A:援助交際が活発化してる世界なので異性交友のハードルが明らかに下がってます。
アローラ地方辺りだと色々盛んなので島巡りでメレメレ島から次の島へ渡るまでに新人トレーナーの初体験経験済み数驚異の8割とかだったりします。
アデク達の敗北を伝令から伝えられた内容にメイは憤慨していた。
「なんていう役立たず!独断専行した挙げ句失敗とか戦犯ものじゃないですかねコクトさん!」
「幾ら伝説ポケモンとはいえ、四天王総出で敗走とは何か想定外なことが起こったのか」
一方、コクトは伝令へ詳細を求めた。
手柄欲しさに独断専行して失敗したアデクや四天王達の処罰はコクトにとってはポケモンリーグが決めることなのでどうでも良い。
それより恐ろしいのは自分達でも解決出来ないレベルの想定外が発生した場合である。
コクトとメイの二人で対処出来ないレベルだとミュウツーの群れバトルとかフーパによる伝説ポケモン大集合とか軽く思い付くのが幾つかある。
『どうやらミュウツーはメガシンカを自力で行った結果、返り討ちにあったらしいです……』
「ポケモンだけでメガシンカを行ったのか……まあグラードンやカイオーガ、レックウザという前例があるから不思議じゃないか……」
グラードンやカイオーガのゲンシカイキとは本来の姿に戻る状態を指すし、レックウザはメガストーンなしでもメガシンカを行える為、理論上は人間の力に頼らずゲンシカイキやメガシンカを行えることになる。
伝説ポケモンだからこそ可能な偉業であり、同じ伝説ポケモンであるミュウツーが出来ても不思議ではないのだ。
「ミュウツーはどうしている」
『アデクさん達が撤退後、どうやらミュウが現れミュウツーと交戦中です』
「ミュウがミュウツーに勝てるわけがないだろう」
ミュウがミュウツーに勝てる可能性があるのはアニポケだけである。
このポケモン世界では種族値の暴力やポケモンの技は4つまでという制約が存在しており、アニポケみたいに技の制限がなければ全ての技を使えるミュウの『ふういん』による強制わるあがき戦法とかは実現しないのだ。
因みにミュウツーにはサイコブレイクという専用技があるのでミュウの『ふういん』が実現したとしても一応技は使用可能なのは余談である。
コクトとしてはミュウがどうなろうが構わない。
アルセウス神の祝福(笑)のせいで黒いポケモン以外はいうことを聞かないので捕まえても無駄なのだ。
「メイ、フジ博士って知ってるか?」
「確かミュウツーを作り出した人ですよね」
「そうだ。ミュウツーを作り出したことから危険人物認定されたとリーグ関係者達は言うが真実は違う。奴が第1級危険人物認定されたのはミュウツーの製造資料を破棄せず流出したことだ」
ミュウツーの暴走で研究所が破壊されたのはまだ良い。だが建物が破壊されたからと製造資料を処分せず放置したせいでロケット団を含む悪の組織の手に渡ってしまいミュウツーの量産が起こってしまったことである。
当時暴走したミュウツーがハナダの洞窟へ逃げ込んだことから、ポケモンリーグは立入封鎖することで間接的な封印に成功した。
だがその数ヶ月後に別の場所でもミュウツーが出現。
2匹や3匹程度なら同じ発想に至った研究者がいたのだろうという結論で落ち着くのだが、それがカントー地方以外も含めてミュウツーの個体数が二桁を超えた時点でポケモンリーグは不審に思い、ミュウツーの一体を保有するロケット団支部を壊滅させ、研究者に吐かせたところミュウツーの製造マニュアルがあるという事実が発覚。
当時の製造責任者であるフジ博士に事情聴取を行おうとするも身の危険を予見してた為かカントー地方から雲隠れして行方をくらましたせいで捜索が打ち切られた。
「今までは強力とはいえ、群れずに一個体で動く性質から執行機関メンバーが派遣され駆除する程度で済む程度の驚異ですら無かったが……」
「今回の大規模テロで驚異度が跳ね上がったんですね」
メイの言うとおり、ポケモンが徒党を組んで町を襲うなど悪夢でしかない。
そして既に被害者も多数出ている以上は事件を終息させただけでは終わらない。
誰が悪いのかと世間は責任を追求するだろう。
ミュウツーの凶行を止めれなかったポケモンリーグ?
ミュウツーを違法で製造したロケット団?
否、全てはミュウツー製造資料を破棄しないという危機管理の杜遷が招いた失態なのである。
「今俺達がミュウツーを止めるのと同時に執行機関メンバーの一人である【戦慄の歌姫使い】がフジ博士が潜伏しているシオンタウンへ派遣されている」
「え、【戦慄の歌姫使い】って確か執行機関で最強と言われている人ですよね!それだけポケモンリーグは本気ってことなんですね!」
「ああ、ポケモンリーグはフジ老人に全責任を負って処刑する為の身柄を確保する為に派遣したらしい」
人間に捨てられたポケモンを保護するボランティアを行う『ポケモンハウス』
そこの代表者がフジ老人と呼ばれて命の尊厳や死者への哀悼を重んじるシオンタウンの人々からは尊敬の眼差しを受けているらしい。
正体がその代表者が非人道的な改造実験を繰り返しかつ今回の国際テロを招く要因となったマッドサイエンティストでなければ感動的な話だろう。
だが製造資料の破棄を怠り、弁明すべきポケモンリーグの追求から応じることなく逃亡したことから彼が性善説な人間でないことは明らかである。
偽名も使わず町の住人から慕われていることから町ぐるみの可能性も視野に入れた上で最悪シオンタウンの全住人が敵対しても即座に殲滅出来る【戦慄の歌姫使い】が派遣されたのだ。
「【戦慄の歌姫使い】は執行機関史上最悪の事件と呼ばれるフーパによる伝説ポケモン達による神話大戦を終結させた怪物だよ」
その男は『戦慄の歌姫』という二つ名を持つ史上最強のメロエッタをパートナーにしている。
その由来はかつて最大規模の国際テロを引き起こしたフーパが呼び出した伝説ポケモン達による神話大戦を拳一つで壊滅させたことから付いた二つ名である。
コクトもホウエン地方で起こった神話大戦の一つであるルネシティで行われたゲンシグラードンvsゲンシカイオーガを黒いレックウザと共に終結させたが、
それ以外の全ては【戦慄の歌姫使い】が終結させたといえば凄まじさが伝わるだろう。
ホウオウとルギア、カントーの三鳥とジョウトの三犬、ディアルガとパルキアとギラティナ、レシラムとゼクロムとキュレム、ゼルネアスとイベルタル、といった伝説大集結がメロエッタ一体により蹂躙されたのだ。
コクトがいつか必ずぶっ飛ばすと決意しているアルセウス神すらタコ殴りにしてパシらせたり、
奴が動くと悪の組織は計画達成直前だろうと即座に他の地方に引っ越ししてまで撤退を行うレベルで恐れられているとされる。
そしてそんな怪物がシオンタウンでフジ老人の身柄を確保するべく動いているのだ。
このミュウツーとコピーポケモンによる国際テロ騒動の収束後には速やかに処刑が行われると思われる。
そうしてコクトとメイはミュウツーの元へ訪れる。
ミュウツーはメガシンカをしてメガミュウツーXになっていた。
もしここにいるのがマサラタウンのサトゥーシ君ならば対話するのだろう。
だがここにいるのは国際テロリストを排除する為に送り込まれた執行機関メンバーである。
生物淘汰などという愚行を行う輩の言葉など聞くつもりもない。
「いけ、日食ネクロズマ!」
「行って、ホワイトキュレム」
コクトとメイが出したのはそれぞれ二体の伝説ポケモンが合体したポケモンだ。
ネクロズマはソルガレオを、キュレムはレシラムを取り込むことで専用技や力を得たのである。
そしてコクトは日食ネクロズマをダイマックスさせる切り札も保有している。
因みに日食ネクロズマのウルトラバーストは使えない。
ウルトラネクロズマは黒くないからメガシンカさせても命令無視されるから。
つまり余力のあるこの戦いは消化試合でしかないのだ。
メガミュウツーXは日食ネクロズマとホワイトキュレム二体同時による蹂躙を受けることになった。
「争いは悲しいですね……」
「そうだな……」
両手を組んで祈るように目を瞑るメイに同意するコクト。
戦場となった場所は至る所が凍り付いたり、クレーターが出来ていたりと大惨事である。
そして二人の目の前に倒れているのはズタボロに戦闘不能にされたミュウツーである。
ミュウツーには自己再生という回復技が存在するが、PPという上限数は存在しており、上限切れになるまで徹底的に攻撃し続けたのである。
「メイ、ミュウツー欲しいか?」
「ホワイトキュレムがいるんでいらないです。コクトさんはどうですか?」
「ミュウツーは黒くないからいうこと聞かないし必要ない」
戦闘不能のミュウツーを押し付け合う二人。
何せ伝説ポケモンとはある意味厄ネタである。
躾ければポケじゃらしなどで遊んだり、ポフィンなどのお菓子で懐柔出来る準伝説や幻のポケモン達と違って彼等は無駄にプライドが高い。
正しい手順で出会い、伝説ポケモンが認める素質を持たなければボールを手に入れても一切いうことを聞かないのだ。
ポケモンゲームの歴代主人公達は生まれながらに自身の出身地方の伝説ポケモンのみを従わせられる素質を持つ。
つまりメイはイッシュ地方出身なのでイッシュ地方の伝説ポケモン達は従わせられるが、カントー地方の伝説ポケモンであるミュウツーは捕まえてもいうことを聞かせることは出来ないのだ。
いうことを聞かないポケモンがどれだけ役立たずなのかはコクトの側にいたメイも熟知している。それでいて餌を貰おうなどという図々しさは伝説ポケモンに恥じぬ図々しさだ。
歴代主人公ですらないトレーナー達はそもそも従わせられる素質すらないので捕まえても無駄である。
アニポケで従えている数少ないトレーナー達も存在してはいるが、彼等は生まれながらに素質持ちというだけだ。
コクト自身は例外パターンで黒いポケモンならば地方とか関係なく伝説ポケモンを従わせられるのだが、今回のミュウツーは黒くないので対象外である。
コクトとしてはアニポケで伝説厨と有名だったダークライ使いであるタクトをぜひ執行機関にスカウトしたいのだがリーグに掛け合っても行方不明な為、スカウト出来ていない。
コクトはモンスターボールを投げてミュウツーを捕獲する。
「あれ、コクトさん。やっぱり捕まえるんですか?」
「いやカントーならリーフがいるからミュウツーは彼女に渡す。戦力は多いに越したことはない」
「そうですね。リーフ先輩ならミュウツー位手懐けられそうですもんね」
そうしてコクトとメイは執行機関へ帰還したのだった。
群れバトル
…第六世代にあった同じポケモン5匹出現するバトル。ミュウツー5匹同時の群れバトルなど発生したら悪夢である。
フーパの神話大戦
…執行機関史上最悪の事件。ホウエン地方で行われた第一世代〜第六世代までの伝説ポケモン大集結による神話大戦が行われた。
ゲンシグラードンとゲンシカイオーガの対決だけでもヤバいと言われてたのに他の地方の伝説ポケモン同士で衝突するのだからホウエン最後の日まで秒読みだったとか……
ゲンシグラードンとゲンシカイオーガはコクトが対処し、それ以外の伝説ポケモン達は全て【戦慄の歌姫使い】が対処したらしい。