彼方の近衛   作:瑠和

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僕ラブお疲れさまでした。現在Another days -case of Emma-を執筆中ですが、少しスランプなので筆休み代わりにショートストーリーを投稿します。いろいろ今日読んだ同人誌の影響を受けてるかもしれません。


るなよん!のべらいず!
虹ヶ咲スクールアイドル同好会+α


それは、ある何でもない日だった。高咲侑は虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の日常を記録しようと思い立ち、カメラを持って同好会に入っていった。彼女はメンバーを一通り撮影したのちに自分自身も撮影され、恥ずかしがっていた。

 

しかし、そんな中でふと気づく

 

「あれ、瑠和君は?」

 

同好会メンバーの天王寺璃奈の兄である天王寺瑠和がいないのだ。

 

「ああ、そういえばさっき「なんか嫌な予感がするから」ってはんぺんにごはんあげに行ったわよ」

 

「嫌な予感ってこれのことかぁ」

 

瑠和は部室に来る前、侑がカメラを準備しているところを見かけて何となくこの後のことを察したのだろう。あまり目立つのが得意でない瑠和は先に逃げたのだ。

 

「まぁ、裏方だから問題ないかもしれないけど」

 

「瑠和君にもファンはいるからねぇ」

 

瑠和は正式にスクールアイドルになったわけではない。彼は彼のために、思いを伝えるためにステージに立つだけで他のみんなのように自分の大好きを表現したくてステージに立ったわけではない。

 

しかし、そんな彼の歌にも思いは、大好きは観客に届き瑠和にも少数ながらファンはできている。

 

「それに~同好会の日常っていうならるなりんも映っとかないとだよね♪」

 

「なら、彼方ちゃんにいいアイデアがあるぜぃ?」

 

 

 

―虹ヶ咲学園庭園―

 

 

 

瑠和は芝生に寝転がりながら腹の上にはんぺんを遊ばせていた。

 

「今頃撮影会でもしてんのかなぁ。なぁ、はんぺん」

 

「みゃ?」

 

「ははっなんでもねぇよ」

 

のんびりとした陽気の中、はんぺんの体温に癒されながら瑠和は少し瞼が重くなる。

 

「瑠和君」

 

そこに、瑠和を呼ぶ声が聞こえた。視線を動かすとそこには瑠和の恋人、近江彼方が立っていた。

 

「彼方、どうかした?」

 

「ううん、なんだか瑠和君に会いたくなっちゃって」

 

彼方は瑠和の隣に座る。

 

「うれしいこと言ってくれるな。今部室じゃ何を?」

 

「うん、侑ちゃんがカメラ持ってきてね~」

 

二人は楽しそうに話す。そんな二人の様子をカメラをもった愛、璃奈、かすみ、果林が背後の茂みから撮影していた。彼方は璃奈が作った小型マイクを服に装着し、瑠和の声を集音して瑠和の撮影をしようという魂胆だ。

 

「それで侑ちゃんが「ヒトリダケナンテエラベナイヨ~!」ってさけんで~」

 

「まぁ侑の言いそうなこ………ん?さっきなんて言った?みんなのことは?私が幸せに?」

 

「え?うん、いったけど……」

 

「そいつは聞き捨てならねぇな。彼方さんは、俺の女だってのに」

 

「え?瑠和君?」

 

瑠和は起き上がり、彼方の頬に手を添える。

 

「いくらその場の悪乗りとはいえ、侑に自分を選ばせるようなこと言った彼方も彼方だ。そんなこと言う悪い口は………閉じてもらおっか」

 

「ちょ…んんっ!」

 

瑠和は彼方に顔を近づけ、唇を奪う。そんな情景を見ていた三人は何とも居辛そうな表情をしていた。

 

「りなりーここ……」

 

「うん、カットしておく」

 

「しっかし、侑のやつもなんで急にカメラなんか………」

 

「ああ、侑ちゃん曰く同好会の日常をみんなに見てもらいたいんだって~」

 

「日常?」

 

「ステージの上だけじゃなくて、虹ヶ咲学園の生徒としてのみんなも見てもらいたいんだってさ~。だから………そこに瑠和君もいてくれなきゃ日常とは言えないんじゃない?」

 

彼方は瑠和に手を差し出す。少し驚いた顔をしていたが、瑠和は若干照れながらもその手を取る。

 

「まぁ……………彼方さんがそういうなら…………少しくらいなら」

 

「………聞いた!?」

 

彼方は背後の茂みに向かって叫ぶ。それと同時に璃奈が親指を立てながら茂みから立ち上がる。

 

「ばっちり。録音した」

 

「璃奈!?」

 

さらに愛、かすみ、果林も茂みから出てきた。

 

「よしっ!るなりんの合意のもと合法撮影開始!!」

 

「て、てめぇら図ったな!?図ったな彼方ぁぁぁぁぁぁ!!」

 

「さぁ!天王寺瑠和さん!今後の意気込みなどどうぞ!」

 

急接近された勢いで瑠和はしりもちをつき、逃げられる体勢ではなくなる。急すぎて言葉が出てこないが必死に頭を回転させる。

 

「…………か、彼方さんのことは俺が幸せにします……とか?」

 

少しの沈黙。

 

少し冷たい風が吹いてから最初に口を開いたのは彼方だった。

 

「いやぁ~彼方ちゃん照れるぜ~」

 

「二番煎じも恥じらいも気にしないその精神ある意味尊敬するわ」

 

「ひねりつぶすぞお前ら………」

 

 

 

―後日―

 

 

 

後日、璃奈は少し難しそうな顔をしていた。相変わらず表情は変わらないがそれに気づいた愛が気に掛ける。

 

「りなりー、どったん?」

 

「愛さん。この間の動画、お兄ちゃんの部分が結構賛否両論………」

 

「え?なになに?「なに校内でいちゃついてんだこいつ」「アイドルの自覚あるの?」「私はこのCPを静かに見守花になろう」「瑠和先輩どうして公式サイトに載ってないの」「同好会はこの空気を常に味わっているのか」………あはは…簡単じゃないねぇ…」

 

賛否両論あれど、少なくとも再生回数はじわじわ伸び、なんやかんや同好会の人気は上がっていった

 

 

続く

ストーリー中に出す次元系の設定(ナタや不思議な石等)って必要だと思いますか?

  • これまで通りでいい
  • 減らしてほしい
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