銀河帝国召喚   作:秋山大祭り

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第0話 プロローグ


来訪者

   A long time ago in a galaxy far, far away..

   遠い昔、はるか彼方の銀河系で..

 

 

 

          STAR WARS 

 

          銀河帝国召喚

 

 

 

     

 

 

 

 腐敗と混沌に満ちた銀河共和国が打倒され、銀河帝国による新たな秩序により、人々は安全と安心な社会を手にする事ができた。

 しかし、一部の愚かな共和主義者達は自らの妄執を実現すべく、帝国のニューオーダーを破壊しようと各地で野蛮なテロリズムを加速させていった。共和民主主義なるおぞましい退廃思想を掲げ、無垢の帝国市民を洗脳し栄えある帝国の平和と秩序を破壊すべく、その魔の手を伸ばしつつあった。

 だが、栄えある銀河の支配者にして守護者である偉大なる皇帝パルパティーンは屈しはしなかった。銀河の平和と秩序を乱す愚かな狂信者と、残虐非道なテロリズムを繰り返す共和主義者共の残党に対して正義の鉄槌を振り下ろすべく、自らの右腕にして弟子であるシスの暗黒卿 ダース・ベイダーを送り込むのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

      

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 星々がきらめく宇宙、漆黒のベールを切り裂くように、その白銀の艦隊は進む。銀河帝国が誇る〔インペリアル級スターデストロイヤー デヴァステイター〕そしてその同型艦を含めると十数隻にも及ぶ大艦隊であった。

 デヴァステイターの艦橋で彼は目の前の惑星を静かに見つめていた。尤も、彼の表情が分かる者は誰もいない。

 

 「ベイダー卿」

 

 後ろから声をかけられ、ダース・ベイダーは後ろを振り返る。

 

 「交渉はどうなった?」

 

 「決裂です。話にもなりませんでした。」

 

 一週間前にこの宙域に到着した彼ら帝国軍の部隊は、先行させていた偵察用ドロイドからの情報で、すでに目の前の惑星のおおまかな国家 地名 民族 文化についてある程度情報を得ていた。

 神聖ミリシアル帝国を中心とした第一文明圏

 ムー王国を中心とした第二文明圏

 パーパルディア皇国と大小様々な小国が存在する第三文明圏

 この中で列強として扱われ最強の軍事力を保有するとされるミリシアル帝国とムー王国に対して服属を要求したのが一週間前であり、その最後通牒の結果がさきほどまで行われていたのであった。

 

 「所詮は辺境の野蛮人です。理解するだけの脳など持ちえていないのでしょう。」

 

 ダルダ・ワイート少佐は嘲笑を浮かべそう言った。ベイダーの補佐役として新しく与えられた士官であるが能力面はともかく自身の感情を優先させる癖があり人格面でも、かなり問題のある人物であった。

 

 「彼らが要求に応じないのは予定通りだ。むしろ交渉を放棄したおかげで大義名分も手に入る。」

 

 「では、すぐに攻撃を?」

 

 「3隻を軌道上に残し、その他の艦は降下を開始せよ。」

 

 「降下?軌道爆撃だけで事足りると思いますが。」

 

 スター・デストロイヤーに搭載されているターボレーザーやヘビーレーザー、熱核ミサイル等の武装は惑星内の都市を焦土に変えるには充分な破壊力を持っている。わざわざ惑星内に降下せずとも、スター・デストロイヤーはその名前のとおり一日あれば、この星を徹底的に破壊し尽くす事など簡単な事なのだ。

 

 「シールドもファイターも無い現地民に我々が負けると思うのか?」

     

 「い…いえ そのような事は…」

 

 「今回の遠征は、皇帝陛下の掲げる平和と秩序を享受する事のできない哀れな原始人を暴虐な圧制者から解放し救済する事だ。不必要な犠牲を増やす事を陛下はお望みではない。」

 

 ベイダーは機械的に、まるで録音されたホログラムのように言葉を続ける。

 

 「何よりも、この地に潜伏する叛乱軍を調査する事が重要なのだ。無知な現地民がどれだけ退廃思想に毒されているか皇帝陛下は気になされておられる。」

 

 「おぉ…皇帝陛下はそこまでお考えになられていたとは…このダルダ感服いたしました。」

 

 徹底した皇帝の崇拝者であるダルダは納得したようだ。彼にとって銀河帝国皇帝シーヴ・パルパティーンは全知全能の神のような存在なのだ。

 

 「ベイダー卿 間もなく降下の準備が整います。如何なさいますか?」

 

 兵士の一人がそう報告する。ベイダーは深く頷き指令を出した。

 

 「直ちに降下上陸を開始する。総員に対し戦闘準備を完了させ待機せよ。」

 

 

 今、銀河帝国の新たな戦いの火蓋が落とされようとしていた

 




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