今回はほぼ説明回になります。
皆さま投たくさんの投票ありがとうございました。Another days case of Setsuna に関しては、多少なりともやらない方がいいという意見もございましたので。一話完結の短編にて作成し、気持を割り切りたいと思います。では、本編をどうぞ
「明日和ぁぁ!!」
消え行く少女に手をのばす。瑠和の手が明日香をすり抜けた瞬間、目の前の空間がひび割れる。
「!?」
空間が割れ、この先には暗闇が広がっている。瑠和は勢いのまま空いた空間に飛び込んでしまう。
「瑠和君!!!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「それ」に出会ったときの感覚はとても不思議な感覚で、ただそこにいるだけでなにか特別なことをしているわけではない。なのに、「それ」が特別な空間を作り出しているような感じがした。まさしく彼女たちが放つのは輝き。そして私が感じたのは…
(トキメキ…)
私は、虹ヶ咲学園に通う普通科二年生、名前は…ナタとしておこう。上原歩夢の幼馴染みで、なんの取り柄もないただの高校生。
ある日、歩夢の買い物を付き合って秋葉原にきた私は、UTXでスクールアイドルフェスティバルを見た。
そこから私はスクールアイドルを一番近くで応援したい。そう思って色々な活動をした。様々なことがあった。そんな中、私は仲良くなったスクールアイドルの「高海千海」がライブステージの楽屋で忘れていった星の形をした石をたまたま拾った。
次にあった時渡そうと思い、その石は手元に置いておいた。
「はぁ~今日も疲れたなぁ~。でも明日はライブだし…」
そしてある日、学校から帰って部屋でベッドに横になる。なんとなく石を持ったまま私はふと連絡アプリを覗く。
「…懐かしいな。これ送ったの、最初のイベントのときだっけ」
虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会がフェスティバルのメインステージを目指し、イベントでライブを行ったとき、夜に私は緊張で眠れず歩夢に連絡をした。
そのときのイベントでは歩夢がファイナリストに残った。歩夢は私が前日の夜に連絡をしたから緊張がほぐれてうまくいったと言う。
そのとき思ったのだ。もし、あの夜に歩夢ではない誰かに連絡を取ったら結果は変わったのだろうかと。
「…?え?なに?」
そう思った瞬間、星の形をした石が輝きはじめたのだ。その光は徐々に大きくなり、私はその光に包まれた。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「はっ!?」
目を覚ますと、景色は特に変わっていなかった。自分の部屋だ。しかし、何か壁が寂しい気がした。そう、今まで行ってきたイベントのあとの集合写真は必ず壁に張っていた。だが、それがなくなっていた。
まさかと思い、ナタはスマホをつけた。日付は半年以上前の最初のイベントの前日になっていた。
夢かと思った。
だが、夢ではない。手元にあったはずの石も姿を消していた。
「なんで………まさか…私が願ったから?」
理解が追い付かなかった。今までの苦労を消してしまった?みんなの輝きを、無駄にしてしまった?罪悪感に似た何かがナタを包んだ。だが、やるべきことは何となくわかった気がした。
自分が経験してきたとおりに動けば結果は変わらない。強いて変える部分があるとすれば、それはあの石を拾って願わないことだ。
さっそく歩夢に連絡しようとしたとき、その手が一瞬止まる。
(これは………私が他の誰かに連絡したらどうなるかって思って起きた現象………なら…)
ナタは意を決して歩夢以外に連絡を取った。すると、翌日のライブでファイナリストに残ったのは歩夢ではなく私の連絡したメンバーになった。
(………これって)
それからナタはその選択以外は同じことをし、他の学校のユニットと仲良くなった。それから高海千海に近づき、石の話を聞いた。
最初は何も知らないと言ったが、自身の身に起きた現象の話をしたら観念した様子で石について話し始めた。千歌曰く、この世界は彼女の願いが作り出した世界だと言う。
高海千海はある日、星の形をした石を浜辺で拾い、綺麗な色をしていたからなんとなく願ったそうだ。彼女の憧れであるスクールアイドル「μ's」と共に歌いたいと。
その瞬間、星の形をした石が輝き、気づいたときにはμ'sと高海千海が所属するAqoursが同時に存在する世界になっていた。
千歌は最初は元の世界に戻るように願おうとしたが、その世界は彼女たちの身に起きた学校廃校の話も、大きな事件もなく、千歌にとって正しいか正しくないかは置いておいて理想の世界だったという。
「私は、この世界で生きていくよ。その石に元の世界に戻るように願ってもいいけどなんだか、「これ」が正しいような気がするの。この世界にしてしまった責任もあるからね」
そう言って千歌はナタにその石を渡した。
「私にはもういらないから、君が使って?この世界や、未来をどうするかは君次第だよ」
ナタはその石にそれ以降何も願わなかった。これ以上世界を変えるのはまずいと判断したのだ。しかし、事故はすぐに起こった。
学校で休み時間に窓際でたまたま石を眺めていた時、ナタはその手から石を落としてしまう。窓の外に落ちた石は地面に落ちると同時に割れ、それと同時に空間が割れた。
ナタは割れた空間に引きずり込まれていった。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「そしてここが、私が引きずり込まれた空間」
「…」
瑠和は気づけば真っ暗闇な空間にいた。上も下もわからない空間には様々な風景を映した画面のようなものが無数に浮いている。そして目の前にはここに来るまでの経緯を説明してくれたナタがいる。
「ここはあらゆる世界につながる場所であり、どこでもない。階段の踊り場って言えばわかりやすいかな。そこらにある風景を映した画面はそれぞれの平行世界に繋がる入り口。理解できた?」
「出来ねぇよ………出来ねぇがまぁ、何となく察しは付く。とりあえずお前はその平行世界ってやらの高咲侑…ってことなのか?」
「少し違うかな。私はあくまであなたの世界の侑ちゃんと同じ立場ってだけ。そして私の世界に侑ちゃんはいない」
「どういうことだ?」
「平行世界は様々な可能性の世界。侑ちゃんは私の世界にいるかもしれないけど歩夢の幼馴染にはならなかった。私も色々見てきたけど、アナタの世界と同じような道を辿っているけど、アナタがいない世界もあった。私の世界がそうだったしね」
「俺がいない…?」
少し驚いた。瑠和がいないということは璃奈には兄がいない場合もあるということだ。
「あとはあなたが彼方ちゃんじゃなくて果林ちゃんやエマちゃん、せつ菜ちゃんと付き合ってる場合の世界があったな」
さらに驚く。確かに今上がった名前に対して好意を持っていないわけではないが恋仲にまで発展してる世界が存在したとは思いもしなかった。
「そうかい……で、なんで俺はここにいるんだ?」
「ん~。どこから話したものかなぁ。とりあえずさっきの続きから。割れちゃった石は五つの欠片になってほかの平行世界に飛び散った。一つは私の手元にあって、一つは、アナタが拾った」
「俺が…?」
「お守りって言えば、わかりやすい?」
瑠和は気づく。璃奈との絆の証でもあるあの割れた石。あれはナタの落とした石の欠片だったのだ。欠片はこの世界にたどり着くと同時にさらに二つに割れ、それを幼い瑠和が広い、片割れを璃奈に渡したのだ。
「あれが?」
「そう。そしてあなたはこの先の未来、近江彼方と結婚して一人の娘を授かるわかってるとは思うけど明日和ちゃんのこと。あなたは明日和ちゃんにお守りとしてあの石を渡す。そして、明日和ちゃんは虹ヶ咲学園に入学して第五十回スクールアイドルフェスティバルの代表に選ばれた」
「明日和が……」
先日魅せられた明日和の完成されたライブは、代表として選ばれたが故に血の吐くような努力をして手に入れたものだろうと何となくわかった。
「周りからのプレッシャーに負けて行った同級生は多くいた、そして彼女自身も「あの」近江彼方の娘であることと代表に選ばれたプレッシャーに負けそうになった。そこで彼女はなぜ同好会は同好会のままにしたんだろうと疑問に思った。そして、父であるあなたがなぜ応援してくれないんだろうとも思った」
瑠和はハッとした。
「それだ!俺は、なんでそんなことを明日和にしたんだ!?俺はどんなに忙しくたって、家族をないがしろにしない!そう心に決めてるんだ!!なんであんな……」
日ごろの毒舌も、京都・鎌倉での明日和の暴力や激昂は何となく理解できた。家族に冷たいのは浮気をしているからじゃないかと明日和は考えたのだろう。だから、自らを使って誘惑してみたが瑠和は彼方一筋だった。未来の瑠和の態度と現在の瑠和の態度に矛盾が生まれ、理解ができず余計に怒ったのだ。
「それは、あなたがあなた自身に聞いてみたら?」
「え」
急に押される。瑠和は真後ろに会った画面に吸い込まれた。
―???―
「うぉあ!!」
瑠和はどこかの部屋に落ちてきた。
「いてて……ここは?」
起き上がるとそこは見覚えのない部屋。辺りを見渡すと、虹ヶ咲スクールアイドル同好会のグッズがたくさん置いてある。さらに真後ろにある椅子に誰かが座っていることに気づいた。
「………あんたは」
「来たか」
椅子に座っていたのは、瑠和自身であるとすぐにわかった。少しばかり老けたが今とそこまで変わっていない様にも見えなくはない。
「俺?」
「ああ。よく来たな。若いころの俺」
瑠和はすぐに未来の瑠和に掴みかかった。
「テメェ!!いったい何やってんだ!!家族をないがしろにするなんて……それがどれだけ子供を傷つけるか………お前だってわかってんだろ!!」
「………なら、お前はどうする?」
「俺は家族をないがしろになんてしない。必ず家族を幸せにする!ずっとそばにいる!」
「じゃあ例えば、お前がそばにいてやったとして、その結果明日和はどうなると思う?」
「…え?」
「お前の知っている明日和が身につけている身体能力やカリスマ性、歌や躍りの技術、それらはどうして身に付いたと思う?」
「……何が言いたい?」
「あれらは全て、明日和が俺にみて欲しいって思いだけで身につけた技術だ」
「………」
そこまで証拠が出揃えば、もう答えは出たようなものだった。瑠和がなぜ明日和に冷たくしていたのか。
「世間はそう簡単に変わらない。スクールアイドルフェスティバルや、同好会は24年の月日で名声とすさまじいパフォーマンスや歌を求める人間のたまり場になっていった………誰かが変えなきゃならないんだよ。この悪循環を」
「…だからって!自分の娘にそんなことを!」
「明日和しかいないんだ。スクールアイドルフェスティバルが、虹ヶ咲スクールアイドル同好会が、なんのためにあるのか。原初を知り、伝えられるのは」
「…」
「言葉を大衆に伝えるにはそれなりの立場が必要だ。信頼もな。それに、お前が優しい父としてずっと明日和のそばにいてやってとして、その未来の明日和は、本当に明日和って呼べるのか?」
「…っ!」
瑠和が優しい父としてずっとそばにいてやればきっと、幸せに暮らし、心優しい少女として育つだろう。しかし、それは瑠和たちが出会った天王寺明日和と本当に同じ明日和なのか?という疑問。見た目はきっと同じだが、それは本当に望むべき天王寺明日和なのか。
「…………あとは、わかるだろう?」
スクールアイドルフェスティバルとは、虹ヶ咲スクールアイドル同好会とはなんなのかを知り、この人の言うことなら信じても良いと思わせられる技量と天性の才能を持つのは、明日和ただ一人だった。
明日和にスクールアイドルの存在意義を伝えられる方法も。もうわかっていた。
「……辛い判断だ。わかるよ。だけど、今の日々が本当に大切なら、それを未来で嫌な思い出にはしたくないだろう?」
「…」
覚悟は決まった。
瑠和は再びまっ暗闇の空間にもどってきていた。
「話しはできた?」
「ああ…ひとつ気になっていたんだが、なんで明日和は消えたんだ?」
「………明日和ちゃんが父親にないがしろにされた世界は、その父が瑠和君であるって事実をあなたに伝えた時点で消えたんだ。そう言われて、瑠和君はどうする?」
「一時も離れないようにしただろうな」
「その結果、ただ家族がやっていたスクールアイドルに憧れただけの明日和ちゃんが未来に生まれる。その明日和ちゃんは練習についていけず、フェスティバルでは散々な結果しか残せなくなる。明日和ちゃんはスクールアイドルを止め、フェスティバルや同好会は負の連鎖を続ける」
「…」
「この結末を避け、最高の未来手に入れる方法は一つしかない………」
ナタは瑠和の制服のポケットを指さした。そこには璃奈と分けたお守りの石の片割れが入っている。
「石を握って願って。それくらい細分化されてても一度だけ過去に戻ることくらいならきっとできる。明日和ちゃんもそうやって来たから」
「………」
きっと、未来の瑠和が明日和にお守りと言って渡したのだろう。明日和はスクールアイドル同好会がなぜ同好会で終わったのか、なぜ瑠和は家族に冷たいのか、その真実を知りたいと願い過去へ来たのだろう。
瑠和は石を握って願う。それは、この先の同好会や将来のために。
「欺け。俺を。彼方を、明日和を、世界を!!」
―桜坂家―
「は、恥ずかしい~!」
気づけば目の前で彼方が恥ずかしがっていた。ここは数日前のお泊り会の夜。花火の最中だ。
瑠和は瞬時になぜこの時間に戻ってきたのかを考える。そういえば、この後明日和が合流した辺りで璃奈が妙なことを言っていたことを思い出す。なぜか璃奈は明日和が天王寺明日和であることを知っていた。
「………まさか」
ふと顔を上げると、桜坂家の庭の茂みに隠れたナタが手招きをしていた。
「……すまん、ちょっとトイレ」
「なぁに?いいところなのに。ひょっとしてあなたもはずかしくなっちゃった?」
「そんなところです」
周りの目を欺きながら遠回りをして茂みまで行った。
「この後、トイレに行ってる璃奈ちゃんは明日和ちゃんの学生証を拾う。まずはそこの阻止。急いで!」
「……わかった」
瑠和は慌てて桜坂家に入り、床を念入りに見つめる。少し歩いていると、カードのようなものが落ちているのが目についた。
拾い上げるとそれは明日和の学生証だった。
「……これを後で明日和の荷物に戻しておけば璃奈が明日和の正体を知ることもない…」
―数日後―
それから数日は瑠和は特に大きな違いはないように行動した。そして、運命の日。スクールアイドル同好会が部に昇格するのか、同好会として存続するのかを話し合った日になった。
再び海浜公園に全員が集合し、そこに明日和も集合した。
「…本気ですか?ファーストライブをやるって」
「ええ。もちろんよ」
「私たちもその考えに同意したから、今ここにいます!」
「………そうやって、好き勝手やって、また、功績を積むつもりですか!?それが未来の後輩を苦しめるってまだ…」
「違いますよ」
せつ菜がアスカの言葉を遮る。
「確かに私たちは自分勝手かもしれません。ですが……いえ、ですから、皆さんにも好き勝手やっていただきたいと思います」
「…?」
「これは瑠和さんが私に言ってくれた言葉です。「大好きを叫びたい。そこにラブライブってステージじゃなきゃいけない理由なんて、みんな一緒じゃなきゃいけない理由なんてない」んです」
それは瑠和の言葉だった。かつて、せつ菜に伝えた言葉を、アスカに送った。そして璃奈が前に出る。
「私たちは伝えていきたい。この同好会では、誰かに言われたステージじゃなくて、みんなの大好きなステージを自分の思うままにやってほしいって。誰がなんて言おうと関係ないって。私だってアイドルが顔を隠すなんてって言われることもあるけど、それでも私を貫きたいって思ってるから!それの証明のために、ファーストライブをやりたい!」
「……ですが」
「…………明日和」
瑠和が明日和の前まで出た。
「お前も、自分のステージをやってみろ。ほかの人や同好会の功績なんて関係ない。お前だけの、お前でしか表現できない色を」
「私にしかできない……?」
「ああ。そこから見える景色はきっと、責任も、何も感じない。そこで感じるのは、きっと「トキメキ」なんだ。明日和」
瑠和は手を伸ばす。
「俺を、スクールアイドル同好会を信じろ!!」
「っ!!」
刹那、明日和の中にある幼いころの記憶が蘇る。それは、ある雪の日に家族で公園に出かけた時のこと。瑠和は雪の積もった坂をソリで滑ろうと言ったが、明日和はそれに怯えた。
『大丈夫だって明日和。きっとすっごい気持ちいいから』
『でも……』
『何かあったら絶対助けるよ。お父さんを信じろ!!』
そう言って瑠和は手を明日和に差し出した。瑠和を信じて滑った時、肌に感じた風の気持ちよさと爽快感は何にも変えられないものだった。
「……」
明日和は少し躊躇しながらも手を伸ばした。
「アナタを………信じてみます。だけど、もし何も感じなかったら、ただじゃ置きません」
「ああ、望むところだ」
続く
本来「明日和」は未来で瑠和と彼方が結婚していることをほのめかすくらいの役割しかなかったんですが、合宿と最終回までの間に改編できるストーリーがほぼないので明日和をもっと掘り下げ、ついでに石にも役割を与えることにしました。
ちなみに星形の石ってのはラブカスターで、ナタはスクスタのあなたちゃんです。
先日、とりあえず数えれるだけのランダムアソートグッズを数えたら
果林19
彼方15
ミア15
エマ15
栞子15
歩夢15
璃奈15
せつ菜13
しずく12
愛 12
かすみ9
侑 8
嵐珠 5
でした。果林さんに愛されすぎでは?買ってるグッズの数で平均とればだいたい一人頭13個が平均なはずなんですが……。ていうか二期始まってからグッズ出始めたのにミアと栞子が一期勢の多く出てるメンバーに追いつくってドユコト?嵐珠くらいが普通だって。
で、先日二年生部屋に泊まって色々買った結果、彼方+2しずく+2栞子+1せつ菜+1かすみ+1になりました。ミア、しずく等のストーリーも平行政界以外で作るべきか悩んでいます。
Another Days case of Setsuna(平行世界のせつ菜ヒロインの作品)作る?
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せっかくだし作ろう!
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そこまで推してないならやめよう