しかしやはり100位の壁は厚い……
静まり返った執務室。私とソヨゴちゃんが見つめ合っている。その穏やかな空気を私の一言が切り裂いた。
「……どうしてソヨゴちゃんが100位以内に入ってないんじゃぁ~~~!」
「ひゃぁっ!? ど、どうしたんですか団長さん?」
「失礼……ちょっと鬱憤が溜まってしまって……」
人気投票途中経過。そこで私は信じられぬものを見た。100位以内の花騎士の名前が連ねられるのだけれど、そこにソヨゴちゃんの名前が無かったのだ。
「仕方ないですよ。花騎士さんは素敵な人が多いですし、お尻もお胸も小さいわたしじゃ……」
「そんなことない!」
「ひゃぅ!?」
「あっ、すみません……」
今日はやたらとソヨゴちゃんを驚かせてしまっているな。反省しなければ。
「いいですか、ソヨゴちゃん。貴方はそのままでいいんです。その小さな身体こそが最も完成されたフォルムなのです」
「……?」
「自分で分からないのなら、私がソヨゴちゃんのPRをしてあげましょう。題して『ソヨゴちゃん入賞大作戦』!」
ソヨゴちゃんの朝は早い。
「ん~、気持ちいい朝です」
しんしんと冷えきった空気の中、ソヨゴちゃんはその小さな腕を目一杯広げた。可愛い。
「あっ、鳥さんおはようございます」
鳥に挨拶をするソヨゴちゃん。可愛い。
「あ、あの……団長さん……」
困惑するソヨゴちゃん。可愛い。
「えっと……あまり解説されると恥ずかしいです……」
「恥ずかしがってるの可愛い。もう全部が可愛い!」
「皆さん、ここは部隊を二つに分けましょう。ハツユキソウさん達は後方支援をお願いします」
戦闘で指揮を取るソヨゴちゃん。最近は副団長としてリーダーシップも身に付いてきた。
キリッとした彼女も可愛い。そして美しい。
「むへへ……」
「団長さん、危ないっ!」
ハツユキソウちゃんの声が聞こえてきたけれど、時既に遅しだった。
「ぎゃっ!?」
「団長さんに流れ弾が!」
「団長さ~~~ん!」
「ふ、不覚……」
頭から血が噴き出し、視界がぼやけ始める。
(軽い貧血みたいですね……しばらく休めば回復しそうですが)
自分の頑丈さを再確認しながらも、私は大袈裟に倒れ込んだ。そして予想通り、ソヨゴちゃんが駆け寄ってくる。
「大丈夫ですか!?」
本気で心配してくれるソヨゴちゃん。優しい。この優しさもソヨゴちゃんの魅力の一つなのだ。
「うぅ……ダメかも……ソヨゴちゃん、人工呼吸して……」
唇を尖らせる。ソヨゴちゃんの柔らかい唇がもうすぐここに……。
「よし、分かったわ」
「え……ガンライコウちゃん……」
「この心臓マッサージ用カラクリ、『悪魔のように エグく ドッカーン』(略称:AED)を使いましょう」
「何その無理やりな名前!? ちょっと待「スイッチ・オン」
「ぎゃぁぁぁ!」
「どう? 蘇生した?」
「一瞬あの世が見えましたが……」
「団長さん、今日はどうしてわたしに張り付いてるんですか?」
「人気投票期間ですからねぇ。ソヨゴちゃんの可愛さをアピールしなければ」
「それはありがとうございます……でも……」
「トイレには付いてこないで下さい!」
必死にドアを閉めようとするソヨゴちゃん。だがこちらも負けるわけにはいかない。
「嫌です! ソヨゴちゃんのお花摘み見せて! 何なら手伝いますから!」
「手伝わなくていいですから! いやぁぁぁ!」
「くっ……ソヨゴちゃん力強……流石花騎士ですね……しかし!」
全身の筋肉が音を立てて暴れ始める。血管がピキピキと浮き出ていく。これが修行で身に付けた力、阿頼耶識。人間の限界を超えた力を発揮出来るのだ。
「ぬぉぉぉぉ!」
「ひぃっ!」
「ふふ、遂に突破しましたよ……さぁ、ソヨゴちゃんの秘密の花園をがぁぁぁ!!」
「痴漢撃退用カラクリ、『遠雷』」
「ガンライコウちゃん……またしても……」
「全く……ソヨゴさんを困らせるのは止めなさい」
「ちょっとした遊びですよぅ。震えるような甘く罪深き遊びですよ~」
「罪深過ぎるわね……」
「団長さんがわたしのために頑張ってくれてるのは分かるんですが……トイレは止めて欲しかったです……」
「あっ、ホントすみません……」
「しかし何でソヨゴちゃんが圏外なんですかねぇ……こんなに可愛いのに」
「可愛いって……他の花騎士さんの方が可愛いですよ……」
「そんなことないですって。ソヨゴちゃんは宇宙一ですよ」
「これはアレですね。作者がこんなSS書いてサボってるからですね」
「作者さん?」
「もっと死ぬ気で頑張れよ作者! ソヨゴちゃんのためにじゃんじゃん課金しろ!」
「課金?」
「というわけで、皆さんソヨゴちゃんに投票しましょうね!」
「ソヨゴちゃんを愛でる会」会員募集中
入会条件:ソヨゴちゃんを心から愛すること 人気投票でソヨゴちゃんに1万票以上投票すること
特典:光るソヨゴちゃんストラップ ソヨゴちゃん直筆サイン入り生写真 ハツユキソウちゃんのお尻マウスパッド
ウィンターローズ 〇〇番地 アクア騎士団までご連絡下さい
皆さんソヨゴちゃんに投票をお願い致します。ホントに。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。