フューチ提督物語   作:ゆっくり霊沙

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中尉

 どうも第四の壁を越えた先に居る皆様フューチです

 

 任務が終わると中尉に昇進となりました

 

 ちなみにですが出世ペースとしては少将になれれば良い方、このままだと准将で止まるペースです

 

 理由としては実力が無いから

 

 上に行く人はガンガン上に行きます

 

 紙絵、剃、月歩の三式と覇王色の覇気が使えても覇王色の覇気が使えるは査定対象にされず、見聞色も武装色も使えない私の将来はそのうち止まるというのがブレッド准将以外の見立てです

 

 ブレッド准将は

 

「お前は運が良ければ元帥になれる実力がある」

 

 と仰ってましたが信憑性がありません

 

 私の同期でも既に佐官の奴も居ますし技士少将がやっぱり最終経歴になりそうです

 

 せめて見聞色が使えなければなぁはぁ……

 

 私は再びブレッド准将の指揮下に入りパトロール任務に従軍するのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 この年の大きな出来事としてはゼファー大将のご家族が海賊に惨殺される事件がありました

 

 ちょうどその時私は航海中だったのでニュース・クーから購入した新聞にそう載っていた

 

 あとは後の大将の2人サカズキ23歳とボルサリーノ26歳が海軍に入隊した

 

 教育隊はゼファー大将の指揮下であり、この年から教育者としてゼファー大将の名が売れていくのだがそれはもう少し後の話

 

 しっかし世界情勢は停滞し始めましたね

 

 まぁ私としましては停滞していた方が海軍有利のこの情勢は心地好く、そして好ましいです

 

 あ、そうそう兵器開発局が新造船の軍艦を出しました

 

 パドルシップではありませんが未来の海軍の船と酷似しています

 

 大きな変更点は砲塔ができ、帆柱も4本の側面の従来型の砲撃口が片側6門の12門あり3連砲3門(前方及び側面2門)と合わせると最大斉射で12門が攻撃可能である

 

 流石は兵器開発局である

 

 海軍上層部も新造船の覚えも良くこの船と後年パドルを追加したパドルシップスが海軍主力となっていく

 

 ブレッド准将も苦手な政治力を私が補佐する形で新造船の使用許可をもぎ取り今乗っている船も新造船の5番艦です

 

 あとブレッド准将の人事で私は副船長となりました

 

 この副船長時代に私は嫌という程航海のいろはと人材育成のいろはをブレッド准将から叩き込まれます

 

「航海図を引けなければ部下から舐められる! 今までの射撃予想図だけでなく航海士としてやることも学ばなければいかん」

 

「船員の士気を上げるのに料理は必須だ。缶詰も良いが料理も出来て損はない。地上と船とでは使える食料や貴重な水の量を調整しながらの調理は色々勝手が違うからな!!」

 

「書類ができてこその幹部だ既にある程度は出来ているのは知っているが、これからの事を考えると重要機密に触れる事も多くなる。わかっているな」

 

「覇王色一辺倒の戦い方ではいつかガタがくる。覇気は満遍なく使えて初めて最大威力を扱える。武装色も見聞色も使えるようになれ!!」

 

 ブレッド准将のスパルタ教育が始まった

 

 約3年半教わる事となるが私がブレッド准将に恩返しすることはできなかった……あの日を堺に……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 翌年とある事件が起こった

 

 元天竜人ドフラミンゴによるマリージョアに生首を持ち込んだ事件だ

 

 ドフラミンゴの言い分では元凶の父親を殺害し、再び天竜人として生活したいとの事であったが勿論天竜人側は拒否し、生首を神聖なマリージョアに持ち込んだとして殺害を海兵に命令し、殺害しにかかるが逃げられる事件が起こる

 

「どういう事だねフューチ中尉、死体は確認しなかったのかね」

 

「焼けた死体が多数あり、天竜人かどうかの判別は不可能でした。焼けた姿は確認したため焼死と判断してしまい申し訳ありませんでした」

 

「……良心が痛むと任務中愚痴を言っていたらしいな」

 

「……はい」

 

「はぁ、いや、この人事をした我々のミスでもある。最後以外の任務に忠実な姿はサイファーポール側からも感心されていた。ただ事が事だ減給3ヶ月は覚悟しろ」

 

「ありがとうございます」

 

「昇進にも響くだろうがそれは仕方がないと思ってくれ」

 

「はい!!」

 

「話は終わりだ。退室したまえ」

 

「失礼します」

 

 やっぱり生きていたか……甘い判断をしてこのザマか……

 

 これでドフラミンゴが誕生し、数々の不幸が起こる

 

 ……いや、やってしまったことは仕方がない

 

 次は無いドフラミンゴ悲劇の前に逮捕する

 

 ただその前に

 

「ワールド海賊団を潰す」

 

 歴史のうねりかなんなのか、インペルダウン襲撃から30年前に投獄されるハズのバーンディ・ワールドは今だ逮捕されずに新世界に君臨していた

 

 新兵の使える者も動員した戦闘が約1年かけた大戦争が始まる

 

 

 

 

 

 

 

 

「バロロロロロロ俺を止めたきゃ世界を持ってこい!!」

 

 私はこの戦争に従軍

 

「モアモア50倍砲!!」

 

 旧式の船は倍加された砲弾がカスッただけで沈んでいく

 

「砲撃を止めるな!! 周囲の配下の海賊から削れ!!」

 

「フューチ中尉!! 通常弾が無くなりました!!」

 

「新兵器の榴弾をありったけ出せ!! 山ほど積んできたハズだ!!」

 

「しかし、本当に効果はあるのですか!! 爆発する砲弾など!!」

 

「効果は私が保証する!! とにかく数を減らせ!!」

 

 とにかく海軍はセンゴク大将の指揮の下ワールド海賊団や傘下の海賊達を休めなかった

 

 補給もろくにさせずに1隻ずつジワジワと追い詰め

 

 サイファーポールの協力で傘下の海賊団を離反させ最終局面に追い込んだ

 

「クザン二等兵!! 新兵教育後直ぐで悪いが私と頭を取りに行くぞ!!」

 

「あらら、初っぱなから大仕事じゃありませんか!! やってやりましょうよ」

 

「頼もしいな!! 燃え上がる正義を掲げて格好いいじゃない!」

 

「そういうフューチ中尉はどんな正義を掲げているんです?」

 

「わかんない。まだ探し途中のまま正義を遂行しているよ」

 

「面白いっすね」

 

「とにかく今はワールドだ! 頭を討ち取れば海賊団は瓦解する」

 

「了解」

 

 鎖の能力者がワールドの船を周囲の海軍の船で固定し、足場を作る

 

「アイス・エイジ」

 

 更に周辺海域を凍らせ逃げ場を奪う

 

「ワールド!!」

 

「来たか海軍! 1年間の戦い面白かったぜ!!」

 

「くらえ覇王色!!」

 

「バロロロロロロ!!」

 

 私のサーベルはワールドの武装色を纏った鎌で止められる

 

「血が騒ぐ!! 楽しいぜこんな闘争は!! バロロロロロロ!!」

 

「そうかい! こっちは楽しくないよ」

 

「船長!! 海軍と敵対する海賊が周囲を囲んでこのままでは!!」

 

「バロロロロロロ! 俺はこいつの相手で忙しい!! お前らで何とかしろ」

 

「そうかい……そうかい!!」

 

 パッパン

 

「あ!?」

 

「ワールド!!」

 

「海軍があんたさえ討ち取れば俺らは解放してくれるって約束なんだよ!!」

 

「船長悪いが俺達だって死にたくねぇからな」

 

「貴様らまさかサイファーポールの買収に屈したか」

 

「おっと仲間割れのところ悪いけど君達全員死刑執行するよ!!」

 

「な!? 話が違ギャあ!!」

 

「違うも何も末端の兵にそんな話は聞いてないからね」

 

「畜生!! 畜生!! ここまでか!! お前ら副船長命令だ撤退する!!」

 

「させるか!! クザン二等兵! ワールドを凍り漬けにしてインペルダウンにぶちこむ! 私は残党の確保に向かう!!」

 

「了解中尉!!」

 

 こうして世界を震撼させ続けていたワールド海賊団は壊滅

 

 幹部クラスの数人に逃げられたが私は残党20名を捕縛し名を上げるのに成功する

 

 またクザン二等兵はワールド海賊団捕縛の最大功労者とされ大将への道を駆け上がる事となる


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