インフィニット・ストラトス クレイジージーニアス   作:グ・ラン

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前回のあらすじ
よう、皆待たせたなアラン・スミスやで。IS学園に入学した俺は入学初日に派手な登場で1年1組の生徒として入学する事が出来た。そこで千冬先生の実弟であり時の人として世界各国から注目されとる織斑一夏ちゃんと篠ノ之束博士の実妹、篠ノ之箒ちゃんと顔合わせする事になった。ISに深く関わっとる2人の身内がこうも揃うのは偶然か必然か…1話のあらすじはここまでや。今回もまた何か起こりそうな予感がするわ

今回は俺アランの視点で物語が進むけど、基本は俺・織斑ちゃんの視点で物語が進行すると考えてや〜


第2話【誇り高き代表候補生】

2時間目の授業が終わり3時間目前の休憩時間に入った中、俺は今ある人物に呼び出されて人気の無い教室に居て話をしていた。その相手は…

 

「全く、入学早々悪目立ちするような挨拶をして何を考えてるんだお前は?」

 

「ええやんか。何せこちとら人生初の学生生活を送るんやから多少の茶目っ気は許してぇな千冬先生」

 

俺の頭を出席簿でモグラ叩きのように叩きまくった千冬先生や。因みに2時間目でもしこたま叩かれたわ。こっちは場の空気を和ませる為にアメリカンジョークで応えたのになぁ…と吹けるのはここまでにしといて早速、千冬先生ご自慢の弟君の感想を言わんとな

 

「ホームルーム終わりにアンタご自慢の弟ちゃんと話したけど一先ずは及第点と言うた感じやな。ちょろっと話しただけやが人柄は問題無いと判断するで」

 

「そうか」

 

「あれ?弟君の事褒めたのに随分とまあ薄いリアクションやなぁ?ホンマは嬉しいクセに。もしかしてあれですの?照れ「何か言ったか?」あだダダダ!アイアンクローは止めてぇ!?俺の頭が潰れるゥゥ!!」

 

この人躊躇無くアイアンクローかまして来たで!?待ってぇーな、只のジョークやんか!俺は緩める事なくアイアンクローを喰らわす千冬先生に参って近くにあった机を叩いて降参の意思を示すと千冬先生はそんな俺の様子に手の力を緩めた。あー、危うく頭から色々ぶしゃーする所やったで

 

「馬鹿な発言は程々にしておけ。仮にもIS学園のスポンサーにして、アメリカ最大の複合企業【インフィニティ・シーカー社】トップである()()()()()()()()()()()本人ならな」

 

「今、ジャック・アルフレッドは俺の兄弟分(ヴェリル)に任せて休業中や。それに学園内で俺がジャックやと知っとんのは千冬先生と理事長の十蔵はんだけや。それ以外の人間は全員知らん」

 

「無論、私も口外するつもりは無い。お前には色々と借りがあるからな」

 

IS学園に入学する前、いやそれ以前から俺は千冬先生と何度か会った事があり顔も知っていた。その話をすると長なるからまた追々その関係性込みで話すが今回はスルーしてな。そしてもう1人の十蔵はんはIS学園の本当の理事長で普段は自分の奥さんが表向きの理事長として席に座っており十蔵はん自身は学園内の様子を自分の目で確かめる為、用務員として働いとる。

 

「天下の千冬先生にこうも言われると恐縮してまうわ。ほな、そろそろ自分の教室に戻らせて貰うわ。何せ次の授業、千冬先生自ら教鞭を振るう授業やからな」

 

「貴様…良いだろう私が教師になって丸くなったと思っているようだが、その甘い考えを是正してやろう」

 

千冬先生は怒りのオーラを身に纏わせておったが俺は一目散にその場から離れて颯爽と廊下を走り去る。その様子に千冬先生は「廊下を走るな大馬鹿者!」と叫んでた。次やったら確実に出席簿でどつかれるのは目に見えとるから何か別の手段を考えるか、何せ千冬先生は()()()()()()と言うとったしな…俺は教室内に着くと同時にチャイムが鳴り、クラスメイト達は自分の席に座るが織斑ちゃんの近くにおった1人の生徒がキッと睨み付けた上に捨て台詞を吐いて席に戻って行ったが織斑ちゃん自分何したんや?

 

3時間目の授業は千冬先生直々のISに関する講義になっており、ISに関するより深い専門知識と自身の現役時代に経験した話を交えての講義は生徒の全員が一言一句聞き逃さない勢いでノートに書いてた。そこには副担任を務める山田先生も眼鏡を光らせて千冬先生の講義を聞いてたな。時間もそろそろ授業終わりに近づいて来た中で千冬先生はふと何かを思い出したような口調で話し出す。

 

「そういえば再来週に行われるクラス対抗戦に出るクラス代表者を決めておかないとな。クラス代表者とはその文字の意味通り、対抗戦だけで無く生徒会が開く会議にも出席するクラスの長だ。そしてクラス対抗戦は入学当初から各クラスの実力推移を測るものだ。因みに決まれば1年間変更は無い」

 

そういえば学園の教育プログラムとして俺が十蔵はんに頼んで取り入れてもらったな。さて、誰に代表にするんや…今んとこ候補に上がりそうな人物は…と俺が考えておった時、クラスメイトから意外な声が挙がった。

 

「はい、それなら織斑君が良いと思います!」

 

「私も織斑君を推薦します」

 

「私はスミス君を推薦します」

 

「私も同じくスミス君を推薦します」

 

と俺や織斑ちゃんを推薦する声が挙がっとる。おいおい自分等正気か?織斑ちゃんはISをロクに稼働させた経験も知識も無いど素人やぞ!?織斑ちゃんをクラス代表にして他クラスへのアピールやろな。邪推な考えで決めんのは良くないで自分等。ほれ見ろ当の本人は突然の事に驚いとるやんか。俺は自分とこの会社で何台か動かした経験は有る。しかし、俺がクラス代表になったら俺の目的でもある男でも動かせるISの開発に費やす時間が減って完成が遅れるやないか!俺は辞退する事を告げようとしたその時…

 

「納得行きませんわ!!」

 

ダンっ!と机を強く叩く音が教室内に響いた。机を叩いた声の主はさっき織斑ちゃんを睨みつけて自分の席に戻った生徒やった。あの娘は確か…

 

「そのような選出認められません!大体、厳正に決められるべきクラス代表を男がなるだなんて恥を晒すにも程がありますわ。このセシリア・オルコットに1年間恥辱を味わえと言うのですか!?」

 

そうそう誰かと思ったらイギリスの代表候補生として入学試験を主席でクリアしたセシリア・オルコットちゃんやないか。ホームルームの時に首席で入学した代表候補生やと自己紹介したのを覚えとる。因みに代表候補生とは各国のIS搭乗者の中から自国で最も実力のある国家代表を選出する際、その候補として選ばれた存在や。因みに国家代表に選ばれるんは代表候補生が約100人おったとしてもたった1人しか選ばれへん狭き門やけどな。

 

「実力からしてわたくしがクラス代表に選ばれるのは必然。それを物珍しいからと言う理由で極東の猿やお調子者の道化師にされては困ります!わたくしはこのような島国まで来てIS技術の向上と修練に来ているのであって遊びに来ているのではありませんわ!」

 

にしてもこの嬢ちゃんよっぽど自分に自信とプライドが高いんか自分が推薦されるべき存在やと言いよるわ。その自信は大したもんや、せやけど俺がスポンサーとして建てたこの学園を好き勝手言われるんは多少腹立つわな。オルコットはまだ納得行かんのかヒートアップして喋り、挙げ句の果てには日本をディスる発言までし出した。そんなオルコットの言葉にムッと来たのかある人物が意を唱えた。その人物は…

 

「イギリスだって大した国自慢ないだろ。世界一不味い飯で何年覇者だよ」

 

意を唱えたんは織斑ちゃんやった。考え無しで藪を突くような発言しおって、ほら見ろ自分の国をディスられたオルコットが顔を真っ赤にして織斑ちゃんに食って掛かる。これ以上はもう見てられんわ、俺はオルコットが発する前に割って入る事にした。

 

「はぁ〜あ、アホくさ。やってられんわ」

 

「アホくさですって?貴方もわたくしをコケにしますの!?」

 

「コケもコケコッコもあるか。たかがクラスの頭を決めるだけで何をキャンキャン吠えとんねん。ここは躾のなって無い駄犬ばかり詰めたペットホテルか?」

 

「何ですって!?」

 

「お前に言いたい事はあるが、先ずは織斑ちゃん。さっきイギリスの飯は不味い言うたが自分食うた事あるんか?」

 

「食べた事は無い。さっきは頭に来てつい…」

 

「食うた事も無いのに人様の国の飯を勝手にディスんなアホ!ええか、国ごとによって味の文化はちゃうんや。その事を理解して発言せんかい!!」

 

織斑ちゃんはまさか自分が言われるとは思ってなかったのか面食らった表情を浮かべたが自分の発言に反省してる様子やから一先ずは良しとするか、さて次は…

 

「次は自分やオルコット、周りから挙手されへんから勝手に待ったをかけんのはおかしいやろ?せやったら自分から手挙げて示さんかい!入学試験を主席で入った代表候補生様々は自分で挙手する事も出来へんのか?」

 

「な!貴方にそこまで言われる筋合いはありませんわ!さっきから何なんですか、わたくしの母国に対して無礼を働く男にこのセシリア・オルコットを躾のなって無い駄犬扱いする男…ふざけないで!!貴方にわたくしの何がわかると言うのですか!?」

 

オルコットは肩を震わせて上品な口調から荒々しい喋りで俺に告げると俺はある提案を交えた言葉を発する。

 

「んなもん知るか。先に喧嘩吹っかけて来たんは自分やろが、自分を正当化すんなや!俺と織斑ちゃんに不満があるんやったら四の五の言わずにどっちがクラス代表に相応しいかISを用いた試合で白黒ハッキリつけようやないか。勝った方がクラス代表、負けた方は勝った方の言う事を何でも聞くでどないや?」

 

「スミス君!?勝手にそのような決め方は」

 

「山田先生、ここはスミスに任せて見ましょう」

 

「織斑先生!?ですが…」

 

山田先生は俺の提案に意義を唱えようとしたが千冬先生が山田先生を抑止する。すまんな千冬先生、こうでもせんとクラス全体に溜まった不安やオルコットのさっきまでの発言に頭に来てたクラスメイト達も納得行かんからな。俺のこの提案にオルコットは一瞬キョトンとしたったが直ぐ我に返るが織斑ちゃんは嘘だろ!?と言わん様子やった。

 

「男の貴方からの提案をそのまま受け入れるのは癪ですが良いですわ!このセシリア・オルコットの実力を無知な貴方に叩きつけて差し上げますわ!!」

 

オルコットは自信満々な表情で俺に人差し指で指すが、話はまだ終わってへんで。

 

「オイオイ何勝手に盛り上がっとんねん。誰も俺がお前と戦う(ヤる)なんて一言も言うとらんやろ。戦うんは俺やない、お前と織斑ちゃんや」

 

「っておいちょっと待ってくれよ!俺はやらないぞ。そもそも俺はクラス代表になるつもりは無い」

 

「巫山戯るのも大概になさい。そこの織斑さんとは先程話しましたが、なんでもまぐれで実技試験の教官を倒した運が良いだけのど素人。そんな素人がイギリス代表候補生として選ばれたエリートであるこのわたくしの相手にならないのは理解しているでしょう?」

 

俺の余りにも意外過ぎた言葉にオルコットは自分の事を舐めているのかと言わんばかりの様子で答えるがまあ慌てなさんな。お楽しみはここからや…

 

「早合点すんなや。俺は織斑ちゃんのサポーターとしてお前とまともに戦えるよう鍛える役目言わば裏方や。織斑ちゃんに勝てたらこの俺に勝ったと捉えてええ。2人相手するより1人で2人分倒せると考えたら一石二鳥やろ?」

 

「貴方正気ですの?今からでも遅く無いですわ、先程の発言を撤回されたらいかがかしら?」

 

「オイオイ俺をあんま舐めんなよ。男に二言は無いわ、それにな人間生きるならド派手に生きる方がオモロいやろ?織斑ちゃん、自分もこの学園におるからには避けては通れん道や!ウジウジ悩んどってもしゃーない、ドシっと構えて壁を破るんや。ってな感じでクラス代表を決めよと考えてますわ千冬先生。異論はありますか?」

 

「良いだろう。それでは勝負は来週の月曜、放課後第三アリーナで執り行う。織斑・オルコット両名はそれぞれ準備を行うように」

 

千冬先生が話を纏め終えるとタイミング良く授業終了のチャイムが鳴り響く。こうしてクラス代表を決めるクラス代表決定戦が来週に執り行われる事になった。1週間で織斑ちゃんを一端の操縦者にする時間が無いが、あとは本人のやる気とポテンシャルやな…とりあえず腹減ったし昼飯食べてから考えるか。

 

昼休憩に入ると食堂では誰が話を垂れ流したのか、俺と織斑ちゃん、オルコットとのやり取りがあっという間に拡散しており話が広まっていた。そんな俺を品定めするかのように食堂内では下級生から上級生の生徒達が俺に視線を向ける。すると学生服をツナギのように改造した上級生らしき生徒が俺の席に近づくと俺の真正面に近づき話し掛ける。

 

「お前さんかい?代表候補生のお嬢ちゃん(セシリア)に喧嘩売ったってのは」

 

「売ったも何も俺は売られた喧嘩を買い取って高値で売っただけや。で、アンタ誰や?俺とデートしたいんやったらお断りやで。俺の恋愛対象は18歳以上からや」

 

「アハハハハ、面白いねアンタ。1年坊にしては肝が据わってるじゃないか。自己紹介がまだだったね。アタシはミランダ・カーマイン、整備科のトップに立ってる者だよ」

 

「へぇー、アンタがあのミランダ・カーマインか。オーストラリア代表候補生の中でも国家代表を間違いないと約束されとったがある事件を境に代表候補生を辞任された後、在学中に得た整備技術が画期的でISを取り扱う様々なメーカーからオファーが来まくってると聞いた事があったがそんな有名人が俺に何の用や?」

 

「用も何もアンタ男でも動かせるISを作るって自己紹介で言ったそうじゃないか。そんな大ホラを吹くような奴がどんなツラをしてるか見て見たくなってね。顔を拝みに来たってところさ…って怒らないんだね、軽く挑発して見たんだが」

 

「俺の人柄を観察する気満々な挑発に乗る程、安ないんでね。それで俺を試しとったようやけどカーマインパイセンのお眼鏡に適いましたかな?」

 

「一先ずはね、アンタがCinderella BOY(織斑一夏)を本物にする魔法使いかどうかは来週のクラス代表戦でじっくり見させて貰うよ、精々頑張んなアラン・スミス」

 

一先ずは、か…まさか学園内の有名人であるミランダから接触してくるとはな。ミランダの整備技術は確かに俺も喉から手が出る程ウチにスカウトしたい位や、さてさて織斑ちゃんの所言ってクラス代表戦までに何をするか話とかんとな…俺は食べ終えた食器を食器置き場に置いて教室へと戻る。

 

時間もあっという間に過ぎ去って放課後…俺は今、人気の無い教室で織斑ちゃんと話をしていた。

 

「ええか織斑ちゃん、今のお前ではセシリア・オルコットに勝つ確率は1%以下や。せやけど安心せえこのアラン・スミスが織斑ちゃんを1週間で代表候補生とまともに戦える程にビシバシ鍛えるで!この1週間、俺の事はアランPと呼ぶように」

 

「すまん、何言ってるのか全然分かんない。それとどうして俺なんだアラン?」

 

「アランPや」

 

「いやアラン「アランP」、だからなアラン…「ア・ラ・ンPィ〜」……はぁ、アランP」

 

「どないした織斑ちゃん?」

 

「俺はまともにISを動かした事もない、かと言って知識も無い、無い無いだらけの一般人だ。正直、お前の期待には応えられそうに無いんだ」

 

織斑ちゃんは自分の現状を打ち明けて俺に話す。まあ、いきなり自分には無縁の物やと思ってたISがまさか動かす事になるとは思いもせえへんかったやろな。その不安を抱くんは確かに誰でもそうなるわな。俺が織斑ちゃんに応えられるんは俺がこの言葉しか無いな。

 

 

「やらずに後悔するより、やって後悔しろ。自分の可能性を自分で押し潰すな、自分の人生を常に派手に彩れ」

 

「え?」

 

「今の言葉は俺がガキの頃、親父からよう言われとった言葉や。少しは不安が取れたか?俺はな織斑ちゃん、何も自分が千冬先生の弟やからオルコットと対戦させようとしとるわけやない。織斑ちゃんが前に進めるキッカケを作っただけや。それとなIS学園は学園在学中に就職に役立つ資格を取る事も可能やで。しかも斡旋される企業は皆、経団連に加入してる一流企業ばっかりや。どや悪くは無いやろ?」

 

「確かに凄いな、就職面で優れてるのは…それにウジウジしてたって千冬姉を心配させるだけだしな。俺やるよ。オルコットとの試合、だから俺にISの操作を教えてくれアラン!」

 

「アランPやと言いたい所やが、ええで織斑ちゃん。この俺がおるからには大船に乗ったつもり、いや黄金の不沈艦【ゴール○シップ】に乗ったつもりでおれ!その代わりこっちも手を抜かずにビシバシ教えたる!!」

 

「ああ、よろしくお願いします!」

 

「よっしゃ!織斑ちゃん早速、今日の課題や!今から服脱いで動きやすい格好になるんや」

 

「………は?」

 

こうして俺と織斑ちゃんのクラス代表決定戦に備えての訓練が始まるのであった…

 

 

 

 

 




次回予告

織斑一夏です。こうしてセシリアとの対戦に備えて俺はアランと訓練をする事になったがアランが助手を呼んで来たと言った人物は…そして対戦相手のセシリアに謎の人物が近付いて何やら怪しい事を企んでいるようだ。俺の学園生活は何処へ向かうのやら…

次回、第3話【白の初陣式】
永和桜に浪漫の嵐…って誰だよこの台本書いたの!?S○GAに怒られるぞ!!
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