了と致します』
「わかった」
『あとシキの能力はホフマン准将が継承致しました』
「なに!! それは本当か!!」
『えぇ。フワフワの実の能力は海軍サイドに渡ったと考えてよいでしょう』
「でかした!! で、能力の扱い方はどうだ?」
『とりあえず自身の体を浮かすだけのようです。能力の覚醒をしないとマリンフォード襲撃時の戦艦落としの様な事はできないと報告させてもらいます』
「うむ。今度ホフマン准将だったか。彼をマリンフォードに召集する。良いな」
『は!! 本人にも伝えておきます』
「あと今回の事件解決の功績をもってフューチ少将を中将とする」
『ありがとうございます』
「以上だ」
『失礼します』
ガチャ
「ふぅー。金獅子が脱獄した時にはどうなることやらと思ったが、これで一息つける」
「よう、元帥! 大変そうじゃな」
「ガープ貴様はフューチ中将を見習え。任務に忠実、報告も定期的にする、書類仕事も早い! 本部に呼びたいくらいだ」
「呼べば良いじゃないか」
「上からストップをかけられている。どうしようもない。今回の事件解決でフューチ派と呼ばれる者達がまた出てくる可能性がある。それは何とかせねばならん」
「なんだ? フューチ派ってのは?」
「素行、経歴に問題があっても実力が伴えば上の階級にするべきと言う派閥だ。初期のメンバーはフューチ中将のもとに左遷できたが、毎回そうもいかん」
「中将なら納得するんじゃないのか?」
「奴ら最初からフューチ中将を大将にすべきと言っておる」
「フューチ中将が大将か……良いんじゃないのか?」
「良くないはガープ!! 奴はお前と同じ天竜人に敬意を持っておらん! そんな奴を大将に据えるのは政府上層部が許さんだろう」
「センゴク。お前さんの意見はどうだ?」
「正直大将にしたい。実力、実績共に十分だ。今の一元帥一大将制度は問題しかない。三大将……せめて二大将にしなくては大将の業務が滞る」
「なら次に何か功績をあげたら大将にすれば良かろう。あと本部に置きたくないのなら映像電伝虫でも使いながら書類をさせれば良かろう」
「電伝虫か!? その発想はなかった。よくやったガープ!! それでいこう!」