魔法少女リリカルなのは 魂を受け継ぐ魔神皇帝 作:ユニコーン
ストックを修正しながらの投稿です!
主人公はまだ出てきません…
それでは、どうぞ!
臨海空港を見下ろしていたスバルは、普段吹いている風の中に、聞かない音を拾った。
怪しげに思いふと視線を空港から外して遠い海に向けると、小さい影が薄らと数多く見えた気がした。
「ねえ、ギン姉。あそこの空に何か見えない?」
「え? どこ?」
「ほらあそこ、何か見えない?」
スバルはギンガに自分が見えた影を確認して貰おうと、その方向を指差した。
ギンガはスバルが指を差す方向に視線を向かわせる。
すると薄らと黒い影がくっきりと見えた。
「ん~…何か沢山見えるね?」
「今日ってクラナガンで何か大きなイベントあったっけ? そんな連絡貰ってないけど」
「地上の演習なら私にも連絡来てるはずだし…それに地上部隊に空を飛べる局員は少ないし…何だろう?」
二人があれこれ話している内に、影がどんどん大きくなっていきその姿が見えてきた。
見た感じ、鳥のような姿に見える。
<―――ピリリリリッ!ピリリリリッ!>
「「!?」」
突然、遠い空の影が見え始めたのと同時にスバルの端末から緊急アラートが鳴った。
「アラート!? いったい何が!?」
『こちらライトニング4! 緊急事態につき現場報告をします! サードアベニューF23路地裏にて、レリックと思しきケースを発見! それとケースを持っていたらしい小さな女の子が一人! 女の子は意識不明です、指示をお願いします!』
「「レリック!?」」
アラートの発信源はスバルが所属している機動六課の同僚【キャロ・ル・ルシエ】からだった。
今日は非番となり出かけていた様だが、道中で事件に遭った様だ。
そして、どうやらレリックの入っていたであろうケースと一緒に意識不明の少女を見つけたらしい。
『スバル!』
「八神部隊長!?」
スバルの目の前にモニターが強制展開し、スバルが所属している機動六課部隊長【八神 はやて】二等陸佐が慌てた表情で映った。
『緊急事態や、折角の休暇のところ悪いけどレリックの確保に向かって!」
この時、スバルの横で聞いていたギンガは疑問に思った。
緊急通信が流れるのとほぼ同時に、あの空に何かがクラナガン方向に飛んでいる。
そしてレリック…もしや、今管理世界を騒がしている広域指名手配犯【ジェイル・スカリエッティ】と関係があるのではと。
となれば、あの空に見える影はレリックを狙って現れるガジェット・ドローンの可能性が高い。
「横から失礼します、此方地上第108部隊所属のギンガ・ナカジマです!」
『え、ギンガも一緒やったんか!?』
「はい! 私達は今、臨海空港の近くに居るのですが、西方の空にガジェットと思われる影が大群でクラナガンに向かっている模様です!」
『なんやて!?』
「私は機動六課の任務に協力する許可を父から貰っています! 私もこれからスバルと共に合流地点に向かわせてください!」
『…せやな、もしガジェットが空に布陣してるんやったら戦力を二手に割かなあかんし、ほならギンガはスバルと一緒にティアナ達と合流してレリックの確保をお願い!』
「「了解!」」
はやてと通信を終えた二人は気合を入れて自分達の母の形見であり、相棒でもあるデバイスを掴んで空に掲げる。
「ブリッツキャリバー!」
「マッハキャリバー!」
「「セットアップ!!」」
[[stand by ready! set up!!]]
「行くわよ、スバル!」
「うん!」
はやてから協力許可を得たギンガはスバルと共にその場でセットアップし、空を架ける光る道『ウィングロード』を展開し、デバイスのローラーブレードを走らせて現場へと向かった。
――――サードアベニューF23路地裏――――
「うん、バイタルは安定してるわね。危険な反応もないし……心配ないわ」
「そうですか、よかったぁ…」
キャロの緊急要請を聞いて出動してきた起動六課の保健医【シャマル】は、エリオ達が見つけた少女を診察していた。
今ここにいる面々はスバルの同僚【ティアナ・ランスター二等陸士】【エリオ・モンディアル三等陸士】【キャロ・ル・ルシエ三等陸士】
そしてはやての家族【シャマル保健医】守護獣【ザフィーラ】の五人と問題の少女一人だ。
なのは達隊長陣が到着するまで、レリックに封印を施して少女を介抱して待っていた。
「すいません、遅れました!」
「あら、早かったわねスバルって、ギンガさん!?」
ティアナはスバルが到着するのが以外にも早いと思い、声を掛けながら振り向いたらなんと、先輩であるギンガまでいて驚いていた。
それに、ギンガは108部隊に所属しているので機動六課の任務に来るとはまず誰も思わないだろう。
「初めまして、ギンガ・ナカジマ陸曹です! 今回の捜査は私達第108部隊が追っている事件と関わりがある可能性があるので参加させていただきました! 八神部隊長とは既にアポを取っておりますので、よろしくお願いします!」
ギンガは敬礼をしながら自己紹介をした。それに答えるようにキャロ、エリオ、ティアナもまた敬礼をしながら自己紹介をする。
「機動六課ライトニング分隊所属のエリオ・モンディアル三等陸士です! よろしくお願いします!」
「同じく機動六課ライトニング分隊所属、キャロ・ル・ルシエ三等陸士です!」
「機動六課スターズ分隊所属、ティアナ・ランスター二等陸士です!」
「でも衰弱しているし、こればっかりは魔法ではどうしようも…あら、いつの間に来てたのギンガさん?」
三人はギンガに対して新人らしいハキハキと答礼だったが、何故か一名だけ間の抜ける発言をし、真剣な雰囲気が崩れてしまった。
それにより流れる現場の微妙な空気。
四人は自分達より上の立場であるシャマルに何とも言えない感情が出来てしまった。
「みんなお待たせ!」
そこにこの可笑しな空気を壊すタイミングで到着した【高町 なのは】一等空尉。
それにより再び真剣な空気になった。
「(あれ、どうしたんだろうこの空気?)はやてちゃんから連絡は受けてるよ。久しぶりだね、ギンガ」
「はい、なのはさんもお元気そうで! スバルがお世話になっております!」
「にゃはは、そんなに畏まらなくていいよ。スターズ1からロングアーチへ、現在の状況は?」
なのははギンガと軽く挨拶を済ませ、ロングアーチに通信回線をつかって状況を聞いている間に、スバルはティアナ達から此れからのことを話していた。
「あの女の子…あのマンホールから出てきたんだよね?」
「はい、ケースを引き摺っている後があったので直ぐにわかりましたけど…どうしてこの子にレリックが?」
「わからないわ、でもそれを考えるのは後、今はレリックの捜索をしましょう」
その後、臨海航空付近の海上で無数のガジェットが展開していると地上本部から報告があった機動六課は、レリック捜索班とガジェット討伐班に分かれて行動した。
ガジェット討伐班はなのはとフェイトの隊長陣が担当。
レリック捜索班はスバル達が担当。
レリック捜索隊は少女が出て来たであろうマンホールを降りて下水道に入り、水の流れに沿って進んで行く。
途中、下水道で展開しているガジェットⅠ型を見つけては破壊してレリックを捜索していた。
「それにしても、まさかギンガさんと一緒に任務に就くと思いませんでしたよ」
「偶然よ、キャロちゃんが緊急アラートで呼びかけてた時にスバルと一緒に居たからね」
「…でもよかったんですか? 地上部隊は機動六課のことを敵視しているのに…」
「平気よ。嫌っているのはお堅い上層部と陸士の大半だけど、私達第108部隊は誰も六課を嫌っていないわ。それに、市民を守るのにそんなくだらない隔たりを作っていては護るべきモノも守れないもの…」
「…ユウ君」
「ギンガさん…スバル…」
ティアナはギンガが言った意味を全てではないが、理解していた。
自分の兄が殉職した時と同じく、同じ時空管理局で犯罪者を捕らえる為の組織なのに、陸と海の隔たりのせいで犯罪者を取り逃がすケースが多いこと。
また、四年前のクラナガンで起こったあの航空火災の時も、陸だけでは手に負えないから海に協力を要請すれば早く食い止められたのにも関わらず、くだらないプライドの性で救助に間に合わず、スバルとギンガの大切な家族を失ったこと。
「(どうして同じ組織なのに仲がこんなに悪いの? 平和を守る為の組織なのにこんなにいがみ合っていたらいつまでも護るものも護れないじゃない…!)」
ティアナも歯痒いのだろう、デバイスのクロスミラージュを強く握っている。
それに釣られてキャロとエリオも意味を理解したのか、表情が少しだけ暗くなった。
レリック捜索隊は地下水道の中で現れるガジェットⅠ型を破壊しながら進んで行く。
いかがでしたでしょうか?
レリック捜索に初めからギンガと共にさせました!
感想、アドバイス等をお待ちしております!