シャイニングパールを予約。
剣盾ベースのグラフィックじゃなくてピカブイのデフォルメグラフィックなのがちょっと残念だけどポケモン廃人なので取り敢えず買う予定。
バトルフロンティア好きだから実装してくれないかなぁ……
ダイパリメイクに先駆け、第四世代でダークライやシェイミ入手でお世話になったあの場所です。
「ヒカリが行方不明?」
「うんそうだよぉ。三日前から音沙汰ないんだ」
ミヅキから行方不明になっていると聞くコクト。
ヒカリとはポケットモンスターダイヤモンド・パールの女主人公であり、この世界では執行機関メンバーの一人である。
コクトがシンオウ地方のチャンピオンを倒して三年立った位のタイミングでナナカマド博士から紹介された新人トレーナーがヒカリだ。
彼女と師弟関係を結んだコクトは旅をしながらヒカリへレクチャーして初出場で現役チャンピオンのシロナを倒す快挙を行なっている。
アニポケと違いコンテストには全く興味のない彼女なのだが、ポケモンバトルの才能は優れており、コクトの教育ですくすく育った彼女はトレーナーとしての強さも人格者としても優れた少女である。
というか執行機関の女性メンバーはそれぞれ奇行が目立つ中、珍しくまともな少女なのがヒカリだ。
活発ではあるが気配りも出来、「ダイジョーブ」という魔法の言葉で何処ぞの平和の象徴みたいに困っている人々を元気付ける心優しい少女だ。
何処ぞの漆黒の英雄みたいにボロ負けしたゲーチスを言葉責めだけで精神破綻させかけた奴とは違うのだ。
「仕方ない。GPSの履歴から後を追うか…」
「あ、それ執行機関メンバーの位置情報を知れるやつだね。ズルい!ミヅキちゃんも欲しい!」
「お前に渡したらストーカーに使うだろうが!俺だったから良かったものの三日間移動先に待ち構えてたりしてたらストーカー認定待った無しだから!」
執行機関メンバーは行方不明対策の為に各自スマホロトムからGPSで位置情報を発信している。
これは誘拐や行方不明対策の為に行われており、執行機関メンバーでも責任者から許可を貰えば同メンバーの位置を把握して探索活動に使えるのである。
まあミヅキが俺のストーカー行為に使う事件があってから、探索許可が出るメンバーが厳選されるようになってしまったが。
執行機関の先輩曰く、悪用するメンバーが続出したと愚痴られた程である。
「ここか……」
GPSを辿って辿り着いたのはシンオウ地方のポケモンリーグである。このポケモンリーグの建物に入った直後にGPSが途絶えている。
「ここだとアレしかないよなぁ」
コクトは溜め息を吐きながらポケモンリーグへ入っていく。
リーグの入口で門番をしているトレーナーに執行機関の身分証明書を提示して捜索することを了承してもらい通して貰った。
幸いまだポケモンリーグ大会前のジムチャレンジ期間だったからか、四天王も留守にしているらしく邪魔も入らず中へ入ることが出来た。
ヒカリが向かった場所は四天王一人目であるリョウの場所だろう。
四天王のリョウ、虫ポケモン使いの他に謎の場所の管理人という物騒な二つ名が付いている男である。
何せポケモンリーグに来た筈のトレーナーの内、毎年1%のトレーナー達が行方不明になっているのだ。
ゲームと違って四天王へ挑めるのは毎年行われるチャンピオンリーグに優勝した1名の筈なのに、歴代チャンピオンリーグ優勝者の何名かがわざわざポケモンリーグに入っては行方不明になるのである。
ポケモンリーグでは一時期リョウが新人トレーナーの少年少女を誘拐するロリショタ拉致犯罪者疑惑が出たのは言うまでもない。
何せポケモンバトルをするだけの施設で怪我とかならともかく少年少女のトレーナーから行方不明者を出すなど前代未聞の事件である。
リョウの家宅調査や近辺での事情聴取が秘密裏に行われた上で白だと判断されるまでは執行機関メンバーが万が一に四天王からロリショタ拉致犯罪者が出た時にケジメ案件に出れるよう待機していた程だ。
ポケモンリーグ四天王の部屋から下の扉をなみのりを使って通過する。
ここでは万歩計が文字通り命綱になる。
何せ一歩間違えれば脱出不能という恐ろしい場所だからである。
コクトは色違いのブラッキーをボールから出してヒカリの位置を探索してもらう。
ブラッキーは真っ暗闇でも獲物の姿をハッキリ捉える暗視能力を持っているので活用しているのだ。
そしてブラッキーの誘導で着いていきヒカリの元へ向かって歩いていくと真っ暗な場所にポツンと体育座りしている少女がいた。
「ヒカリ、助けに来たよ」
「ゴグドざぁん!だずげにぎでぐれだんですねぇ!ほんどうにごわがっだんでずぅぅ!」
コクトへヒカリが泣きながら抱き付いて来た。
真っ暗闇から抜け出せずに怖かったのだろう。
「生きてて良かったよヒカリ」
「もう駄目かと思いましたぁぁ!!」
泣きながら答えるヒカリにコクトは、ヨシヨシと頭を撫でながら慰める。
因みに無事で良かったと言わなかった理由は、三日も密室に近い場所に閉じ込められれば生理現象は避けられず、乙女の尊厳的には無事とは口が裂けても言えなかったからである。
もし「無事で良かったよ」などとデリカシーなく言ったならば「この惨状を見て何処が無事なんですかぁ!」と逆ギレされること間違いなしである。
「まずは脱出して衣食住をきちんと取って休むんだ」
「ぐすん……ところでどうやって脱出するんですか?」
ヒカリも謎の場所から脱出するべく様々な方法を試したのだが、全て失敗した。
脱出手段でメジャーな『そらをとぶ』『あなをほる』『あなぬけのヒモ』などがあるが、謎の場所では案の定使用出来なかったからこそヒカリは閉じ込められたのである。
「日食ネクロズマがいるからウルトラホールを経由して帰るよ」
「お願いします」
ブラッキーを戻した後に出した日食ネクロズマにヒカリを跨らせたらネクロズマから拒否された。
手懐けたとはいえ、流石にネクロズマも衣服が汚れた状態の彼女を直接乗せるのは嫌らしい。
仕方がないのでヒカリをおんぶする形でネクロズマに乗ってウルトラホールを通って脱出したのだった。
役得?
いいえ、黒コートを洗濯しなきゃいけないので罰ゲームです。
ウルトラホールを経由して脱出した後、ホテルグランドレイクの一室を取ってヒカリとコクトは休憩することにした。
流石に乙女の尊厳を守る為に知り合いや家族に汚れた姿は見せたくないとヒカリに言われたのでまずはシャワーを浴びさせる為にホテルを取ったのだ。
その後は汚れた衣服の代わりに新しい衣服を買って着替えさせた後は一泊し、帰宅する流れである。
ヒカリがシャワーを浴びている間、コクトも汚れてしまったコートを洗濯に出し終え、現在は執行機関に業務連絡をしていた。
「ヒカリは謎の場所に閉じ込められてて今はウルトラホールを経由して脱出したところだ」
『ミヅキちゃんは行ったことないけど、確か何人も行方不明者が出てるところだよねぇ?』
「そうだな危険と言われてても向かう者が後を立たない。全くポケモンリーグを自殺スポットにするとは迷惑な連中だよ全く……」
『念の為に聞くけどヒカリちゃんも追い詰められた感じ?』
「いや俺が助けに来るのを待ち望んで嬉し泣きしたくらいだ」
『ハハハ、そうだよねぇ。ミヅキちゃんも含めて人生投げ出すような人が執行機関なんて来るわけないもん』
「そうだな。まあヒカリは執行機関メンバーでも比較的常識人だから何か理由はあるんだろう。シャワーから出たら聞くよ」
『ん、シャワー?今何処にいるのコクト君』
「ホテルグランドレイクだ」
『ま、まさかお持ち帰りしちゃったのぉ!?ズルいよ!ミヅキちゃんも師弟関係の旅以外でお持ち帰りされたことないのに!』
「人聞き悪いこというな。ミヅキのベッドソムリエとかいう奇行のせいでポケセン出禁になったせいで仕方なくホテルに宿泊してただけだろうが……」
ミヅキとのアローラ地方の旅は本当に出費がかさむ旅だった。ポケセンの宿泊施設ならタダなのに、ミヅキのせいで宿泊代が二人分毎回発生するのだ。
幾らミヅキがポケモントレーナーとして優秀で連戦連勝で賞金を稼いでいたとはいえ、ミヅキが自身の宿泊代を払い続けた結果金欠気味になり、自身のお小遣いまで削らざるを得ない状況になった際は代わりにコクトが宿泊費を立て替えた程である。
それを知ったミヅキが代わりに身体で払うとかいう事後承諾で援助交際に持ち込もうとした時は、はっ倒そうかと思ったくらいだ。
後から金が貯まったら返せば良いと言っているのに望んでもいない肉体関係に持ち込んだ結果、借金を踏み倒そうなど鬼畜の所業である。
金の貸し借りは情に流されずキチンと行ってこそ立派な紳士なのだ。
『じゃあホテルの部屋場所教えて!ミヅキちゃんも泊まるから』
「断る。来たら確実にヒカリのベッドを堪能するつもりだろう」
『それはあるけど、それだけじゃなくて!』
「あ、そろそろ電池切れそうだから切るわ」
『ちょ!?』
ブツンと通話を切ってサイレントモードにする。プライベートまでミヅキの奇行に付き合う程コクトは暇じゃないのだ。
そして万が一此方に来たらヒカリのベッドへダイブし、ヒカリをドン引きさせるだろうから早めにホテルを出ようと判断する。
そうして数分後に湯上がりのヒカリがシャワールームから出てきた。
「コクトさん、シャワー頂きました……」
「じゃあ次は俺が入らせてもらうよ」
「……はい、どうぞごゆっくり」
恥ずかしそうにしながら言うヒカリ。
恐らく醜態を晒したから落ち着いた今となって恥ずかしがっているのだろうと判断したコクトはシャワーを浴びに行った。
シャワーから出てきたコクトはヒカリから謎の場所に向かった理由を尋ねようとしたのだが、何故かベッドの中に潜っている。
これがヒカリの方のベッドならば疲れたのだろうと思ったコクトだったが、何故かコクト側のベッドに入っているヒカリ。
「ベッド温めておきました……」
布団からちょこんと顔を出したヒカリが恥ずかしそうに言ってくる。
それを見てコクトは何故先程恥ずかしそうにしていたのかを理解し溜め息を吐く。
「ヒカリ、何故わざわざ俺のベッドを温める必要があったんだい?」
「それは……殿方から誘われたら、まずはベッドを人肌で温めておくのがマナーだとママやミヅキちゃんから……」
「一体何を教えてるんだ……ていうかミヅキは完全に趣味混じってからかってるな」
ヒカリの母の教育方針に口を出す気はないが、ミヅキは確実にベッドソムリエの趣味を楽しむ為に間違った知識を教え込んでいるのが明白である。
「そもそも俺はヒカリを誘ってはないから無理しなくていいから」
「あの、私……今日はダイジョーブな日なので……優しくお願いします……」
顔を赤らめながら魔法の言葉での誘い受けにガツンと衝撃が叩きつけられたかのようなショックを受けるコクト。
ダイジョーブ、不安にかられる者への慰めではなく異性交友の免罪符に使えるとは恐ろしい魔法の言葉である。
性欲に支配された思春期男子ならばすぐ様手を出していただろう。
だがコクトはその程度では理性を崩さない。
理性を放棄した衝動任せの行動は身を滅ぼすと知っているからである。
「ヒカリ、ホテルへ連れて来たのはそういうことじゃなくて心配してだからね」
「そうです。コクトさんはそうかもしれません……けど、恥ずかしいところを見られて…ホテルへお持ち帰りされて……身体を清めさせられて……こんなの、もう責任とってもらうしかないじゃないですか!」
「駄目だコイツ冷静じゃない……」
恥ずかしいところは確かに見たけど、色気もへったくれもない粗相である。
ホテルへお持ち帰りではあるが、コクトからではなくヒカリが自宅へ帰りたくないからこその妥協案である。
身体を清めさせたのは事実だが、粗相で汚れていたら誰だってシャワーを浴びろと言うのは当然であり、コクトだってそうしただけである。
この後、責任取らせたいヒカリとそもそも責任取るまでもないコクトによる夜の攻防戦が行われることになった。
漆黒の英雄
…イッシュ地方のBWの女主人公。
ゼクロムを戦わずに威圧だけで屈服させ、Nをフルボッコにした後、ゲーチスをズタボロにした挙げ句言葉責めで第一の精神破綻させかけた恐ろしい人。
第二の精神破綻は被害総額で追い詰めたメイなのは言うまでもない。
ダイジョーブ
…ヒカリのママ直伝の日常でも床でも使える魔法の言葉。
但し床でのダイジョーブは殿方にとってではなく、女性にとって都合の良い言葉でしかない。
今回のダイジョーブは安全に着床出来る意味なので安易に手を出せば既成事実が出来上がることになる。
謎の場所
→第四世代で有名なバグ技。
恐らくダイパリメイクでは確実に消してきそうな要素であり、当時よりダークライやシェイミの配信機会は多かったので再配布を待つ方が無難である。
尚、当時と比べてダークホールの弱体化が酷いのでダークライを手に入れるのはリスクに見合わないと思われる。