最近彼女達の様子がおかしい   作:ガラン・ドゥ

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名無しの通りすがりさんのリクエストより


月の少女にプレゼントを

 僕は今、風芽丘図書館という場所にいる。

 はやてが車椅子に乗っていた頃、よく通っていた場所だ。僕も彼女の付き添いで来ていたので馴染みのある場所となっている。

 ここに来たのは学校から出された課題をこなす為。

 内容は『小説本を一冊読んで作者の最も伝えたかったことをレポートに纏める』というものだ。

 長期休みに出せば良いのに、何故学期が始まってからこんな課題を用意したのか……。しかも1週間という短い期限付きで。

 いや、愚痴るのは後で良い。さっさと自分に見合った本を見つけなくては。

 そうは思っているものの、僕はぎっちり端から端まで詰まっている本棚を睨みつけて足を止めてしまっていた。

 試しにと本を取り出してパラパラめくってみるのだが、どうにもしっくり来るものが無くて、また戻してしまうという動作を繰り返し、気がつけば小一時間経っている。

 

 ――駄目だ。こんなんじゃいつまで経ってもお目当ての本を見つけられない。

 

 仕方ないので別の棚へと移動する。

 パッとズラリと並んだタイトルを見てから直感で1つ選んでみると、意外にも興味の惹かれる内容であった。

 早速読書するために設置された机に座って、中身を詳しく読み始める。

 …………。

 なるほど、これは面白い。が、課題用としては明らかに不向きである。ガッチガチの恋愛ものをレポートにするとか恥ずかしくて死んでしまいそうだ。

 名残惜しい気はするが振り出しに戻ってしまった。もう一度探さなければならない。

 仕方がない、と席を立とうとしたところ、後ろから肩をポンポンと叩かれた。

 あまりにも突然のことだったのでビクリとしてしまい、慌てて振り返ればそこにはよく見知った女の子が立っている。

 

「やっぱりノア君だ」

「や、やあ、すずか。こんなところで会うなんて奇遇だね」

 

 すずかはニコリと微笑むと、僕が持っていたものをマジマジと見た。

 

「あっ、その本読んでたんだ。面白いよね」

「うん。どんどん読み進めたくなるけど、これでレポート書くのはちょっと難しいと思ってたところでさ」

 

 恥ずかしいものを見られたような気になって、つい苦笑いを浮かべてしまった。

 すずかはと言うと納得したように頷いている。

 

「そっか、宿題の為に本探してたんだね」

「そうなんだよ。でも中々良さそうなの見つからなくてさ。すずかも同じ目的?」

「ううん、違うよ。私は自分で読むための本借りにきたの。宿題用の本はもう目星つけてるから」

「は~そうなんだ。流石だね。僕は全然だよ……」

 

 やはり本に精通していれば、自然とどれが自分に合っているか分かってしまうものなのだろうか。

 こういった分野は本当に不得意である。

 閉館まであと少しだが、諦めずに1人でまた探しにいくかあ……。

 

「じゃあ、良かったらこれ読んでみる?」

 

 しかし、席を立とうした時、すずかが僕を止めた。彼女は自分の鞄の中をゴソゴソと探し始めると、そこから一冊の本が取り出す。

 

「さっき書店で買ってきたばっかりのものなんだよ。ミステリーものだからノア君も読みやすいと思うんだけど」

「え、良いの? すずかだって早く読みたいんじゃ……」

「大丈夫だよ。私も感想言い合える人がいた方が嬉しいなって思ってたから。それに、まだもう1冊あるから気にしないで」

 

 そう言ってすずかは僕の手に本を持たせたままグイグイと押してくる。思わず受け取ってしまったけれど、正直有り難かった。このままだと閉館までに見つけ出せる自信が無かったからだ。

 僕はお礼を言うとその場でパラパラとページをめくった。確かにこれならレポートが書きやすそうである。

 

「ごめん、ありがとう。急いで読んで返すからさ」

「そんなにすぐじゃなくて良いよ。でも私も読んだら感想言い合おうね」

「うん、わかった。すずかはこれからどうするの?」

「もう目的の本は借りたし、あとは帰るだけだよ」

「じゃあ一緒に帰ろうか」

「うん!」

 

 僕はすずかと共に図書館から出た。

 

 雪は降ってないとはいえ、時折吹くから風が体に突き刺さって僕を震え上がらせる。

 すると、すずかが手袋をした左手で僕の右手を掴んだ。

 

「こうしたら少しは温かいでしょ?」

「う、うん、そうだね。助かるよ」

 

 お互い手を繋いで並木道を歩いていると、ふと思い出したことがあった。

 

「そういえばあと少しすればすずかの誕生日だよね。何か欲しいものある?」

 

 期間にして残り15日といったところか。

 今までもフェイト達に誕生日プレゼントを送ってはいたのだが、正直僕の発想力ではそろそろ引き出しが無くなってきたところなのである。

 それだったらいっそ欲しいものを直接本人に確認した方が、より良いものを送れると思ったのだ。

 今日のお礼も兼ねて彼女の望みはできるだけ敵えてあげたい。

 すずかの方は空いた方の手の人差し指を唇に当てながら空を見て思案している。

 

「えー? ノア君がくれるものだったら何でも素敵だって思えそうだけど、どうしよっかな」

 

 彼女はあーでもないこーでもないとぶつぶつ言っている。

 欲しいものを言う時、相手側の懐事情も考慮しないといけないので、実は結構難しいのかもしれない。

 あと怖いのはすずかからとんでもない品を要求されることか……。

 しかし彼女の口から出た答えは意外なものだった。

 

「それじゃあね、私と1日中一緒にいてほしいな」

「1日中?」

「うん。私の誕生日の前の日って休日でしょ? その日は私の傍を離れずに私の願いを聞いてほしいの」

「えっと、そんなので良いの……?」

 

 なんというか、すずかだったらもっと過激なことを要求してくるものだと思った。

 拉致られた過去もあるし。

 

「良いの良いの。アリサちゃんと二人きりで南国まで行ったっていうから羨ましいなーって思ってたんだあ」

 

 泥酔させられてそのまま襲われたからあまり思い出させないでほしい。

 

「それくらいなら全然問題ないけど……」

「ほんと? じゃあ申し訳ないけど朝から私の家に来てくれるかな?」

「分かった」

 

 しかし一緒にいてほしいだなんて、ずいぶんと穏やかなお願いじゃないだろうか。

 そんなのは日常的に頼まれていてもおかしくないことだ。そう考える時点で僕の日常もだいぶ浸食されてるのだろうが。

 いやまあ穏便に済むことならそれに越したことはないだろう。

 いつもこうだったらなあ、とか考えながら僕はすずかと共に帰路に着く。

 ……このあと立ち寄った喫茶店で、カップル用のパフェを一緒に食べさせられ、周りの視線が微笑ましいやら憎々しいやらでいろんな感情が透けて見えてすごいいたたまれない気持ちになった。

 

 

 

 それから2週間後。

 無事に課題も終わり、僕はすずかの家まで来ていた。

 相変わらずその大きさには圧倒されそうになる。こればっかりは何回来ても慣れるものではないだろう。

 門の横に設置されてあるインターホンを押すと、女性の声が返ってきてすぐに門が開いた。おそらくファリンさんあたりか。

 僕は中央に設置された石畳を渡って月村家の玄関へと辿り着く。

 なんともなしに扉を開けたら――正面からすずかが飛び込んできた。

 

「ノアくーん」

「ちょっすずか!?」

 

 何とか彼女を抱きとめたが、すずかはそのまま顔を近付けてきて、僕の唇に口付けしてきた。

 

「!?!!?」

 

 突然のことに体が硬直してしまい、すずかのなすがままになってしまう。

 玄関前でお互い抱き合った体勢のまま数十秒経ったあたりで、僕はようやく彼女から解放された。

 

「ぷはっ、はあはあ……一体どうしたの……」

「ごめんね? ノア君の姿見えたら我慢できなくなっちゃって」

 

 すずかは頬に手を当てながら恥ずかしそうにしている。

 僕も何だか顔が熱くなってきた。

 

「そ、それはいいんだけど、いきなりするのは心臓によくないよ。びっくりするからさ」

「そうだったね。以後気をつけます」

 

 すずかは行儀良くお辞儀をするが、依然としてニコニコしたままで本当に反省しているのか疑わしい。

 彼女はいつもの調子に戻ったようで僕を中に招き入れた。

 僕が手を離すと、後ろの扉がゴトンという音を立てて閉まる。

 それがまるで檻から出口が消え去った時のような音に聞こえ、今更になってすずかのお願いを安請け合いしたことを後悔することになった。

 

 家の中を進み、案内されたのはすずかの自室である。

 何度か来たことがあるが、やはりそこは広々としていて、そして女の子らしい部屋だった。

 部屋の真ん中には小さなテーブルが置かれていて、その上にはティーポットとカップ、クッキーなどが並べられている。

 一見すれば普通に遊ぶ為に準備したとも取れる。が、さっきのキスのことがあるので油断してはならない。

 僕のそんな疑念を知ってか知らずか、すずかは自分のベッドに座って、自分の隣をポンポンと叩いている。

 そこに座れということなのだろう。

 僕は促されるままにすずかの隣に腰掛けた。

 すると、彼女は枕元から何かを取り出そうとしている。

 さあ何が来る? と思っていたところで、僕の前に出したのは、一冊の本だった。

 それについては良く知っている。彼女が図書館で僕に貸してくれたものだからだ。

 

「まず最初にね、これ読んだ感想聞かせてほしいの」

「……え?」

 

 何を要求してくるのかと戦々恐々してたものだから、思わず素っ頓狂な声を上げてしまった。

 

「私もようやく読み終えたからこれで気兼ねなく語り合えるでしょ? 約束だったもんね」

「いや、そうなんだけどさ……。もっと過激な要求が来るのかと思ってたから……」

「え~、それってどんなこと~?」

 

 すずかの顔がいらずらっぽい表情へと変わる。

 いやこれ絶対何のことか分かってるでしょ。分かった上で僕を弄んで楽しんでるな?

 

「い、いやあ朝から言うようなことでもないし……」

「……ノア君のえっち~」

 

 僕の初めてを奪ったすずか達にだけは言われたくない、という叫びが喉から出かかったが何とかこらえる。

 すずかを恨めしげに見ると、クスクスと上品な笑いを漏らした。

 

「からかい過ぎちゃったね。でも今日はそういうことしないって決めてたの」

「え、本当に……?」

「うん、せっかくノア君と2人きりでいられるんだもん。時間は有効に使わないとね。それでね、ノア君はどのシーンが一番好きだった?」

「え、えっと、そうだなあ……」

 

 急にそんな話題の振られ方されて戸惑ってしまう。

 というか、今すずかから『そういうことはしない』って言葉が出てきたけど、つまり今日は襲われる心配は無いということだろうか。

 なんというか腑に落ちない。

 いや元々彼女達とは健全な付き合いをしていきたいと常々思っていたから、ただ遊ぶだけだったらむしろ大歓迎である。

 しかし、四六時中僕の貞操を狙っている彼女達なので裏があるんじゃないかと疑ってしまう。

 何か、何か見落としはないのだろうか……。

 必死に無い頭を使って思考を巡らせていたのだが、すずかから「はーやーく」と催促されてしまった為にそちらに意識が移ってしまった。

 

 結局午前中は本について語り合うばかりで、特に何か起こるということもなかった。

 『どこが一番見どころに思うか』とか『作者のお気に入りそうな人物はだれか』とか意見を出し合ったのだった。

 本についてはそれ程詳しくない僕であるが、今回に関しては課題用として深く読み込んだということもあり、質問に対してすぐにペラペラと答えることができている。

 僕が意見を述べた後に彼女も感想を言うのだが、その時の姿は本当に楽しそうで、本が大好きなんだなということが伝わってくる。

 普段は妖艶な雰囲気を僕に対してアピールしてるのに、こういった風に好きなものについて語るのは年相応といった印象を受ける。

 普段もこんな感じだったら良いのになあと思うのは無粋だろうか。

 

 そのまま時間はあっという間に過ぎていき、食事時となったので僕達は一旦すずかの部屋を出た。

 僕はてっきりすずかが料理をするものだと思っていたのだが、今回はノエルさんだけが調理部屋へと入っていく。

 その間すずかはずっと僕の隣にいた。

 どうやら今日は本当に特別に何かするということはないらしい。

 一体どういう心境の変化なのかは分からないが、冷めてもアレなので昼食の和風パスタをいただくことにした。

 ノエルさんにお礼を言って、フォークで麺と具材を絡めて口に入れる。

 バター醤油が食欲をそそるし、野菜のあっさりとした味も相まって食べやすい。

 若干慣れない味がした気がするが、家庭の味の差というやつだろう。特段注意することでもない。

 綺麗に食べ終えると再びすずかの部屋へと戻る。

 今度は何をするのかと思っていると、ビデオテープを取り出してビデオデッキに入れた。

 次は映画鑑賞らしい。

 「私が持ってる小説を題材とした映画なんだよ」と、すずかは嬉しそうに答えた。

 ということは原作を読んでいないと理解できない内容なのかもしれない。

 それだったらちょっと困るな、と思っていたが全然そんなことは無く、アクションも派手でかっこよかった。

 それは良いのだけど、結構ガッツリと濡れ場もあり、しかもそういう時に限って隣のすずかが僕の手に自分の手を重ねてギュッと握りしめてくるものだから、めちゃくちゃドギマギしてしまった。

 映画のワンシーンに当てられてだろう、僕は今までにないくらい胸が高なってしまい、それを自制するのに苦労した。

 もう少ししたらすずかを襲っていたかもしれない。いや流石にそれはない……ないよね?

 熱に浮かされたような感じだから暖房が効きすぎなだけかとも思ったが、どうもそうではないようだ。

 一体何なのだろうか。

 その疑問が解ける前に映画が終わってしまい、それと共に多少自分の中の昂りは収まったようだった。

 

 

 

 その後もう一本映画を見たところですっかり日も落ちて、窓の外は真っ暗になっている。

 これから僕はどうすればいいのかと思ったが、すずかは泊まっていって欲しいと言ってきた。寝間着もちゃんと用意しているのだと。

 今日はすずかへの誕生日プレゼントということなので、彼女の言葉にはなるべく従う。

 夕食もごちそうになり、次はいよいよ風呂に入る時間となってしまった。

 

「ね、ねえすずか、やっぱり止めない……?」

「だーめ。今日は私の傍にいてくれるって言ったよね? ちゃんと守ってくれなきゃ駄目だよ」

「それは、そうだけど……」

 

 僕達は今脱衣場でお互いタオル1枚で、全ての服を脱いでいる。

 そこまでは良い。

 いや全然良くはないのだが、お互い生まれたままの姿を見せるのには、悲しいがもう慣れてしまった。

 こんな爛れた関係は一体いつまで続くのだろうか。いや下手すれば大人になっても変わらないだろうな、と予想がつくのが辛いところである。

 いや、今はそんなことどうでも良い。

 僕には現在問題が起きている。

 それは昼間から起きていた体の昂りが全く収まっていないこと。むしろどんどん強くなっている。

 具体的に言うと僕の息子がすごい激しく主張をしているのだ。

 このまますずかと風呂場という閉所に行けば大変なことになる予感がしてならない。

 とりあえず彼女に背を向けて立つことで、僕の惨状は見られていないが、このままではいつバレてもおかしくはない。

 

「い、いや、ちょっと僕調子悪いなーって。少し休んでから入り直すよ」

「えー? さっきまで何とも無かったのに? ノア君って嘘付くの下手だよね」

「うっ」

「さ、ここにいたら本当に風邪引いちゃうよ。早く入ろ」

 

 すずかに背中をグイグイ押されて、為す術なく風呂場へと入っていくことに……。

 

「それじゃあ背中洗うから後ろ向いててね」

「ううっ、はーい……」

 

 彼女は僕を椅子に座らせ、ボディスポンジを持って泡を立て始めた。もうどうにでもなぁれ、といった感じだ。

 スルリという感触が背中を伝っていく。人に洗ってもらう機会なんて無いものだから、かなりこそばゆいし、相変わらず体の火照りが収まらない。

 息子も猛ったままだし、これを見られるのはとにかく不味い。

 彼女が満足するのを祈ってなんとか隠し通すしかないだろうと思っていたのだが、無慈悲な言葉が後ろから告げられる。

 

「はい、背中はお終い。ノア君は前向いてくれるかな」

「……ええ!? いや流石にそれはちょっと」

「なんでー? はやてちゃんにも裸見せたんだよね? 今更恥ずかしがることないと思うんだけど」

「あれは不可抗力だから! 僕が進んで見せた訳じゃないから!」

「それでも見せあったことには変わりないよ。それに、今日1日は私のお願いに付き合ってくれるんでしょ? 男の子に二言はないよね?」

「ぐっ、それは……」

「ねえ、ノア君にお願い」

 

 猫なで声で懇願してくるすずかに、僕は断腸の思いで彼女に前を向けた。

 そうすれば当然大きくなったものを見られる訳で……。

 

「……わあ」

 

 すずかは短く驚きの声を上げた。

 こ、殺してくれ……。

 何が悲しくてこんな羞恥プレイをさせられなければいけないのか。

 あまりの恥ずかしさに顔を手で覆いたくなるが、その前にすずかは僕のそびえ立ったものに対して顔を近付けてくる。

 そして……。

 

「……ふー」

「うわっ!」

 

 なんと息を吹き掛けてきた。それに対して当然の如く反応してしまう。

 

「ちょ、ちょっと、すずか何してるの!?」

「こんなに大きくなったの初めて見ちゃったから、つい」

「ついじゃないよ! そういうことはしないって朝言ってたんじゃん!?」

「うんそうだね。だから私からはノア君には触れないよ?」

「……え?」

「でもノア君からしてくるんだったら、それはもうしょうがないよね? 私はそんな約束してないんだもん」

「何を……」

 

 言っているんだ、と言いかけたところでようやく気付いた。この体の火照り(ほてり)の正体を。

 所謂欲求不満のそれなのだ。

 

「……食事の時に何か入れたんでしょ」

「危ないものは入れてないよ。ただ精の付くものを大量に入れてねってノエルに頼んだだけ」

 

 うん、そりゃあこんな風になる訳だ。

 

「ちなみになんでこんなことを……?」

「だって、ノア君から押し倒してくれること無いんだもん。誕生日を祝ってくれるって言うから、折角なら可愛がってほしいなって」

 

 すずかは邪気の無い笑顔でスラスラと僕の質問に答える。

 つまるところ、僕は最初から彼女の手の中で踊らされてた訳で、本が好きなのも本心なのだろうけど、これを狙ってたのもまた本心ということだ。

 ……こんな風に冷静さを保っているように見せかけているが、実のところ興奮がもう我慢できなくなっている。

 ここですずかが何らかのアクションを起こせば、理性を保てる自信が無い。

 

「ねえ、ノア君。私もノア君と同じもの食べたんだよ? も、もうね、限界なんだあ。だから──」

 

 ──ノア君のでいっぱい気持ちよくさせて。

 すずかからの言葉を革切りに、僕はそこで意識を手放した。




※今回のヒロインの誕生日は完全に捏造です。
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