この未来日本に祝福を!? 作:アクセル在住
日本と国交を結んだベルゼルグ王国。当然、国交を結んだ限りではベルゼルグ王国側としては日本とも貿易の拠点が必要だ。そこで選ばれたのが、アクセルであった。
軍用機を使えば1時間足らずで日本の東京に到着し、アクセルには過去の日本人とも言える転生者が多く訪れる始まりの町でもある。そんな彼等がアクセルに帰り、更には未来の日本に立ち寄れることも有ってかアクセルが選ばれた。だが、海辺にも着陸できたり草原を滑走路代わりに出来る日本産の飛行機(2700年式)ではないと流石に往き来は難しく。先ずはインフラを整える事から始まった。
「おーし!!お前ら、やるぞ!!」
「YES!!隊長!!」
しかし我らが日本の自衛隊を嘗めては困る。カズマ達の時代では自衛隊は原則的に自衛…日本を守る軍隊であり厳密には軍隊ではない。だが、この時代ではテラフォーマーとの戦争も有ってか自衛隊も自由に動けるように成っているのだ。それに自衛隊の皆様は災害救助は勿論のこと、災害復興のエキスパートであり一部の軍人は建築作業もなん楽こなしてしまうのだ。
しかし、本来…人間のスタミナは限られている。だが、MO手術を受ければベース生物の力が使える。例えばスズメバチ等のハチの仲間はスタミナが豊富である。
日本在住 オオスズメバチ、コガタスズメバチ、キイロスズメバチ。兎に角、スズメバチのMO手術を受けた陸上自衛隊の皆様が大工道具を持ち、突貫で作業を行っていた。
「うぉ!?すげぇぇ!?日本の魔人が物凄い速さで大工工事を行ってる!?」
「こっこれが巧みの技なのか!?」
スズメバチの仲間は持久力に優れており、彼等は休憩要らず。
「しかし、隊長。羨ましいです。自分もオオスズメバチが良かったですよ。あの、伝説の小町小吉さんと同じでしょ?」
「ふっふふ、良いだろ?」
そんなオオスズメバチ。日本最凶の昆虫であり、多くの人間を殺してきたメチャクチャ強いハチである。そんなオオスズメバチ、実は大人気のベースなのだ。
MO手術が産まれる前、バグズ手術が主体だった頃。小町小吉という男が居た。彼はバグズ手術でオオスズメバチをベースに選び、20年以上戦い続けた偉大すぎる男だ。彼はもう居ないが、ミカエラの両親の恩人とも言える素晴らしい人格者であり…バグズ手術ながら上位互換のMO手術を受けた戦士以上に強かったのだ。そんな偉大な英雄が使ってた能力の為か…オオスズメバチを初めとしたスズメバチは大変大人気なベースでもある。
素早く、焦らず、正確に。訓練で鍛えられ、震災復興で底上げされた自衛隊の復興技術から繰り出される建築作業は僅か数日で海辺に立派な港を完成させた。
「さてと、次は線路だな!!」
次に行われたのは港とアクセルを繋ぐ線路だ。電車は線路が無ければ走ることが出来ないものであり、日本で現在使われているリニア列車は現在のベルゼルグ王国では設備の都合上走らせる事が出来ない。ならば、数百年前(それでもカズマ達の時代では最先端or未来の物)の線路を走る列車を作りそれを使うことにしたのである。
線路は現地で作り、電車本体は日本で作りアクセルに運ぶ。こうして数日程でアクセルと港を繋ぐワンマン運行の電車が誕生したのだ。お陰で長い距離を歩かず、10分程でアクセルから港に移動する事が出来るように成ったのだ。
「すげぇぇ!!はえーよ!!どうやって動いてるんだ!?」
「でも、これ…日本じゃ数百年前の技術らしいぜ?」
「マジで!?」
日本国。ベルゼルグ王国に電車を伝える。
因みにベルゼルグ王国と日本は飛行機ではなく、基本的には日本が出すフェリーで往き来する事になり、自衛隊関係者や外交関係者及び要人が往き来する場合は飛行機が出されることに成った。なお、ベルゼルグ王国との貿易は主に貨物船で行われる。
そしてアクセルが変わったのは電車と港だけではない。アクセルの町も一気に変わったのだ。スズメバチ建築部隊の手で。
「電気だ…どうやって発電してんだ?おぁ!!すげー!!田中さんから貰った格安品だけど未来のスマホの電波が通ってる!!」
アクセルの冒険者ギルド。冒険者ギルドは実は様々な設備が入った複合施設と言えるだろう。
冒険者にクエストを依頼し受注する斡旋場所。お腹を空かせた冒険者や町の人々や旅商人の為に24時間オープンなお食事処。戸籍の発行や冒険者登録や住民票の管理等を行う市役所としての側面。少ししかお金がない駆け出し冒険者の為の宿泊施設(それでも駆け出し冒険者にしては金は有る方)。等を兼ね揃えているのだ。
そんなギルドの食事処でカズマは大興奮していた。彼は日本政府からの報酬で貰った日本(2700年)で使われているスマホを手に取り、大興奮。一方のアクアは人生初のYouTube(日本限定に成ってしまった)を見て興奮している。
「凄いわね。これ、魔法じゃ無いんでしょ?文明の力って凄いわ!!」
因みにこのスマホ。充電の必要はない。2020年代で普及していたワイレヤス充電を改良した、マイクロウェーブ送電充電により常に充電されている状態なので電池切れの心配が皆無なのである。
因みにカズマとアクアのスマホには連絡先として、アクセルの冒険者ギルド、田中さん、ミッシェル、ミカエラ、アドルフ、アマメの連絡先が既に入っている。なお、カズマとアクアのスマホは格安モデルだが、アイリス王女はミッシェルさんやミカエラ君と同じく最新超スペックスマホが渡されたとか。
どうして電波が届いているのか?それは自衛隊の工作班…技術職の皆さんがアクセルと王都に頑丈なアンテナを設置してくれた為だ。このアンテナはかなりの高性能と高すぎる頑強性を誇り、最新ミサイルではないと倒れない。電波を届ける範囲もかなり広く、日本との通信は勿論…ベルゼルグ王国全土に電波を飛ばすのだ。これで、何時何処に居ても通信できる機材が有れば瞬時に連絡を行うことが出来る。
『異世界転移した際に発令した緊急事態宣言ですが、来週にも解除される見通しです』
『はい…日本は食料の半数を輸入で頼ってましたからね。一先ず、食料危機は去りましたね』
そして薄型テレビも冒険者ギルドに寄付されており、テレビでは日本のバラエティー番組は勿論のこと情報を仕入れることが出来るニュース番組も見ることが出来る。日本は異世界召喚された時に、天気予報をするのに必要だった人工衛星を地球に置き去りにしてしまった。だから再び、この世界でも人工衛星を打ち上げたのだ。その結果……
『では天気です。関東は全体的に晴れ、関西では雨の模様。
国外の天気としてはベルゼルグ王国のアクセル近辺では晴れ、アルカレンティアでは雨、ベルゼルグ王都では曇りの模様です』
国交を結んだ国の天気予報もしてくれるのだ。
だが、テレビが有るのだから電気は必要だ。勿論…マイクロウェーブ送電を行ってるが、今後の為にもアクセルの町自体に発電システムが既に組み込まれている。それは音力発電と踏み込み式発電である。
音力発電とは文字通り、音の振動から電気エネルギーを発生させる発電方法だ。既に80年前には音力発電で自在に動き回るホーミング式の爆弾やヘリコプターが採用されており、原理自体はカズマの時代でも存在した。踏み込み式発電も原理はカズマの時代から存在しており、人が歩く際に床を踏む運動エネルギーを発電エネルギーに変えて発電するのだ。踏み込み式発電はアクセルのメインストリート、冒険者ギルド等の床を歩けば勝手に発電される仕組みであり…冒険者や住民が普通に暮らすだけで充分な電気を賄えるのだ。
因みに発電システムが現時点で組み込まれたベルゼルグ王国の町はアクセルと王都の2つだけである。
「晴れか……よし!!」
なお、カズマは使節団からの報酬として多少の金銭も貰っており、それで初心者でも扱いやすい片手剣を購入した。冒険者ギルドでも武器の貸し出しは行われているが、壊せば弁償だし切れ味も低い。並ば、貰った報酬でそこそこ良い武器を買った方が良いのである。
「行くぞ、アクア!!俺達の冒険は此処からだ!!」
そして、カズマの冒険者としての本格的な冒険がスタートしたのだった。
では此処で冒険者の仕事をざっくりと説明しよう。冒険者はギルドでクエスト…依頼を受ける。依頼内容にもよるが、その多くが旅商人の一行の護衛、モンスター討伐などである。モンスター討伐はモンスター…日本国からすれば原生生物と戦い仕留める必要が有るが、そのモンスターが食用に出来たり道具に加工できたりする場合はそこそこのお金で売却することが出来るのでお金も稼げる。無事にクエストを達成すれば、報酬を受けとる流れと成るのだ。
「でか!?なんじゃありゃ!?5メートル位は有るぞ!!」
だが、冒険者が受ける討伐クエストは数が多すぎたり、民間人に危害を加えたり、とても危険なモンスターだったりする。今、カズマとアクアが受けたクエストもそんな感じだ。
ジャイアント・トード。名前の通り、アクセル近辺に生息する全長5メートルを越える大きなカエルだ。毒は無いが、地球のカエルと同じく繁殖力に優れており雌は一度の産卵で10000個程の卵を産むのだ。食欲旺盛であり、何でも食べる。ジャイアント・トードが生息する地域の農村では良く家畜が丸飲みにされ、老人や子供も襲われて命を良く落としている。
豊富な脂肪と弾力性の高い皮膚に護られており、生半可な打撃は意味を成さない。
「マジかよ……」
カズマは足をすくみ…ガクガクと奮える。当然の反応だ、彼はつい最近まで田舎に住んでいた民間人だった。転生し、アクセルにやって来たが剣なんて振った事なんか1度も無いのだから。
「カズマさんビビってやんの!」
「当たり前だろ!!俺は最近まで、一般ピーポーなの!!」
プププと笑うアクアとビビっている事を認めるカズマ。しかし、動かなければ金は手に入らない。カズマは勇気を振り絞り、奮える足を強引に動かして前に進もうとする。その時だった。
「「へ?」」
カズマに一番近かったカエルが突如として上から押し潰されるように粉砕された。カズマは一歩も動いてないし、それはアクアも同じだった。だが、直ぐに分かった。何故なら、上から潰されたカエルの上には……
「あれ?なんで此処に居るの?」
刃渡り50センチ程で刃は垂直な日本刀こと忍刀。その忍刀は柄や刀身に何やらギミックが施されているが、それはカズマには何だか分からない。その忍刀はとある少年が握っており、その突きでカエルは見事に粉砕されていたのだ。
「ミカエラ!?なんで、お前此処に居るの!?」
「アドルフとの仕事。中学は今、緊急事態宣言のお陰で休みだしね」
ミッシェルの息子 ミカエラであった。
ミカエラは背中に忍刀の鞘を背負っており、何事も無かったようにカエルの死体から飛び降りて忍刀を鞘に仕舞う。
「アクセル近辺にどんな生き物が住んでるのか、調べてるんだよ」
「成るほどな…」
「折角だし…見せてあげる。俺の変身」
ミカエラはそうカズマに告げ、銃のような物を取り出して自分の腕に射った。だが、放たれたのは銃弾ではなく薬品の入ったチップであり、それがミカエラの腕に着くと…薬品がミカエラの身体に投与される。
万能変身薬。それもテラフォーマーとの全面戦争が終ってから完成した寿命の減らないデメリット無しのタイプ。それがミカエラの身体に循環し、ミカエラは変身した。
「触覚生えた!?」
「手首にアリの顔を模した装甲生えた!?」
頭部からはアリの触覚が生え、腕にはアリの頭部を模した装甲が生える。
ミカエラ・K・デイヴス(日本名 膝丸ミカエラ)。
先天性能力 パラポネラ+爆弾アリ+クモイトカイコガ+オオミノガ。MO手術ベース能力 ブルドックアント亜種。
JAPANランキング(変動制)8位(最年少ランクイン)。
ミカエラはゆっくりと近くのカエルに向けて歩き出す。そして、思いっきり拳を繰り出す。ジャイアント・トードは打撃が効きづらい…のだが限度はある。ミカエラが持つ
祖父から受け継いだパラポネラの筋力。
「よいしょっと…糸使うの苦手なんだよな」
指先を別のカエルに向け、指先から鋼鉄の糸が放出されてカエルを拘束する。すると、指先を伝い…糸からなにやら揮発性の液体がカエルの体内に入る。すると、カエルは膨らんでいき、破裂した。
「ふんぎゃ!?破裂した!?北斗の拳みたいに破裂した!?」
祖母から受け継いだ鋼鉄の糸を数多に紡ぎ出す軍用生物 クモイトカイコガの能力。父から受け継いだ生物最強の糸を作り出す絶滅危惧種 オオミノガの鋼の糸。そして母から受け継いだ爆弾アリの内部破壊を起こす揮発性の毒。
そして母親に似た彼のMO手術ベースも同じくアリである。
「ミカエラの姿が消えた!?地面を蹴ったかと思ったら消えた!?」
そのアリは原始的なアリだ。だが、アリの中では最凶と言える強さを持ち、あのバッタに匹敵する脚力を誇る。走る速度もアリの中では最速であり、そのアリは殺人アリと恐れられており人を殺すまで毒バリを何度も刺して攻撃する。
「カエルが真っ二つに切断された!?」
そのアリはクワガタを思わせる鋭利な大顎を持っており、その顎で肉を食いちぎり、獲物は離さず捕まえて何度も毒バリを刺す。
ブルドックアント亜種。それが最凶のアリと恐れられる古代から変わらず生き続けるオーストラリア固有種である。なお、ブルドックアントはスズメバチとも遺伝子的に近く、持久力も高い(ハチとアリは近い仲間)。
「さてと」
指と指の間から自在に出し入れ出来る鋭利な大顎の爪を出し入れし、その場のカエルは全てミカエラに打撃、炸裂、忍刀による両断、大顎による切断、糸による捕縛をされたのだった。
「む?お婆ちゃん?にお爺ちゃん?いや、ママが4歳の時に死んだから見間違いか」
付近のカエルを無力化し、変身を解除したミカエラはとある方向を見てそういった。
「あのミッシェルに似た男の子、バグズ手術を受けてるのか!?もしかして本当にミッシェルの子供!?えっ!?マジで俺の孫!?」
「キャプテン!あの子、私のカイコガの糸も使ってましたよ!!えっ?手術…何回受けたの!?」
なお、少し離れた所から1人のアメリカ人と数名の男女が居たとか。
「あの…カズマさん。非常に言いづらいのですが、ミカエラ君とはパーティーを組んでないので、ミカエラ君が倒した分はカウントされません」
「ノォォォオ!!」
なお、カズマはカエルを倒してない為か、クエストは失敗。しかし、カエルの売却金をミカエラから分けて貰い、数日の食費は大丈夫そうだ。
次回!!めぐみん登場!!そしてアドルフさん、能力判明(バレバレ)
電気ウナギは自分も感電する。ならば、感電のダメージを受ける前に回復すれば良いのだ!!
あと、バグズ2号の皆様…転生してます。お婆ちゃんとお爺ちゃんも出てきますよ
カズマさん、強化させる?
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自衛隊式訓練!!
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強化手術!?
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クズマさんね
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じょうじ…じょうじょう
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じょうじじ