魔法少女リリカルなのは 魂を受け継ぐ魔神皇帝   作:ユニコーン

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お待たせいたしました!

今回は戦闘描写が入ります!

それでは、どうぞ!


第四話

「くっ、次から次へと!!」

 

 

 ケリュケイオンの警告から現れたガジェットを破壊し続けて数分経つも、未だにガジェットの勢いは止まらない。

 一機破壊すれば奥から一機、次から次へと出現するガジェットの大群。

 このまま戦いながら進んでいてはジリ貧となり、下手をすれば近くにあるであろうレリックが魔力に反応して暴走する可能性があるため、止む終えずその場に止まって戦っているギンガ達。

 

 

「後どれだけいるっての…ッよ!!」

 

 

 クロスミラージュをツイン・ダガーモードに変えたティアナがⅠ型ガジェットを切り裂き、ガジェットは爆発した。

 

 

「このままじゃレリックが…ッ!?」

 

 

 ティアナは爆煙の中から巨大な影が浮かび上がるのを見た瞬間、反射的に飛び下がった。

 それが功を成した様に、ティアナの居た所に向かって大きなベルトが振り下ろされ、地響きを立てて地面が陥没した。

 他のⅠ型を全て排除したメンバーもその轟音に気付き、ティアナの周りで身構える。

 

 

「あれは!?」

 

 

 エリオの声を皮切りに、地面を陥没させた大きなベルトが爆煙を振り払うように振るわれ、中から奇麗な球体のボディを持つガジェットⅢ型が現れた。

 

 

「くそッ、よりにもよってこいつがお出まし!?」

 

「行くよ、スバル!」

 

「任せて、ギン姉!」

 

 

 ティアナが悪態をつく中でいち早く動いたのはスバルとギンガだった。

 二人はローラーを全開にⅢ型に向かって走り出す。

 

 

「………」

 

 

<ビィィーーーーーッ>

 

 

「トライシールド!」

 

 

 接近してくる二人に対してⅢ型は三つのモノアイからビームを飛ばし、二つの太いベルトが二人を叩きつけようと振るうが、ギンガの張った三角形を模したシールドがビームの軌道を逸らす。

 後から迫るベルトに向かってギンガはシールドを消し、左腕のリボルバーナックルを全開で回転させてぶつけた。

 

 

「ふッ!」

 

 

 ビームをギンガが防ぐのを確認したたスバルはその場で跳躍し、右腕のリボルバーナックルからカートリッジを二発装填し、刃の回転が激しくなる。

 スバルは跳躍の勢いを殺さずに両手を前に翳して魔力の珠を生成する。

 そして身体の上半身を右に捻り、拳を構えた右腕から渾身の一撃を珠に打ち付けた。

 

 

「ディバイィィィィンッ! バスタァァーーーーッ!!!」

 

 

 叩きつけられた魔力の珠から力強い魔力の砲撃が放たれ、Ⅲ型は耐え切れずに爆破した。

 

 

「よしッ!」

 

「すごい…あのガジェットを簡単に……」

 

「(近くに爆発は起きていないわね…)この先にレリックがあるはずよ、行くわよ!」

 

「「はいっ!」」

 

 

 スバルの掛け声と爆発音をBGMにティアナはすぐさま近くで爆発が起きていないか確認する。

 爆発が起きていないのを確認したティアナはメンバーに声を掛け、ギンガを含むフォワード陣は先へと進んでいった。

 

 

 

 

 戦闘を終えて先へと進んで行ったフォワード陣がたどり着いたのは、下水道の合流地点となる開けた場所だった。

 魔力探査を使えば直ぐにレリックを見つけることが出来るのだが、レリックは何度も記されてる様に魔力に反応すれば暴走してしまうので地道に手探りで探さなければならない。

 フォワード陣は手分けしてレリックの入っているであろうアタッシュケースを探しに行った。

 

 

「え~っと…あ、あった。ありましたー!」

 

 

 キャロが下水の分岐点にケースが引っ掛かっているの見つけた。

 それを両手で持ち上げ、大事に胸に抱きしめて皆の所に小走りで向かう途中に事は起きた。

 

 

<ザ…ザ…ザ…ザ…>

 

 

「?」

 

「何、この音?」

 

 

 突然広い空間に鳴り響く謎の音。

 音源を探していると、僅かに流れている下水が不自然に水飛沫を上げているのにティアナは気付いた。

 怪訝に思ったティアナは様子を見ていたが、その水飛沫の感覚が短く早くなり、そして音が聞こえなくなった。

 水飛沫が途切れ、ようやく異変を感じ取り警戒する様に声を掛けようとしたが、少し遅かった。

 

 

「きゃーーー!?」

 

「「キャロ!?」」

 

 

 音が聞こえなくなってすぐにキャロの横で爆発が起こり、キャロは吹き飛ばされた。

 その拍子に抱いていたケースを手放してしまい、ケースはバウンドしながら離れていく。

 

 

「でやぁぁぁーーーーーー!!」

 

「ッ!」

 

 

<ギィーーンッ!>

 

 

「ぐッ!」

 

 

 爆煙で歪みがハッキリと見えたエリオが歪みに向かって槍型のアームドデバイス【ストラーダ】で斬りかかる。

 しかし歪みも防ぐような動きを見せ、ストラーダと見えない何かが衝突すると高い金属音を立てて大きな火花が散った。

 歪みはエリオをそのまま弾き飛ばし、人間にとって耳障りな音を立てて地上にゆっくりと着地する。

 エリオはそのまま後方に下がり着地すると同時に頬に傷を負う。

 キャロがエリオを心配して駆け寄るが、エリオはキャロを護るようにストラーダを構えて歪みを警戒する。

 

 

「気をつけて、何かがいる(・・)わ!」

 

「「!?」」

 

 

 現場に長けているからだろうか、その歪みは機械ではなく生き物が行っていることにギンガは察知した。

 ギンガの言葉に身構えるフォワード陣。

 すると、歪みに紫電が走り、四つの赤い瞳を持つ戦士が現れた。

 その姿から醸し出される雰囲気は、まるで歴然の戦士の様で一同はその場を迂闊に動けなかった。

 エリオの後ろにいるキャロは、自身の後ろで何か物音がしたので振り向くと、紫色の長髪をした少女がケースを持ち去る所だった。

 

 

「あ、ダメ!」

 

「邪魔」

 

「!?」

 

 

 キャロが取り返そうと謎の少女に駆け寄るが、少女が魔力弾を生成した。

 避けるのが間に合わないと判断したキャロは咄嗟にシールドを張ったが、それを上回る魔力をぶつけられ、徐々にシールドに皹が入っていった。

 

 

「きゃぁぁぁぁ!」

 

「キャロ!? ぐッ!」

 

 

 ついにシールドが破られ膨大な魔力を直に食らったキャロは、エリオを巻きこんで吹き飛ばされて柱に衝突した。

 

 

「はぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

「!?」

 

 

 黒い異形が二人に追撃をかけようとするが、スバルがすぐさま異形をけん制する為に飛び蹴りを繰り出す。

 異形はスバルの蹴りを避け、お互いの顔を見ながら擦れ違う。

 

 

「やぁぁーーーーー!」

 

 

 その僅かな隙にギンガが異形に追撃とばかりに左腕のリボルバーナックルで殴り掛かる。

 異形は避けられない体制だった為か、両腕を交差して攻撃を受け止め、砂煙を上げながら後ろへと下がった。

 

 

「……」

 

「待って!」

 

 

 その隙にと少女はこちらに背を向けてケースを抱いて去って行くが、スバルが少女を呼び止めた。

 

 

「それはとても危険な物なの! 子供が持って行っていいものじゃないの! それをこっちに渡して!」

 

「……」

 

 

 スバルの説得虚しく、少女はその場を後にしようと歩き始めたが…

 

 

「動かないで」

 

「……ッ」

 

 

 少女の首に幻術魔法で姿を消していたティアナがツイン・ダガーモードを突き付けていた。

 

 

「手荒でごめんなさい。でも今は本当に時間がないの、それを渡して?」

 

 

 少女はケースを強く抱いたまま俯いていた。

 少女がレリックを必要としている様子が今の彼女を見て誰もがわかることだろうが、危険なものであるのに変わりはない。

 それに、ティアナ達は管理局員だから仮に少女の求める通りにレリックを渡すとしても、それなりに事情を説明してもらって上からの許可を得らなければならないので、自分達では決めれない。

 

 

「スターレンゲホイル!!」

 

「「ッ!?」」

 

 

 突然響いた声と共に、眩い光と耳を壊すほどの爆音が辺りを包み込む。

 フォワード陣は耳と目を塞がざる負えなくなり、ティアナはその拍子に少女を手放してしまった。

 

 

「ッ! きゃぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

 耳と目を潰されて何もわからない時に、ティアナは異形に背中を蹴飛ばされて吹き飛ばされてしまった。

 

 

「ぐッ! ……このッ!」

 

 

<ドヒュン!!――――ガァン!!>

 

 

「なっ!?」

 

 

 視覚が早くに回復したティアナは直ぐに魔力弾を生成し、少女に向かって強めに放ったが、異形が驚くべき速さで少女を庇ったのだ。

 それも、障壁を張ったわけでもないのに鎧と思われる左肩の鎧だけが破損しただけで身体にはダメージがないようだ。

 

 

「ったくも~、あたし達に黙って勝手に出かけるからだぞッルールー! それにガリューッ! お前がルールーを止めなくてどうするんだよッ!」

 

「アギト……」

 

 

 天井から少女に向かって舞い降りて来た【アギト】と呼ばれた赤い髪と小悪魔を連想させる妖精。

 そのサイズからリィン曹長と同じユニゾンデバイスなのだろうかと疑問に思いながら、フォワード陣はエリオとキャロの所に集まって少女達を見る。

 

 

「ま、もう大丈夫だぞルールー。何しろこのあたし!烈火のぉ、剣精!アギト様が、来たからな!!」

 

 

 ……ユニゾンデバイスでも、単体での戦闘によほど自身があるのだろうか、空中に胡坐をかいて自分の周りに花火を打ちながらポーズを決めていた。

 

 

「おらぁぁぁッ!全員纏めてかかってこいやーーーー!!」

 

 

 

 

――臨海空港の見える丘―――

 

 

 

 

「……懐かしいなぁ」

 

 

 とある世界からやって来た彼は、臨海空港が良く見渡せる丘の上に一人で居た。

 向かい風を受けて目を細めながらも臨海空港を見る彼は、昔に起こった火災事件のことを思い出していた。

 

 

「?」

 

 

 少年は何やら不穏な気配を感じ取ったのか、ふと顔をクラナガンの方へと向ける。

 

 

「…ふぅ、懐かしの記憶に浸る時間もくれないのかよ……さて、行こうか」

 

 

<ブゥンッ! ドンッドンッドンッドンッ!!>

 

 

 

 青年はクラナガンの方へと、その場で飛び上がって空中を蹴りながら(・・・・・・・・)向かった。

 その速さは、空を飛んでいたツバメを超える速さだった。

 

 

「……待ってろよ。スバル、ギンガ」

 

 

 そう呟いた彼の胸には、【Z】と書かれたエンブレムが赤く輝いていた。

 

 

 

 




いかがでしたでしょうか?

若干手を加えてはいますが、ほぼ原作通り進んでおります…

さて、次回からやっと主人公が介入いたします!

感想、アドバイス等をお待ちしております!
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