本編どうぞ
「お前…零斗?」
気づけばビルの屋上は夜景に包まれていた。
屋上のドアから出てきたのは花音と同様スーツに身を包んだ零斗だった。しかし花音と零斗を除く6人は急に零斗が出てきたり花音がライオトルーパーで連行したりしたため理解が追い付いていない。
「手荒な真似をして悪かったな。だがドライブシステムに関わる皆に説明をしたくてな。」
「ちょっと待ちなさい!零斗も花音も一体何を企んでいるのよ!この一連の騒動は何よ!」
「落ち着いて千聖ちゃん。零斗君が説明してくれるから。」
「なあ零斗、プロジェクトロイミュナイトって何なんだよ。人をロイミュードにして何が目的なんだ!」
「…プロジェクトロイミュナイトは人類救済の一手段だ。人間をロイミュードに変えることで食料や水の供給を断つ。今世界が抱えている諸問題を大々的に解決するのが目的だ。」
「…ちょっと待って、人間をロイミュードにするのは倫理的にも問題ありだよ!そもそも、普通の高校生がなんでそんな計画を実行しようと思ったの?」
「俺と花音は確かに高校生ではあるが同時にコアドライビアの研究者でもある。」
「え?二人とも…研究者?それも…コアドライビアの?」
「ああ、それともう1つ……俺と花音はハーレー=ロルに育てられた。」
その言葉に六人全員が驚愕する。二人が研究者で六人が親しんだハーレーに育てられたと言う事実。六人の思考回路を混乱させるのに十分な情報が大量に流れる。
「まさか私と同じでおじいちゃんに育てられたなんて…。でも!そんな計画おじいちゃんだったら止めるように言うはずだよ!同じ研究者として私もその計画は見過ごせないよ!」
「だから俺らはハーレーの目が行き届かない大道研究所にいたわけだ。そうすればハーレーが止めるように言うこともなくなる。わざわざ大道研究所に資料を置いてこのビルに来るよう仕向けといたらお前ら来たからな。」
「おかしいよ二人とも!今世界中で問題を抱えているのは事実だけどそれを解決しようと必死で努力している研究者だっているはず!プロジェクトロイミュナイトなんて計画する必要もないよ!」
「そうやって真面目に努力してる研究者はどうせ権力に押し潰される。今の研究者を囲む世界はそんな世界だ。そんな世界で全うに問題を解決しようと努力するなんて馬鹿馬鹿しい。」
「そんなの間違ってるよ!」
「間違ってねぇよ。どうせ今のご時世利益やら名誉やらに目が眩んで足の引っ張りあいしかできない。世界を良くしたいならそんな世界を一新しなければならない。」
「…」
否定したい現実。彩にはこれまでそとの世界が見えてなかったことを痛感させられた。否定したいが認めざるを得ない世界を目の前に彩は言葉がつまる。
「それともう1つ。この計画を画策した理由の1つにハーレーの愚行も含まれている。」
「なんで…なんでおじいちゃんが出てくるの!愚行ってなに!」
「さっきから聞いていればそんな世界に絶望したようにしか見えないな…。」
「御託はいい。さあ答えを聞かせて貰おうか。俺達に協力するか、楯突くか。」
迫られる二択を前にチームドライブが出す回答は…
「いやだね、お前ら二人がその計画を押し進めるっていうなら俺らは力ずくで止める!」
「交渉成立ならず…か。ならばここで地獄を見せてやる。」
「お前、そのシフトカーは…!」
零斗が取り出したのはシンジ達が以前見たことのある、金色のシフトカーであった。
「シフトゴルドハートロン。お前らも見たことあるだろ。」
「嘘でしょ…あなたまさか!」
Fire… AllCore…
シフトカー後方左側のスイッチを押した後零斗は力強くシフトブレスに装填する。
ドライブシステムとロイミュードシステムが混じったようなエフェクトと共に零斗はハートへと変貌を遂げた。
「そんな…零斗がハート?零斗!私と零斗と花音は親友じゃなかったの!?なんで私達を襲うようなことをしたの!?」
「知れたこと…お前らが計画の邪魔をしようと画策してたからだろ。」
「花音!あなたも黙ってないで何かいいなさいよ!速く零斗を止めるわよ!」
「はぁ…千聖ちゃん、興味本意で計画を探ろうとしたことがダメだったこと、まだ分からないの?千聖ちゃんは私達にまだ楯突くの?」
「ええ、あなた達の友達として絶対に止める!」
「そっか…じゃあ私も行こうかな。」
花音はブレイクガンナーと刃を持つ金色のシフトカーらしきものを取り出す。シフトカーらしきものの正体はライノスーパーバイラルコア。
ブレイクガンナーに装填すると金と紫のパーツが花音を包み込んで魔進チェイサーへと変貌を遂げた。
「花音が…魔進チェイサー…?」
気づけば千聖の目には涙が溢れていた。親友と思っていた二人。その二人が今や敵となり自分達に襲いかかろうとする。その現実に耐えられるほどのメンタルなど千聖は持ち合わせていなかった。
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