めだかボックス?知ってる、主人公チートの漫画だろ? 作:慧都
ごろにゃーん、と効果音が付きそうな感じでなじみは玲の太腿に頭を乗せてくつろいでいた
茶会が始まってから体感時間で1時間32分42秒経過した現在、なじみはかつてないほど玲にデレていて、半纏は教室の片隅に作られたドリンクバーの前で楽しそうにちみちみと利きドリンクバーをしている
玲としては早くこの夢空間から解放されたいのだが、なじみも半纏もこの空間を楽しんでいるので起きるのは忍びなく、かと言ってこのまま夢に囚われ続けるのも困るので悩みどころだ
半纏のために更なる種類のドリンクバーを作り出しながら、なじみの頭を撫でる
嬉しいのかくすぐったいのか太腿に頬を擦り付けてくる、ものすごく猫みたいである
「玲君は猫が好きなのかい?だったら…」
なじみの頭からぴょこんと猫の耳が生える、同様に尻尾も生えて玲の手首に絡みついた
「猫耳猫尻尾の生えるスキル、愛玩猫化《ラブリーキャッツ》だよ。
どうだい、玲君?」
両手の握りこぶしを頬の近くに構えた、ニャンコポーズをとるなじみ
まともな男だったら10人に15人ほどはガン見するだろうその姿を、悲しいかな、玲は見ていなかった
見ていたのはそう……
「ーーー青と白のストライプか」
尻尾が生えたことでめくれ上がったスカートの中である
「☆*○$%=^々1*7〆=\×#」
声にならない悲鳴を上げて、凄まじい速さで離れるなじみ
最初の対応を考えれば、あまりの変わりようである
……いまさらだが
なじみが顔を真っ赤にして距離をとるのと同時に、自分の意識がはっきりしていくのを感じる
ようやく目覚めるらしい、長い夢だったな
「なじみ、半纏、また今度な」
そう言って玲の意識は完全に覚醒した
同時に右手に変な感触、柔らかくて温かくてふにふにしている
なんだろうと手を動かそうとするが、腕に何かが絡みついていて動かせない
「ぁぁん、玲、そこはぁ」
「お前か、馬鹿禊。変な声出してんじゃない!!」
案の定、禊であった
といっても玲に気付かれないで、何かをできる人間なんて禊しかいないのだが
「禊、お前はなぜ僕の布団にいるんだ?」
「『なんか泥棒猫が現れた気がしてね』『別にいいじゃない姉弟なんだし』『僕としては間違いを起こしたいところなんだけど玲が起きてないと独りよがりだから』」
頬を上気させ、小さくガッツポーズをしつつ、上目遣いでおかしなことを宣言する禊
対応に困った玲は
「……さあ、学校に行く準備をしないとね」
無かったことにした
俗に言うシカトである
そのまま禊を置いて、部屋を出て行く玲
彼には朝ごはんを作るという、戦略的撤退の理由があったのだ
「『スルーしないでよ』『れーいーーー!!』」
追いかけて行く禊
球磨川家の一日が始まる
その頃、異空間では
「玲君にパンツ見られた玲君にパンツ見られた玲君にパンツ見られた玲君にパンツ見られた玲君にパンツ見られた玲君にパンツ見られた玲君にパンツ見られた玲君にパンツ見られた玲君に………」
ゆでダコのように真っ赤な顔をして何事かを呟き続けるなじみと
「…………(ズッー)」
我関せずと玲の残したドリンクバーを飲み続ける半纏
カオスな光景はしばらく続きそうだ
「あー!恥ずかしいよーー ><」