鶏が先か、卵が先か   作:楊枝

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四章が終わるまであと一話です



嘘つきパラドックス

 

 

 自室のベッドに寝転びながら、櫛田さんとチャットを交わす。可愛らしいスタンプ付きの返事に顔がにやけていれば、堀北さんから「気色悪いわよ」と容赦ない言葉が飛んでくる。どうやらまだ機嫌が悪いらしい。

 ベッドに肘をついて体を起こし、眉を寄せたまま本に目を落としている堀北さんを見る。

 

「もう、猿グループのことは仕方ないって。高円寺くんがいるんだよ? 遅かれ早かれ結果は変わらなかったと思うよ」

「同じグループのメンバーとして彼の暴走を止めるのが責任ってものでしょう? あり得ないわ」

「無茶を言わないで無茶を。過ぎたことはどうしようもないよ。これを機に堀北さんも高円寺くんのゴーイングマイウェイぶりを理解するべきだ」

 

 清隆くんと夕食を終えた後、堀北さんから鬼電が来たので清隆くんとは一旦別れ、自室で待っている堀北さんの元へとやってきたのだが、それはもう再三説明させられた。

 清隆くんに続いて二度目の説明で慣れていたとは言え、堀北さんからの追及は凄まじく、喋っているだけなのにどっと疲れた。

 

 私の懸命な説明は何だったのか、未だに納得いっていないらしい堀北さんが眉間に皺を寄せながら目を瞑り、何度も首を左右に振る。

 

「今度彼に会ったら直接叱責しておくわ。また転落するのは勘弁願いたいもの」

「高円寺くんが大人しく話聞くと思う? 外野よりも、堀北さんは自分のグループに集中した方がいいよ。なんか凄いメンバーが寄せ集められてるんだし」

 

 高円寺くんの話題だと、同じグループであった以上一生責められそうだ。ここは話題を変えていかなければ。

 

「確かに厄介な相手ばかりだけど、遅れを取るつもりはないから」

 

 頼もしいものだ。眩しいものでも見るかのように目を細めて、彼女に視線をやった。

 

 ……と、堀北さんに聞きたいことがあったのを思い出す。唐突ではあるが、話題に出した。

 

「ね、ね、どうだった? 私のおすすめ食事処朝昼晩コース」

 

 ワクワクしながら返事を待つ。堀北さんは一瞬虚を突かれたような顔をして、それから視線を本に落としぶっきらぼうに答えた。

 

「……悪くなかったわ」

 

 どうやらちゃんと行ってくれたらしい。ニコニコ笑みが深まった。

 

「まだ全部は回れてないでしょ? 明日も回って、堀北さんの一番悪くなかったところ教えてね」

「そんなこと聞いてどうするの。何か意味でもあるの?」

「意味はないけど、好きなものを共有するのは楽しいでしょ?」

 

 堀北さんが理解不能という顔をした。そんな露骨に顔に出さんでも。

 

 食い下がっていれば、渋々といった様子で話してくれる。聞いている感じ、食べ物の話以外堀北さんの口から出てくる話題はない。彼女の周りで何か変わったことはなさそうだ。実は後を尾けられているといった話が出たらどうしようかと思ったが、そんな様子もなさそうなので安心する。

 そもそも、後を尾けても堀北さんは潔白にも程がある行動しかしていないため、何も収穫が得られず早々に尾行をやめた可能性の方が高い。

 堀北さん傍から見たらマイペースに美味しいご飯食べに行ってるだけの可愛い女の子だよ。スイーツ系もおすすめしてるから、私がおすすめしたところをちゃんと行ってくれてるなら、堀北さんは美味しくて甘いものをこっそり一人で食べに行ってるだけのいじらしくて恥ずかしがり屋の本当に可愛い女の子ってだけだよわかるの。

 

 Cクラスの彼らがビミョーな顔になっているのを想像して、一人面白くなってしまう。

 肩を震わせつつなんとか笑い声を出すのだけは堪えていると、堀北さんからまた「気色悪いわよ」と容赦ない言葉が飛んできた。ひどい。

 

 ここで、視界の端でベッドの上に置いていた携帯が震えていることに気づく。

 

「あ、清隆くんだ」

「また? 本当にあなたたちはやり取りが多いわね」

「まあ船上だと部屋もグループも違うし、どうしてもね……」

 

 学校とは違い船上では常時マナーモード、試験中は電源を切っていることが多いため、私がチャットより電話の方が気付きやすいということを理解した清隆くんは、かなり電話頻度を上げていた。こんな調子で学校に戻ったら、余計に酷くなるような気がしないでもないが、お互いこういう事態に陥った場合の対処に慣れるためにも必要不可欠な通過点だったのだろうと思う。

 なんにしろ、船上では電話に出ない理由がない。他に大した用事があるわけでもないし。

 

 応答ボタンを押し、耳に携帯を当てた。

 

「はーい」

『葵。今から一緒にその辺歩かないか』

「それは全然構わないけど。何かあったの?」

『同室のメンバーが荒れててな。落ち着いて寝れそうにない』

「あー……高円寺くん?」

『と、幸村が直前まで言い合いしてたんだ。かなり一方的だったがな』

 

 脳内には、飄々としている高円寺くんに噛み付く幸村くんが思い浮かんでいた。そしてこの想像はおそらく間違っていない。想像に容易い。

 

「オッケー。待ち合わせは3階の階段にさしかかるところでいいかな」

『ああ。待ってる』

 

 電話を切り、出掛ける準備を始める。とはいっても、寝転んでいたから乱れていた髪を直す程度だが。

 手早く出掛ける準備を終えて、読書中の堀北さんに行ってきますと声をかける。堀北さんが返事代わりだろう、一度コクンと頷いてくれたのを見てから、彼女に手を振って部屋を出た。

 

 

 階段を降りてすぐ、手持ち無沙汰な様子で壁にもたれて待っている清隆くんを見つける。足音で私が来ていることに気づいていたんだろう、清隆くんは既に顔を上げていて、目が合えばゆるりと目尻を緩ませた。

 

「お待たせ清隆くん」

「オレも今来たばかりだ」

 

 お互いに歩み寄り、それから並んで歩き始める。時間が遅いこともあり、周囲に人はあまり見当たらない。

 夏とはいえ、夜、それも海の上となればかなり肌寒いものだ。その分繋いだ手が温かくてほっとする。

 

「どこか行きたいところある?」

「どこでも……ああ、でもこんな夜遅くに船外のデッキに行ったことはなかったな。行ってみないか?」

 

 船外のデッキか。……今の時間だと、もしかしたら鉢合わせてしまう可能性が高いな。

 

「それなら、私も清隆くんを連れて行きたい場所があるんだ。佐倉さんに教えてもらったんだけど、見晴らしが良くてすごく綺麗な場所だよ! 誰も知らないみたいだし、静かで落ち着いてたよ」

「もちろんそっちでもいいが……」

「よし、決まり!」

「デッキにも行ってみたい」

「……よし、後でデッキにも行こうか」

「ああ。楽しみだ」

 

 清隆くんを連れて、昼間佐倉さんに連れて行ってもらった場所を目指して歩く。昼間の景色は素晴らしかったが、果たして夜だとどうなるか。

 

「うわぁ……!」

「コレは凄いな……」

 

 案内したのは船外のデッキとは違い、申し訳程度の手すりがついた小さなデッキだ。船の表が船外のデッキなら、こっちは完全に裏側だろう。だが、余計な屋根がなく、ガラスに覆われているわけでもない。開かれた場所から見上げた空は、息を呑むほど綺麗だった。

 昼間は船が上げる水飛沫がキラキラ光って見えたのだが、さすがに夜となると真っ暗で見えそうにない。無意識に乗り出した身は、清隆くんによりキッチリと戻された。

 

 二人で空を見上げて、ぼーっとする。誰もいないから本当に静かだ。船の稼働音が遠くから聞こえてくる以外に音はない。

 

「……眠くなってきた……」

「……私も……」

 

 そういえば少し戻れば円形の施設用大型ソファがあったな、と再び清隆くんを連れて歩き出す。ソファを見つければ先に清隆くんを座らせ、私もすぐ隣に腰を下ろした。

 誰に見られるわけでもないので、遠慮なくあくびをする。隣で清隆くんも小さくあくびをしていた。

 

「ちょっと仮眠してから、デッキ行こうか……」

「ああ……久しぶりに葵と一緒だな……」

 

 どちらからともなく相手の体に寄り添って、相手の体に腕を回して、ゆっくりとソファに倒れ込む。

 

 ───久しぶりに、熟睡できそうだ。

 

 心地の良い体温を感じながら、静かに意識を手放していく。

 

 

 

 数時間後。つまり0時を回った深夜。

 

 ようやく目を覚まして、未だぐっすり眠り込んでいる清隆くんにつられてさらに寝そうになりながら、何とか耐えつつ清隆くんの体を揺らして起こす。

 軽く唸りながら体を起こした清隆くんに、解放された私も続いてソファから起き上がった。

 

「もう0時過ぎてるよ……部屋に戻らないと」

「ん……デッキ行こう」

「そこは忘れてなかったんかい」

 

 寝起きながら思わずキレ良くツッコむ。私も忘れてなかったとはいえ、今日はもう遅いしこのまま解散とばかり思っていた。

 まあ、あの大きな船外のデッキとなると、まだ人はいるだろう。なら、今から行っても構わないか。

 

 とりあえず、と声を上げた。

 

「喉乾いたし、一旦何か飲み物探しに行かない?」

「オレも喉が渇いた。何か飲みに行こう」

 

 満場一致で最初に一階へと向かう。起きてすぐはなんとなく飲み物が欲しくなるのは、人類皆共通だと思う(過言)

 

 この時間にカフェ等は空いていないため、必然的に自販機へと向かうことになった。一階の自販機といえば、学生には関係のない居酒屋やバーなどの施設ばかりが立ち並んでいる箇所にあるため、自然と生徒は誰も寄り付かなくなっている。

 途中、何人か見たことのある先生たちがソファで寛いだりして思い思いに過ごしているのを横目に、清隆くんと自販機を目指して歩く。

 

 そして自販機の近くまで行くと、見覚えのある後ろ姿を発見した。

 

「………」

「………」

 

 清隆くんとお互い無言で気配を殺し、特に合図という合図もなく、ある3人組……茶柱先生、星之宮先生、真嶋先生のいるバーのもとへとギリギリの位置まで近寄っていく。

 

 あまり近づきすぎてはバレてしまうため無理はできないが、十分会話を聞き取れる範囲まで辿り着いた。

 

「なんかさー、久しぶりよね。この3人がこうしてゆっくり腰を下ろすなんてさ」

「因果なものだ。巡り巡って、結局俺たちは教師という道を選んだんだからな」

「よせ。そんな話をしてもなんの意味もない」

 

 思い出話に花を咲かせている先生3人組。話題は徐々に移り変わる。

 

「───おまえは常に私の前に居なければ我慢ならない口だ。一つ一つの行動に先回りしていなければ納得しない。だから一之瀬を兎グループにしたんだろう?」

 

 茶柱先生がカクテルをちびちび口に含みながら、鋭く星之宮先生を睨んだ。それに対する星之宮先生の態度は飄々としたものだ。

 星之宮先生は、グラスにストレートで注いだウイスキーを手元で悪戯に揺らしている。

 

「私は本当に一之瀬さんには学ぶべき点があると思ったから竜グループから外しただけ。そりゃあ? サエちゃんが綾小路くんを気にかけてる点は気になるけど。ただの偶然なんだから。偶然偶然。島の試験が終わった時、綾小路くんがリーダーだったことなんて、全然気になってないしー?」

 

 茶柱先生と星之宮先生との間でバチバチと火花が散っているのが見えた。相変わらず仲がいいことだ。

 

 ───耳に入れるべき情報は入れることができた。この場合は清隆くんの耳を指す。

 

 もう行こう、と繋いでいた手を引かれた。頷いて、清隆くんの後をついて歩き出す。

 これ以上の長居は無用だ。私たちが話を聞いていたことがバレたら、それこそ面倒なことになりかねない。何事も適当が一番なのだ。

 

 

 

 

§

 

 

 

 

 船外のデッキにある2人掛けの椅子に座って、空を見上げる。さっき佐倉さんとの秘密の場所で見た夜空も綺麗だったが、此処から見る夜空も充分に綺麗だった。

 吸い込まれそうな闇の中で浮かぶ満天の星に、自然と頰が緩む。目はきっと輝いているだろう。いつまでも見ていられる、それくらい美しい光景だった。

 

 周囲にはまばらに人がいた。連れ立った男女が多い印象を受けたが、明かりは殆どないため顔まではわからなかった。

 此処で知り合いを見かけたら面白いのだが、わざわざ正面までいって逐一カップルの顔を確認しに行くとか雰囲気ぶち壊しというか、もはやサイコパスの所業である。私はサイコパスとはほど遠い人間なのだ。大人しく清隆くんと隅っこの席に着いた。

 

「綺麗だねぇ」

「ああ。本当に……いつまでも見ていられる」

 

 感嘆の吐息をこぼし、真っ直ぐ夜空を見上げる清隆くんを横目で見守る。感情を共有できているのが嬉しくて、より一層ニコニコと頰が緩んだ。

 同じように再び夜空を見上げる。それから距離を縮めて、内緒話をするように声を潜めた。

 

「ね。清隆くんは、今回どう動くつもりなの?」

「どう動くも。特に予定はないな」

 

 距離を縮めた私に合わせるように、清隆くんも身を寄せてくる。余裕のある2人掛けの椅子で、中央にぎゅうぎゅう2人で身を寄せ合っているのはなかなかシュールな光景だと思う。

 

 いや。それよりも、だ。

 

 目を丸め、パッと清隆くんを見上げた。私を見ていたらしい清隆くんとバッチリ目が合う。目が合えば、清隆くんは嬉しそうに目尻を緩めた。

 

「さっきの話聞いたよね?」

「一之瀬のことか? だが監視役といっても、オレが何もしなければ問題はないだろ」

「……何もしないの?」

「して欲しいのか?」

「そういうわけじゃないけど……」

 

 とはいえ、私はともかく清隆くんは動くべきなんじゃないのか。いや、だってここ重要な出来事では。Dクラスの、ひいては清隆くんの今後を左右する、かなり大事な局面ではないだろうか? なのに、動かない……?

 

 真意を探ろうと、ジッと清隆くんを見上げた。自然と見つめ合う形になる。お互いに動くことはない。

 

「本当に何もしないの? 今の状態じゃ、手数は少ないし……そう。例えば、清隆くんと同じグループの軽井沢さん。彼女の求心力には目を瞠るものがある」

「次は軽井沢か」

「次って何?」

「こっちの話だ」

 

 清隆くんが目を逸らした。どことなく機嫌が悪くなったように見えて不思議に思うが、これ以上尋ねても答えてくれそうにないことは察することができたので、追及はやめておく。

 それに私が聞きたいことは別にあるのだ。

 

「清隆くんだって思ってるでしょ。私たちには圧倒的に目と耳が足りないって」

「別に」

「別にって……」

 

 適当すぎる返事に困惑する。こんな調子で、清隆くんのグループは大丈夫なんだろうか? というより、現時点で清隆くんの目指しているゴールがわからない。……正しくはわからなくなった、か。

 

「……本当に何もしない?」

「しない。する必要がない。結果はもう出した。これ以上茶柱に従う理由はない。なによりあいつは嘘をついている。それが分かった以上、あいつの自己満足には付き合いきれない」

「でもクラスが上がればもらえるポイントは高くなって、沢山遊べるようになるよ?」

「…………しない」

 

 ちょっと間はあったが、頑なに返事は変わらなかった。

 なるほど、そうきたか。まあ私も裏で動き始めた以上、他所で反動が……流れが変わってしまうことは、予想できていたことだ。

 

 ───否。覚悟はとうにできている。

 

 一度目を閉じる。頭を、……気持ちを整理する。

 

「……オーケー、わかった。清隆くんは兎グループで好きなだけぴょんぴょんしてて」

「ぴょんぴょんって何だよ」

「一之瀬さんと一緒に」

「余計な一言を追加するな」

 

 私が目指している終着点は、実を結ぶにはまだまだ当分先だ。だから多少流れが変わったところでいくらでも修正は利く。否、修正が利くように動かなければならない。私にはその責任がある。

 

 気長に行こうじゃないかと、脱力して肩をストンと落とした。

 清隆くんは少し黙り込んでから、ゆっくり口を開いた。

 

「……堀北の目と耳が足りないのは事実だ。だが、オレたちがいる。いくらでもサポートしようがある」

 

 堀北にはこれからもリーダーとして前に立ってもらわないといけないからな、と続いた清隆くんの言葉にきょとんとした。

 

 ……どうやら清隆くんは私たちじゃなくて、堀北さんの目と耳が足りないと判断しているらしい。

 

「そ、そっちかぁ……」

「逆に聞くが、オレたちが目と耳を確保する必要があるのか? オレはこれから先、必要以上にクラス間競争に関与するつもりはない。オレたちがいつも通りの日常を過ごせる程度には手を出すつもりだが、それ以上は労力の無駄だ」

 

 清隆くんの意見も尤もだ。目と耳が足りないと言っているのは、いわば私の我儘に過ぎない。私は清隆くんに……軽井沢さんと関わりを持って欲しくて提案したのだ。

 私も私基準で動くことを決めたとはいえ、清隆くんの周囲で起こる、もうハッキリ言ってしまえば女の子関連の出来事にはこれからも全力で関わらない方向でいくつもりだった。この辺は傍観する姿勢は変わっていない。

 

 ……が、清隆くんがこんな調子のため、これからも色々と齟齬が出てくるんだろうなと悟った目をした。

 

 清隆くんによりぐっと手を握られる。そのまま手を引っ張られて、体が傾いた。

 

「葵は目と耳を手に入れて、どうするつもりなんだ? そもそも今まではどんなに状況に迫られても動こうとしなかっただろ。葵が考えを改めた理由は何だ?」

 

 鼻頭が触れ合う距離で、清隆くんが私をジッと見ている。

 心臓の裏側まで見透かされそうな目だ。だが、視線を逸らすことはない。

 

 

 

「───お前は一体、何を企んでいる?」

 

 

 

 嘘偽りは許さない。口に出さずとも、伝わってくる圧で清隆くんの言いたいことを察する。だとすれば、私も真剣に返答するのみだ。

 

 真っ直ぐに見つめ返し、自信を持って、ハッキリと意思を告げた。

 

 

 

「あの時言った言葉に嘘はない。私はずっと、先を見据えて動いてるよ」

 

 

 

 しばらくお互い無言で見つめ合う。

 

 清隆くんは細めていた目をゆっくりと元に戻して、静かに言った。

 

「……信じる、からな」

「うん。清隆くんも知ってるでしょ。私、今まで一度だって嘘ついたことはないよ」

「知ってる」

「冗談ならいっぱい言ってるけど」

「それも知ってる。違いくらいわかる」

 

 一度軽く息を吐いて、清隆くんが私にもたれかかってきた。肩に清隆くんの頭が乗る。

 その頭に手を乗せてゆっくりと撫でながら、一段落して落ち着いたのもあり、私もまたのんびりと星空鑑賞を始めた。

 

 

 

 

 




これもう砂糖の加減わかんなくなってきたな…
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